月日はすぎて、季節は春。

村では野菜を作るためにそれぞれの家が畑を耕している。
虐殺お兄さんとその弟も、次の収穫のために汗水流して働いていた。
万能お兄さんの家は畑仕事はゆっくりが全てやってくれるので、彼はそれを手助けするだけでいい。非常にラクだ。

その彼の家に一人の男がやってきた。望遠鏡や折りたたまれた簡易テントなどを背負っている。
「ただいま」
と言うと、彼は万能お兄さんの家へと入った。
「おかえり、観察お兄さん。ご飯が出来てるけど食べるかい?」
「ああ、ありがとう」
迎えたのは万能お兄さんだ。
観察お兄さんは、北の村を占拠したドスの群れを観察するためにこの村へとやってきた。
しばらくは、山から望遠鏡を使ってドスの群れを観察するが、一定期間で食料はなくなるので、村に帰ってくる。
その間、万能お兄さんは自分の家を宿代わりにして、彼を泊まらせている。彼も宿探しをしないですむし、食料も無料で補給できるので助かった。

「で、首尾はどうだった?」
食事を済ませ、お茶をだしながら、万能お兄さんは彼に尋ねた。
「ああ、日に日に増えている。春でゆっくりが外を出歩けるようになったからな。あそこの群れの数は今は500は下らない。2週間で200匹増えたぞ。」
「やっぱりか」
「全ては、君の目論見どおりというわけだな」
お茶を飲み干して、彼は万能お兄さんを見た。
「うん」
笑顔を崩さず、彼は答える。
「君が事を話してくれたときは驚いたよ。まさか君が村一つ滅ぼした黒幕だったなんてな」
「……ひとえに復讐だからね。責めてもいいよ。真摯に受け止めるから」
「責めたりなんかしないさ、君の生い立ちを知ったら責めることなんて出来ない……だがどうする。これから1000匹も殺すんだろ?一筋縄じゃいかんぞ」
「すでにゆデスファミリーには協力を申し出てるから問題ないよ。会長が喜んで協力してくれるって言ったからね」
「その点は確かにすごい。愛でと虐待両方に属しているのは君くらいだ。それらもひとえに君が長年作り上げた『信頼』のおかげだろう。
だが、私が気になるのはそこではない」
「と、言うと?」
「いづれ誰かが気づくんじゃないのか?君の所業に」

万能お兄さんは目を細めた。確かにその可能性はある。世の中、隠し事などをしても隠しきれないことなんてザラなのだ。
ましてや、彼は間接的にとはいえ村一つを滅ぼしたのは紛れもない事実。今のところこの事を知るものは観察お兄さんと村長くらいしかいない。
だが、村の連中にもいつかばれるだろう。
その時はどうするか……。開き直るか? それとも自分がやったと素直に話すか? 自分が作り上げた『信頼』に全てを賭けて……。
やるなら後者だ。何も自分の全てをさらけ出す必要はない。村人達には悪いが、綺麗な自分を見ていてほしい。

「大丈夫だよ」
「ずいぶん自信があるな……その根拠はなんだ?」
「無論、君がさっき言った『信頼』さ」
「ずいぶんな自信だが、全てに対応できる君が言うと納得できるな」
「もうすでに手は打ってある。こちらの入れ知恵により、ドスの群れも武装していただろう?」
「ああ……君が入れ知恵したおかげで、少なからずの対抗手段を得たようだぞ。大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫、さっきも言ったように手は打ってある。うちのゆっくり達を使って、野生の良いゆっくり達にも協力を申し込んであるしね」
「じゃあ、ここも必要になるだろう」
観察お兄さんは、地図を開くと赤いマーカーを示した。万能お兄さんは地図で示された場所をみてすぐさまなんなのかを理解した。
「ああ、うーぱっくの巣かい?ありがとう。もしかして先手を打ってここを懐柔しておけっていいたいんでしょ?」
「相変わらず鋭いな、その多方面に対応できる能力はさすがとしか言いようがないな」
「だけどさ、君みたいな専門職には敵わないんだよ」
「なぜだ?」
「そりゃ、僕は多方面に対応できるけど器用貧乏な「万能お兄さん」だからさ」
お茶をすすりながら彼は答えた。



春になって、冬篭りをしていた生物が活発に動き回る。冬で腹をすかせた分、今この時期にたくさん食べるのだ。
それはゆっくりにとっても例外ではなかった。

今、家子ゆっくり達の子育てが楽しかった。31匹のさまざまな種が1匹ずつ生んだので、数が単純に2倍となり家はにぎやかとなった。
なにより、親がとても優秀なお陰なのと、胎生出産のお陰で、親の知識などを大部分受け継いでいるみたいなので、子育てが非常にラクである。
それに、だいぶ前に侵入した一家を反面教師として利用したおかげで、さらにラクになった。
主人である万能お兄さんが優秀なお陰で、家ゆっくり達も優秀となり、さらにその子ゆっくり達も優秀であった。これには彼は大満足だった。
プラチナバッジから生まれた子はゴールドバッジを無条件で入手できるので、いづれゆっくりんピースへ申請してバッジをもらおう。
そして、人間をゆっくりにとって親と認識させる方法も少しばかりわかった。これにより、更なる信頼を獲得できそうだ。
といっても、その方法は今のところ男性限定になるが。

と、居間で31匹の子ゆっくり達と戯れながら考えていた。
親ゆっくり達は外で働いているので、彼が子育てを代わりにするのである。立場がまるで逆ではあるが、なんら問題はなかった。

「と、いうわけで。今の季節は春。君達ゆっくりにとって活動しやすい時期の一つだ。それ故に、人里にきて悪さするものがいるんだよ」
「ゆー、ゆっくりりかいしました」
「ほらごらん。あそこに一家がいて、僕の畑に近づいているよ?」

と彼が指差した方向には、ゆっくり一家がいた。畑に近づき、のっとろうとしているのがミエミエである。
『ここはとてもゆっくりできるところなんだぜ!!きょうからここをまりさたちのゆっくりぷれいすにするんだぜ!!』
畑の外側の土中に埋めた集音マイクと箱に入れた監視カメラによって、まりさの声と姿がはっきりとわかる。
定番の台詞を、畑でまだ働いているゆっくりがいるというのに堂々と言い放つ。
言い放つことが出来るのは、畑で働いているゆっくりが、野菜を食べていると勘違いしているからだろう。

「むきゅう、やせいのゆっくりはとてもやばんなのね」
「なんでこいつらはこんなことをいうんだぜ?」
「全くもって理解できないだろう?じゃあ、ここで問題。彼ははなぜおうち宣言などをするのでしょうか?」
しばらくしたあと、ありすが元気良く返事をした
「ゆーっと。じぶんたちがみつけたからじぶんたちのもの。というおろかでいなかものな考えによってせんげんするんです!」
「正解っ!!では、後一つはなにかなー?」
つぎはきめぇ丸が手を上げた。親に似て胴付きである。
「後は、愚かにもあいての力量を知らずに、自分は強いと勘違いしているからです(ヒュンヒュン)」
「GOOD!!よくわかっているね。その通りだよ。ごらん、今からそれがよくわかるから」
お兄さんが監視カメラを指差すと、一家が家ゆっくり達に囲まれていた。

『おまえたちなんなんだぜ!!ここはまりさたちのゆっくりぷれいすなんだぜ!!』
『うるさいんだどぅー!はたしごとのじゃまするわるいやつはたべるんだどぅー!ぎゃおーー!!』
『ゆぎゃああああああああああああああああ!!!だじげでえええええええええええ!!!!』
『おがああああああああああああじゃあああああああああああああん!!!!』
『ゆぎいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!いだいよおおおおおおおおおおおおおお!!!!』

たちまち、家ゆっくり達に袋叩きにされていまい、後に残ったのは飛び散った餡子と皮だけであった

「ゆー!!おかーさんつよいー!!」
「まんまとってもつよいんだどぅー☆」
「おお、おろかおろか」
「よくわかっただろう?自分の力量を知らずにあんなことを言うとどうなるかを。ちゃんと自分の力量を見極めていればあんなことにはならないんだよ」
「「「ゆっくりりかいしました!!」」」
「むきゅう、じゃあおとーさんはおかーさんたちよりつよいのね」

子ぱちゅりーが感心したように言う。他の子ゆっくり達も彼を見る。

「はっはっは、鋭いところをつくね。確かに僕は人間だからね、彼女達を僕が育て、野生のゆっくりより強いとはいえ、人間である僕にはかなわないねぇ」
「だでぃはまんまよりもつよいなんて、すごいんだどぅー☆」
「おとーさんはとってもとかいはでいだいね!!」
「でも、わたしたちとおとーさんは、なんでちがうのー?わからないよー?」


子ちぇんが疑問を出した。もっともな疑問だ。最初こそは父と認識していた子ゆっくり達だったが、大きくなるにつれて、一向に父のような人間になることができない。
胴付きの子も、なぜ父とおなじような人間の形でも、中身が違うのかが理解できない。
親からの遺伝と教育もあり、人間はすばらしくて恐ろしいというのを教えてもらっていた。だから父である万能お兄さんが人間だから、自分達も人間になるのでは?
と期待をしていたが、一向に人間とならないので理解できなかった。もしかしたら、自分達はゆっくりできなくなるのでは?

「もしかして、ありすたちはのぞまれない子なの?わたしたちゆっくりできないの?」

子ゆっくり達が最も恐れていたことを、子ありすが口走った。皆子ありすを見るが、誰も非難はしない。
今までの教育のおかげで、この子ゆっくり達がとても美しく、賢く育った。だが賢い故に、そういったことについての疑問もすぐさま浮かび上がった。
教育のなかで、れいぱーありすに犯され、望まれない子をにんっしんしたゆっくりは大半がその赤ゆっくりを殺すのも見てきた。

だから、私達も望まれない子なのでは……………………。

ゆっくり達が疑問と恐怖を感じながら彼を見る。だが、彼は子ゆっくり達を見渡して優しく語りかけた。

「確かに、僕は人間で君達はゆっくりだ。胴付きの子もいるけど、中身が違うのは理解していると思う。でも、僕は君達の母親達が僕と結ばれたいと願ったから
それを叶えたんだ。君達は僕と彼女が望んで生んだ子なんだよ。姿と形と中身が違っても、君達はまぎれもない僕と彼女達の子供だよ」

「「「「「「ゆ……ゆ…………ゆ…………ゆわあああああああああん!!おとおおおおおおさあああああああああん!!!」」」」」


その言葉を聞いて、子ゆっくり達は彼の元へ集まりむせび泣いた。自分達を子として認識してくれる彼の優しさに。
「よしよし」
なだめながら、子ゆっくり達を優しくなでる。

有能な物は最大限に使わせてもらう。家ゆっくりだってそうだ。それについては彼女達も理解しているし、反対もしない。
だから君達も、妹のためにがんばって育ってね。

彼はそう考えながら、子ゆっくり達と楽しくすごしていた。



そして、村のそばの山から彼の畑の様子をみていたゆっくり達が

「あれがドスのいっていたむらなんだぜ!!」
「とってもおおきいむらだね!!とくにてまえのいえとはたけがすごいよ!!」
「あのむらをてにいれればしょくりょうもんだいもかいけつされるんだぜ!!」
「そしてにんげんどもをどれいにするのね!!」
「あのゆっくりたちもどれいにして、すっきりのどうぐにするんだぜ!!」

とゆっくり達は話していた。
ドスが放った偵察隊である。先ほど畑を襲ったゆっくりは口八丁でだましたゆっくりで、敵情偵察のためにだましたのだ。
お陰で家ゆっくり達の様子もよくわかった。山二つ越えてまで偵察しに来た甲斐があった。

「あのしんだゆっくりたちにはもうしわけないけど、わたしたちのたいぎのためなんだぜ!!」
「ひつようなぎせいなんだねーわかるよー。」
「なるほど、ドスも頭脳がよくなっているわけですね」
「そうなんだぜ!!ドスは偉大なんだぜ!!ぶそうもできるし、あたまもいいし、にんげんなんかいちころなんだぜ!!」
「おお、こわいこわい。これはご主人様に報告しなければ」
「ゆっ!?だれなんだぜ!!」

ついつい質問に答えてしまったまりさ。いまこの偵察隊の中にはきめぇ丸なんていないはずだ。
ゆっくりせずに周りを見渡すと

「あ、あそこに!!」

れいむが見上げた方向にはきめぇ丸が飛んでいた。それも大量に。そのうちの1匹が万の字が入ったプラチナバッジをつけている。きめぇ丸Bだ。

「ききき、きめえ丸がたいりょうなんだぜえええええええええええええ!!!!!!!!!」
「これがあの北の村のドスの群れのゆっくりですか」
「おお、外道外道」
「全くもって度し難い存在ですね」
「私達の住みかを奪った仇なのですね」
「永遠にゆっくりさせましょうか」

きめぇ丸達はその偵察隊をまりさだけ残すと、後はなぶり殺しにした。
残されたまりさは死なない程度に痛めつけられた。そして気づかれないように、きめぇ丸Bは髪に赤いリボンをつける。

「これにこりたら人里に来ないことです」

きめぇ丸Bが釘を刺して逃がしたが、意味はないことは彼女自身が良く知っている。だがこれも計画通り。

「どうやら、あそこはあなたが言ったようにとてもゆっくりできる場所ですね」
きめぇ丸Bに誘われたきめぇ丸の群れの代表が、万能お兄さんの家の感想を述べた
きめぇ丸Bが代表に尋ねる
「先ほどの件についての答えは出ましたか?」
「はい、あそこならば生活が苦しい私達も暮らせそうです」
「あそこできちんと働けば、衣食住には困りませんよ。それに主人は有能なものは対等に扱いますので、奴隷として働くことはまずありません」
「わかりました、ですがその前にあなたの主とお話したいのですがよろしいですか?」
「了解しました、ではついてきてください」

やりとりをした後、きめぇ丸Bはきめぇ丸の群れを万能お兄さんへと紹介した。
彼は居間で茶を代表に出して対談を始めた。群れは主にきめぇ丸で集まったもので、胴付き胴なし、きめら丸と多種多様なきめぇ丸がいた。数は30匹ほどといったところだ。

お互いが正座をして、話し始める。
「では、君達は僕の家に住みたいと?」
「はい、食べる物と住む場所に困った私達はそれしか術がありません」
代表は事情を話した。この群れは北の村近くの山ですんでいたのだが、ドスが村を占拠し、春になったとたんに数が増え、山の食べ物を根こそぎ持っていったために
食糧難に陥ったのだ。
当初は捕食種であるゆえに、この群れを討伐しようとも考えたのだが、春になってから1月も経たないうちに爆発的に増えた数に対抗できなくなり、その山から離れるしか
なかったのだ。
そして、南下してこの村の近くの山に来てみたものの、先ほどの偵察隊のように、ドスはまだ勢力を伸ばそうとしていたのに気づいて絶望した。
これ以上の住みかはほとんど残っていなかったため、自滅の道をたどるしかなかったところを、きめぇ丸Bの提案により光明を見出した。
内容は「万能お兄さんの物になるか」という提案だ。
当初は、物になるという提案に不安を感じたが、提案をしにきた彼女と家のゆっくり達を見る限り、ゆっくり達は皆生き生きとして働いている。
決して、農家が農奴としてゆっくりをこき使っているようなところは微塵も見当たらない。捕食種という種族の垣根を越えてゆっくりしているのを見て、
代表とその群れは希望を見出した。

ほかにも、生活に困った良いゆっくり達を、家ゆっくりを使ってこちら側に引き込む手はずを整えている。
提案するにあたり、彼は自分がいつも使っている方法を使って選別している。にとりを試したときのように、ゆっくりの群れに強引な提案内容を聞かせて、
それでも受け入れることが出来るもののみ迎え入れている。きめぇ丸Bが群れに使ったのも、彼から教わったことをしただけだ。
後はこの方法を使って、使える手駒を集めるだけだ。良いゆっくりを選別すれば、ゆっくりを駆除するにあたり、間違って駆除しなくもなるし、
ゆっくりんピースにも顔をたてることが出来るし、一石二鳥である。
必要な数がそろったら、後はあの群れを消すだけだ。

そして、今。きめぇ丸の群れは、その提案を呑み、彼に頼み込んでいるのだった。

それらの群れの行動は、観察お兄さんの観察により全てわかっていたことだったが、彼は表情に出さず代表の話を聞いた。

「どうかお願いいたします。私達はドスの群れに住みかをあらされてしまいました。私達はここに住ませて貰うしか道がありません」
「でもいいのかい?君達はうちのきめぇ丸の提案を聞いたんだろう?『僕の物になるのか?』って。自由じゃなくなるけどそれでいいのかい?」
「構いません。どのみちあのままでは自滅するしか道はありませんでしたし。それに……あなたはゆっくりを物にしているとはいえ、大切にしているのに気づきました。
だから、私たちもあなたのご期待に添えるべく粉骨砕身働く所存です。なにとぞ、よろしくお願いします」

群れ一同が頭を下げる。彼はそれを見て非常に満足した。乱暴な提案をしつつも、その裏の真意を理解しているかを知りたかったのだ。
やはりきめぇ丸は頭が良い。しっかりと理解していた。

「わかった。じゃあよろしくお願いします」
「「「「よろしくお願いします」」」」

お互いが頭を下げた。これにて、きめぇ丸の群れを手に入れることに成功した
パズルのピースが一つ埋まったのを、彼は確信した。

「じゃあ君達は今日から家族だ、僕のことは好きに呼んで良いよ」
「では、ご主人様と呼ばせてもらってよろしいですか?」
「君達も僕の事をそう呼ぶのかい?まぁいいけどさ……」

呼ぶこと自体は強制はしていないのだが、どうもうちに来たゆっくり達は僕のことをご主人様と呼ぶようだ。なんでだろうなぁ?
とゆっくりのように答えのでない考えを彼はし始めた。




一方そのころ

「ゆぎぃ、はやく…………はやくドスのところにもどらないといけないんだぜ」

きめぇ丸Bに痛めつけられたまりさが体を這いずりながら、北の村へと戻っていた。
途中で、虫や草を食べて体力を回復はしたが、まだ痛みが残っている。
それに日はもう落ちている。れみりゃに襲われてしまう。

不安を感じつつも、懸命に這いずりながら向かっていたところに、きめぇ丸Aがやってきた。バッジはつけていない。

「どうも、清く美しいきめぇ丸です」
「ゆっ!!ぎめぇ丸!!ゆっぐりじねぇぇぇ!!…………ゆ?もしかしてドスと親しいきめぇ丸?」
「はい、そうですよ。覚えていたようで光栄です」
「きめぇ丸!!おねがいだよ!!まりさを群れにつれていっでね!!つたえないといけないことがあるんだよ!!!」
「そうですか、わかりました。では失礼します」

きめぇ丸Aはまりさを掴んで空を飛び始めた。今のまりさには「おそらをとんでるみたい〜」なんて事をいう気力はないようだ。
まりさはゲスだが頭は良かった。痛めつけられ、命からがら逃げたが、そのあと隠れてあのきめぇ丸の群れが話していたことをしっかりと聞いていた。
あのきめぇ丸の群れはあの村の人間に懐柔されている。あの村は、私達が奪いに来ることを知っている!
対抗策を練っているはずなので、それを知った私はあの村に行くのをやめるよう伝えなければ成らない。あのままいけば、群れは全滅してしまう!!

ゆっくりにしては珍しい頭のよさをもっていたまりさ。
だが、痛みと疲れと夜風が気持ちよくなったのか、寝息を立て始めた。

きめぇ丸Aは寝たのを確認すると
「おお、計画通り計画通り」
と呟いた



後書き
言い訳ですが、諸事情とかで書くのが非常に遅くなりました。前のを読んでくれた人には申し訳ありません。
ものすごい俺設定ですみません。
なんとか終わらすことが出来そうです。すみません。


書いたもの

万能お兄さん1〜4
虐殺お兄さんの弱点
わがままは遺伝する

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最終更新:2021年11月08日 18:51