ゆっくりいじめ系255 ゆっくりのっとっていくね

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**&color(red){荒らしさんはゆっくり出来ないから出てってね!}
 ゆっくりまりさが目を覚ますと、そこは木屑が敷かれた透明な箱の中であった。  箱の外は今までいた部屋が見える。自分たちが暴れ散らかっていたはずなのに、きれいに片付いていた。  体が何かに固定させられているのだろうか、バレーボール程の大きさであるまりさはその場から動けないでいた。  「まりさをゆっくりさせてね!!」  返事は返ってこなかった。仲間たちはどうしたのだろうか。  まりさは眠る前のことを思い出そうとしていた。  幻想郷は少しずつ寒さを感じさせる季節となっていた。  木々の葉が地に積もり、冷たい北風が幻想郷に吹き始めた。  ゆっくりまりさは、群れのリーダーとして引越しを決意した。  現在住んでいる洞窟は当初、以前の住人たちが貯えた食料があり、広さも申し分がなかった。  しかし順調にその数を増やし、成長し続けたゆっくりたちにはその蓄えは少なく、住居は狭く感じられた。  その数およそ40匹。  ゆっくりまりさとゆっくりれいむで構成された群れである。  「みんなでお引越しするよ!!」  「おひっこち! おひっこち!」  「ゆっくりれいむは、まいるーむがほしいよ!!」  「ゆゆゆ! ごはんをたくさん食べたいよ!!」  恋人や仲間、子供たちを率いてまりさは、新しい住居を探す旅に出ることを決意した。  今までの引越しはどれも成功しており、まりさには自信があった。  「きょうからここがまりさたちのおうちだよ!!」  道中、木々の根元や他のゆっくりの家を一時的なおうちにしながら、遂に雨風をものともしない新しい住まいに辿り着いた。  僅かに開いた隙間から中に入り込み、そこでまりさ達は歓声をあげた。  そこには今までに食べたことのないお菓子や食事が豊富にあり、見たこともない様々なものがあった。  何より、とても広く清潔な場所であった。  まりさはこの場所を今までで最高のゆっくりホームに感じられた。  そこは人間にとっても広く感じられる、板張りの居間であった。  まりさたちは洋風の家屋に忍び込んだのであった。  「ゆー! ここならゆっくりできるね!!」  「きょうからここは、まりさたちのおうちだね!!」  「あたたかいね! ぜんぜん寒くないよ!!」  「むこうからいいにおいもするよ!!」  ゆっくりたちは思い思いにゆっくりし始めた。  「うっめ! はっふはっふ! これめっさうめっ!」  「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」  食事にありつくもの。  「おねえちゃんの絵をかいてあげるよ!」  「この中にお水が入ってるみたいだよ! 倒してみよう!」  筆や花瓶で遊びだすもの。  「んほおおおおおお! ゆ゙ゔゔゔゔんふぅぅぅぅ!」  「れ゙、れ゙いむ゙ぅぅぅぅんふぅう!」  発情しだすもの。  しかしある時全てのゆっくりが動きを止めた。  怒声が響いたためだ。  「ここはおにーさんとありすたちのおうちだよ!! ゆっくり出てってね!!」  まりさたちは声のした方向を振り向いた。  そこにはリーダーであるゆっくりまりさより少し小さなゆっくりありすがいた。  その影にはありすの子供だろうか、小さなありす5匹が隠れていた。  「ちがうよ! きょうからここはまりさたちのおうちになったんだよ!!」  「そうだよ! ぶがいしゃのありすたちはこのぷれいすから出ていってね!!」  「ゆっ、ばかなの!? あんこくさってるの!?」  一斉にまりさたちが喚きだす。  しかしありすは引き下がらない。  「もう一度だけ言ってあげるね! ここはおにーさんとありすたちのおうちだよ! ゆっくり出ていってね!」  そう叫ぶありすに、リーダーであるまりさは群れにも聞こえるよう言い放った。  「……おばかなありすは、ゆっくりしんでね!」  その途端、四方八方からまりさやれいむがありすに飛び掛っていった。  今までまりさたちは、住居と決めた場所にゆっくりがいた場合はこれを排除して群れを拡大してきた。  ここに辿り着くまでも、多くの住居とその蓄え、そして生活していたゆっくりの中身を喰らってきたのだ。  この集団は他のゆっくりにとっては強盗や猛獣の集まりと言えた。  「おかぁしゃん、こぁいよぉ……!」  「ゆゆっ! こ、こどもたちは逃げてね!!」  ありすは子供たちを逃がし、庇いながら自身の体に力を込め、弾丸のようにゆっくりたちに体当たりをしていった。  持ち前の気性か飼い主が鍛えていたためか、複数を相手にしてもまったく怯まない戦いをしていた。  しかし、子供に気遣いながらの一対多数の戦いの結果は日の目を見るより明らかであった。  「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ぐ゙ゆ゙ぅ……、ありすとこどもたちをゆっくり放してね!!」  決着は早々についた。まりさは満足そうにありす達を見下ろした。  何匹かに押さえられ身動きが出来なくなったありすと、同じくありすの目の前で押さえ込まれている子供たち。  「お゙があ゙あ゙しゃぁぁん!! い゙だい゙よ! こわ゙いよぉ!!」  子供たちが口々に叫びだす。  「ありすはどうなってもいいから、こどもたちは助けてね!!」  ありすは子供たちのために嘆願をし始めた。  「ねーねー、まりさ! ゆるしてあげるのだめかな♪」  一匹のゆっくりれいむが、ありすを見下しながらリーダーであるまりさに尋ねる。まりさの恋人なのだろう。  ありすの子供たちを眺めながら、まりさは答えた。  「だめだよ♪」  そしてありすの子供である一匹に近づき、おもむろにその体に噛り付いた。  「や゙め゙でえ゛ぇ! い゙だい゙よ゙お゙おぉ!!」  「どうじでありずのごども゙にぞん゙な゙ごどずる゙の゙お゙お゙むぎゅ……!!」  悲鳴をあげる仔ゆっくりと絶叫しだすありす。後者は口を塞がれた。  まりさは齧った箇所からクリームを汚い音を立てながら吸いだしていく。  「ぢゅるぅ…ぢゅぢゅっぷ…うっめ! このありすのクリームめっちゃうめ!!」  「ずわ゙な゙い゙でぇぇぇ!! あ゙り゙ずのながみずわ゙な゙い゙でぅぅ……」  「んー……! んむむむむー!!」  「おねえぢゃああん!! おね゙え゙ぢゃんを吸わないでえぇ!」  中身を吸われ、声を出すことがままならなくなる仔ありす。  ソフトボール程の大きさであった体がみるみる萎んでいく。  目の前の光景にありすは塞がれた口からうめき声をあげる。  吸われる姉を見て恐慌に陥るありす姉妹。  「ゆゆっ! れいむもありすを食べたいよ!!」「ゆっくり食べさせてね!!」「はっふはっふしたいよー!!」  「まりさも食べたいよ!!」「さいきんありす食べてないよー!!」「ぱちゅりーよりおいしいよね!」  「おかあさんだけずるいよ!!」「ゆっくり食べたいよ!!」「ゆっくり食べたいよ!!」  他のまりさやれいむ達が口々にありすを要求しだす。  これを見てリーダーまりさは皮だけとなった仔ありすを齧りながら言った。  「みんなで仲良く食べようね!!」  まりさ達の群れが他のゆっくりの巣を襲った時には毎回行われるイベントであった。  食べ物を要求する仲間と、それに応えるまりさ。  このゆっくりたちは恐怖でゆっくりの中身が旨くなることを知っていた。  それからはありすにとって地獄であった。  彼女の目の前で子供たちが少しずつ少しずつ喰われ、吸われ、削られていった。  「おがああじゃあああ!! いだい゙い゙い゙い゙いイィィィ!!」  「だじゅっ、げでっ、おがあしゃん! おがあ゙しゃん゙ぅぅ!!」  「だべないでぇぇ!! あ゙り゙ずをだべな゙い゙でぇぇぇ!!」  「どぼじでええ! おがあ゙しゃんたすけでぐれないのおぉぼ!!」  ありすはジタバタと自分を押さえ込んでいるゆっくりを振りほどこうとするが、背中を大きく齧られて動けなくなった。  調子に乗った他のゆっくりも、ありすの右側の眼球をえぐり、髪を引っこ抜いた。  「ん゙ー! む゙む゙ぐ! む゙ぐぅぅうう……!!」  絶命していく子供たちに何もできないことに、ありすは自身の無力さを呪った。  片目に涙を貯めながら自分を睨み付けるありすを眺めながら、まりさは順番に仔ありすたちにありつく仲間たちの嬌声を聞いていた。  何度も体を動かそうとしながら、まりさは思い出していた。  そうだ、ありすたちをいじめていたのだ。  それから一体何があったのだろう。どうしても思い出せない。  若干箱の壁に反射する自分の姿を見て、まりさは帽子ごと頭頂部からベルトで床に固定されていることを理解した。  しばらくして、背中側から足音が聞こえた。まりさのいる箱の方に向かってきた。  恐らく人間なのだろう。まりさの背中に何か呟くと、ようやく目の前に姿を現した。  「やあ、まりさ! ゆっくりしてるかい!」  若い男が手をあげて挨拶してきた。  ここはまりさたちのおうちなのに、どうしてこんな人間がいるのだろうか。  「ゆっ! おにいさんは誰なの!? ここはまりさたちのおうちだからゆっくり出ていってね!!」  「つれないことを言うなよ、まりさ! 動けないお前のために仲間たちを連れてきてやったのに」  そういって男は「よっこいしょ!」と大きな透明な箱を5つ、まりさの前に置いた。  どれもその中には仲間たちが入っていた。分けられて入れられているようだ。  箱の中のゆっくりたちは、このまりさに気付かない。何か特別な細工がされている箱なのだろう。  「ゆっ! どうしてまりさたちを箱の中に入れてるの! ゆっくり出してあげてね!!」  声は聞こえるのだろうか。他のゆっくりたちが「おかあしゃんのこえだ!」や「まりさが生きてた!」と喜びの声をあげる。  「いいかい、まりさ。これは都会派なら誰もが知るゆっくりVIPルームなんだよ! 特別にカワイイ君達を招待してあげたんだよ!」  言いながら男は何かを仲間たちのいる箱の中にバラバラと撒き始めた。どうやら食事らしい。  「ハフハッフ…うっめ! これめっちゃうめ!」「しあわせー♪」とそれを食べたゆっくりたちが騒ぎ出す。  男の言うことは本当かもしれない。これに気を許したまりさは自分にも食事を要求した。  「おにいさん! まりさにもおいしいものをちょうだいね!!」  男は5つの箱に餌を撒き終えてから、まりさのいる箱の前にやってきた。  動けないまりさの口元にお菓子を与えてやりながら、男はまりさに尋ねた。  ねぇ、まりさ? ここにいたありす達はどうしたのかな? と。  「ハフ…クッチャ…ここにいたありすたちは、生意気だからゆっくりころしてあげたよ!!」  男はまりさの言葉に頷きながら、質問を返した。  「子供たちがいたでしょ? あの子たちはどうやって殺したの?」  まりさは口いっぱいにお菓子を頬張りながら答える。  「ハッフクチャァ…あのね゙、まりさたちで少しずつ…ッング…齧ったり吸ったりしながらころしてあげたよ!!」  素直にまりさは答える。少し誇らしげな様子だ。  そしてまりさも質問を返した。  「ゆ! おにいさん、どうしてまりさは動けないの? ありすたちをいじめてたはずなのに?」  男は笑顔でこの質問に答えた。  「君達がそのありすをいじめてた時に、どうやら複数のれみりゃがやってきたらしくてね。 不意打ちをかけてみんなを気絶させてしまったようなんだよ。もちろん僕が追っ払ってあげたけどね」  ニコニコとまりさの背中をさすりながら続ける男。  「特に君はケガをしてしまったようだから、特別個室を用意して看病してあげているんだよ」  まりさは納得したのか、嬉しそうに男に言った。  「ありがとう、おにいさん! おにいさんは特別にまりさたちのおうちでゆっくりしてもいいよ!!」  無意識に跳ねようとしたためか、まりさはケガをしたという背中に一瞬痛みを感じた。  その背中をさすりながら、にこやかに男は言う。  「そうだね、まりさ。君達とゆっくりさせてもらうよ!」  それからまりさたちは男と暮らし始め、数日経った。  男は仲間たちに食事を与え、順番に箱から部屋に出しては遊ばせたり風呂に入れたりと世話をしてくれた。  まりさには怪我をしているからと、初めて会話をした日以外は砂糖水しか飲ませず、箱から出すこともなかったが不満を漏らさなかった。  男は存分に自分たちをゆっくりさせてくれているからだ。  「春までには箱から出れるよ」と、男は背中をさすりながら語りかけた。  実際、まりさは時間が経つにつれて、背中に違和感を感じることが多くなってきた。  自身の体に何が起こったのだろうかと一瞬不安になるが、ここでゆっくりすれば治るだろうとまりさは考えた。  「……ゆっくりうごけなく…なっていってね」  その日の夜、まりさは背後から何か聞こえたような気がしたが、そのまま眠りについた。  ある日、まりさは男を呼び止めて言った。  「おにいさん! まりさもみんなとお話したいよ!」  まりさは個室に入れられているため、自分の仲間や娘たちと会話をすることができないでいた。  「よし、あのれいむを箱の中に入れてあげるね!」  男が指さしたゆっくりは、自分の娘の一人であるゆっくりれいむだった。  「うん、おにいさん! ゆっくり急いでまりさのところに運んでね!!」  男はまりさの目の前にれいむを置いてやった。ソフトボール程の大きさのゆっくりだった。  「ゆゆ、れいむ、おかあさんの部屋でゆっくりしていってね!!」  「ゆー♪ おかあさんだ! ゆっくりできるよ!!」  久しぶりの親子の会話を弾ませる二匹。男はまりさの背中をさすりながらそれを眺めていた。  それから数分経って、男は仔れいむを持ち上げながらまりさに言った。  「どうだい? 満足したかい、まりさ! 明日から仲間たちを連れてきてあげるね!!」  それはまりさにとって嬉しい提案であった。  「うん、おにいさん! 明日もお願いね!」  仔れいむは「うわあ、おそらをとんでるみたい!」と、男と親であるまりさの会話を聞いていなかった。  男はまりさのいる箱から少し離れると、そのゆっくりの口にホチキスで小さな針を打ちつけた。  「んむむ! んむー!」と唸るゆっくりの頬の部分に今度は穴を開けた。  まりさに見られないよう、その背中に仔ゆっくりの穴が開いた部分を押し付けた。  「ゆゆ? おにいさん背中がけいれんするよ!」とまりさは自身の背後で行われていることに気付かずに声をあげる。  「痙攣しているのが見えたからまりさのために戻ってきて、背中をゆっくりマッサージしてあげているんだよ!」  まりさはそれに納得した。男が背中に何かを当ててから震えが止まったからだ。                               男はまりさに「ゆっくりしていってね!!」と言い残すと、空いた両手で腕を組み、ゆっくり達のいる居間から出て行くと、自分とゆっくりたちの食事を鼻歌交じりに作り始めた。    その日の夜もまりさは、眠りにつきながら自分の背後で何かが囁く声を聞いたような気がした。  それから毎日、まりさの元に男は子供を運んできた。  砂糖水しか口に含めないことや、動けないことに不満はあったが、まりさは子供の会話や、背中のマッサージを喜んだ。    「おにいさんなら、ずっとまりさたちのいえに住んでいていいよ!!」  子供たちと話をするようになってから10日ほど経ったある日、まりさはふと気付いた。  目の前にあるゆっくりの仲間たちがいる5つの箱、その中にいるゆっくりの数が減っていることに。  それだけではない。うっすらと反射する自分を写す透明の箱の壁が、自身の背中が肥大していることをまりさに見せ付けた。  砂糖水しか飲んでいないのに、何故ここまで大きくなったのだろうか。  背中の痙攣も最近は頻繁に、そして強くなっていくことにまりさは恐怖を覚えた。    「ゆゆっ、おにいさん! まりさの子供たちが少なくなってるよ! それに背中も膨らんじゃってるよ!!」  まりさは子供との会話を終え、背中のマッサージを受けているときに切り出した。  「おにいさん! 今お話ししたれいむを連れてきてね!!」  まりさはうっすらと気付いていた。自分と話をしたゆっくりたちが消えているのではないかと。  男は顎に手をやりながらふむ、と唸ると「そろそろいいか」と呟き、まりさに答えた。  「それじゃあベルトを外してやるから、後ろを振り向いてごらん」  まりさを床に固定していたベルトが外される。    「君の後ろにみんないるから」  久しぶりに動くためか、背中が膨れてしまったためか、中々重たく感じる体をひねり、それを見た。    皮だけとなりペラペラとなったゆっくりたちが積み重なっていた。  どれも口は閉じられており、虚ろな目をしてこちらを覗き込むような顔をしていた。  一番上には、今さっきまで会話を交わした子供がペッタリとこの山にへばりついていた。  「ゆぅうぅううう!? どお゙じでみんな動かないのおおお!!」  まりさは目の前の状況が理解出来ず叫ぶ。  その声に他のゆっくりたちが反応するが、箱の中からではまりさの様子が伺えないため、不安そうな表情を見せた。  「それはね、まりさ! みんな君のマッサージのために中の餡子を提供してくれたから薄っぺらになっちゃったんだよ!」  男は手を大きく広げながらまりさに答える。    「ま゙り゙ざにもわがるようにおじえでね!!」  まりさは全く理解出来ずにいた。どうして、マッサージで子供のゆっくりたちがこのような姿にならなければいけないのか。  「それはね! 君の背中がこのゆっくりの中身を吸ってしまったんだよ! 10日ほど前からやってたじゃないか」    「言ってることがわからないよ! ゆっくりこの子たちをいきかえらせぶぎゅるぅ!!」    男はいきなりまりさを掴みあげると、その口をホチキスで塞いだ。  「ありす、痛かったかい?」と男は手の上に乗せたまりさに囁いた。  「まりさはありすじゃないよ!」と口にしたかったが、声に出せないまりさ。  しかし、信じられないことに自分の背中から声が聞こえてきた。  「大丈夫だよ、おにいさん! 我慢できるよ!!」  それにほっとしたような表情を見せ、男はしゃべりかけた。  「どうだい、ありす。体は動かせるか?」  それに背中の何かが返した。  「もう少しれいむやまりさを食べたら動かせそうだよ!」  まりさは愕然とした。自分の背中にいる何かが、子供達の中身を吸い出してしまったのだ。  男はそれを聞くと、箱の中にまりさを戻し、ベルトを締めなおした。  「そうだ、ありす! まりさに自分がどういった状況になっているかを見せてあげよう!」  「そうだね! ゆっくり見せてあげようね!!」  男は小型の背面鏡をまりさに見せた。  肥大化している背中に何が起きているのか。帽子を外され、その鏡を覗き込む。    まりさの後ろ髪が短く切りそろえられたそこには、ゆっくりありすの顔が貼りついていた。  まりさは声にならない悲鳴をあげた。    まりさ達がありす達をリンチし始めてから数十分後に男は家に帰ってきた。  それからすぐに、ゆっくり達が部屋を荒らしているのを察知し、ゆっくり用の薬品を撒いた。ゆっくりを睡眠に誘うガスである。  男は農学を研究する学者だ。、ゆっくりを研究する人間との付き合いもあり、こういったものを豊富に持っていた。  男は瀕死のありすを急いで回収したが、後背部の皮が大部分が失われており、瀕死の状態であった。  中のクレームが残された部分から乖離してしまったら、このありすは死んでしまう。  そこで男は大きなまりさに目をつけ、その背中の皮を切除し、餡子を多めに削り取ってからありすの前半分をつなげた。  見事につながった後、男はまりさには最低限の食事しか与えず、ありすには栄養のある食事や仔ゆっくりを食べさせていた。  するとありすの部分は大きくなり、体の支配権を握るようになっていった。  このままいけば、まりさという瘤のついたゆっくりありすになるのだろう。      その日の夜、背中にいるありすはまりさに語りかけ続けた。  「今までまりさにわからないように、夜中はおにいさんとお話ししてたの」  「お昼のまりさ、おいしかったな。でもありすはれいむの方があじがさっぱりしていて好きだわ」  「まりさったらすぐ近くで子供が食べられているのに気がつかないんだもの。ゆっくりしてるわね」  「ペラペラの子供たちを見ながら次のゆっくりが来るのを、まりさが楽しそうにお話してるのを聞きながら待ってたりするのは最高だったよ!」   「まりさ、起きてる? ……わかるわよ、つながってるんだから。寝たふりはやめてね!」  「右目はまりさの元気なあかちゃんからもらったら治ったよ! ありがとう!!」  「まりさの赤ちゃん美味しかったよ! また食べさせてね!」      「……明日もまりさの子供食べるけど、ゆっくりしていってね!!」    次の日、まりさはベルトを外され、違う部屋に連れて行かれた。  男の腕の中から、その部屋にはまだプチトマト程の子供たちが5匹ほど遊んでいることをまりさは理解した。  子供たちを男は呼び止めると、まりさを床の上に置いた。  「今からみんなには、おかあさんと鬼ごっこをして遊んでもらうよ!」  すると嬉しそうに子供たちは跳ね回った。  「おかあさんに会いたかったよ!」「ゆっくりあそびたいよ!」と、無邪気に喜んでいる。  「おかあさん、お口がふさがれてるよ?」「背中が腫れてるよ、だいじょうぶ?」と声をかけるものもいたが、「大丈夫だよ!」というまりさの方から聞こえる声を聞いて安心したようであった。  まりさは泣きそうな顔をしていたが、どのゆっくりも「大丈夫! ゆっくりあそぼうね!」の声を聞いて気にしないようになった。  「それじゃあ鬼ごっこを始めるよ!」と男は言う。  無邪気に部屋を跳ね回り始める仔ゆっくりたち。  男はそっとまりさに囁く。  「リハビリを兼ねた昼食だよ、ありす。頑張ってね!」   いや、もう男にとってはありすなのだ。  ありすはクルリと振り向くと、仔ゆっくりたちに対峙した。    「ゆっくり食べさせてもらうね!!」  母親の背中にあるもう一つの顔を見て、怯え始める仔ゆっくりたち。  「ゆゆ!? おかあさんのせなかにかおがあるよ!!」  「こわいよ! ゆっくりできないよ!」  「やめてね! ゆっくりちかよらないでね!」  それから一斉に、部屋の隅へと逃げ出す。ただ1匹だけ立ち竦んで動けないようだ。    「ゆ゙ゆ゙…ゆ゙っぐぐゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙!(ゆっくり止めてね)」というまりさの声を聞かず、ありすはその仔ゆっくりに齧りついた。  「い゙だい゙よ゙おがああざああん!! ゆっぐりでぎないよおお!!」  まりさは子供たちの絶叫、そしてそれを咀嚼する音を聞きながら涙を流すしかなかった。    まりさの恋人であり、妻であるれいむは、最近少しずつ減っていく子供たちが心配でしょうがなかった。  男が言うには、大きくなったから別の部屋に移したそうだ。  れいむは男が優しく頼りになる人間と信じていたため、それを疑うことは少なかった。  それでも、恋人のまりさの声もだいぶ前に箱の外から聞いたきりで、れいむには不安が募っていった。    春の訪れが部屋の窓から見えるようになる頃、 遂に子供たちは一人もいなくなった。  れいむは男に尋ねた。  「おにいさん! こどもたちかまりさに会わせてね!!」  男はれいむを抱きかかえ、小さく揺さぶりながら言った。  「実はまりさと子供たちはれいむに内緒でこの家から出て行ってしまったんだ。  窓の外にいたゆっくりぱちゅりーを好きになったみたいだね。  この帽子を別れの手向けれいむに渡してね、ってまりさが言ってたよ」  男はれいむに、まりさの帽子を渡して見せた。  それはまぎれもなくまりさの匂いがついた帽子であった。死臭はしないので、男が死体から剥ぎ取ったということはないのだろう。  「……ゆ゙ゆ゙ぐぐぅ、ま゙り゙ざのばがぁ!!」  悔し涙を流しながら、れいむは帽子を咥えて震えだす。  「よしよし、れいむ。泣かないでこの部屋でゆっくりしていってね!」  男は腕の中で振動を強めていく。少しずつ表情が緩んでいくれいむ。  まりさのいた箱の中に近づく男とれいむ。  そこには1匹のゆっくりありすがいた。  れいむをその箱の中に入れると、電動のマッサージ機でさらにれいむに振動を与える。  「ゆ゙ゆ゙っんほほほ! れれれれれいむだよ! よよよよろしくねありすすすすんほおおお!!」  れいむはこの振動で発情してしまったようだ。  そのれいむにありすが近づき、頬ずりをしながら答える。  「よろしくね、れいむ! きょうからゆっくりしようね!!」  2匹は交尾を始めた。  それからしばらく2匹はその箱の中で過ごし、れいむの体から茎が伸びてきた。  ありすとの子供である。5つほど実がなっていた。  れいむはこのありすのことを気に入っていた。まりさと比べ優しく、思いやりがあり幾分か知的であったからだ。  これからはありすとその子供たちと暮らすのも悪くはない。  ありすに頬ずりをしようとすると、ありすの背中に顔のような腫れ物ができているのが見えた。  「ゆっ! ありすの背中のはれもの、齧ってとってあげようか?」  ありすはれいむに向きなおってから、れいむに言った。  「ゆっ、大丈夫だよ! それより前の恋人とありす、どちらが素敵?」  「も、もちろんありすだよ! ありすの方がゆっくりできるよ!」  「ゆゆ! うれしいよ、れいむ! ずっとゆっくりしようね!!」  男はその会話を眺めながら考えていた。    ありすの背中のまりさは、全ての子供たちが自分の体に喰われてからは発狂したような素振りを続けていた。  しかし恋人が間近で寝取られてから反応を示さなくなっていった。    その心は果たしてまだ生きているのだろうか。    子供を産み終えたれいむを、ありすが食い殺した後にまりさがどんな表情を見せるか。      男とありすの復讐は、桜の花が散る頃には終わるだろう。                                                                          おしまい       [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]

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