ゆっくりいじめ系2739 ゆっくりレメディエーション

ゆっくりレメディエーション
※現代日本?が舞台です
※ゆっくりいじめ系913頭 の設定をお借りしました
※その他俺設定満載

初めまして、私が研究員の鬼井だ。この実験場の見学は初めてだね? こちらの都合上、実験ゆっくりの
飼育場から回ってもらうよ。…そんなに緊張しなくても大丈夫。少なくとも我々人間はね。
一見しょぼいスチール物置が並んでいるように見えるだろうが、このひとつひとつが実験ユニットなんだ。
こう見えてかなり金がかかっているんだよ。
ここのユニットは成まりさと成れいむのペアだ。内部環境の諸条件については、残念ながら
明かすことができない。機密事項だからね。カメラでモニタリングしているんだけれど、
今日はこっちの覗き窓で直接見てみようか。おや、子供が生まれたばかりのようだ。
「ゆっくりしていってね!」
『ゆっ…ゆっく…ゆくくっ…』
「ゆっくりしていってね!」
『ゆっくり? ゆっくり? ゆっくりー?』
「ゆっくりしていってね!」
『………』
「ゆっくりしていってね!」
『うーういいえいーええ!』
れいむが母体か。どうやらまともに産声を上げられる子がいないらしい。
下手に母性が刺激されたばかりに、狂ったように呼びかけているよ。
いや、もう狂っているのかな。父親のまりさは…こちらに気づいたようだ。
「おにーさん! あかちゃんがへんだよぉぉ!」
うん、確かに変だね。
リボンが緑色で、目を閉じたまま震えている赤れいむ。
目玉をぐるぐる回して、スーパーボールの様に跳ね続ける赤まりさ。
口の端からよだれを垂らし、目の焦点が合っていない赤まりさ。
元気だけど発音のおかしい赤れいむ。
「なんでぇ!? なんで『また』へんなあかちゃんばっかりなのぉ!?」
涙をこぼしながら訴える親まりさ。そう、君たちは三回目の出産だったね。
期待どおり、三回とも「変な赤ちゃん」を産んでくれたね。
「お医者さんに診てもらうから、ゆっくり待っててね」
まあ適当な事を言って、赤ゆっくりを回収させてもらう。
「ゆっぐりまづよ! まづがらだずげでよぉぉぉ!」
「あかちゃん、あかちゃん、れいむのあかちゃんどこ?」
 ※ ※ ※ ※ ※
あの親ゆっくりはもう子供を作らないだろう。まりさは多分、「変な赤ちゃんしかできない」ことに
気づいてしまった。れいむは精神が壊れてしまったかもしれない。
でも体が壊れる…つまり死ぬまで実験は終わらない。始めたからには、死ぬまで続ける義務がある。
ゆっくりの義務ではなく、我々の義務だ。
 ※ ※ ※ ※ ※
これから実際に、私の担当している作業を見てもらおう。
氷水の入ったトロ箱の中に、大小2枚のステンレストレイを浮かべる。大きい方には4匹の赤ゆっくり。
さきほどのまりさ、れいむの子だ。冷え切った体はぴくりとも動かない。
小さい方のトレイには、他から調達したれいむ種の赤ゆっくりが1匹。若干肌が青ざめているが、
それ以外はいたって健康そのもの。体温を下げるのは、麻酔を使わずに赤ゆっくりの動きを止めるため。
まあ奇形ゆっくりは元々ろくに動けやしないがね。

針の代わりに太いストローを付けた注射器と、プラスチック製の蓋つき試験管。
それぞれ1本ずつ、赤ゆっくりの前に並べる。それぞれの赤ゆっくりをデジカメで撮影し、
どの親から生まれた個体か、おおまかな特徴、試験管のラベルに書かれた通し番号を記録する。
データ取り違えの防止策だ。
もう一度、必要な物がそろっているか確認する。プラスチック製のゴーグルを装着。
さらにラテックスの手袋、口元を完璧に覆うマスク。これで危険物への対処は万全。
排気・廃液管理もよし。一応君もこのゴーグルとマスクをしておいてくれ。
ここから一気に進める。まず奇形のゆっくりれいむを一匹、手のひらに乗せる。ひやりとした感触。
…温かくないのは、ありがたいことなのかもしれないね。見た目以上に軽いが、発育不全なのだろう。
ころころと転がして、肌が露出している部分を探す。左側頭部、本来なら髪が生えているべきところが
ハゲになっているね。ここを使おう。ピンセットの先を突き立てる。
「ゆぎっ!」
かすかな叫び。普通なら白目をむくところだが、この個体は瞼が開かないようだ。
穴を直径1センチほどまで広げ、餡が見えるようにする。注射器を穴にあてがい、深く差しこむ。
ピストンを引けば、柔らかい餡が吸い出され、シリンダーに満ちていく。
「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっ…」
なんとも形容しがたい強烈な緑色の餡。こんなの見たことあるかい?
赤ゆっくりはしぼみながら数度体を震わせ、やがて動かなくなった。試験管に注射器の中身を移す。
ピンセットを洗浄、赤ゆっくりと注射器は廃棄。これは実験廃棄物として処理業者に回される。
「ゆぐぐ! ゆぐーっ!」
「ぅ…」
「にゃへへへへにゃへへへへ」
残り3匹の穴開け、餡の吸い出し、試験管への移し替えを繰り返す。
最後に、健康な赤れいむからも餡を取り出す。下膨れの頬にピンセットを刺すと、カッと目を見開いた。
「ゆうううううっ! いだいっ! いだいよーっ! おがーじゃーん!」
取れたての魚のように手の中でビチビチと跳ね、泣きわめく。めんどくさいと思うのは、
不健康な赤ゆっくりに慣れてしまったからだろうか。いずれにせよ、餡を失えば静かになる。
「…おがーざーん……」
さすがは健康ゆっくり。これだけ餡を吸い出してもまだ意識があるようだ。これも廃棄ね。
緑、赤、黄、青。自然ではありえないカラフルな4種類の餡と、普通の黒い餡が採取できた。
普通の餡は、異常なカラフル餡と数値を比較するために使う。
これらの餡を精製するところまでが私の仕事だ。
 ※ ※ ※ ※ ※
ここからしばらくは機械に任せることになる。
空き時間ができたので、ここでやっていることについて少し説明しよう。
「人間の活動で汚染された環境を、ゆっくりを使って浄化する」。それが我々の目的だ。
様々な化学物質、重金属、放射性元素。そういったものに汚染された環境を元に戻すのは容易ではない。
しかし生物の特性を利用して、それらを除去しようという技術がある。特定の物質を環境から取り込み、
体内に溜め込む生物がいるのだ。
仮に、PCB(発がん物質の代表格だ)を根から吸い上げ、茎や葉に蓄積する植物Xがあるとしよう。
PCBで汚染された土地一帯に、その植物Xを植える。土や地下水の中のPCBは、植物Xの中に
移動する。植物Xが枯れる前に収穫すれば、土地にはPCBが残らない。
これがバイオレメディエーション(生物による治療)である。
細菌、カビ、微生物なども利用できるのではないかと研究されている。
問題は、植物Xのような都合のいい生物はそうそういないということなんだ。
遺伝子組み換えによる育種が有効と考えられているんだけど、色々とあってね。
研究の停滞と静寂。だがそれは、誰も想像しない形で破られた。

「毒饅頭事件」。事の詳細はご存じだろう。かわいいかわいいと愛でられていた「ゆっくり」どもが、
うって変わって憎悪の対象となった転換点。ゆっくりが有毒な化学物質を体内に蓄積することが
判明したのだ。大気や水中に薄く広がっている化学物質でも、集めれば危険な濃度になる。
各種産業は上へ下への大騒ぎだった。
そんな中で、うちのボスは「汚いゆっくりだけがいいゆっくりだ!」と叫んでいたという。
ボスは虐待おじさんだったらしい。
かくして、この「ゆっくりレメディエーションプロジェクト」が立ち上がった。
私も以前は別のことを研究していたのだが、技術と素質を生かさないかということでここに誘われた。
…大量の奇形ゆっくりを相手にするのだから、そういう精神の人間でないと仕事にならない。
研究メンバーの半分は虐待家、半分は実験動物(実験饅頭?)と割り切っている普通の人だ。
直接虐待できないからかえってストレスが溜まる…と言う者もいるが、
これでも地球の将来を左右するかもしれない大事なゆっくりたちなのだから、
丁重に扱ってもらわないとね。…っていうのは、自惚れが過ぎるかな?

実験の話に移ろう。スチール物置をとことん頑丈にしたような小屋を想像してもらいたい。
小屋の中には、洞窟に似せた人工の巣、水飲み場、一組の成ゆっくり。そして敷き詰められた、
たっぷりと汚染された土。小屋ごとに様々な化学物質の組み合わせパターンを用意している。
エサと水には何も仕込んでいない。これが実験の1ユニット。
人工照明と空調機器で気象条件を管理しているよ。
割愛するが、水棲ゆっくりのための水系ユニットも別のチームが扱っている。
実験に使うゆっくりは、まず「第0世代・汚染されてない小屋」で育てられる。
親と子、複数の種類のゆっくりが広い空間で生活する。
子ゆっくりの間に特定の交友関係ができてきたら、一組ずつ「第1世代・汚染小屋」へ移住させる。
この時点から実験の本編となる。先ほど紹介したまりさとれいむの様にね。
外敵の恐れが無い広い空間。充分に与えられるおいしいエサ。
まさに二人だけの広くて素敵なゆっくりプレイス。運が良ければ草花も生えている…帯化タンポポ、
通称おばけタンポポのような奇形植物ばかりだが。
親兄弟や友達と離れるのは寂しいけれど、これも「選ばれた立派なゆっくり」になるため。
彼女らはそう教えられ、信じ込んでいる。
―――大好きな子とゆっくりして、ゆっくりした赤ちゃんを沢山生んで、いつか自分たちの親のように、
またあの群れで楽しく暮らすんだ―――そんな夢は、足元からじわじわと侵され壊されていく。
ゆっくりは皮膚、特に底部から徐々に化学物質を吸収する。どうやら成ゆっくり自身よりも先に、
子に異常が生じるようだ。私が先ほど行ったように餡を抽出・分析すると、
化学物質が見事なまでに高濃度で含まれている。一種の生物濃縮と言えるだろう。
これらの子、つまり第2世代をどうにか育成する試みもされているが、個人的には
無理があるのではないかと思う。
むしろ回収の手間を考えると、動きまわれない子ゆっくりをバンバン生んでくれるのがいいだろう。

どんな異常な子ゆっくりを見ても、それを生んだ親ゆっくりを見ても、私の心は痛まない。
そんな自分に疑問を持ったこともあるさ。あれこれと考えた結果、私はゆっくりに
何の感情も抱かない人間で、そしてそんな自分を肯定しているのだという結論に達した。
本来なら、ゆっくりに感情移入できない自分を悲しむべきかもしれない。
だが私たちは使えるものならなんでも使うのだ。自分の性質さえもね。

私は夢見る。
枯れた大地に這いずる、悪夢の如きゆっくりたちを。
その命と引き換えに芽吹く緑を。咲き乱れる花を。

…作業を再開しないといけない時間になってしまった。そろそろ次の案内役が来るはずなんだが。
いつかまた機会があれば、ゆっくりで創る未来の話をしよう。
その時には、君も私たちの仲間になってくれると思うよ。

作 大和田だごん
植物を使う場合はファイトレメディエーションと呼ばれます。
ゆっくりを使ったテラフォーミングとか、ロマンを感じませんか?

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最終更新:2009年06月08日 03:05
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