ゆっくりいじめ系962 ゆっくり育児放棄(後編)

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「ゆっくり育児放棄」(後編) [[前>ゆっくりいじめ系961 ゆっくり育児放棄(前編)]] -“ちーちー”の描写が薄っすらと含まれてるよ!! 「ゆーん!!いっぱいとれたよ!!あかちゃんたちゆっくりよろこぶね!!」 「そうだね!!たくさんたべさせてあげようね!!ゆっくりさせてあげようね!!」 れいむとまりさの2匹は、取った食べ物を頬に含んだまま見つめ合って微笑んだ。 早く赤ちゃん達の喜ぶ顔が見たい。逸る気持ちを抑えきれず、ゆっくりしないで巣の中へと戻っていく。 巣の一番奥……赤ちゃん達が眠っているはずの場所。 ぴょんぴょんと跳ねて、れいむとまりさがそこにたどり着くと… 「ゆっくちしちぇいってね!!」 「ゆゆ?あなたたちはゆっくちできりゅひと?」 「できないならでていってね!!ここはありすたちのおうちだよ!!」 目の前で“自分の家”宣言する、赤ちゃんありすと赤ちゃんまりさ。 その背後に散らばっている餡子カスと、小さな帽子やリボン。れいむとまりさは、ここで何が起きたのか理解できなかった。 ただ…見覚えのある帽子とリボンが転がっていることから、とてもよくないことが起こったのはわかる。 れいむとまりさは、驚きのあまり口に含んでいた食べ物をこぼしてしまった。 「しらないひとはでていってね!!」 「ここはまりしゃたちのおうちだよ!!」 「ゆっ!?たべものをもってきちぇくれたの?だったらおうちにいてもいいよ!!」 「ゆ!!ゆっくりだまってね!!そこをどいてね!!」 「おまえもどくんだよ!!どかないとゆっくりさせないよ!!」 目障りな赤ちゃんゆっくりを押しのけて進む、れいむとまりさ。 2匹はわかっていた。赤ちゃんありすはともかく、この赤ちゃんまりさが自分達の子供ではないことを。 自分の子供が“出て行ってね”などというわけがない。ゆっくりという生き物は、母親の顔は一度見たら忘れないのだから。 目の前で喚いている赤ちゃん達は……別の親が生んだゆっくりだ。 だから、一刻も早く確認する必要がある。 そのリボンや帽子は、一体誰のものなのか。 「ゆべっ!!いちゃいよ!!ゆっくちやめてにぇ!!」 「ゆあああぁっぁあん!!ゆっくちしゃせてよおおおぉぉぉ!!!」 突き飛ばされて泣き喚く赤ちゃん達を無視して、れいむとまりさは周囲に散らかっているリボンと帽子を凝視した。 れいむはよく知っていた。 そのリボンは、ちょっと薄い赤色だった。ピンクに近いかもしれないが、どちらかというと赤だ。 結び目がとても硬くて、ちょっとやそっとでは解けない。 これならリボンをなくすことはない、と安心したのを覚えてる。 まりさはよく知っていた。 その帽子は、黒というよりはどちらかというと紺色に近かった。 とても頑丈に出来ていて、川を渡るときも水が染み込まないほどだ。 これなら川を渡ってずっと遠くに行けるね、と呟いたのを覚えてる。 なんでそんな事がわかるのか。 何度も見たからだ。 “それ”が生まれたのが嬉しくて、何度も見ても飽きなかったから。 嬉しくて嬉しくて、何度も何度も。 綺麗なリボンでよかったね。綺麗な帽子でよかったね。 絶対リボンを解いちゃダメだよ。 帽子を脱ぐのは、川を渡るときだけだよ。 一番最初に教えてあげたことだった。 じゃあ、なんで? なんで、それがここに転がってるの? どうして周りは餡子で汚れているの? どうして?どうして?どうして?どうして? どうして?どうして?どうして?どうして? 「ねぇ、おちびちゃんたち」 「ここに、ちいさなれいむとまりさがいなかった?」 れいむとまりさは、感情のまったく篭っていない声で背後の赤ちゃん達に問いかけた。 顔は笑っているが……それは生まれつきである。れいむとまりさは決して笑っていない。 でも、赤ちゃん達は笑顔で答える。れいむとまりさが“笑っていた”から。 「ゆぅ?れいむとまりしゃ?いにゃかったよ!!」 「でもね!!れいむとまりしゃのニセモノならいたよ!!」 「そうだよ!!れいみゅとまりさによくにた“まんじゅう”ならいたよ!!」 饅頭。 赤ちゃん達とは違い、れいむとまりさはその言葉の意味をよく知っていた。 甘い餡子の詰まった美味しい食べ物であること。 そして自分達の身体の中には、饅頭と同じく餡子が詰まっているということを。 「しゅごくおいしかったよ!!もっとたべたいよ!!」 「そうだよ!!じぇんじぇんたりなかったよ!!もっとたべさせてね!!」 「おいしいごはんをたくさんもってきてね!!そしたらまりしゃたちのおうちにいてもいいよ!!」 「ゆっくりたべちゃったんだね……れいむたちのあかちゃんを」 「ゆっ?なにいってるの?あれはれいむじゃなかったよ!!まんじゅうだよ!!」 「おねーさんたちばかにゃの?ゆっくりとまんじゅうをまちがえるわけぶちっぇ!?」 「……ゆっくりだまってね」 騒ぎ立てる赤ちゃんゆっくりの中の一匹を、まりさが黙らせた。その全体重を乗せて潰すことによって。 しんと静まり返る巣の中。赤ちゃんゆっくりたちは、目の前で起こったことを理解することができずにいる。 まりさが身を起こすと、うすっぺらになった赤ちゃんまりさの死に顔が、まりさの身体からぺらりと剥がれ落ちた。 「うがああぁあぁあぁぁぁぁぁああぁ!!!ありしゅのいぼうどがああああぁぁぁぁ!!!」 「まりしゃのおねーちゃんにどぼぢでえええええええええええぇえぇぇぇえぇぇ!!??」 その悲鳴に誘われたように、れいむとまりさも怒声を上げる。 「おまえたちがれいむたちのあかちゃんをたべちゃったんだ!!ぜったいにゆるさないよ!!」 「どうしてこんなことをしたのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 押さえ切れなかった怒りが、爆発した。 赤ちゃんゆっくりより遥かに大きい巨体が、生まれたての赤ん坊に全力で突進する。 「ゆゆっ!?ゆっくちにげりゅよ!!」 「そうはいかないよ!!ゆっくりにげないでしんでね!!」 「う゛ゅえ゛っ!?」 赤ちゃんゆっくりたちを逃がさぬよう、れいむとまりさは巣の出口を背にして、赤ちゃん達を追い詰める形を取る。 そうやって赤ちゃん達を巣の奥へと追い詰めていき、近くにいる赤ちゃんから手当たり次第に潰していく。 「ぶぎゅあぁあぁぁぁぁん!!!やめでね!!ゆっぐりやめでうぼっぁ!!」 「どぼぢでごんなごどずるのおおおおぉぉぉぉ!!?ありしゅはわるぐないぴゅえっ!?」 「まんじゅうたべでゆっぐりしでただげなのにいいぃぃいいぃぃぃあろっん!?」 「れいむたちのあかちゃんをころしたやつは、ゆっくりしんでね!!」 「もっとあかちゃんとゆっくりしたかったのに!!おまえらのせいだよ!!ゆっくりしね!!」 怒りに任せて、一匹ずつ潰していく。 一匹ずつ、あの世へと送っていく。 「あのよでゆっくりはんせいしてね!!」 「おそらのうえで、あかちゃんたちにゆっくりあやまってね!!」 れいむとまりさの目には、大粒の涙が浮かんでいる。 これからずっとゆっくりするはずだったのに。大きくなったら、一緒に狩りに出かけるはずだったのに。 一緒にご飯を食べて、一緒にお散歩して、一緒にゆっくりするはずだったのに。 全部!!全部!!お前らのせいで!!ぶち壊しじゃないか!! 「ぢがっ!!まりじゃはっ!!あがぢゃんだべでないでぼりご!!?」 「ゆっぐりやめでねっ!!ありしゅはわるぐないよ!!だがらんぼあぅ!?」 何かおかしなことを口走っているが、聞く耳持たず。 自分の赤ちゃんを食べてしまうような悪魔の言葉に、耳を貸す必要はない。 こいつらはゆっくりじゃない。悪魔だ。だから殺してしまえ。殺してしまえ。 「もうやめでえ゛え゛え゛え゛え゛ええ゛え゛え゛ええ゛え゛ええぇぇぇえ゛え゛ぇぇ!!!!」 「ゆッぐじさせでよお゛お゛おおお゛お゛おお゛ぉぉお゛お゛ぉぉぉお゛!!!!」 「ゆっくりしねえええぇええぇぇぇぇぇえぇ!!!」 そして、赤ちゃんゆっくりは残り一匹になった。 目の前で19匹の姉妹を殺された赤ちゃんありすは、同じ穴からちーちーとうんうんを同時に漏らしていた。 恐怖に塗りつぶされた顔。その顔を大河のように流れる涙。ありすの心は半分壊れていた。 その頃には、れいむとまりさも冷静さを取り戻しつつあった。 だが、怒りだけはおさまらない。たとえ赤ちゃんゆっくりを100匹殺そうと、怒りだけは消えない。 だから、最後の一匹も躊躇い無く潰す。その決意に揺るぎはなかった。 「おまえでさいごだよ!!あのよでゆっくりこうかいしてね!!」 「あのよでまりさたちのあかちゃんにあやまってね!!」 最後の一匹は苦しめて殺してやろう。れいむとまりさは、そう心に決めてゆっくりと子ありすを追い詰めていく。 「ゆっ、ゆっぐりやめでね!!ありしゅはわるぐないよ!!“おかーしゃん”がまんじゅうたべなさいっていったんだよ!!」 ありすにとっては、自分だけでも助かろうと必死に紡いだ言葉だ。 とにかく自分の命が最優先であり、言葉の内容など落ち着いて考えてられる余裕はない。 一方、冷静さを取り戻していたれいむとまりさは、その言葉を聞き逃さなかった。 お母さん。 お母さんが『饅頭食べなさい』と言った。 お母さんが。 お母さんが。 饅頭を、食べなさい、と言った。 「そのおかーさんはどんなひと?ゆっくりこたえてね」 「ゆっくりこたえたらたすけてあげるよ」 冷めた目で子ありすを見下ろし、問いかけるれいむとまりさ。 「ゆっ!!くろいぼうしをかぶってたよ!!いもうとのまりさとおなじかたちだったよ!!」 子ありすは助かりたい一心で、必死に自分が目にしたものを答える。 その言葉を聞いて、れいむとまりさは全てを理解した。 スッと、静かに巣の外へと這っていく2匹。 それを見た子ありすは、自分が見逃してもらえたのだと思い込んだ。 「ゆっ!!ゆっくりたすけてくれてありがちょう!!ゆっくちおかーしゃんのところにちゅれていってね!!」 ぶちんっ!! 「ぴっ!?」 その直後、2匹の巨体が子ありすを押しつぶした。 飛び散るカスタードクリーム。ぐにゃぐにゃに歪んだ眼球。型崩れした髪飾り。 べたりと地面に張り付く、驚愕の表情のまま固まった子ありすの皮。 れいむとまりさは、それを見ても何も言わなかった。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 昼。 まりさは思う存分ゆっくりして、おうちに帰ってきた。 その頭には、かつて蔓が生えていた名残が残っている。 草原でゆっくりしているうちに蔓は枯れ落ちたが、本来食べさせるべき赤ちゃんゆっくりがその場にいなかったので放置してきた。 「ゆー!!とってもゆっくりできるよ!!」 昨夜は、発情したありすにレイプされて酷い目に遭ってしまったが、それももう昔のこと。 生まれてしまった赤ちゃんも別のゆっくり夫婦に押し付けて、自分は自由にゆっくり出来る。 まりさは、自分のしたことに何の罪悪感も感じていなかった。 ぴょんぴょんと跳ねて、おうちの入り口に到着。 真っ直ぐおうちの中に入ろうとしたとき、まりさは入り口のすぐ近くにあるものを見つけた。 「ゆゆっ!?これはなあに?」 それは、赤いリボンだった。 たぶんれいむ種のゆっくりがつけていたのを、うっかり落としてしまったのだろう。 その大きさから、かなり小さな……生まれたての赤ちゃんれいむのリボンだと思われた。 「ゆーん!!うっかりさんだね!!」 かわいそうだとは思ったが、まりさは大して気にしなかった。 見ず知らずの赤ちゃんゆっくりの行く末よりも、今は自分がゆっくりする事が大切なのだ。 と、ぴょんぴょん跳ねて巣の奥へと進んでいくと、再び赤いリボンを発見した。 「ゆん!?どうしてりぼんがおちてるの!?」 能天気なまりさも、おかしいと気づく。 自分のおうちの中に、どうして赤ちゃんれいむのリボンが落ちているのか。 あのリボン、どこかで見た事がある気がする。 どこだろう?どこで見たんだろう? ……まあ、いいか。 まりさは気にしないで、巣の奥へと進んでいく。 だが、その一番奥でまりさが見たものは、今まで見てきた中で最も奇妙なものだった。 「ゆゆっ!?なんなのこれ!?ゆっくりできないよ!!」 巣の一番奥の、まりさの寝床。とても広くてゆっくり出来る、まりさの自慢のゆっくりプレイス。 そこには、赤いリボンや黒い帽子、そして見覚えのあるカチューシャが散乱していた。 餡子やカスタードクリームにまみれ、所々に皮も付着していることから、それらの持ち主が無事ではないことがわかる。 「ゆぐぐぐぐ!!!だれなの!?こんなゆっくりできないことをした……のは…」 まりさはゆっくりと思い出した。つい4時間ほど前のことを。 幸せそうな夫婦に憎い子供を押し付けようと、夫婦が不在になった隙に巣に入り込んだことを。 赤いリボン。黒い帽子。それらを身に着けた饅頭を、子供たちに食べさせたことを。 そして、その子供たちを置き去りにして、自分だけでゆっくりしたことを。 考え込むまりさは、背後で何かが動いた気がしてゆっくり後ろを振り向いた。 そこには、あの2匹が鎮座していた。 「あかちゃんをゆっくりかえしてね」 「まりさたちのかわいいあかちゃんをかえしてね」 「ゆっ!?どうじでごごにいるのぉ!?」 ゆっくり夫婦は、じりっと這うようにまりさを巣の壁へと追い詰めていく。 まりさは最初、体当たりで押しのけようとしたが、その攻撃にまったく顔を歪めない2匹を見て怖気づいてしまった。 ただ、笑っているだけ。笑っているだけの顔がこれほど怖いものだとは、まりさは知らなかった。 「ゆっ……ゆっくりやめてね!!まりさはわるくないよ!!ありすがむりやりすっきりしたのがわるいんだよ!!」 「かわいいあかちゃんをゆっくりかえしてね」 「どうしてかえしてくれないの?ゆっくりかえしてね」 会話がまったく成り立っていない。 まりさの声は、ゆっくり夫婦には届いていなかった。 壊れたおもちゃのように、『かえして』『かえして』とひたすら繰り返すゆっくり夫婦。 「ゆ?どうしていじわるするの?どうしてあかちゃんをかえしてくれないの?」 「それいじょうあかちゃんをかえしてくれないなら……」 「「まりさがあかちゃんになってね」」 「ゆびゃあああああぁぁgぁぇれlがぇ!!??」 一瞬の隙を突いてまりさに飛び掛り、思い切り突き飛ばす親れいむ。 直後、バランスを崩したまりさの底部を、親まりさが噛み千切った。 「いびっ!?ど、どぼぢえごんなごどをずるのぉ!?ひぎぃ!?」 このままでは命が危ないと思い、跳びはねて逃げようとしたのだが……身体は言うことを聞かなかった。 底部を噛み千切られたまりさは自力で移動できない。無理に移動しようとすれば、全身を激痛が駆け巡る。 下手に動く事だって出来ない。傷口から中身が漏れれば、それこそ命の危機である。 まりさは逃げ出したくても、まったく動く事が出来ずにいた。 「やっとゆっくりおとなしくなったね」 「これからは、れいむおかーさんとまりさおかーさんが、まりさをゆっくりさせてあげるからね」 「ゆっ…ゆっぐ……ゆっくりたすけてね……ゆっくりさせてね……」 すすり泣くまりさを尻目に、親れいむは巣の中に保管してあった食べ物を口に含んで、噛み砕いていく。 そして十分な軟らかさになったと判断すると、地面に横たわっているまりさの口の中にそれを捻じ込んだ。 噛む力が不十分な赤ん坊に食べ物を与えるのと同じように、愛情を込めて口移しする。 「ゆべっ!!ゆっぐじやめでね!!きたないよ!!うごぅ!?」 涎まみれの食べ物を口に押し込まれたまりさは、必死にそれを吐き出そうとする。 しかし、ゆっくり夫婦に口を閉ざされてしまったので、いくら吐き出そうとしても口の中で舌がもごもご動くだけだ。 「ゆっくりたべてね。たべないとおおきくなれないよ。ゆっくりできないよ」 「おかーさんのいうことをゆっくりきいてね。そうしないとゆっくりさせてあげないよ」 「やめっ!!でっ!!まりざば!!あが!!ぢゃん!!じゃないっ!!」 身を捩じらせて何とか口の隙間を作るが、途切れ途切れに声を発するだけで食べ物を吐き出すには至らない。 結局、諦めたまりさは口移しで食べ物を食べることを受け入れた。 この夫婦が怖かったから。ずっと笑っているこの夫婦が怖かったから。怒られるより怖かったから。 「ゆっぐ…むーしゃ…むーしゃ…ゆっぐううううぅぅぅ!!」 「なくほどうれしいんだね。れいむおかーさんもうれしいよ」 「つぎは“ちーちー”のじかんだね。まりさおかーさんがゆっくりてつだってあげるよ」 まりさの顔が、凍りついた。そして、さらに怖くなった。 目の前の2匹のゆっくりが、ゆっくりに似た別のものだと思えてきた。 「ゆっ!?それだけはやめてね!!ゆっくりやめてね!!ゆっくりできないいぃぃいいぃぃぃ!!!」 まりさの拒絶はあっさり受け流され、親まりさがまりさの顎―――排泄用の穴がある部分を、ぺろぺろ舐め始める。 赤ちゃんゆっくりは自力で排泄穴を開ける事が難しいので、親がこうして手伝ってやる事が多い。 「いやっ!!やめで!!だぢだぐない!!いひっ!ちーちーいやぁ!!ゆっくりさせてよおおおぉぉおおぉぉ!!!!」 そして、赤ん坊と同じように排泄穴を刺激されたまりさは…………我慢できなくなった。 「ゆあああああああああぁぁあぁあぁぁ!!!みないでええぇえええぇぇえぇぇええぇぇぇ!!!!」 その一部始終を、まばたききせず見つめているゆっくり夫婦。 ピクリとも動かないその笑顔に、まりさは自分の中の何かが崩れていくのを感じた。 もう、だめだ。自分は、この悪魔達から、逃げられない。 れいむとまりさの夫婦は、20匹の赤ちゃんを授かった。 とても残念なことに、その赤ちゃんはみんなゆっくりできないやつに殺されてしまった。 でも、れいむとまりさはとてもゆっくりしていた。 何故なら、21匹目の赤ちゃんを、こうして授かる事が出来たから。 とても大きな、とてもゆっくりした、可愛い赤ちゃん。 みんなの分まで、ゆっくりさせてあげようね。 これからは、お母さん達と一緒にゆっくりしようね。 可愛い赤ちゃんに、れいむとまりさは呼びかける。 その呼びかけに、可愛い赤ちゃんは泣きながら頷いた。 ご飯を口移しで食べさせてあげたり、ちーちーやうんうんのお世話をしてあげたり。れいむは張り切っていた。 もうちょっと大きくなったら一緒に狩りにいきたいな。まりさの密かな願いである。 れいむとまりさの夫婦は、20匹の赤ちゃんを授かった。 とても残念なことに、その赤ちゃんはみんなゆっくりできないやつに殺されてしまった。 でも、れいむとまりさはとてもゆっくりしていた。 何故なら、21匹目の赤ちゃんを、こうして授かる事が出来たから。 たった1匹だけど、かけがえの無い子供。 れいむとまりさは、そのたった1匹の子供を思い切りゆっくりさせてあげることにした。 死んでしまった20匹の赤ちゃんの分も、ゆっくりさせてあげることにした。 ずっと、ずっとゆっくりしようね。 いつまでも、いつまでもゆっくりしようね。 おかーさんたちが、いつまでもゆっくりさせてあげるからね。 その呼びかけに、可愛い赤ちゃんは狂ったように泣き叫びながら頷いた。 何度も何度も……声にならない叫びを上げながら、必死に頷いた。 (終) -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- あとがき 低脳下等生物が托卵の真似事をしてうまくいくと思ったの?バカなの? そんなバカまりさには、自ら赤ちゃんになってもらうことにしました。 ……テンポ良く書ける時に限って、こういう変な話になるわけですが。 まったく意図しない方向に突っ走っちゃうし。 作:避妊ありすの人。 [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]
「ゆっくり育児放棄」(後編) [[前>ゆっくりいじめ系961 ゆっくり育児放棄(前編)]] -“ちーちー”の描写が薄っすらと含まれてるよ!! 「ゆーん!!いっぱいとれたよ!!あかちゃんたちゆっくりよろこぶね!!」 「そうだね!!たくさんたべさせてあげようね!!ゆっくりさせてあげようね!!」 れいむとまりさの2匹は、取った食べ物を頬に含んだまま見つめ合って微笑んだ。 早く赤ちゃん達の喜ぶ顔が見たい。逸る気持ちを抑えきれず、ゆっくりしないで巣の中へと戻っていく。 巣の一番奥……赤ちゃん達が眠っているはずの場所。 ぴょんぴょんと跳ねて、れいむとまりさがそこにたどり着くと… 「ゆっくちしちぇいってね!!」 「ゆゆ?あなたたちはゆっくちできりゅひと?」 「できないならでていってね!!ここはありすたちのおうちだよ!!」 目の前で“自分の家”宣言する、赤ちゃんありすと赤ちゃんまりさ。 その背後に散らばっている餡子カスと、小さな帽子やリボン。れいむとまりさは、ここで何が起きたのか理解できなかった。 ただ…見覚えのある帽子とリボンが転がっていることから、とてもよくないことが起こったのはわかる。 れいむとまりさは、驚きのあまり口に含んでいた食べ物をこぼしてしまった。 「しらないひとはでていってね!!」 「ここはまりしゃたちのおうちだよ!!」 「ゆっ!?たべものをもってきちぇくれたの?だったらおうちにいてもいいよ!!」 「ゆ!!ゆっくりだまってね!!そこをどいてね!!」 「おまえもどくんだよ!!どかないとゆっくりさせないよ!!」 目障りな赤ちゃんゆっくりを押しのけて進む、れいむとまりさ。 2匹はわかっていた。赤ちゃんありすはともかく、この赤ちゃんまりさが自分達の子供ではないことを。 自分の子供が“出て行ってね”などというわけがない。ゆっくりという生き物は、母親の顔は一度見たら忘れないのだから。 目の前で喚いている赤ちゃん達は……別の親が生んだゆっくりだ。 だから、一刻も早く確認する必要がある。 そのリボンや帽子は、一体誰のものなのか。 「ゆべっ!!いちゃいよ!!ゆっくちやめてにぇ!!」 「ゆあああぁっぁあん!!ゆっくちしゃせてよおおおぉぉぉ!!!」 突き飛ばされて泣き喚く赤ちゃん達を無視して、れいむとまりさは周囲に散らかっているリボンと帽子を凝視した。 れいむはよく知っていた。 そのリボンは、ちょっと薄い赤色だった。ピンクに近いかもしれないが、どちらかというと赤だ。 結び目がとても硬くて、ちょっとやそっとでは解けない。 これならリボンをなくすことはない、と安心したのを覚えてる。 まりさはよく知っていた。 その帽子は、黒というよりはどちらかというと紺色に近かった。 とても頑丈に出来ていて、川を渡るときも水が染み込まないほどだ。 これなら川を渡ってずっと遠くに行けるね、と呟いたのを覚えてる。 なんでそんな事がわかるのか。 何度も見たからだ。 “それ”が生まれたのが嬉しくて、何度も見ても飽きなかったから。 嬉しくて嬉しくて、何度も何度も。 綺麗なリボンでよかったね。綺麗な帽子でよかったね。 絶対リボンを解いちゃダメだよ。 帽子を脱ぐのは、川を渡るときだけだよ。 一番最初に教えてあげたことだった。 じゃあ、なんで? なんで、それがここに転がってるの? どうして周りは餡子で汚れているの? どうして?どうして?どうして?どうして? どうして?どうして?どうして?どうして? 「ねぇ、おちびちゃんたち」 「ここに、ちいさなれいむとまりさがいなかった?」 れいむとまりさは、感情のまったく篭っていない声で背後の赤ちゃん達に問いかけた。 顔は笑っているが……それは生まれつきである。れいむとまりさは決して笑っていない。 でも、赤ちゃん達は笑顔で答える。れいむとまりさが“笑っていた”から。 「ゆぅ?れいむとまりしゃ?いにゃかったよ!!」 「でもね!!れいむとまりしゃのニセモノならいたよ!!」 「そうだよ!!れいみゅとまりさによくにた“まんじゅう”ならいたよ!!」 饅頭。 赤ちゃん達とは違い、れいむとまりさはその言葉の意味をよく知っていた。 甘い餡子の詰まった美味しい食べ物であること。 そして自分達の身体の中には、饅頭と同じく餡子が詰まっているということを。 「しゅごくおいしかったよ!!もっとたべたいよ!!」 「そうだよ!!じぇんじぇんたりなかったよ!!もっとたべさせてね!!」 「おいしいごはんをたくさんもってきてね!!そしたらまりしゃたちのおうちにいてもいいよ!!」 「ゆっくりたべちゃったんだね……れいむたちのあかちゃんを」 「ゆっ?なにいってるの?あれはれいむじゃなかったよ!!まんじゅうだよ!!」 「おねーさんたちばかにゃの?ゆっくりとまんじゅうをまちがえるわけぶちっぇ!?」 「……ゆっくりだまってね」 騒ぎ立てる赤ちゃんゆっくりの中の一匹を、まりさが黙らせた。その全体重を乗せて潰すことによって。 しんと静まり返る巣の中。赤ちゃんゆっくりたちは、目の前で起こったことを理解することができずにいる。 まりさが身を起こすと、うすっぺらになった赤ちゃんまりさの死に顔が、まりさの身体からぺらりと剥がれ落ちた。 「うがああぁあぁあぁぁぁぁぁああぁ!!!ありしゅのいぼうどがああああぁぁぁぁ!!!」 「まりしゃのおねーちゃんにどぼぢでえええええええええええぇえぇぇぇえぇぇ!!??」 その悲鳴に誘われたように、れいむとまりさも怒声を上げる。 「おまえたちがれいむたちのあかちゃんをたべちゃったんだ!!ぜったいにゆるさないよ!!」 「どうしてこんなことをしたのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 押さえ切れなかった怒りが、爆発した。 赤ちゃんゆっくりより遥かに大きい巨体が、生まれたての赤ん坊に全力で突進する。 「ゆゆっ!?ゆっくちにげりゅよ!!」 「そうはいかないよ!!ゆっくりにげないでしんでね!!」 「う゛ゅえ゛っ!?」 赤ちゃんゆっくりたちを逃がさぬよう、れいむとまりさは巣の出口を背にして、赤ちゃん達を追い詰める形を取る。 そうやって赤ちゃん達を巣の奥へと追い詰めていき、近くにいる赤ちゃんから手当たり次第に潰していく。 「ぶぎゅあぁあぁぁぁぁん!!!やめでね!!ゆっぐりやめでうぼっぁ!!」 「どぼぢでごんなごどずるのおおおおぉぉぉぉ!!?ありしゅはわるぐないぴゅえっ!?」 「まんじゅうたべでゆっぐりしでただげなのにいいぃぃいいぃぃぃあろっん!?」 「れいむたちのあかちゃんをころしたやつは、ゆっくりしんでね!!」 「もっとあかちゃんとゆっくりしたかったのに!!おまえらのせいだよ!!ゆっくりしね!!」 怒りに任せて、一匹ずつ潰していく。 一匹ずつ、あの世へと送っていく。 「あのよでゆっくりはんせいしてね!!」 「おそらのうえで、あかちゃんたちにゆっくりあやまってね!!」 れいむとまりさの目には、大粒の涙が浮かんでいる。 これからずっとゆっくりするはずだったのに。大きくなったら、一緒に狩りに出かけるはずだったのに。 一緒にご飯を食べて、一緒にお散歩して、一緒にゆっくりするはずだったのに。 全部!!全部!!お前らのせいで!!ぶち壊しじゃないか!! 「ぢがっ!!まりじゃはっ!!あがぢゃんだべでないでぼりご!!?」 「ゆっぐりやめでねっ!!ありしゅはわるぐないよ!!だがらんぼあぅ!?」 何かおかしなことを口走っているが、聞く耳持たず。 自分の赤ちゃんを食べてしまうような悪魔の言葉に、耳を貸す必要はない。 こいつらはゆっくりじゃない。悪魔だ。だから殺してしまえ。殺してしまえ。 「もうやめでえ゛え゛え゛え゛え゛ええ゛え゛え゛ええ゛え゛ええぇぇぇえ゛え゛ぇぇ!!!!」 「ゆッぐじさせでよお゛お゛おおお゛お゛おお゛ぉぉお゛お゛ぉぉぉお゛!!!!」 「ゆっくりしねえええぇええぇぇぇぇぇえぇ!!!」 そして、赤ちゃんゆっくりは残り一匹になった。 目の前で19匹の姉妹を殺された赤ちゃんありすは、同じ穴からちーちーとうんうんを同時に漏らしていた。 恐怖に塗りつぶされた顔。その顔を大河のように流れる涙。ありすの心は半分壊れていた。 その頃には、れいむとまりさも冷静さを取り戻しつつあった。 だが、怒りだけはおさまらない。たとえ赤ちゃんゆっくりを100匹殺そうと、怒りだけは消えない。 だから、最後の一匹も躊躇い無く潰す。その決意に揺るぎはなかった。 「おまえでさいごだよ!!あのよでゆっくりこうかいしてね!!」 「あのよでまりさたちのあかちゃんにあやまってね!!」 最後の一匹は苦しめて殺してやろう。れいむとまりさは、そう心に決めてゆっくりと子ありすを追い詰めていく。 「ゆっ、ゆっぐりやめでね!!ありしゅはわるぐないよ!!“おかーしゃん”がまんじゅうたべなさいっていったんだよ!!」 ありすにとっては、自分だけでも助かろうと必死に紡いだ言葉だ。 とにかく自分の命が最優先であり、言葉の内容など落ち着いて考えてられる余裕はない。 一方、冷静さを取り戻していたれいむとまりさは、その言葉を聞き逃さなかった。 お母さん。 お母さんが『饅頭食べなさい』と言った。 お母さんが。 お母さんが。 饅頭を、食べなさい、と言った。 「そのおかーさんはどんなひと?ゆっくりこたえてね」 「ゆっくりこたえたらたすけてあげるよ」 冷めた目で子ありすを見下ろし、問いかけるれいむとまりさ。 「ゆっ!!くろいぼうしをかぶってたよ!!いもうとのまりさとおなじかたちだったよ!!」 子ありすは助かりたい一心で、必死に自分が目にしたものを答える。 その言葉を聞いて、れいむとまりさは全てを理解した。 スッと、静かに巣の外へと這っていく2匹。 それを見た子ありすは、自分が見逃してもらえたのだと思い込んだ。 「ゆっ!!ゆっくりたすけてくれてありがちょう!!ゆっくちおかーしゃんのところにちゅれていってね!!」 ぶちんっ!! 「ぴっ!?」 その直後、2匹の巨体が子ありすを押しつぶした。 飛び散るカスタードクリーム。ぐにゃぐにゃに歪んだ眼球。型崩れした髪飾り。 べたりと地面に張り付く、驚愕の表情のまま固まった子ありすの皮。 れいむとまりさは、それを見ても何も言わなかった。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 昼。 まりさは思う存分ゆっくりして、おうちに帰ってきた。 その頭には、かつて蔓が生えていた名残が残っている。 草原でゆっくりしているうちに蔓は枯れ落ちたが、本来食べさせるべき赤ちゃんゆっくりがその場にいなかったので放置してきた。 「ゆー!!とってもゆっくりできるよ!!」 昨夜は、発情したありすにレイプされて酷い目に遭ってしまったが、それももう昔のこと。 生まれてしまった赤ちゃんも別のゆっくり夫婦に押し付けて、自分は自由にゆっくり出来る。 まりさは、自分のしたことに何の罪悪感も感じていなかった。 ぴょんぴょんと跳ねて、おうちの入り口に到着。 真っ直ぐおうちの中に入ろうとしたとき、まりさは入り口のすぐ近くにあるものを見つけた。 「ゆゆっ!?これはなあに?」 それは、赤いリボンだった。 たぶんれいむ種のゆっくりがつけていたのを、うっかり落としてしまったのだろう。 その大きさから、かなり小さな……生まれたての赤ちゃんれいむのリボンだと思われた。 「ゆーん!!うっかりさんだね!!」 かわいそうだとは思ったが、まりさは大して気にしなかった。 見ず知らずの赤ちゃんゆっくりの行く末よりも、今は自分がゆっくりする事が大切なのだ。 と、ぴょんぴょん跳ねて巣の奥へと進んでいくと、再び赤いリボンを発見した。 「ゆん!?どうしてりぼんがおちてるの!?」 能天気なまりさも、おかしいと気づく。 自分のおうちの中に、どうして赤ちゃんれいむのリボンが落ちているのか。 あのリボン、どこかで見た事がある気がする。 どこだろう?どこで見たんだろう? ……まあ、いいか。 まりさは気にしないで、巣の奥へと進んでいく。 だが、その一番奥でまりさが見たものは、今まで見てきた中で最も奇妙なものだった。 「ゆゆっ!?なんなのこれ!?ゆっくりできないよ!!」 巣の一番奥の、まりさの寝床。とても広くてゆっくり出来る、まりさの自慢のゆっくりプレイス。 そこには、赤いリボンや黒い帽子、そして見覚えのあるカチューシャが散乱していた。 餡子やカスタードクリームにまみれ、所々に皮も付着していることから、それらの持ち主が無事ではないことがわかる。 「ゆぐぐぐぐ!!!だれなの!?こんなゆっくりできないことをした……のは…」 まりさはゆっくりと思い出した。つい4時間ほど前のことを。 幸せそうな夫婦に憎い子供を押し付けようと、夫婦が不在になった隙に巣に入り込んだことを。 赤いリボン。黒い帽子。それらを身に着けた饅頭を、子供たちに食べさせたことを。 そして、その子供たちを置き去りにして、自分だけでゆっくりしたことを。 考え込むまりさは、背後で何かが動いた気がしてゆっくり後ろを振り向いた。 そこには、あの2匹が鎮座していた。 「あかちゃんをゆっくりかえしてね」 「まりさたちのかわいいあかちゃんをかえしてね」 「ゆっ!?どうじでごごにいるのぉ!?」 ゆっくり夫婦は、じりっと這うようにまりさを巣の壁へと追い詰めていく。 まりさは最初、体当たりで押しのけようとしたが、その攻撃にまったく顔を歪めない2匹を見て怖気づいてしまった。 ただ、笑っているだけ。笑っているだけの顔がこれほど怖いものだとは、まりさは知らなかった。 「ゆっ……ゆっくりやめてね!!まりさはわるくないよ!!ありすがむりやりすっきりしたのがわるいんだよ!!」 「かわいいあかちゃんをゆっくりかえしてね」 「どうしてかえしてくれないの?ゆっくりかえしてね」 会話がまったく成り立っていない。 まりさの声は、ゆっくり夫婦には届いていなかった。 壊れたおもちゃのように、『かえして』『かえして』とひたすら繰り返すゆっくり夫婦。 「ゆ?どうしていじわるするの?どうしてあかちゃんをかえしてくれないの?」 「それいじょうあかちゃんをかえしてくれないなら……」 「「まりさがあかちゃんになってね」」 「ゆびゃあああああぁぁgぁぇれlがぇ!!??」 一瞬の隙を突いてまりさに飛び掛り、思い切り突き飛ばす親れいむ。 直後、バランスを崩したまりさの底部を、親まりさが噛み千切った。 「いびっ!?ど、どぼぢえごんなごどをずるのぉ!?ひぎぃ!?」 このままでは命が危ないと思い、跳びはねて逃げようとしたのだが……身体は言うことを聞かなかった。 底部を噛み千切られたまりさは自力で移動できない。無理に移動しようとすれば、全身を激痛が駆け巡る。 下手に動く事だって出来ない。傷口から中身が漏れれば、それこそ命の危機である。 まりさは逃げ出したくても、まったく動く事が出来ずにいた。 「やっとゆっくりおとなしくなったね」 「これからは、れいむおかーさんとまりさおかーさんが、まりさをゆっくりさせてあげるからね」 「ゆっ…ゆっぐ……ゆっくりたすけてね……ゆっくりさせてね……」 すすり泣くまりさを尻目に、親れいむは巣の中に保管してあった食べ物を口に含んで、噛み砕いていく。 そして十分な軟らかさになったと判断すると、地面に横たわっているまりさの口の中にそれを捻じ込んだ。 噛む力が不十分な赤ん坊に食べ物を与えるのと同じように、愛情を込めて口移しする。 「ゆべっ!!ゆっぐじやめでね!!きたないよ!!うごぅ!?」 涎まみれの食べ物を口に押し込まれたまりさは、必死にそれを吐き出そうとする。 しかし、ゆっくり夫婦に口を閉ざされてしまったので、いくら吐き出そうとしても口の中で舌がもごもご動くだけだ。 「ゆっくりたべてね。たべないとおおきくなれないよ。ゆっくりできないよ」 「おかーさんのいうことをゆっくりきいてね。そうしないとゆっくりさせてあげないよ」 「やめっ!!でっ!!まりざば!!あが!!ぢゃん!!じゃないっ!!」 身を捩じらせて何とか口の隙間を作るが、途切れ途切れに声を発するだけで食べ物を吐き出すには至らない。 結局、諦めたまりさは口移しで食べ物を食べることを受け入れた。 この夫婦が怖かったから。ずっと笑っているこの夫婦が怖かったから。怒られるより怖かったから。 「ゆっぐ…むーしゃ…むーしゃ…ゆっぐううううぅぅぅ!!」 「なくほどうれしいんだね。れいむおかーさんもうれしいよ」 「つぎは“ちーちー”のじかんだね。まりさおかーさんがゆっくりてつだってあげるよ」 まりさの顔が、凍りついた。そして、さらに怖くなった。 目の前の2匹のゆっくりが、ゆっくりに似た別のものだと思えてきた。 「ゆっ!?それだけはやめてね!!ゆっくりやめてね!!ゆっくりできないいぃぃいいぃぃぃ!!!」 まりさの拒絶はあっさり受け流され、親まりさがまりさの顎―――排泄用の穴がある部分を、ぺろぺろ舐め始める。 赤ちゃんゆっくりは自力で排泄穴を開ける事が難しいので、親がこうして手伝ってやる事が多い。 「いやっ!!やめで!!だぢだぐない!!いひっ!ちーちーいやぁ!!ゆっくりさせてよおおおぉぉおおぉぉ!!!!」 そして、赤ん坊と同じように排泄穴を刺激されたまりさは…………我慢できなくなった。 「ゆあああああああああぁぁあぁあぁぁ!!!みないでええぇえええぇぇえぇぇええぇぇぇ!!!!」 その一部始終を、まばたききせず見つめているゆっくり夫婦。 ピクリとも動かないその笑顔に、まりさは自分の中の何かが崩れていくのを感じた。 もう、だめだ。自分は、この悪魔達から、逃げられない。 れいむとまりさの夫婦は、20匹の赤ちゃんを授かった。 とても残念なことに、その赤ちゃんはみんなゆっくりできないやつに殺されてしまった。 でも、れいむとまりさはとてもゆっくりしていた。 何故なら、21匹目の赤ちゃんを、こうして授かる事が出来たから。 とても大きな、とてもゆっくりした、可愛い赤ちゃん。 みんなの分まで、ゆっくりさせてあげようね。 これからは、お母さん達と一緒にゆっくりしようね。 可愛い赤ちゃんに、れいむとまりさは呼びかける。 その呼びかけに、可愛い赤ちゃんは泣きながら頷いた。 ご飯を口移しで食べさせてあげたり、ちーちーやうんうんのお世話をしてあげたり。れいむは張り切っていた。 もうちょっと大きくなったら一緒に狩りにいきたいな。まりさの密かな願いである。 れいむとまりさの夫婦は、20匹の赤ちゃんを授かった。 とても残念なことに、その赤ちゃんはみんなゆっくりできないやつに殺されてしまった。 でも、れいむとまりさはとてもゆっくりしていた。 何故なら、21匹目の赤ちゃんを、こうして授かる事が出来たから。 たった1匹だけど、かけがえの無い子供。 れいむとまりさは、そのたった1匹の子供を思い切りゆっくりさせてあげることにした。 死んでしまった20匹の赤ちゃんの分も、ゆっくりさせてあげることにした。 ずっと、ずっとゆっくりしようね。 いつまでも、いつまでもゆっくりしようね。 おかーさんたちが、いつまでもゆっくりさせてあげるからね。 その呼びかけに、可愛い赤ちゃんは狂ったように泣き叫びながら頷いた。 何度も何度も……声にならない叫びを上げながら、必死に頷いた。 (終) -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- あとがき 低脳下等生物が托卵の真似事をしてうまくいくと思ったの?バカなの? そんなバカまりさには、自ら赤ちゃんになってもらうことにしました。 ……テンポ良く書ける時に限って、こういう変な話になるわけですが。 まったく意図しない方向に突っ走っちゃうし。 作:避妊ありすの人 [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]

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