永琳×ゆっくり系21 説明

※ドスまりさ注意




「あら、お目覚めかしら」
『ここはどこ?ドスは・・・たしか・・・』
ドスまりさは思い出そうとするが頭が痛む。思い出せない。
群の皆とお花畑で遊んでいたら、お姉さんがやってきて。ゆっくりできるお薬をくれて、
「何処まで覚えているかしら、記憶は著しく欠損していると思うわ。無理に思い出さなくていいわよ」
『みんなは?』
「みんなって誰?」
『むれの・・・みんな・・・』
ドスまりさはそこまで言うと押し黙った。
群のみんなの顔が浮かばない。名前も、どんな子がいたか分からない。
「あなたは成功例なのよ。無理はしないで。私だってしたくないわ。この手術は難しいのよ」
女の人が鏡を差し出す、ドスまりさは自分の姿を見る。
『う・・・そ』
「ホント」
『こんなのドスのからだじゃない!!』
「そうよ、ゆっくりまりさの中でも少し大きい程度かしら」


ドスまりさは自分の姿を見て唖然とする。
体つきは小さくなっているのだ。
確かに今まで見下ろしてきた人間に見下ろされているのだ。
違いは歴然だろう。
「前のボディは別の実験で使用しているわ。だからあなたの中身の一部をそれに移し替えたの」
あまりのショックでドスまりさは何を言われているのか全く分からない。
「記憶の混乱や欠損は、餡子が激減したせいよ。生命活動には支障は無いわ」
『な、にいってるの?ドスにわかるようにせつめいしてね!!じゃないと』
「じゃないと!!・・・何?」
『ドスパークをつかうよ!!』
「やってみなさい」
ドスまりさは大きく息を吸い込み。体の中で力を込めて撃ち出す。
光の柱が女の人の腕に直撃し、その部分は炭化していく。
女の人は顔を苦痛で歪める事も無く、炭化した腕を折り、床に捨てる。
「だから何?」
ドスまりさが折れた腕に目を奪われている少しの間に女の人には新しい腕が生えていた。
「蓬莱人って聞いたこと無い?」




八意永琳は野原でゆっくりしているドスまりさの群を見つけた。
群の規模はまだあまり大きい部類ではなく、せいぜい100匹前後と言った所、
その群にゆっくりできる薬と言って睡眠薬を飲ませる。
あとはドスまりさの頭に穴を開け、そこから餡子を抽出し、空っぽにしておいた別のゆっくりまりさの身体に積める。
「身体が小さくなった分、口径が小さくなってるわね。威力はそのままだけど」
『なんでぎがないの!!』
「所詮はお飯事みたいな攻撃ね。通用するのはせいぜい人間か光に弱い妖怪ぐらいね」
『だがら、なんでぎがないの!!』
「連射は無理みたいね。イチイチ息を吸い込む必要があるのがネックね。後頭部に空気を取り込む穴でもつけたらどうかしら?」
『ドスのはなしをゆっくりきいてね!!』
「嫌よ。次の実験に移行するんですから、あなたにも見てもらうわね。かつての群の仲間達よ」
大きな扉が開く。そこにいたのは一匹のドスまりさだった。


『ドスまりさ?』
「正確には違うわ。あなたの体の中にあなたの群れのゆっくり全員の餡子を入れてみたの」
『ゆ・・・』
「つまり、あれはあなたの率いてた群そのものよ。ま、忘れているんですもの関係ないわよね」
「ゆっ」「きゅ」「っくりして」「あ、まりさ」「い」「おねーさん、ごはん」「ゆっくり」「まりさ!!」「ゆゆ」「していって」「おねーさん、ごはん」
ドスまりさの身体を持つそのゆっくりは喋っている事が安定しない。
ある事を言うとすぐに別のある事を言う。それならまだマシだ。
喋っている言葉の途中で別の言葉が入った時なんかはもう何を言っているのかわからない。
「同じ群だから息が合うのかと思えば、全然ね」
「むき」「すっきりし」「きゅん」「ごはんほしい」「ここはれいむの」「すっきりじ」「とかいは」
さっきからこの擬似ドスまりさはずっと喋り続けている。それもそのはずだ。
この中には100匹近くのゆっくりの餡子が詰め込んである。おそらくは100通りの思考パターンがある。
すでにドスまりさも群のゆっくり達も自分の理解できる範囲を既に超えており、ドスまりさはドスまりさ同士仲良くしようねと挨拶していた。


「異常な状態への防衛本能かしら?それで自我や精神の崩壊を食い止めるのね」
小さくなったドスまりさを持ち上げ、キメラと化した自分の群を見せ付ける。
「記憶容量は減り、記憶の欠損は多いと思うけど。理解力には何ら影響ないはずよ」
『や・・・』
「餡子の質はそのままなんだから、ドスは他のゆっくりに比べれば知能は上よ。わかるでしょ、目の前のアレが何か」
『やめで・・・やめで!!どうじで、ごんなごとするのドスたちがなにがわるいことじだ?!!』
「してないわ」
『じゃあ、なんでごんなごとするの?!』
「興味があるからよ。あと、倫理を議論する気は無いわ」
ドスまりさはそれ以降、何も喋らなかった。















~あとがき~
ドスまりさブームにちょっと乗れていない作品を。
八意永琳が難しいと言う手術、今まで何匹の群が全滅してきたか想像すると、
人間の騙まし討ちなんて些細なものなのかもしれませんね。
非力な人間の恐怖や利己心から来る騙まし討ちと強固な妖怪や蓬莱人、亡霊の圧倒的な暴力、
ゆっくりにとってはどちらが怖いのでしょう。
by118

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最終更新:2008年09月16日 00:15
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