このSSは自分がはじめて投降したSSです。
思い浮かんだことを手当たり次第に書きなぐったためどこかで見たことのあるようなネタになってるかもしれません
たぶんいろいろSSとして見苦しい部分があると思います
さらに虐待成分は数パーセントもありません
それでも見てくださるという奇特な方はどうぞ










なんということだ、これではゆっくりできない。
母の体から飛び出た赤ちゃんまりさを見てお父さんまりさは思った。

なんということだ。このこはゆっくりできない。
自分の身を引き裂かれる思いで産んだ子供を見てははまりさは涙を流した。

「なんなのこのこ!なんだかゆっくりできないよ!!!」
「こんなのがまりさのいもーとなんてまりさたちのはじだよ!!!」
生まれてきた妹を見て姉たちは口々に叫んだ。

「むきゅー…これは大変なことになったわね、まりさ」
家族ぐるみの付き合いもあり、産婆として母まりさの出産を助けたぱちゅりーはうなった。

何も赤ちゃんにおかしなところはない…筈である
少し体は小さいが異常なほどではないし、少し声が小さいが「ゆっくりちていってね!」と元気な声もあげている。
この子供が異常な理由は二つある、一つはこの子がゆっくり史上まれに見る「一人っ子」だったのだ。

通常ゆっくりの出産方法は2種類あるが詳しくは述べない。
大人でなくても可能で、短時間で小さい子が5匹~10匹前後生まれる植物型と、負担は大きく、時間もかかるが亜成体の子供を3匹ほど生む動物型の出産がある。
一人っ子など一度も出産できないで死ぬことの方が圧倒的に多いゆっくり界において、ゆっくりゆゆこが食べすぎで体を壊す事に匹敵するほど珍しい出来事だった。
だが、そんなことはたいした問題ではない、一匹しか生まれなかったことは確かにさびしいが、一匹しかいないからこそ親も姉もこの子に一層の愛情を注ぐことだろう。

この子が本当に異質なこと、それはこの子が「見ているだけでなんだかゆっくりできない気がする」事だ。
帽子がないのとは違う、帽子のないゆっくりを他のゆっくりが殺すのは帽子無しのゆっくりが無理にでも群れに加わろうとし、無理をするため結果的に死んでしまう。
群れのゆっくりに殺すつもりはない、ただ、見知らぬゆっくりがなんど追い返そうとしてもしつこく群れに入ろうとするため、結果的に殺してしまう、それだけのことだ。
だが、親も、姉も、ぱちゅりーもこの子が母まりさの子供だと理解しているし、帽子だってちゃんと付いている、なのにゆっくりできない。
なんというか、そう。このゆっくりはみているだけで他のゆっくりを「ムズムズ」させる・・・そんな違和感を感じさせるのだ。

なぜこの子を見ていると「むずむず~」するのか父まりさはぱちゅリーに聞いた、彼女はおおよそゆっくりが考える疑問にいつも答えてくれた。
彼女はありすとぱちゅりーという全ゆっくりの中でもトップクラスの知性的なゆっくりの間に生まれたゆっくり、知能はともかく知識は非常に豊富だ。
ぱちゅりーは「むぎゅぎゅぎゅ…」としばらく餡子脳の中の記憶を探った結果、一つの結論に達した。たぶんこれだ

「あのね、まりさ、この子は『へんい』してしまったゆっくりなの」

ぱちゅリーの話をまとめるとこうなる。
人間にも血のつながった者同士で子供を作るとお互いが持つ同じ特徴(いわゆる優性遺伝)だけが強く出てしまい、結果両親の短所を受け継いだ病弱な子供が生まれてしまうことがある。ゆっくりにはそんなことは無い、さすがに親子で・・・というのはあまりないが姉妹で繁殖するのはざらにあることだ。
だが、ゆっくりには同種で繁殖することを繰り返すと似たようなことが起こるらしい、つまり、れいむとれいむ、まりさとまりさなどが交尾すると起こるらしい、もっともれいむやまりさは数が多く、遺伝子の多様性もあるため確率自体は非常に少ないのだが…
母まりさの両親も父まりさの両親もその両親はまりさだった、おそらくそのさらに両親もまりさだったのだろう、その結果、確率が低いはずのまりさ同士の子供が『へんい』してしまったというわけだ。
自然界の動物はこのような突然変異を嫌う。
変異の多くは生存に不利になってしまうものであり、非常に病弱になる、体に障害を持って生まれるなどのほかにアルビノのようにいたずらに天敵に見つかる可能性を増やすだけなのだ。
おそらく姉まりさたちがむずむずしているのもその変異を本能的に察しているからなのだろう、もっとも短所の塊であるゆっくりに変異が起きたところでこれ以上生存に不利な生物になるかどうかはわからない。

余談だがこの母ゆっくりはにんっしんっして間もなく、えさを捕りに行ったときに遠出をしてしまい、もうどんな動物も立ち寄らない青く光る石のある洞窟の前を通り過ぎてしまったことをここに記しておく。


「それじゃあもうこのこはゆっくりできないの?」
泣きわめきながらぱちゅリーに聞く母まりさをなだめながら答えた
「でも、あなたたちが大事に育ててあげればきっとゆっくりできる子にそだつわ」
「ゆっ!この子はまりさとまりさがゆっくりさせてあげるよ!!」
「そうだね!この子もまりさたちのこどもだもん!!」
「ゆっくり育ってね!!!」
両親は確かに親だった、少し見ていてむず痒くなっても親の愛と本能で気にしないことができた。
だが子供はそうはいかない、たとえ妹だとしてもこの赤まりさは自分たちのゆっくりライフを常に妨害する敵なのだ。

そして約半月の時が流れた
「ゆゆっ、ごはんをもってきたよ!!」
父まりさが頬を膨らませて帰ってきた、野生のゆっくりとしては長い時を生きたため、効率のいい餌の集め方、効率のいい天敵からの隠れ方を心得ていたため、食糧事情はこの森一帯のゆっくりの中ではかなり恵まれた方だった。
「今日はぱちゅりーからタンポポももらってきたからみんなでゆっくりたべようね!」
このタンポポは隣のぱちゅリーが育てたものである、まあ育てたといっても種を集めて家の近くにまとめて植えただけだから農耕とは言い難い、とうぜんのうかりんに劣る。
だがこのぱちゅりーのたんぽぽも付近一帯のゆっくりのゆっくりライフに一役買っているのも事実だ。
「ゆゆっ!」
「タンポポ!!」
「むしゃむしゃ、うっめ、これめっちゃうめ!!」
言い切る前に子供たちが群がってくる、人が見たら少し腹も立ちそうだが両親は子供たちを食事を見るだけで幸せだった、そしてこれから起こるであろうことを考えると心が痛んだ。
「ゆー、まりさにもたべさせてね!!」
少し遅れてあの赤ちゃんゆっくりがタンポポにありつこうとする
「ゆっ!だめだよ!!そこでごはんたべないでゆっくりしててね!!!」
「ゆ゛べっ!!」
その瞬間姉ゆっくりのうちの一匹が押しのける、ほとんど体当たりに近いそれはまだ小さい赤ちゃんまりさにとっては大ダメージだ。
「ゆ…ゆ゛…」
「どお゛し゛て゛こ゛ん゛な゛こ゛と゛す゛る゛の゛お゛ぉ!?」
あわてて姉まりさたちを叱る母まりさ、とうぜんだ、赤ちゃんまりさはあんここそ吐いてはいないが「ゆ゛…ゆ…」と痛みで震えている。
「だってあのまりさゆっくりできないんだもん!」
「おかあさん!あのまりさをゆっくりころしてね!!」
「だめなのっ!!おねえさんがいもうとをゆっくりさせないのはいけないことなの!!」
ぶーぶー文句を垂れる姉まりさに母まりさが説教をする、これで何度目だろうか、毎日じゃなかろうか。
すぐ後ろでは赤まりさに父まりさが餌を分けている、姉まりさたちはなぜそんなゆっくりできないやつに餌をやるのか、もっとおいしい餌がほしい、と騒ぎ、赤まりさは実の姉に嫌われる不幸を嘆き、それでも自分に平等に接してくれる親の愛をただただ噛み締め涙を流していた。

秋も終りに近づき、そろそろ冬ごもりの準備の時期が近づいた、姉まりさも大きくなり、親まりさと一緒に餌を探しに行けるまでに成長したため、えさ不足の心配はないだろう。
が、一つ問題が起きた、赤ちゃんゆっくりをどうするかである。
生まれたとき少し小さかったこの赤まりさはまだ狩りに連れて行けるほどの大きさではなかった。
セオリー通りに行くなら姉まりさの一部を留守番に残していくことになるが親がいないと赤ちゃんがどんな目に逢うかわからない、その方法は危険すぎる。
母まりさか父まりさが残る?それだと一匹の親まりさが子供まりさ全員の面倒を見ることになる、そうなれば付近への警戒は弱まり、野犬に襲われる可能性が増える。

他にも色々な案を考えたがどの案も「狩りに行った側が危険」「留守番組が危険」「餌が確保できない」などの理由で却下され、結局赤ちゃんまりさは隣の木の根元に住んでいるぱちゅりーに預けられることになった。

姉まりさはゆっくりできない赤まりさと離れられること、喘息であまり歌を歌ってくれない、最近はタンポポもくれない(種の確保で)ぱちゅリーのところに行くことを知って大喜びだった。
赤まりさも親と一日離れるのはさみしいけど、いじめてくる姉と別れられること、おかあさんもおとおさんも知らない事を教えてくれるぱちゅリーが親と同じくらい大好きだった。
ぱちゅりーも自分が知識を授けようとしても聞いてくれない、勝手に巣の外に出るなと言っても勝手に出て行ってしまう、来年植えるための種をいくら注意しても食べてしまう、そんな姉まりさより自分の話を真剣に聞いてくれる赤まりさが大好きだった。

何度もぱちゅリーの家に通う赤まりさ、そんな日がしばらく続いたあと・・・


ゆっくりにとっての悲劇は起きた。


続く・・・?
(俺の気力しだいで)





あとがき
どうも、セインと名乗ろうか零戦二十一型と名乗ろうか決めかねている作者です
最初に書いたとおり生まれて初めて書いたSS、不特定多数の方に見せるストーリーです
なのでいろいろ誤字や矛盾点などがあると思いますがもしよろしければスレの方にでも悪評、酷評を書いてくれるともだえ喜びます。
あと、一部に他のSSからネタを借りてしまったことをお詫びします。すいません、どうしてもすべてのSSの世界観が頭の中でごっちゃになるのです

7月27日 1300

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最終更新:2022年05月03日 17:59