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陽・陰圧体外式人工呼吸器RTXの紹介記事の紹介


語句の説明

 PEEP(ピープ)というのはPositive End-Expiratory Pressureの略で、陽圧換気(一般的な人工呼吸器の換気)で呼気にも(吸気圧よりも低い)陽圧をかけておいて肺胞を拡げたりするのに用いる方法やその呼気時にかける陽圧そのものを指します。
 マイナスPEEPはNEEP(Negative End-Expiratory Pressure)やCNP(Continuous Negative Pressure)と表記されることもある、陰圧換気(体外式人工呼吸器でできる換気)での呼気時にも肺胞を拡げる方法や圧のことです。

以下は、http://www.imimed.co.jp/magazine/case/RTXtoukaiuni/rtx_tokaiuv_002.html
というPC用サイトに掲載されている、陽・陰圧体外式人工呼吸器RTXの紹介記事です。上記サイトが携帯に対応していないと考えられるため、循環動態に関係した文章を以下に紹介します。

RTXの循環動態に関係した文章

次に応用された症例は?

次は、心拍出量が上がる、静脈環流が良くなるという資料や発表を見ていたので、応用できないかと考えました。もう少し重症で、人工呼吸器をつけていて、ある程度High PEEPの患者さんです。人工呼吸器のPEEPを下げて、RTXでContinuous Negativeモードをかけて、PEEPをどれくらい削減できるんだろうと思い、症例でデータを取りました。呼吸療法医学会でも発表したデータです。
もしかしたらできるのではないかと思い、-15cmH2Oや-20cmH2OのContinuous Negativeモードをかけて心拍出量、SpO2がどう動くのか、尿量がどう変化するのかといろいろデータを取りました。

結果はすごく良かったです。SpO2自体は、陽圧のPEEPを5 cmH2O下げたときに、RTXのマイナスPEEPでどれ位補えるのかは、症例によって違うと思うんですが、その症例ではマイナス20~25cmH2Oまで持っていったのですが、そのあたりが限界でした。5cmH2O下げるのにSpO2は変わらないようにするのが必死でした。

RTXでどれだけのマイナスをかけたらPEEPをどのくらい削減できるのか難しい。SpO2については、同じか若干下がるという傾向でした。SpO2が元々98~99%あった人が、96~97%ぐらいに下がったという症例があったのですが、循環動態に与える影響とSpo2が少し下がった事とどっちが大事か。その辺は医師と話ながら、SpO2が少し下がったとしても、心拍出量、尿量がどう変化するのかを追っていきました。心拍出量はスワンガンツカテーテルを入れて持続的にモニタリングしていました。結果的に心拍出量も上がるんです。PAも全症例で下がりました。尿はすごい勢いで出てきました。医師もそれを見ていて、「凄く変わっていくね」と。それが、RTXが絶対だと信じる要因でした。さらに、この症例においてRTXを外して、元のPEEPに戻してみました。すると心拍出量はガンと下がって、尿量は減って、ちゃんとRTXのContinuous Negative のPre、Post、Preという順番が著明に出たんです。

PEEPだけ下げればそれで良かったのかもしれないですが、それだとSpO2がもっと下がるんです。これによりRTXである程度のPEEPを代用できるという事が見つかり、これはすごく有効じゃないかなと思いました。循環器の医師もこれは凄いなという意見でした。

PEEPの副作用というのは心拍出量を低下させるなど、いろいろ教科書にも書かれていますが、高いPEEPをかけていたのでPEEPを下げる事でPEEPの副作用を改善でき、生理的な循環ができたのかなと思いました。

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最終更新:2010年02月13日 14:13
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