俺設定のゆっくりが出てきます





吾輩は虐待お兄さんである。名前は永遠に無い。
今、俺は昼時の森の中を歩いている。目的は加工所の職員ときもんげの捜索である。

ことの発端は5時間前、村に加工所の職員が慌ててきたことである。
彼の話によると、きもんげと加工所の職員7名が近くの山に行ったきり戻ってこないらしい。
まあ行方不明になって一日しかたってないが、万が一のこともある。
もうすぐ冬を迎え、山の動物が活発に活動するこの時期。熊にでも襲われたのかもしれない。

本来ならば何人かで纏まって捜索するべきなのだろうが、俺は一人で探すことにした。
この山は物心ついた頃から過ごした自分の庭のようなものである。木々や地面の様子をみれば獣が何処へ向かったか。どこに巣をおいてるかぐらいはすぐわかる。
野生動物に出会った時の対処も亡き祖父に教え込まれた。

それともうひとつ。捜索ついでに私は新たな虐待用のゆっくりを捕獲する気でいた。
今捕まえてあるゆっくりはおそらくあと1日も持たないからである。
流石に熱した鉄板の上から重石を乗せたのはやり過ぎたようだ。歩けなくさせるだけのつもりが中まで熱が浸透してしまったのだ。
遠赤外線恐るべし。

まあ
「はやくたすけてね!まりさだけでもはやくたすけてあ!あ!あづい゙よ゙お゙ぼぼぼぉ゙」だの
「ばりざあぁぁぁ!!!どがいばのあり゙ずを゙み゛づでな゛い゛でえええぇぇぇ」だの
良い悲鳴が聞けたのには満足したのだから結果オーライなのかもしれない。
そんな訳でゆっくりの巣を探す俺。はっきり言うと優先順位はゆっくりの方が上だ。
何故なら俺は加工所の人間が大嫌いだからである。


加工所ができる前はよかった。村に来たゆっくりは害獣として俺に処理が一任された。
村の人間は生首みたいなゆっくりを気味悪がっていた。殺しはするが食べようなどとは夢にも思わない。
しかし、新種の生き物に興味を持った俺は虐・・もとい研究に明け暮れた。幸い数は多いので研究はスムーズに進んだ。
そして俺はゆっくりが優秀な饅頭であることに気づいた。苦節三か月の成果である。
俺はその研究成果と趣味の虐待の二つを兼ねる為に甘味屋を開いた。大繁盛した。
万年ニートだった俺の活躍を見て母は草葉の陰で泣いた。


しかしそれも長くは続かない。近場に噂の加工所ができ、永遠亭からきもんげが派遣されたからだ。
工場の組織的な生産や新製品の開発力にたかが一個人が勝てる訳もなく、あえなく倒産。
そして俺のとこの従業員はvip待遇で免れた。俺ニート
しかも奴らは定期的に山でゆっくり狩りをおこなう。駆除を目的としてるらしいが、にんっしん用や市販のゆっくりゃの餌用に乱獲してるだけだ。
しかも木々を伐採するわ土を掘り返すわやりたい放題である。
村人は村人で加工所がもたらす経済効果にウハウハである。お前ら観光業営む暇があれば農業やれよ農業。なんで隣村に米を買いに行かなきゃならねーんだよ。ミスミじいさんを見習えよ。
そのせいで山のゆっくりは日を追うごとに激減。木々の伐採で動物たちにも影響が出ていた。


しかしまあそれは百歩譲るとしよう。
許せないのは加工所のスタンスである。奴らはゆっくりを単なる甘味としか思っていない。生物とし認識してないのだ。
そして俺ら虐待お兄さんを変態のような目でみる。いやまあ変態には違いない。人類でも一番下のランクに居るだろう。
後ろ指を指されるべき人種である。

しかしゆっくりは動物だ。無機物ではない。
だいたい無機物なんざ虐めて楽しいのか?楽しい訳がない。生き物だから虐待しがいがあるのだ。
そこら辺の石を火に炙ったり、饅頭を揺らしてヘラヘラ笑ってる人間がいたらどうするか。永遠亭に連れていくに決まっている。
だから奴らの饅頭は不味いのだ。機械的な虐めなど一定の味しかだせない。ゆっくり一つ一つに適した虐待こそが
味の決め手なのだ。

また、きもんげもきもんげで問題である。
きもんげはゆっくりでありながら同じゆっくりを金儲けの道具にしか見てない。生き物としてさえ見てないのだ。
しかも質の悪いことに、自分はゆっくりではないと思っている節がある。
ゆっくり嫌いといえばきめえ丸が有名である。しかしきめえ丸は自分がゆっくりであることを自覚している。
だからこそゆっくりの愚かさを憎んでいる。それなのに奴ときたら。
ゆっくりしろよゆっくり!!!

そんな愚痴をひたすら言いながら3時間が経過。実は今回はふらん種が欲しかった。そのためにちょっとした準備もしたのである。


それから5分経過。目の前に男たちが倒れているの確認。
うわ見つけちまったよ・・・などといった感情を顔には出さず、彼らに駆け寄る。するとそこは洞穴の入り口だった。
そしてそこには大量のゆっくりがワラワラと。


「ゆゆ?おにーさんここはドスれいむの巣だよ?ゆっくりどっかいってね!!!」
「このおじさんたちを助けにきたの?とっとと逃げないとゆっくりしんでもらうぜ!」
ドスれいむ?新手のスタンド使いじゃあるまいし新種のゆっくりか?名前からしてドスの親戚だろうか?
すると洞穴の奥からボヨンボヨンと何が跳ねてきた。そしてそれは口にきもんげを掴んでいる。
噂のドスれいむだろうか・・・でかいな。2mはある。ドスまりさ並みだ。


「何しに来たの人間さん?この人達を連れ戻しにきたの?馬鹿なの?」
「いや違う違う。単に山菜を探してただけだから。」
「ゆ~ん・・・まあいいや。ここら辺には山菜さんはないからゆっくり違う場所を探してね。
今なら見逃してあげるよ。」
落ち着いた表情でそう言うドスれいむ。ゆっへんとか言ってるのが余計ムカつく。


「ああそうするが・・・それにしても、れいむにしてはずいぶん大きんだな。」
「ゆ!れいむはドスれいむなんだよ!ドスのお父さんとれいむのお母さんから生まれたんだよ。」
「なるほど・・・んじゃあドスまりさみたくドススパークも撃てるのかい?」
「撃てないよ。でも代わりにすごいことができるよ!」
「へえ凄い凄い。お兄さんかっこいいドスれいむが見たいな。」
「ゆゆ~♪仕方ないね。見せてあげるよ!ゆっくりみていってね!!!」
そう言ってきもんげを下ろすれいむ。口が軽いのはれいむらしい。受け継ぐならばドスの頭も受け継ぐべきだったな。

れいむは森の方を向く。するとそこへ餡子の匂いに釣られたのかれみりゃが現れた。
「れみ☆りゃ☆うー☆あまあまをみつけだどぉー!きょうのでぃなーだどぉ♪」
「みゃんみゃーあまあまであそびたいどー♪」
親子である。しかし、もうすぐ冬がなのだから越冬の準備でもしろといいたい。お前それでいいのか?

対するゆっくり達はまるで何もいないかのように無視している。ドスれいむへの信頼の表れだろう。
「ゆゆぅぅぅぅ・・・!ゆそうふーいん!」
そう言うやいなや、霊夢の口から複数の光弾が発射される。それらはれみりゃ親子に全弾命中、れみりゃたちの体が弾ける。
「い゛だ゛い゛どおおおおおおおおおお!!!ざぐやあああああああ!!!だづゅけでえええええええ!!!」
痛みに耐えきれず逃げる親れみりゃ。ついでに子の方は即死である。まあ痛みで忘れてるっぽいし関係ないね。

「おお、ぶざまぶざま。」
「とかい派なれいむに逆らうからよ!!!」
「ちからこそがせいぎ!いいじだいになったぜ。」
「ゆっへん!おにーさんどう?かっこよかったでしょ!」
実に偉そうにするドスれいむ。凄いのは凄いのだが流石に危険すぎる。
虐待したいが家に持って行けないし。それにドスとのにんっしんで生まれたとわかっただけでも収穫だ。
ここで始末するべきだろう。


「ああ凄かったよドスれいむ。そんなドスには美味しいものをあげようじゃないか。」
「ゆゆ!おにーさん見る目があるね。ゆっくりちょうだいね!」
「ああ。では大きく口を開けてくれ。そして目をつぶってくれないか?珍しい食べ物だし驚かせたいんだ。」
言うとおりに口を開けるドスれいむ。周りからは「さすがドスは格が違った」だのと聞こえてきた。
そこへ捕獲用の荷物入れから『あれ』を取り出す。
「では・・・ゆっくり味わってね!」
それを口に投げ込まれた瞬間、ドスれいむの顔色が変わった。

「ゆゆ!!ゆゆゆ!ぐる・・・!!!おにーざんぐるじお゛お゛」
ドスは苦しそうに呻きだす。なんだそのボイス。お前は炎邪か。
そしてのたうち回るドス。心配して仲間が近づき潰されていくが気づいてないだろう。
「ゆがあ!ゆがああ!おなかが!おなかが!」
苦しそうである。そりゃ、お腹の中から食われてんだ。想像しただけで腹が痛い。
「いだいだいだいだいぢあぢあいいいいいいいいいいいいいい!!!」
「ドスれいむ!しっかりするのよ!おちついて!」
白目になったれいむ
心配そうにかけよるありす。踏みつぶされそうになっても怯まない
しかしその献身的な応援も無駄に終わる。ドスはついに動かなくなった。このありすも哀しみを背負うことができるだろう。
やがて、動かなくなったドスれいむから、唐突に腹を突き破って『何』かが現れた。




群れのゆっくりが同時に叫ぶ。その捕食者の名前を。
「ふらんだああああああああああああ!!!!!」
胴なしフランである。俺がゆっくり捕獲用に躾けたふらんである。
ふらんを捕獲するにはふらんが一番。こいつで巣を見つけたら誘きだそうと思ったのであったが。
まあお腹すいてたしいいか。ていうか消化されなくてよかった。


「ゆっくりしね!ゆっくりしね!」
そういいながらありすを潰すふらん。体の下半分を失い餡子ダダ漏れである。
「ぼっとゆっぐりじだがっだわ・・・」
おお悲惨悲惨。だが死なせない。すぐにゆっくり治療用の皮とオレンジジュースで治療に取り掛かる。
ふらんには他の奴らを襲わせよう。そういや繁殖用のありすが足りないの忘れてた。


他の群れの始末はふらんに任せて洞穴の奥に向かうとした矢先、れいむの死骸の下にきもんげ居たことに気づく。
(うわあ・・・・面倒くせえ。)
と思いつつも救出。しかし問題発生。手足が折れていた。
おそらくドスれいむが上で暴れたせいだろう。さらに問題なのがきもんげが意識を吹き返していたことだ。


「おお・・・ってあんさん助けるのが少し遅いでえ。糞饅頭の下はけっこう苦しいんやで。」
慣れ慣れしく話しかけてくるきもんげ。どこの方言か知らんがたぶん間違ってるぞ。
「ああすません。怪我の方は大丈夫ですか。」
「ああ・・・手足は折れたがまあええや。2,3日で治るやろ。」ゆっくりだしね。
「はあ。ところでこの惨劇は?」とりあえず聞いてみる。
「ああこれかい。やたらデカイれいむが居るきいてやってきたんやけどな、あいつ以外にもスペルカードのマネごとなんざしおって。
しかも奴ら、わてらを人質に冬のための食糧を脅し取ろうとしてたんや。」
つまり油断したのか。一瞬の油断が命取りと謙虚なナイトに教わらなかったのか。

「そうですか・・・んじゃとりあえず山を降りましょうか。俺一人じゃこの人達全員は運べませんし、とりあえず洞穴の奥に・・・」
と此処で思考が急停止。落ち着いて考えてほしい。
目の前には大嫌いなきもんげが一体。周りには餡子の山とふらんと倒れた加工所職員数名。


俺の頭に悪意が宿った。シックス的な意味で。




四日後。
俺はあの時の洞穴の前にいた。そして洞穴の中に入る。少し奥に進むと、そこには岩に縛られ一匹のゆっくりが居た。
目隠し、それに布で口を塞がれたきもんげである。そして耳の一部分が欠けていた。ここに放したふらんにかじられたのであろう。


「生きてますか~きもんげさん。」
そう言いながら布を外す。とたんに
「このビチグソがぁ!!!どーうなるかわかってんやろうな!!!」
なんか心なしかキャラ変ってるような・・・まあいい
俺はきもんげを洞穴の奥に拘束した後、すぐに信号灯を炊いた。それを見つけやってきた探索隊に加工所の職員を任せた。
きもんげは死んだ事にした。ゆっくりがゆっくりを食うことは珍しい話ではない。きもんげが食われるのは不自然ではあるが、
職員の口からドスれいむについて語られるのだ。問題ないだろう。


「いやー貴方の言ったことが本当か裏を取るのが大変でしてねえ。従業員に聞いたり大変でしたよ。」
「そうかい・・・おとなしゅう加工所の秘密を言うたんや。はよ放せ。」
きもんげとある取引をした。元々最近の加工所は荒っぽい。巧妙に隠されてはいたが、従業員の過労死が相次いでいた。
それを暴露させたのである。その変わりきもんげの命を助けるという事にして。

「ええ。お陰さまで工場は潰せそうです。それに今のところそれは全て職員が勝手にやったことになっていますよ。今はね。」
「お前さんの事を秘密にすれば、わしのやった事はばらさんのやな。」
それが取引である。まあこのゆっくりの事だ。話したら口封じに来るだろう。なので離さない。」
「ええまあそうですね。・・・まあとりあえずご飯にしましょう。帰すのは明日の朝です。新聞が明日出るので。口開けて下さいね。」
大人しく口を開けるきもんげ。ここでミソなのが目隠しをしたままなところである。ゆえに食わされるものを知らない。
『それ』を口に放り投げる。4秒ほどして異変が起きる。


「うごおあああ!!!お、おまえなにをしだあぁぁぁぁぁ!!!」
苦しみだすきもんげ。よく見ると腹の辺りが動いている。書いててキモいと思った。想像しない方がいいです。
「ああ、いえ二番煎じてヤツですよ。・・・つまり赤フランをちょっとね。」
「どあほうがぁあああああああああ!!!いぎいいいいいいい!!!」
おお苦しそう。やっぱゆっくり。同じなのにここらへんは。
「まて!!そうや金もタンマリ払う!なあ!助けてくれや!」
命乞いをするきもんげ。俺はそれを冷めた目で見ていた。

初のきもんげ虐待である。ワクテカしながら拘束したがそれも急に冷めた。頭が良すぎるのである。
人間並みに頭がいいんのだ。はっきりいってツマラナイ。自分と同レベルを虐めても面白くない。これが人間のサガか・・・
なのでもう終わらそう。ひとつだけ確かめて。



やがてきもんげは『よくわからないもの』になった。そして俺は耳であっただろう部分を拾って食べた。
        • 不味すぎる。ていうか餡子が黒過ぎる。どんだけ腹黒なんだよ。
どうやらきもんげには普通のゆっくりの常識が通用しないらしい。頭が良い代償なのか。
愕然としながらふらんと共に帰ろうと洞穴を抜ける。ふらんの巣でも探すかと思った矢先。
きもんげがいた。いやごめん間違えた。ウサギが居た。


確か月の博覧展だか何かで見た覚えがある。確か・・・
「ああ・・・イナバさんでしたっけ。」恐る恐る聞く
「そうよ。」淡々と答える。
「見てました?」「ええ。」


あれ?死亡フラグじゃね?
「いやちがうんですよこれは!ニアが俺を陥れるために仕組んd」
「別にいいわよ。」
意外な返事にマジでびっくりした。なんでさ?
「アレには前々からムカついてたのよ。偽物のくせに私みたいの振舞うのよ。・・・まあ、少しすっきりしたから。
ここの事は見逃しておくわ。」そう言うやいなや飛んで帰ったイナバさん。いいなあ。空飛べて。

その後、村の加工所は営業の実態が暴露され閉鎖となった。
俺は閉鎖により職を亡くした人たちを雇い、借金をして地域密着型の甘味店兼研究所をオープンさせた。
あの後フランはおいしく頂きました。






【あとがき】
ドスれいむが書きたかった反省はしない。
なんで消化されなかったかは考えてません。
各自脳内保管してくださると助かります。
緋想天の追加パッチでゆうかりんこねーかなー

過去作
悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!1
悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!2
悲しき聖帝ゆっくり! お前は愛につかれている!!3

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最終更新:2022年04月17日 01:21