黒刀

アニメ『劇場版BLEACH 地獄篇』に登場するキャラクター。ジュラキュール・ミホークが持っている刀ではない。
担当声優は 中井和哉 氏。
本来の名前の表記である「黒𠚥」の2文字目は「刀+刂」の漢字だが、
正しく表示されないため「黒刀(コクトー)」と仮表記される方が多く、
本項目もそれに準じて記載する。

生前罪を犯したため地獄に堕ちた「咎人」と呼ばれる存在の1人。
完全虚化した黒崎一護に地獄の門を破壊させて地獄から脱出しようと目論む咎人・朱蓮に反目しており、
朱蓮達から一護を助けた後、地獄の案内役として一護達と共闘する。
かつて妹を殺されたため復讐に走り、その非道を起こした罪によって地獄に堕ちた経緯を持つ。
戦闘時には細長く反りの入った黒い長刀を使う。
+ ネタバレ注意
実は彼こそが本作の黒幕。
朱蓮達に一護の完全虚化の情報を渡して騒動を起こす発端を作ったのも彼である。
普段被っている黒頭巾の下の右半身は地獄の業火で焼かれて何度も再生を繰り返したためミイラと化している。
一護に語った妹の復讐の話は嘘ではないが、復讐を果たしても虚しさだけが残った黒刀は、
やがて心を歪めていき、いつしか復讐心を自分より幸福な者を罪と見なすエゴイズムへと転換。
自分より幸せそうというだけで人々を妬んで殺し、その罪で地獄へ堕ちた。
しかし、果て無き地獄の責め苦を受ける中で反省するどころかさらに被害者意識を増幅させていた。
そんな中、地獄に送られたウルキオラ・シファーの霊子から、彼が見た一護の完全虚化を知り、
その力を以って地獄の門を破壊と鎖の破壊により地獄からの脱出を試みたのであった。

その本性は一護をして「自分の不幸を人のせいにして、復讐することで苦しみから逃げてる」と称される外道。
また、咎人を縛っているのは地獄の鎖で、地獄の門を破壊しても鎖自体が残っていれば意味が無く、
朱蓮に教えた情報も不完全なもので、最初から利用した挙句自分だけ脱出する腹積もりであり、自分本位を絵に描いたような男である。
ただし、妹を守れなかった事に対する罪の意識は嘘ではないらしく、
一護が黒刀に僅かな良心が残っている可能性に賭けて説得した際も動揺していた。

一度は地獄の瘴気で制御が不安定な状況もあり完全虚化の力を解放させ、自身の地獄の鎖の半分近くを絶ち切らせた上に地獄の門を破壊させる事に成功するが、
阿散井恋次の助力で完全虚化を解除され離脱した後再び乗り込んできた一護と再度戦闘。
実質切り札の虚化が不安定な状況もあり本調子ではない一護に優位に立つが、地獄そのものの意思が一護に力を貸し、
地獄の獄卒クシャナーダが同化したことで顕現した「スカルクラッド一護」に敗れ、
最終的に無数の地獄の鎖にからめ捕られて更なる深淵に引きずり込まれた。

小説版では彼の心境がより掘り下げられており、妹の事を思い出そうとしていたものの、
何度もクシャナーダに殺されたのと、途方もない時間が経ったせいで、
肝心の地獄に落ちるきっかけとなった妹の名前すら忘れていたと気付き、
自分が怨念に捕らわれて目的を見失ったまま怨讐を振り撒いていた事を、最後の最後で自覚していた。
しかし全ては手遅れであった。

+ 無粋な余談
当初こそ本作は「原作者製作総指揮」というキャッチコピーを売りにし、作者もパンフレットで宣伝文句を書いていたが、
後のブックレットにて打ち合わせで出したアイデアが全く反映されていないシナリオを制作サイド側が直前に出した上、
製作委員会による脚本家変更等トラブルが発生したため、原作者本人が名前を外してほしいと語るまで拗れていた事が明かされ、
ファンの間では物議を醸した事がある。

実際、ソーシャルゲーム『Brave Souls』の劇場版シナリオで唯一個別パートが存在せず短編のイベント形式だったり、
読み切りとして掲載された新章「獄頤鳴鳴篇」における地獄の設定が全く異なるなど、同映画は公式からは半ば黒歴史扱いになっている。


MUGENにおける黒刀

Kennedy Mugen氏により『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが公開中。
刀による近接攻撃はコンボ性能が高く、斬撃を飛ばす飛び道具も備え、
遠近共にバランスの取れた性能をしている。
超必殺技では地獄の鎖で拘束して斬撃を放つ。
AIは未搭載。
紹介動画(DLリンクあり)

出場大会

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最終更新:2023年01月20日 23:15