ジ・O


「天才の足を引っ張ることしか出来なかった俗人どもに、何が出来た?
 常に世の中を動かしてきたのは、一握りの天才だ!」

  • 型式番号:PMX-003
  • 全高:28.4m
  • 本体重量:57.3t
  • 全備重量:86.3t
  • ジェネレーター出力:1840kw
  • 装甲材質:ガンダリウム合金
  • 武装:ビームライフル、ビーム・ソード
(HGUC 1/144 ジ・オ 説明書より引用)

ガンダム』シリーズの2作目『機動戦士Ζガンダム』に登場するモビルスーツ。同作のラスボスである。
「THE・O」と表記して「ジ・オ」と読む。
「ジオン」に一文字足したら「ジオング」、一文字引いたら「ジオ」……みたいだが関係は無い(「ジオン」の綴りは人名も国家も「Zion」or「Zeon」)。
発音が同じジョイメカでも磁王でもジオウでもないし、ガンダムでOと言ってもソレスタルビーイングとも無関係(そちらは0と書いて「オー」と読む)。
この「ジ・O」の「O」は「○(まる/円/球)」を意味し、
完全な球体は神にしか描けない=完全な球体は神である」ということから転じて、
このモビルスーツそのもの(延いては搭乗者であるシロッコ)を「」に見立てる意味合いがあるという。
また「Theology(神学)」の略語、転じて「神意」から引用しているとする説もある。

本機の開発者にしてパイロットはパプテマス・シロッコ(ファーストネームは「パプテマス」とする場合も)。通称「木星帰りの男」。
なお声は 島田敏 氏が担当している。その為、声優繋がりでシロッコリーと呼ばれる事も
シロッコ自身が保有するヘリウム3採掘輸送艦「ジュピトリス」工廠で開発・建造されたMSであり、
型式番号のPMXはそれぞれP=パプティマス製、M=MS/MA、X=試作機を意味する。
PMX-000メッサーラ、PMX-001パラス・アテネ、PMX-002森のくまさんボリノーク・サマーンに次ぐ4機目である事から、
003の型番が付けられた(シロッコはこれ以外にもガブスレイやハンブラビといった可変機の設計案を提出している)。
背部にある巨大な複合バーニアユニットを筆頭に、あらゆるベクトルに対応する50基ものスラスターが各所に装備されているため、
外見とは裏腹に機動性・加速性に優れている。
その出力はモビルアーマーをも凌駕する、正に動けるデブこいは色も被っているが、さすがに無関係だろう
スラスターの集合体とも呼べるボディを、ガンダリウム合金の塊とも言える重装甲で纏った非常にシンプルな構造と言える、
人型モビルアーマーとも形容できる存在である。シンプルな程強いのはTCG以外でも共通な様だ
武装は上記した2種のみという単純な物だが、いずれもシロッコが独自設計・改良を加えたジ・O専用の物で、
大型のビームライフルはメガランチャーに匹敵する威力を持ち、
ビームソードは一定方向にバイアスをかけており、通常のビームサーベルより強力な刀身を発振する。
このためビーム「サーベル」ではなくビーム「ソード」と呼称している。
反面、特殊な構造をしており、他機体との互換性を一切持たない。
また、腰部フロントアーマーには隠し腕を装備しており、ビームソードを保持することで最大で四刀流も可能で、
劇中では実際に三刀流を披露している。こちらは近接戦闘における奇襲等に用いる。
この腰部フロントアーマーに装備を仕込むという発想は、同じ戦場にいたシャアやハマーン経由で伝わったのか、
その後のネオジオンのMSにも一部採用されている(ザクIIIの腰部ビームキャノンやナイチンゲールの隠し腕など)。

シロッコがニュータイプである事から、本機にはサイコミュも備わっているが、例によって本機に合わせた独自の構造を採用しており、
ビットやファンネルの操作にこれを使う機体が多い中、ジ・Oは本体が物理的な操作以外に脳波によるコントロールにも対応し、
オールドタイプにすらプレッシャーを与える事を可能とする。
本機に搭乗する際、シロッコはノーマルスーツを着ないのだが、これは本機のサイコミュを最大限に生かすためとされる。

総じて技術屋上がりにして優れた頭脳故に傲慢なシロッコに相応しい、「ぼくがかんがえた最強のMS」と言えよう
(尤も木星船団は地球圏から木星まで5億km、片道2年の超長期航海ゆえ、独特の感性を持つに至る者も居るには居るが)。
ある意味では自分だけの専用機という、ロボットアニメファンの夢を実現させた男である。
反面、あまりにもピンポイントに設計されているが故に、量産は一切考えていない上に装備の互換性も皆無という、兵器としてはとんでもない欠陥機とも言える。
某ロボット系なろう小説では主人公が独自開発した専用機は超高性能だが、
本人にしか扱えないために「地上最強の戦闘力を持つ、史上最高の欠陥機」と言われてるし…

まあ、グリプス戦役は地球連邦の派閥同士の対立という一年戦争とは比較にならない小規模な戦い故に、エースパイロットや高性能機が大局に影響するため、
そういう意味では正しい設計思想という見方もできる。
一方で、極限までシンプルな性能から、ファンから時折「サイコミュ調整すればアムロの理想の機体じゃね?」と言われる事もある他、
ニュータイプ論やサイコミュシステムの衰退、フォーミュラ計画が為された時代を先取りした機体とも言われている。

「そんなモビルスーツで、このジ・Oと対等に戦えると思っているのか?」

また他方のある考察では、
  • 独力で現行の最先端技術に迫れるのは確かに天才と呼んでいいが、いずれも現行最先端には後一歩及ばず、
    現場にそのまま採用された物は一つも無い。
  • 明らかな初見殺し装備である隠し腕だが、カミーユには初見で普通に躱されており役立っていない。
  • ジ・O搭載のサイコミュは外向きにプレッシャーを与えられる、攻性のバイオセンサーというべき新機軸だが、
    自分以上のニュータイプに逆攻勢をかけられる事を想定していなかった為にサイコミュ逆流の対策をしておらず、
    それが最終的な敗因となっている(ノーマルスーツ着用不可というのも自信以上に技術力不足を露呈している)。
といった説も存在し、確かに優秀だが、彼が馬鹿にする俗人の技術蓄積無しにはここまでが限界という、
奇しくもこの機体の存在そのものが良くも悪くもシロッコの実力(と限界)の象徴と化している。
この視点で見るとページ冒頭のセリフを自らの開発したMSによって置き論破してる形になるのが面白過ぎる
ちなみに冒頭に記されているスペックはシロッコが軍部に提出した偽のスペックで、
実際はさらにハイスペックだった、という説もあるが、それで敗北した以上あまりフォローになっていない気もする…。

劇中では宇宙でしか戦っていないが、他の各種メディアでの描写から大気圏内やコロニー内での戦闘も問題なく可能なようで、
その際はドムのようにホバー推進で陸上を水平移動する。
流石にあの短足では陸は歩けないだろうから妥当ではあるが

小説版『Ζガンダム』では、アニメ版とは逆にメガ粒子砲を全身に装備した高火力機体となっている。
漫画版ではこれに加え両手・両足を分離(有線式)できるというジオングの発展型のような機構を備えていた。

ちなみにデザイン担当の小林誠氏の会心の作であるらしく、本機を大層気に入っており、
後に氏がメカデザインを担当した『SAMURAI7』や『ドラゴンズヘブン』にはジ・Oそっくりなメカが登場している他、
果ては息子に「児央(じお)」と名付けた程である。
設定上の関りはないがデザイン上はリック・ディアスの発展型のイメージだそうであり、
背部のスタビライザーや巨大な脚部スラスターなどライバルであるZガンダムと共通する特徴も多い。

+ 外部出演
+ 『ガンダムVSシリーズ』
対戦アクションゲームである本シリーズでは初期の『エゥーゴVSティターンズ』から登場。
ティターンズ側の最大コスト機で、高い耐久力と優れたブースト速度、威力・判定共に超高性能な格闘攻撃が特徴。
一方、ビームライフルは命中性こそ高いが威力は並程度で、サブ射撃も武器ではなくガードなので射撃戦での性能は平凡。
機体サイズが大きいので被弾しやすくブースト量が少ないなどの弱点も目立つ。

ガンダムシリーズオールスターに舵を切った『ガンダムVSガンダム』には、
『ガンダムVSガンダムNEXT』の家庭用移植『NEXT PLUS』から参戦。コストは2000。
『エウティタDX』のシステム「覚醒」を再現した「覚醒ゲージ」と呼ばれる特殊なゲージを持ち、
これを『エウティタDX』同様被ダメ・与ダメでMAXにすると、
の3種のうちいずれかの覚醒が発動可能になる。
モビルアシストはボリノーク・サマーン。
自機に追従し、何も攻撃しないが、追従中はこちらも『エウティタDX』の再現で対戦相手のブーストゲージを可視化してくれる。
また、この可視化効果は僚機にも及ぶ。
「互いのブーストゲージの残量を読み合い、ブーストゲージが切れた相手の着地(の隙)を攻撃する」のがセオリーのVSシリーズにおいては、
読み合いを助けてくれる強力な効果である。

強力な各種格闘やボリノーク・サマーンによるブースト可視化、「強襲覚醒」による高い火力など、
この機体にしかない強みもあるものの、本作でもやっぱり飛び道具がビームライフルしかないのがネック。
家庭用でしか選べないこともあって研究は進まなかったものの、総じて評価は低め。

『EXTREME VS.』では家庭用移植で初参戦し、以降シリーズに参戦し続けている。コストは2500。
原作再現の高い機動力が特徴で、過去のシリーズに比べると万能機寄りの調整がなされている。
格闘チャージショットに、隠し腕も含めた4つの腕でBRを持ち4丁同時に斉射する「ビーム・ライフル【一斉発射】」が追加された他、
キュベレイと同様の、自機を中心にサイコミュの波動を放って相手をスタンさせる「プレッシャー」、
アシスト系攻撃として「突進してサーベルで斬りつけるパラス・アテネ召喚」
「自機に追従し射撃攻撃をガード、自機のメイン射撃に連動してビームを撃つボリノーク・サマーン召喚」などの武装を得たため、
本作でようやく「原作再現で飛び道具がライフルしかない」という状況を脱している。

格闘は過去作と比べると派手さはないものの、特殊格闘に「突き刺し(サイコヒット)」というジ・O特有の武装を持つ。
これはビームソードを相手に突き刺し、ボタン連打でダメージを与える技なのだが、
この際ジ・Oの背後にシロッコの幻影が浮かび上がるという特徴的な演出がなされる。
このシロッコの幻影が紅白歌合戦などにおける小林幸子女史を連想させるからか、プレイヤーからの通称は「幸子」
一見ネタっぽい技だが、コンボのダメージを増す他にも、固有の「EXバーストゲージが多く獲得できる」という特徴を持ち、
これを何度も当てることで、戦いの要となるEXバーストの回転率を上げることができる。

バーストアタック(EXバースト中限定の超必殺技)は、
サイコミュで巨大化した4本のビームソード束ねて振り下ろすゲームオリジナル技「巨大ビーム・ソード」。
単発大ダメージで、手早くコンボを〆られてかつダメージを担保してくれる優秀な技。

機動力と、近距離向けの各種武装を使って、
「自衛の弱い相手の低コストを倒しに行く」「自衛力で相手側の高コストを引き受け、味方の高コストが動きやすい状況を作る」など、
柔軟な立ち回りで味方を支えていくのがコンセプト。
ただ、突出して強力なのは機動力ぐらいで、2500コストによくある「これを押し付けて相手を倒してください」的な尖った武装は持たない。
このため、何よりもプレイヤーにこのゲームの地力と柔軟性を求めてくる、
シンプルな万能機体に見せかけた、シロッコのような天才向けのテクニカル機体に仕上がっている

以降のシリーズでもコンセプトは変わらないものの、シリーズを重ねるごとにより近距離に強い方向に調整されており、
『EXVS2』以降は、家庭用作品『ガンダムバーサス』で得た、
相手の左右を封鎖するようにビームソードを投げつける、EXVS名物・原作ではまったくやっていない「ビームソード投擲」や、
相手の左右に回り込むように移動しながら回転斬りを仕掛ける横特殊格闘など、わかりやすく強力な技も増えてきている。
『クロスブースト』ではジ・Oっぽいガワを装着していたことのあるシロッコ設計のMS・オーヴェロンが新たに参戦している。
こちらは時限強化中に範囲内の相手に対して機動力デバフをかける「グリプスの呪縛」が特徴。

+ 『ギレンの野望』シリーズ
自軍にシロッコが在籍していると大金を投じて開発する事が可能だが、
初登場の『ジオンの系譜』ではライバルとなるΖガンダムやキュベレイ等に比べて、
「主力武器がビームなので無効化されやすい」「副武装やファンネルが無いので火力が伸びない」
「移動力は高水準だが前述の二機より劣る」「耐久力は高いが、シールドが無く機動力が前述の二機より低いので意外と脆い」
など、高性能ではあるがコストの割に器用貧乏な機体になってしまった。
しかし、『アクシズの脅威V』あたりから性能が見直され、機動力や移動力が増した他、
隠し腕による追加攻撃で格闘威力も増したため、ようやくコンセプト通りの活躍が可能になっている。

+ 『Gジェネレーション』シリーズ
相応のスペックを持つ高性能機だが、サイコミュ兵器が無いのでニュータイプの実力を活かせない上、
元機体の武装の少なさと「シンプルだが強力な武装」だったはずが「シンプルかつ平凡な武装」に設定されてしまったために、
Iフィールドやビームシールド等で容易に対策出来たり長射程の武器に反撃出来ないという欠点を抱えている。
ビームライフルがメガランチャーに匹敵するなら、Iフィールドでも半減されるだけで完全無効はされないはずなのだが……。
そんなジ・Oの後継機として設定されたゲームオリジナルMS・タイタニアは念願のファンネルが搭載され(このゲームのファンネルはIフィールド無効)、
後の時代のνガンダムにも引けを取らない高性能ぶりを発揮。
初代ではタイタニア自身がIフィールドを搭載しており、ファンネルの消費の少なさから実用性ではνガンダムやサザビーすら上回り、
クィン・マンサと並ぶ最強クラスのユニットであった。
名前がついに「ジオン→ジオング」と同じく「ティターンズ(=タイタン)→タイタニア」と軍からの引用を連想させるものになった。
シロッコ自身が搭乗する機体では無く、戦後の世界を導く女性のための機体という設定があるのだが、
該当するのがサラやレコアではちょっと物足りない……。
色合いからして、まさかハマーンやミネバをスカウトするつもりだったとか? クレア・ヒースローが嬉々として立候補しそうな悪い予感が

なお、『ガンダム無双3』では実際にシロッコがあちこちの勢力の優秀な女性に片っ端から声をかける事案が発生しており、
やむを得ず同行していたハマーンとミネバからは害虫を見る目で見られていた。

+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
『Ζガンダム』が原作終了後参戦な事が多いため、原作の参戦回数に反して登場機会が少ない。
原作再現が行われたら行われたで、『COMPACT』『α』『Z』とシリーズ物の一作目で早々にシロッコが死亡退場することも
(『COMPACT2』とそのリメイクの『IMPACT』ではティターンズ残党を率いるジェリド・メサが乗ったり、
 『α外伝』ではマウンテンサイクルから入手することで自軍で使えたりと、シロッコ無しでジ・Oが登場する場合もある)。
シロッコはハマーン・カーンなどのようにif展開で自軍入りといったことはなく、生存することも少ない。
機体性能としては、こちらでもIフィールド等の対ビームバリアを使われると完封されかねないという欠点を抱えている。
「特長が無いのが特徴」(=癖が無くて扱いやすい)という長所が生かされていない、
同シリーズにおける、『0083』のジム・カスタムにも通ずる問題点と言えよう。
まあ各ロボアニメの主役機が一堂に会すいわばエース部隊を指揮するSRPGであるから、
パイロット自身にはピーキーすぎて扱いづらくとも一般機とは一線を画している方が活躍しやすいのはしょうがないともいえるが
それはそれとしてジム・カスタムはPSP版『A』にて相手の気力を下げまくるデバフ要員というポジションを得てたりもするけど

そういった事情からか、シロッコもオリジナルのボス機体であるヴァルシオンやヴァルシオン改に乗ったり、
果てはデビルガンダムに乗ってきたことすらある。やっぱり「俺は悪魔だぁ…!」なのか
ただし、シリーズ最初期の『第2次』では高い「すばやさ」による2回攻撃が可能な上に間接攻撃無効特性を持っていたり、
シロッコがラスボスとして登場した『F完結編』では、ビームライフルの威力がIフィールドはおろかATフィールドをも容易にブチ破る超火力にもなるなど、
強性能で現れる事もある。最終決戦ではやっぱりヴァルシオンに乗り換えてしまう上に、別ルートだとジェリドが乗るのだが
他には『COMPACT2』や『IMPACT』では、ジェリド・メサがカミーユへの嫌がらせとしてジ・Oに乗り込んでいたことまであった。
ここでも火力は強敵に相応しいが射程が短い上、やはり「シロッコ専用のカスタマイズ機」という設定が忘れられ、
「ニュータイプ専用武器が無いので一般パイロットでも使える高性能汎用機」扱いになってしまったような……。
一応、ジェリドは原作でも本来強化人間用可変機のバウンド・ドックを操縦したこともある
(ジ・Oと同様操作系がサイコミュで制御できる設定。なおそのためかMA形態に変形はしなかった)ので、
彼がオールドタイプながらもそういったNT・強化人間用機を乗り回せるパイロットという扱いなのかもしれないが。
その後シロッコが返り咲いた『Z』では「隠し腕」が最強武器(というか技)として強化され、
シロッコ自身もニュータイプ能力に加えて「天才」スキルでさらに高い能力を持たされたりと、
ボスキャラとして相応しい性能となった。戦闘アニメも非常に凝っているので必見である。

+ 戦闘デモ
『F』版
『64』版
『α』版
『IMPACT』版
『Z』版

また、スパロボでは上記の『F完結編』も含め、「シロッコのクローン人間が作られる」展開がよくある。
『スクランブルコマンダー2』では『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の概念「デスティニープラン」にあたり、
外宇宙からの脅威に備える為にシロッコのクローンを何万体も量産して地球圏の守護天使とする計画が立てられていた。
シャアをニュータイプの出来損ないと侮蔑したシロッコだが、同じ声のデュランダル議長とは天才同士昵懇の間柄を見せており、
それがこの計画の形にも繋がったと思われる。しかし最後は、クローンと言う出自に嫌悪感を持つレイ・ザ・バレルの手で頓挫した
(なお、後年の宇宙世紀の外伝作『機動戦士ガンダム ヴァルプルギス』では本当にシロッコの転生体の器が主人公となっており、
 先述のタイタニアとの対比から、主人公機はオーヴェロンというガンダムタイプとなっている)。
また、隠し要素の為には戦場となる施設最奥でΖガンダム単独でのジ・O討伐が必要なのだが、手強いは手強いものの、
囲んで袋叩きにすると施設の奥に行く途中で普通に撃墜されてしまう事があるので、適度に包囲を解く等の手加減が必要という、
シロッコからすると屈辱的な話もあったりする。

……このように様々な例を列挙してみると、多くのゲームで「シロッコ専用機だと思われていない」「ニュータイプ専用機だと思われていない」
「武装が強力だと思われていない」という不遇さが目立つ。
やはりロボットアニメではファンネルとかハイパーメガランチャーとか良く分かる強力な武器が必要だったのだろうか。
あるいは標準的な武器の名前ではなく「ハイパービームサーベル」だの「メガビームライフル」だのといった仰々しい名前を付けていれば、
量産型の武器とは違うと言う事が一目で分かって、待遇も変わっていたかも知れない。
実は「ビームソード」がそれに当たるのだが、サーベルとソードで威力に違いがあるなんて普通思わないし。ハイパービームソードとでも言ってくれれば……。

+ ただ例外もある
『ガンダムオンライン』では、2016年夏実装当時はぶっ壊れ機体として名を馳せていた。
実装前は武装が少ない上に図体がでかい格闘機体なので、どうせ産廃扱いと予想するユーザーが多かったのだが
(尤も同作は50VS50の対人型ゲームなので味方との連携が必須であり、単騎でどうにかするゲームではなかった。このジ・Oが出るまでは)、
蓋を開けてみると専用システム「覚醒」の存在が、ジ・Oを環境を変える機体であると多くのユーザーに認識させたのであった。
覚醒は特定のボタンを一定時間推し続けることにより発動するのだが、
発動すればアーマー(所謂HP)が3倍になって全回復し、機動力及び攻撃力がかなり上昇、格闘攻撃モーションも強力な専用の物になり、
ダッシュ攻撃に至っては超広範囲かつ(本拠点の種類にもよるが)たった2~3機程で無傷の敵本拠点を数秒で沈めるほどの威力と化す
(同作では本拠点が破壊されると勝敗を決める戦力ゲージが大幅に減少するので、いかにこの機体が恐ろしいものか分かる)。
しかも覚醒とは別に専用スキルによってよろけや転倒も無い、所謂常時スーパーアーマー状態なのでタチが悪い。
ただし、覚醒中は徐々にアーマーが減少する上に回復もできず、被弾無しでも10秒ほどで即爆散というデメリットがある
(爆散しなければ一応味方に復活させてもらえるが)。
また、ジ・O自体高コスト機体であり、爆散してから復帰に10分ほどかかるので、その点を踏まえておけばそこまで脅威にはならない。
……と言いたい所だが、前述の通り『ガンダムオンライン』は最大50VS50のゲームなので、
味方全員がジ・Oに乗って敵拠点に突っ込めばいいだけの話である。相手も全員ジ・Oだったりするオチも
そのため、一応これでバランスを取ったつもりか連邦ジオン両軍に実装されたとはいえ、
「ジ・Oの多い方が勝つわ」と言わんばかりの環境破壊機体として君臨したのであった。
当然ながらその後の調整によって拠点へのダメージが大幅に減らされたり他の機体が上方修正される中、
こいつだけは一切上方修正されず、最終的には覚醒状態こそ強力だがそこまで脅威では無くなった。
とはいえ数多のガンダムゲームの中で一番強いジ・Oと言えば、『ガンダムオンライン』におけるジ・Oを挙げる人も多いことだろう。
他の作品のジ・Oが大抵不遇すぎるだけとか言わない

余談だがシロッコ役の島田敏氏は『スパロボ』で最も有名なザコ兵士、通称「島田兵」の声も演じており、
その繋がりでシロッコが「最強の島田兵」呼ばわりされていたりもする。
だからってスクコマ2のデスティニープランの事を「島田兵量産計画」と言うのはやめなさい、納得しちゃうから!

登場するMSやパイロットがほぼ全員忍者という怪作漫画『Gの影忍』では、
MS忍者(モビルにんじゃ)の1体としてその名も「ジ・オ=ノフジ」が登場。
弓取り式を行う関取をイメージし、ジ・Oの体躯を力士に見立てた秀逸な機体である。
ネーミングも間違いなく大横綱・千代の富士関から採られていると思われる。

SDガンダムではスラスターの設定が無いため、鈍重なパワーキャラとなる傾向がある。
『SD戦国伝』では第一部「武者七人衆編」から璽悪として登場。闇軍団の巨忍軍団を率い、捕えた斎胡頑駄無を洗脳する卑劣漢。
『SDガンダム外伝』では第三章「アルガス騎士団編」のコンスコン王の王冠と玉座がジ・Oを象っているという外伝には結構ある明らかに異様なチョイスで、
ジークジオンの差し金によりコンスコン王とユイリィ姫を飲み込み、巨大な口と触手を備えたモンスタージオダンテへと変貌する。
『SDガンダム三国伝』では黄天ジオとして登場。…ん?「黄天」なんて『三国志』にいたっけ?と思ったアナタは鋭い。
その実、黄巾賊三兄弟の長男・張角パラスアテネと次男・張宝ボリノークサマーン、三男・張梁メッサーラが、
「太平要術・木星合身」によって合体した姿である(「黄天」というのも簡単に言うと黄巾一党のスローガン)。
原作でシロッコが設計した試作機3機が合体してジ・Oになるという前代未聞のギミックはファンの度肝を抜いた。パーツ、盛大に余りまくってるけど
またその体型からかコミカルなキャラ付けとなる場合もあり、BB戦士バウンド・ドック付属の漫画では、
スケバンMSに追い詰められ私はお前の父だと発言したものの「(胴部の辺りが)なまずのオバケ」呼ばわりされボコボコにされている。
更に『コマンド戦記』や『パパルの暁』ではエロ親父キャラにされてしまっている
原作で直接は関わってないにもかかわらず、
ティターンズの悪事まで背負わされたのは流石にお気の毒
もはや鈍重とか言う域を超えた怪獣との悪魔合体


「ジ・O、動け!ジ・O、なぜ動かん!」


MUGENにおけるジ・O

Fagundammk3氏によるキャラが某所で公開中。
『ガンダム・ザ・バトルマスター』のスプライトをキャプチャーしたものを用いて製作されている。

操作方法は4ボタン方式。
投げ技を喰らうと姿が消えたり、超必殺技の「TripleKFPalm」はタイミングの関係で3回目のビーム・ソードが当たらなかったりと、
未調整な部分が見受けられる。
技名は不明だが、必殺技には隠し腕を使ったビーム・ソードや飛び蹴りが実装されている。
AIは搭載されてない。


「私だけが、死ぬわけがない…
 貴様の心も一緒に連れて逝く…カミーユ・ビダン…」

出場大会

  • 「[大会] [ジ・O]」をタグに含むページは1つもありません。


最終更新:2024年02月18日 16:31