71-333『時代劇』

悪代官キョン。
彼のやった唯一の悪行。それは街の生娘の誘拐だ。
「遂に夢の、よいではないかよいではないかと出来るのか……」
男のロマンス、帯ぐる。このシチュエーションを夢見て悪代官になったわけだ。
側近の古泉、みくるが誘拐してきた生娘がこの襖の向こうにいる。
キョンは喜び勇んで襖を開けた。

「くっくっくっくっ。」
「……」
「このエロキョン。」

……そっと襖を閉めたキョンだが……再度襖は開き、中に引き摺り込まれた。
「おやめください!俺には心に決めた人が!」
「よいではないかよいではないか!」
「あーれー!」
「帯を掴んで…回す。楽しい。」
「およしになって!」
「収録が終わったら謝るから、古泉くんが!土下座もするから、古泉くんが!」
「アッー!アッー!アッー!」

……その夜。
「悪代官キョンさん!その不埒な悪行三昧……」
「お天道さんは見逃しちゃあいねぇぜ!」
「さぁ、神妙にお縄につきなさい、キョンくん。」
「これは規定事項だ。」
正義の味方、きょっこ団が踏み込む。そこには……
「お代官様が悪行?何?僕達の誘拐?僕達がここにいるのは自由意思だが?」
「誘拐?私達は自分の意思でここにいる。」
「そうよ。だからすっこんでなさい。」
という、矢鱈にツヤった誘拐されたはずの娘達と……
「助けてくれ!俺はこいつらに無理矢理……っ!」
と泣きつく代官の姿があった。

「生物学的に、雌が雄を襲う事例はないのですよ!」
「みぎゃあああああ!」

きょっこ団にお仕置きされた代官キョンが倒れる。成敗を終え、きょっこ団が帰り……
実務に優れた三人娘が居着き、キョンは名代官となったのであった……。

――――――――――――――――――
「……という台本は?佐々木さんも有希も乗り気だけど。」
「頭沸いてんのか、テメェ。」
後に、世界改変で現実になるとは思いもしていないキョンであった……。
END

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最終更新:2013年08月04日 17:42
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