円谷プロの特撮作品『
ウルトラセブン』に登場する
怪獣。別名「月怪獣」。
第35話「月世界の戦慄」に登場。
月に生息している生物で、
球体のサボテンを歪に継ぎ足したような姿にコアのような赤い発光体を持つのが特徴。
地球の生物で例えるのなら
軟体生物か
棘皮動物に近い
(大伴昌司著の書籍『ウルトラ怪獣入門』ではその見た目を
「象のウンコのようだ」と形容されていた)。
体の80%は水分で構成されており、赤い発光体から発射する怪光線「レッドショット光線」を主力武器とする他、
別の球体からは冷気ガスや、あらゆるものを溶かしてしまう溶解液を噴射するが、
溶解液を出すと自分の体重が減ってしまう。
動きは見た目通り鈍いが、岩のような外皮を持つのに加えて
身体が非常に柔らかいため打撃に強い。
まずは地球防衛軍月面基地を破壊し、ザンパ星人がキリヤマとクラタを誘き出すお膳立てを行う。
最終的にこの企みを看破され殺害されたザンパ星人の断末魔と共に月面のチコ山脈付近から出現し、
スペースタンクを破壊した上、ウルトラホーク1号を破壊しようとする。
これにセブンが打って出るが、零下180度という極寒環境かつ光エネルギー不足の月の夜という状況に、
寒さに弱いセブンはホームグラウンドで戦うペテロに苦戦を強いられる。
その柔らかい体でセブンの打撃攻撃の威力を全て吸収・激減させ、さらに不用意に接近したセブンに溶解液を全身に浴びせ、
勝利目前まで追い詰めたペテロだったが、そこで燃え盛り輝く隕石が月面に偶然落下して大爆発を起こし、
周囲を昼間のように明るく照らす。
その不測の事態により、衰弱していたセブンが隕石爆発の熱エネルギーと光エネルギーを吸収して復活。
戦局が逆転してしまい、セブンのワイドショットを浴びたペテロは為す術無く爆死した。
不本意であろう形で操られて復讐の手先にされた上に、
勝てた戦いを偶然起きた自然現象のせいで逆転されてしまうなど、
『セブン』登場怪獣の中でも特に不幸な存在。
後に『ウルトラ怪獣大百科』で紹介された際も、ナレーターを務めた
青野武氏に、
「ザンパ星人に利用されたりしなければ、気ままに、静かで、平和な毎日を送っていた事だろうに…」
という哀れみのナレーションを送られていた。
後年『
ウルトラマンA』にて、かつてM78ワールドの月には知的生命体が生息していたものの、
超獣ルナチクスにより環境を死の星に変えられてしまい滅ぼされてしまったという事実が語られているが、
ペテロは感覚器官が無いその外見からして、ルナチクスによる月滅亡後に原生生物が荒廃した環境に適応して生き延びた怪獣である可能性が高い。
MUGENにおけるペテロ
カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
「レッドショット光線」や「冷凍ガス」などの技を駆使した中~遠距離戦が得意な性能をしている。
超必殺技はいずれも1
ゲージ消費で「溶解液」、「必殺とびかかり」、
一定時間攻撃力上昇する「月世界の戦慄」の3つ。
なお、
12Pは常に月世界の戦慄状態となる。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
*1
この「3年前」だが、仮に作品放映年=劇中の時期とすると、
『セブン』の3年前はまだ『
ウルトラマン』どころか『
ウルトラQ』よりも前と言う事になる。
1964年……キリヤマとクラタがザンパ星人の艦隊を全滅させる
1966年……『ウルトラQ』の諸事件(1月~7月)、ウルトラマンが地球に来訪して戦う(7月~翌年4月)
1967年……ウルトラマンが
ゼットンに敗れ地球を去る(4月)、ウルトラセブンが地球に来訪して戦う(10月~)
まだ
科学特捜隊日本支部が無かった頃の日本の防衛体制はどのようなものだったのか一切は不明だが、
とりあえず
戦闘機2機で宇宙艦隊を撃破したというシューティングゲームみたいな展開だったらしいという事は確実である。
この戦いはヘルメス第3惑星というところで行われており、地球側も太陽系外まで遠征できるほどの科学力が当時からあったらしい。
よその惑星を爆破したり、
敵星人から警戒されるほどの性能を持ったり
実戦で怪獣を倒してしまう兵器をたびたび作ったり、地球の科学力恐るべし……。
ただ、「ウルトラマン抜きでも地球は守れる」という設定にはできないので、ザンパ星人の艦隊がメチャクチャ弱かったという可能性も大きい
最終更新:2023年07月19日 03:57