ゆっくりいじめ系1658 ゆっくり掘ってね!!!

とある商品の開発に成功したと友人から電話がきたのが昨日。
どうやら記事にしてほしいらしく、その新商品を1セット送ってくるらしい。
そうして俺の家に届いたのは、とても小さいゆっくりと謎の箱のようなものだった。

ゆっくりの方は、どうやら家族らしい。なんでか片親だけらしいが気にしないでおこう。
ゆっくりの小ささに関しては別に疑問に思わなかった。
これは最近品種改良で出来た、ミニゆっくりなる種類だ。大人でも消しゴム程度の大きさにしか成長しないという。
問題は箱の方だ。壁がガラスで出来たこの箱は、縦が1m。横幅が10cmとかなりアンバランスだ。
この幅ではゆっくりがギリギリ動ける程度だろう。
そして箱の中には大量の土が入っている。

説明書を見る限り、どうやらこれはゆっくりの巣を観察する為の商品らしい。
昔、叔父の家に置いてあった、アリの巣を観察するインテリアを思い出す。
確か、俺が思いっきり振ったせいで巣が全滅した筈だ。すまない伯父さん。


ゆっくり達はガチャガチャの景品入れのような物の中に収まっていた。
全員がすやすやと眠っている。俺は部屋の電灯を消して手元のランプだけ電源を入れた。
さて、眺めてみようか。



れいむと5匹の子供たちが目を覚ました。
赤れいむが3匹と赤まりさが2匹。片親と言う点を除けばごく普通の家族である。
「ゆゆ・・・おちびちゃんたち! ゆっくりしていってね!!!」
「「「「「ゆっきゅりちていっちぇね!!!」」」」」
朝の挨拶を交わす家族。そしてすぐに周りの状況に気づいた。
「ゆゆ! ここはせまいよ! ゆっくりできないね! ひろいところをさがすよ!」
「ゆっきゅちちゃがちょうね!」
「ゆゆーん! いちゃいよ! きゃべさんはゆっきゅちどいちぇね!」
ピョコンと跳ねなながら移動する家族。しかし横幅がその場で方向転換する程度しかないので親のれいむはとにかく移動しづらそうだった。
ひとしきり移動した家族は、広い場所がない事に気づき泣きだした。
「ゆげえええええええん!!!!! せみゃいとこいやああああああああ!!!!」
「れーみゅもうかえりちゃいいいいいいいいいいい!!!」
「もうやだおうちかえるううううううううう!!!」
延々と泣き続ける親子。仕方がないので、上から細かく砕いた角砂糖を人数分落してみる。

「ゆゆ! あまいものがあるよ! ゆっくりたべようね!」
「ゆっきゅちたべるよ! ぺーろぺーろ! ちあわちぇー!」
「まりちゃもたべりゅよ! ぺろぺーろ!」
「とてもゆっくりできるあじだね!」
お腹が膨れた家族は多少は冷静になれたのか、今後の事を考え始めた。
「ゆゆ・・・そうだ! ゆっくりできるおうちをつくろうね!」
「ゆー! おーちおーち!」
「おうちはゆっくっちできりゅよ!」

言うやいなや、れいむはさっそく地面の土を掘り始めた。ゆっくりには手や爪といった物がない。
なので必然的に口を最もよく使用する。その為、ゆっくりの口や顎の力と言うのは中々馬鹿にできるものでもない。
れいむはガッっと歯を地面に立て、口の中に土を頬張ると、振り向いて自分の後ろにペッと捨てた。。
その繰り返しをすごい勢いで続け、さっそく入口の部分が完成した。
「おきゃーしゃんすごいね!」
「おきゃーしゃんはとってもゆっきゅちできりゅね!」
子供たちは親の偉大さに感激しているようだ。
「どんどんほるよ!」
れいむはそのまま斜めに穴を掘っていく。
壁がガラスの為に、巣が作られていく様子がよくわかる。商品としては上々なのではないだろうか。


親れいむは調子よく穴を掘っていく。今は通路を掘っているのだろう。ひたすら土を掻きわかているようだ。
すると、後ろから子ども達がやってきた。
「ゆゆー! おきゃーしゃんがんばっちぇね!!!」
「ゆっきゅちほっちぇね!」
「ゆゆ! がんばるよ!」
子供の声援で更に力が湧いたれいむ。作業スピードが上がった。
と、遅れて一匹のまりさがやってきた。子供の中でも一番小さいまりさだ。
コロコロと転がってきてみんなの元へ向かおうとしている


が、急に全身に土の塊を受けたせいでそれは失敗した。
「ゆちぇ!」
自分ほどの大きさの土の塊をくらったまりさは怯んでしまった。
なんとか動きだそうとしたが、土に埋もれたせいで動けない。
おそらく「ゆぐうううう!!!! ゆっきゅちたちゅけちぇねおきゃーしゃん!!!」
とでも言っているのだろうが、穴掘りと親に夢中な家族は誰一人として後ろを振り向こうとしない。
このまま親れいむの愚かさで死んでいったとして終わらせてもいいのだが、それではつまらない。
可哀想なので止めは俺が刺すことにしよう。


俺は箱を両手でがっちりと掴んだ。
そしてそのまま勢いよく振る! 振る! とにかく振る!
イメージはシャカシャカと。実際はやたら重くてそれどころではなかった。
そのまま振り続けること1分。改めてテーブルの上に置いてみると、面白い結果になっていた。

「ゆっきゅちでぎにゃいいいいいいいい!!!!」
「おきゃーしゃあんんん!!!! おねーちゃんんんんん!!!! どきょなのおおおおおお!!!!!」
「ばりちゃひとりはいやあああああああ!!!!!」
「おちびちゃあああああああああんんん!!!! どこなのおおおおおおおおおお!!!!」

全員が土の中に見事に埋まったようだ。
二匹で一緒に埋まってたりするところもあるが、基本的に一匹づつ埋まっている。
お互いが結構近くにいるので、掘れば意外と再会できそうなのだが
「くらいよおおおおおおおおお!!!! どこなのここおおおおお!!!!!!!」
「くりゃいのはいやだよおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
と、周りが真っ暗な為にどうしようもないようだ。もしかしたらここが土の中だってことも理解してないのかもしれない。
しかし、ゆっくりの顔がガラスに張り付いてる絵はどうもシュールだ。ほっぺがつぶれてる赤れいむや
涙目でガラスに張り付いてる赤まりさなど面白い。視界に入らないように気を付けなければならないが。
さらに心躍るのは
「うごきぇないよおおおおおおおおおお!!!!」
「せみゃいよおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「ゆっきゅちちちゃいよおおおおおおおおお!!!!」
小さいながらもゆっくりの声は中々よく聞こえる事だ。悲痛な叫びは心が躍る。
しかし俺に聞こえているという事は、当然他の家族にも聞こえているだろう。
「おちびちゃん! ゆっくりしてね!!! おかーさんがすぐにたすけるからね!!!」
れいむは特有のふてぶてしいほっぺをガラスに張り付けながらそういった。


れいむはまたガッツガッツと土を掘り始めた。これは結構いい感じで、子供と再会できるかなあ・・・・と思いきや
「どうじでがだいのおおおおおおおおおおおお!!!!」
どうやら底にたどり着いたようだ。どうやったらその方向に行くのだろうか。

「おきゃーしゃん! れーみゅはこっちだよ!!!」
「まりちゃはきょっちだよ!!!」
「さきにまりちゃをたちゅけてね!!! こっちだよ!!!!」
あらゆる方向から聞こえる子供の声。

しかし、親れいむにはそれがどこからか最早わからなかった。
「どごをほればいいのおおおおおおおおおお!!!!!」
「「「ゆっきゅちたちゅけちぇてええええええええええ!!!!!」」」
「どごなのおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
もうパニ食ってるなこれ。でもまだやります。
俺は一匹のまりさの顔面めがけてデコピンをした。
もちろんガラス越しなので、当たることなどないのだが。

「ゆゆ! うるちゃいよ!!!! ゆっきゅちやめちぇね!!!」
音は響くのでビビるのだ。反応を楽しむために連打する。
「やべちぇえええええええ!!!! ゆっきゅちできゅないいいいいいいい!!! おちょがこわいよおおおおおおおおお!!!」
トントンとリズミカルに指をぶつけているだけなのだが、まりさはたいそうビビっている。音の正体がわからないからだろう。
そりゃあ、そっぽ向いてるからな。ガラスにはお尻の方しか映ってない。
試しにガラスの方を向いてるゆっくりにやってみると
「ゆぎいいいいいいいいいい!!!! れーみゅのかおをぶちゃいなでねえええええ!!!!!!」
といった感じで良い感想を貰える。
面白くなってきたので、ガラスをとにかく色々な物で壊れぬ程度に叩いてみる。

「「「「やべちぇえええええええええええ!!!!!!」」」」
「もうゆっくじじだいよおおおおおおおおおおおおおお!!!!」




とりあえず友人へ商品に対する意見書を書くことにした。
そして書きながら俺は少し後悔した。巣が完成してからやるべきだったと。




【あとがき】
ゆっくりのおうちが見たい。そんな適当な考えです。

このアレな文章ではイメージが湧かないと思いますので
『アントクアリウム』でググられると素敵な商品が出てくると思います
と、宣伝してみたり。
なんか物理的におかしい箇所があるような希ガス。
でもゆっくりは不思議生命体だから大丈夫だよね!おにーさん!


by バスケの人

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年12月09日 18:23
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。