14スレ目の74(ななよん)の妄想集@ウィキ内検索 / 「#09」で検索した結果

検索 :
  • 誓いの輝石~Avenge~/#09
    第9話「格闘の祭典」 パートA パートB 補足事項 ボックスカーゴ 現実世界で言うミニバン型自動車。今回のイメージモデルはホンダ・オデッセイ。 ダオジン 本名はダオジン=S【スウォルド】=ミカゲで、本人曰く怪力の持ち主の39歳。 相方はノセル=H【ホーラ】=コーブ、逃げ足だけは速い30歳。 丸坊主で長身の青年 本名はアチョ=J【ジェイク】=フクン。素早い身のこなしとキレのある足技が武器の25歳。 相方はアニシデ=M【メルト】=リンショウ。無言の重圧ととても強そうな見た目のせいで戦闘経験はなく、真の実力は不明な29歳。 予選試合について 1辺凡そ6mの正方形、高さは凡そ1m、丈夫な木板に布を敷いた舞台で行う。 舞台の周りには人一人分ぐらいの幅の待機スペースが設けられており、パートナーはそこで待機する。 タッグマッチ戦で現在戦闘中の者がギブアップするか、...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#09/パートB
    ゲル・ドランの中央部に位置する円形の大きな建物、その建物こそが競技場でありこの国一番の祭事、格闘大会の会場である。 競技場は今、満天の星空よりも多くの人間が犇き、凄まじい熱気と歓声に包まれその身を戦慄かせていた。 予定時間に合わせて格闘大会の主催者が壇上に上がり、開幕の宣言をする。 「・・・とまぁ、諸般の都合で当初は開催は見合わせる予定でしたが、皆様の熱い声援に答え急遽開催する運びとなりました。」 主催者はまず開催時期が今までと違ってしまった経緯について説明し、お詫びの言葉を述べる。 「・・・1280組2560人もの方にこうして参加して頂き、誠に感謝しております。皆様の御健闘を祈りまして開幕の挨拶と替えさせて頂きます。」 主催者が深く一礼すると拍手の嵐が巻き起こり、同時に派手な色の紙吹雪が会場に降り注いだ。 「すっげ~、こんなに盛大な祭りだとは思わなかったぜ・・・。」 「ジ・パン...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#09/パートA
    あれから数日、タクト達はダイア・スロンの追手やら別口の追手やらを跳ね除けながら都へと進んでいた。 幾つかの集落や国を経由したタクト達は、ある国へと差し掛かっていた。 「タクトさん。」 「ん?」 運転中、ラスが小声で助手席のタクトに問いかける。 タクトはラスの様子から内緒話であることを悟り、少し身を寄せて耳を傾けた。 「ネスさんは・・・どうしてますか?」 「ネスか・・・熟睡中だな。」 タクトはそっと後部座席の様子を確認して答える。 ラスは安堵の溜め息を漏らした。 「よかった・・・これで、迂回できますね。」 「迂回って、このまま先に行くとなんかあるのか?」 「ええ。この先にはゲル・ドランという・・・」 「都みたいに集落1つが国になってる飯が旨いトコがあんだよなっ♪」 「そうなんですよ。・・・って、ネスさん!?」 タクト達が驚いて首を向けると、ネスは後部座席から顔を覗かせていた。 ...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-02
    ACT-02:あなたは、やさしいひとだから。 #01「常闇を旅する人」 #02「人攫いと、黒曜石」 #03「兄妹」 #04「”カミサマ”を宿した少女」 #05 +補足事項 荷馬車 ウエストパンクにおける、代表的な輸送手段の1つ。 人や荷物を乗せられる荷台と、それを引く物で構成される。 荷台の形や大きさは様々で、それを引く物も様々。 今回登場した物は4、5人程度の人間を乗せることが出来る小型の荷台と、それを引く馬という組み合わせ。 人攫い チーム名称は『みんなの便利屋、イレたんず♪』。 集団で世界各地を旅して仕事を請け負い、報酬を山分けすることで生活している。 チーム名称の割には実力者揃いらしいが、揃いも揃って性欲の塊という困ったチーム。 チームメンバーの名前は以下の通り。 イレジュ=B【バリー】=イチブン(チームリーダ...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01
    ACT-01:ウエストパンクへようこそ。 #01「ARIN」 #02「名前は・・・」 #03「旅する人」 #04「彼女と荒地と10人の男」 #05「シブズ・ファミリー」 #06「幼帝」 #07「アリン」 +補足事項 デスバード 身長2メートル以上、最大で4メートルを超える個体も存在する、ウエストパンクの鳥型巨獣の中で随一の大きさを誇る巨獣。 鋭いクチバシと硬い鉤爪が武器である。 しかし、直線的で緩慢な動きしかできないので、ある程度の戦闘経験のある者には手も足もでない。 更には意外にも臆病な性格のため、大きな物音に驚いて逃げてしまうことなどもある。 そのため、主に瀕死の生き物や死んだばかりの生き物など、狩りやすい獲物のみを狙う。 その際、瀕死の獲物の上空をゆっくり旋回しながら大きな鳴き声を発し、獲物や周囲の生き物を...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#02
    ・・・遠くで、なにやら声が聞える。 恐らくは、先ほどから上空で廻っていたデスバードカレの声だろう。 そう考えた彼女は、なんとなく目を開けてみた。 しかし、そこに広がるのは肌色の台地でも、蒼い空でもなく、真黒な虚無きょむの空間だった。 (そっか・・・あたし・・・死んで・・・これから・・・喰われるんだっけ?) 彼女はぼんやりとその空間を見つめて呟いた。 彼女がゆっくりと溜め息をついた時だった。 (・・・痛っ!) 彼女は右腕に痛みを感じ、僅かに顔を歪めた。 (まったくもう・・・。 優しく喰ってねって、言ったのに・・・。) 自らの希望を無視して続く痛みに呆れ、彼女は深く溜め息をつく。 (痛い、痛いって。 おーい、痛いってばー。 おーい、こらー。) 彼女は恐らくは今自分を啄んでついばんでいるであろう、デスバードカレに向かって呼びかけた。 しかし、依然として腕の痛みは続き、次第に彼女...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#03
    孤独――。 それはこの星に、最も多く溢れている、”死”と隣り合わせのもの。 この星に棲む生物は、孤独を”運命”として受け入れている。 ただ一種、人類を除いて。 (旅の、話、かぁ・・・。) この星の人々の多くは、旅をする。 或いは商いのため、或いは戦いのため。 其々が、其々の目的を持って旅をする。 しかし、如何なる目的があるにせよ、その根底にある目的は1つ。 彼らが旅をする目的の根底にあるもの、それは孤独からの逃走。 彼らは旅をして見たこと聞いたことを、他人に伝えることに喜びを感じる。 他人に自らの旅の話を伝えることで、孤独から少し遠ざかった気になれるからだ。 だから彼らは、一度ひとたび求められれば、夜通しになろうとも延々と語り続ける。 彼女もまた、そんな彼らの一人・・・のはずだった。 「た、旅の話?」 「はいっ♪ 私、旅人さんから、旅の話を聞くのが好きなんです♪」 「そ、そうなんだ・...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#01
    荒野――。 それは、数多の生命いのちが朽ちてできた、墓場。 そこでは嘗てかつて生命のあった骸むくろが、狩猟者となって他の生命を捕らえ、引きずり込み、喰らう。 それはまるで、失った生命を取り戻さんが如くに。 この星、ウエストパンクは、そんな大地が大部分を占める不毛な星。 「・・・もぅ、限、界。」 そして、今日も。 一つの生命が、その輝きを失おうとしていた。 (流石に・・・一ヶ月・・・飲まず食わずじゃぁ・・・ねぇ・・・。) 肌色の大地に崩れ落ちた生命。 それは、太陽よりも明るい橙色の髪を持った、褐色肌の女性だった。 (嗚呼・・・最期に・・・アレ、食べたかった・・・なぁ・・・。) 流れる風に彼女のポンチョが棚引きたなびき、今一度立ち上がれと持ち主に声援を送る。 しかしその時、突如としてささやかな声援を掻き消す轟音が響いた。 (そっか・・・。 デスバードカレが・・・来ちゃった・・・...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#06
    風の噂でしか聞いたことのなかった最強の巨獣を目の当たりにし、エアは驚愕の声を上げた。 鉄格子越しであるにも関わらず、想像していた以上の圧倒的威圧感を放つ巨獣に、エアは息を飲んだ。 「で、でもっ・・・! どうして・・・こんなっ・・・ところに・・・っ!?」 少しでも気を抜けば、立っていることさえままならなくなりそうな恐怖に耐えながら、エアは彼女に問い掛ける。 エアの問い掛けに、彼女は抱き寄せる手に力を込めるだけで答えようとはしなかった。 彼女は巨獣に視線を向けたまま、オニマスに問い掛けた。 「・・・そのコ、拾ったの?」 「はっ、だったらなんだっていうんだいっ!」 「悪いことしたの、もしかしてそのコのため?」 「そんなこと、どうでもいいだろっ! どっちみち、あんた達は此処で死んじまうんだからさっ!」 「じゃさ、最後に1つだけ。 ・・・そのコ、どうするの?」 「どうする、だぁ・・・?」 オ...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#04
    陽が西に沈み始め、肌色の荒野を真っ赤に塗り替え出した頃。 エアはスキルガンドにある小さな商店街を走っていた。 (あの後、旅人さんが情報収集をするとしたら、此処しかないもの・・・。) 事件の詳細を聞かずに飛び出してしまった彼女が、エアにはどうにも気がかりだった。 何故これほどまでに気に掛かるのかは、エア自身ですらもよく分かっていない。 ただ、どうしようもなく気がかりで、堪らずエアは家を飛び出したのだ。 (あの女性ひと、なんだか放っておけないんですよね・・・。) しかし商店街の人に片っ端から尋ねるも、彼女に繋がる情報が得られず、エアは焦りを感じ始めていた。 その時だった。 「あら? エアちゃん、酷く慌ててどうしたんだい?」 「あっ、小母おばさん! 丁度良かったですっ!」 エアを呼び止めた人物、それはエアが小さい頃からお世話になっていた近所の小母さんだった。 エアは小母さんの傍に駆け...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-02/#02
    「・・・助けて。」 アイツらの下品な吐息に混じり、助けを呼ぶ微かな声が聞え、私は思わず手をとめた。 それは本当にか細く、かなり鋭い感覚器官を持っていると自負している私ですら、どの方角から声がしたのかまでは検討がつかないぐらいだった。 (コイツら、人攫いというヤツか?) もしそうならば、私の身体をなめずり回すこの視線の意味は、差し詰め品定めをしているといった所だろう。 アイツらは私を通りがけの駄賃代わりにするつもりだ。 (付き合ってられん、さっさとぶった斬ってしまえ。) そう思った時だった。 「・・・助けてください。 ・・・イスラ、さん。」 「――っ!?」 先の声に自らの名前を呼ばれ、私は驚愕のあまりに小さく身体を撥ねさせてしまった。 (私の名を知っているだとっ!? 何故だっ!?) 私は自ら名乗ることは滅多にない。 と言うよりも、そもそも『人間』と話すこと自体が滅多にない。...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-02/#03
    「わ、私のって・・・。 や、やっぱり貴女がイスラ、さん?」 二人の『子供』の内、あの声の主だった方が応えた。 質問に質問で返されたことが少しばかり癇に障り、私は怒りの言葉を返そうかと思った。 その時だった。 「あっ!」 声の主が突然驚いたような声をあげた。 その直後、もう一人の『子供』が私の方へと駆け寄ってくる気配を感じた。 しかし、その足音はどこか不自然で、酷くふらついているような感じだった。 「危ないっ!?」 「っ!?」 声の主が叫んだのと、駆け寄ってくる『子供』が前のめりにつんのめった足音が聞えたのは同時だった。 そして、私がその『子供』の目の前へ飛び出していたのも同時だった。 下腹部の辺りに、『子供』の頭の重みを感じた頃、私は自身が咄嗟に取った行動に驚き思わず怒鳴った。 「はっ、離れろっ!」 無意識の内に行ってしまった行動が理解できず、苛立ちに任せての一言だった。 ...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#05
    (た、大変、なんとか助けないと・・・。 でも、どうやって・・・?) 自分よりもずっと大きな岩の陰で、エアは思案に暮れていた。 彼女の姿を探して荒地を歩いていた所、エアの耳に怒声が飛び込んできた。 もしやと思ったエアは声のした方へと足を運び、彼女と彼女を取り囲む男達を目撃した次第だ。 (みんなを連れてくればなんとかなるかもしれない・・・。) エアは町に戻って協力者を募ることを思いついた。 町の人達は皆、事情を話せば快く手伝ってくれるはずだから、すぐに人手を集められるだろう。 例え一人一人の力は弱くとも、大勢であたれば彼女を助けることぐらいは出来るに違いない。 そう思ったからだった。 だがしかし、エアは行動に移すのを躊躇った。 いくら彼女が下手な旅人よりも強いかもしれないとはいえ、流石にこの状況は無勢過ぎる。 町に戻って人手を集めて再びこの場に来るまで、彼女が無事でいるとはとてもではない...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-02/#04
    「とりあえず、お前らが何者かは分かった。 何故私のことを知っているのかは、腑に落ちん所もあるが分かった。」 「は、はい・・・。」 はたかれたおでこを撫でながらキリオスが頷くのを感じた。 キリオスのおでこの具合がふと気になったが、私は話題を進めることにした。 「次は、何故お前らが人攫いに捕まってたのかだ。 アイツらの狙いがカナンの力ならば、攫って連れ回すより力づくで従わせた方が早いはずだ。」 「それはきっと、彼らが人から頼まれたから、だと思います。」 「心当たりがあるのか?」 「僕達は実は、2年ほど前にある商家のもとから抜け出し、逃げている最中なんです。」 「・・・アイツらはお前らを連れ戻すよう、家主に依頼されたということか。」 大きく一度首を縦に振って頷くキリオスの様子が感じられた。 キリオスは首を振り終えるとすぐに口を開く。 「カナンが声や音を失ったのは、道中、追手に捕まりそうに...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-02/#01
    「またか・・・っ!」 そう言って、私は舌打ちをした。 漂っているという言葉が似合うような、不愉快な感覚が私の全身を支配していた。 「ちっ! この、音が・・・っ!」 小さな金属が回転して擦れ合うような甲高い音が、頭の中に響く。 脳内を掻き回されているような、頭痛と吐き気を伴う不快感に襲われ、私は耳を塞ごうとする。 しかし、身体は依然としてあの不愉快な浮遊感に支配されていて、動く気配を見せなかった。 私にそもそも身体と呼べる物があったのかさえ疑わしくなるほどに、動かなかった。 「くそ・・・っ! くそ・・・っ! くそぉ・・・っ!」 私は全ての不快感を吐き棄てるように悪態をついた。 現状、唯一私が自由に出来るのは意識だけだったからだ。 「くそ・・・っ! どうして・・・っ! いつも・・・っ!」 自分の身体が全く思い通りにならない、それが何故か悔しくて堪らなかった。 「――っ!!」 ...
  • ウエストパンクへようこそ。/ACT-01/#07
    「教えて、このコをどうするつもり?」 「はっ? そんなことあんたに・・・」 「教えてっ!」 彼女の怒気を含んだ問い掛けに、オニマスは思わず言葉を飲み込んだ。 「な、なんだってんだ! この世界をアタイの思うままにするのに使わせてもらうんだよっ! これでいいかっ!」 「・・・そっか。」 彼女は溜め息をつく。 「やっぱり、キミ達にカノジョと・・・。 このコの歩みを邪魔していい理由がないよ。」 「はぁっ!?」 「あたしなら、好きにして構わないからさ、エアとこのコは・・・」 「なに言ってんだいっ! そんなもん聞くわけがないだろっ!」 オニマスは力任せに笛を吹く。 しかし、巨獣が反応を示さないのを見るや笛を噛み砕き怒鳴った。 「なぁにボサっとしてんだいあんた達っ! さっさとあの女達と巨獣をやってしまいなぁっ!!」 いつの間にやらオニマスの後ろでことの成り行きを悠々と見ていた男達が、慌てて...
  • まじ☆はーどスピンオフ計画怪物傭兵物語/募集中
    はじめに なお、絵や音楽に関しては完全な素人なので、 イメージのすり合せの時に大変迷惑をかけると思います。(´・ω・`) 立ち絵は300x400の24ビットフルカラー背景色透過済みPNGファイルでお願いします。 背景とイベント絵は640x480の24ビットフルカラーPNGファイルかBMPファイルでお願いします。 BGMはWAVファイルかOGGファイルでお願いします。 なお、同一素材に関しては、基本的に先着順で利用していきます。 注意点 提供して頂いた画像素材は軽量化のため、利用時には不可逆圧縮をかけますのでご容赦ください。 また、必要に応じて此方側で加工をすることがあります。 音楽素材に関しても、必要に応じて此方側で加工や音質を低下させることがあります。 素材提供者のHNは外部テキストファイル内に入れます。 提供して頂いた画像や音楽素材を、自分に...
  • 14スレ目の74(ななよん)の妄想集@ウィキTOP
    *6周年過ぎました 7周年まであと日 まじ☆はーど外伝ADV「まじ☆はーど外伝怪物傭兵物語」V0009   募集事項 サンプルCG01   サンプルCG02   サンプルCG03 誓いの輝石~Avenge~本編一覧 ウエストパンクへようこそ。本編一覧 本編まとめた物 各作品の挿絵やキャラクター設定画を募集中!  設定画募集状況一覧 妄想の断片(短編集とかバトン回答とか) 頂き物 14スレ目の74(ななよん)の妄想集@ウィキについて 絵は描けない、作文もダメ、プログラムもロクに打てない14スレ目の74(ななよん)が、 唯一できる事である妄想した物をひたすら書きなぐるためだけのウィキです。 中ニ病全壊中なのでそういうのが嫌いな人は回れ右推奨で。(´・ω・`;) 一応IE6.0で...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#02
    第2話「ここは異世界(ジ・パンド)」 パートA パートB 補足事項 ブレイカー(ネスの剣) 全長約130センチ、身幅約3センチ、一握り半の持ち手の剣。 見た目はジ・パンドの何処にでも流通している質素な剣だが、世界一重くて世界一硬い剣と呼ばれている。 イメージモデルはバスタードソード。 ハンドガン 現実世界でいう所の拳銃、自動拳銃。今回のイメージモデルは南部式自動拳銃大型乙号。 マシンガン 現実世界でいう所の機関砲、機関銃。 マシンガンキャリアー 進行方向180度をカバーできる銃架を助手席側に一基搭載した自動車。 乗員数は2名。イメージモデルは軍用ジープM151。 備え付けられていたのはマシンガン。 イメージモデルはアパッチのM230チェインガン。口径は9ミリ。 第1話へ   第3話へ 本編一覧へ戻る
  • 誓いの輝石~Avenge~/#03
    第3話「その女、化物(モンスター)につき」 パートA パートB パートC 補足事項 アサルトガン 現実世界でいう所の突撃銃。イメージモデルはAK-47。 アームドカーゴ 現実世界でいう所の戦車。イメージモデルはティーガー1。 主砲は88ミリ砲で使用砲弾は徹甲弾。乗員は1名でも動かせるよう改造されている。 チャフ イメージモデルはパイナップル手榴弾。安全ピンを引き抜いて投げると爆発音と供に白く濃い煙を周囲に撒き散らす。 短剣(オルグの短剣) イメージモデルはバタフライナイフ。今回は柄の辺りに時限式の発煙装置が内臓されていた。 ハンドガン(ラスが使った物) 今回のイメージモデルはコルト・ガバメント。 バッテリー 充電池。イメージモデルは一般的カーバッテリー。今回はウエストポーチに提げられる程度に縮小されていた。 第2話へ   第4...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#08
    第8話「その痕(きずあと)が詠う記憶の調べ」 パートA パートB パートC パートD 補足事項 ハル、アス、ラス、ロウ(かロト) ネスのあの人、”師”の知り合いの呼び名。全員ネスとは面識無し。 ブレイクオブエクスなんたら・・(ブレイカー) ネスの剣”ブレイカー”の正式名称。(正式名称はブレイクオブエクスマキナ。) 前の持ち主”師”が最後まで名前を覚えていなかったため正式名称は不明のまま。 ナイフ(家に置いてある物) 刃長10cm程度の短剣。台所用品として広く普及している。 サントドッグ 現実世界で言う土佐犬のような外見の獣。 ”ジ・パンド”全域の人里離れた森の中に1匹から数匹で暮らしている。 普段は外見に似合わず臆病で温厚、雑食であるが主に果物や植物を食べて暮らしている。 しかし、年に1度の繁殖期を迎えると一転して凶暴で狡猾な性格に変わり...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#05
    第5話「此処で生きるために~化物人間(ネス)と対狩人(クマ)~」 パートA パートB 補足事項 対狩人(カウンターハンター)(クマ) 成獣は身長2メートルを余裕で超える、現実世界で言うところのツキノワグマのような姿の獣。 深い森の奥に棲み、主に植物や果物を食べるが雑食のため肉も食べる場合がある。 その肉は最高級食材の1つ、その毛皮は最高級毛皮の1つとされる。 そのため乱獲され数が激減、今は”リンカー協会”の保護指定を受けている。 縄張りや自身の生存を脅かす相手に対しては、その巨体に似合わない素早い身のこなしで勇猛果敢に攻撃を仕掛ける。 しかし、敵意のない相手に対してはやたらに襲い掛かることはない。 ただし、幼獣を連れている雌は近付く相手を無条件で排除しようとしてくる。 ハンティングガン 現実世界でいう所の小銃、自動小銃、一部の散弾銃。 イメージモデルはレミ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#06
    第6話「迷い子」 パートA パートB 補足事項 野ウサギ(タクトが遭遇した獣) 現実世界でいう所の野ウサギそのもの。正式な名前はミヌーラビット。 ただし、愛くるしい見た目に似合わず狡猾で好戦的、しかも肉食である。 カイン=Y【ヨルン】=マックロード(カイン) 森の中でほぼ自給自足生活をしている人懐っこい性格の少年。14歳ぐらい。金色のボサボサ頭と金色の瞳が特徴。 森でとれた物資を近くの集落に持って行き、足りない生活必需品と物々交換を行っている。 愛用の弓矢は自作品である。 (輝石によって銃器が召喚できるようになった現在では、弓矢は全くと言っていいほど市場に出回っていない。) 第5話へ   第7話へ 本編一覧へ戻る
  • 誓いの輝石~Avenge~/#01
    第1話「輝石に契り奉げて」 パートA パートB パートC 補足事項 アイアンカノン 現実世界でいう所の野砲。ソフトボールぐらいの鉄球を打ち出す大砲。 ショートアサルトガン 現実世界でいう所の短機関銃。イメージモデルはFNP90。 ライトカーゴ 現実世界でいう所のトールワゴン型の軽自動車。イメージモデルはダイハツ・ムーヴ。乗員数は4名。 (今回の爆発は中に搭載されていた爆発物による物。) ブルーシーツ サナン地方では有名な犯罪集団の1つ。 グレン盗賊団 サナン地方では有名な強盗集団の1つ。 第2話へ 本編一覧へ戻る
  • 誓いの輝石~Avenge~/#07
    第7話「機械仕掛けの獣(オートマトン)」 パートA パートB パートC パートD 補足事項 ハンドガン(オルグが使った物) 今回のイメージモデルはS&WM10ミリタリーポリス。 ブーチリザード 現実世界で言う所のコモドオオトカゲのような動物。 機械仕掛けの獣(オートマトン) ブーチリザードのような外見の全長5メートル、高さ2メートルほどの鉄の塊。 但し、可動性を考慮して鱗は魚類のように隣同士が重なりあった物になっている。 空洞となっている内部に自動制御装置を始めとした内部構成部品を輝石を用いて召喚することで初めて動き出す。小型大容量のバッテリーを内臓。 分厚い鱗を持っているが故に重く、戦闘速度でのバッテリーの消耗が激しい。 しかし、その質量を活かした頭突きや踏み付け、柔軟に動く尻尾による薙ぎ払いは強力である。 最大の特徴として、最大15メート...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#04
    第4話「輝石人間(芹沢タクト)」 パートA パートB 補足事項 ラインズカーゴ 現実世界でいう所のバス。イメージモデルは二階建て大型バスのネオプラン・メガライナー。 ライトカーゴ(タクト一行が貰った物) 今回のイメージモデルはスズキ・ワゴンR。 第3話へ   第5話へ 本編一覧へ戻る
  • 誓いの輝石~Avenge~/#05/パートB
    (ったく、あの母熊。全力で殴りやがって・・・。) ネスは心の中で悪態をついていた。 相手は自分を殺すつもりだし益してや獣なのだ。手加減なんて物はしてこないというのは分かっている。 それでも、ネスは悪態をつきたい気分であった。 態ととは言え殴られて嬉しいはずもないし、それ以上に反撃ができないのがもどかしい。 そして何よりも純粋に殴り合いを楽しんでいた所を邪魔されたのが腹立たしい。 (こっちに15人、向こうに20人。リーダーがバカなのか、それともアジト1つじゃまだ足りないのか・・・。) ネスの苛立ちを更に加速させたのは、この人数配置であった。 ダイア・スロンほどの組織がアジト1つ壊滅させた人間の情報を共有していないとは思えない。 ただの放浪者ではないことを分からせるため、態々森の入口辺りから尾行【つけ】させて自分がその人間であることを確認できるように仕向けた。 当然、相手のリーダーも気付...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#07/パートC
    集落から森を一つ抜けた所に、古びた競技場があった。 積もりに積もった埃や塵が開け放たれた天井からの風に舞い上げられ、星明りを受けてキラキラと輝く。 元の姿が分からないぐらいに草臥れた外壁は、長い間人の手が加えられた形跡が全くないことを誇示していた。 「・・・確かに、連れてきたぞ。」 「ほう、意外と早かったな。」 その競技場に数人の人影。 小さめのコロシアムのような造りをした部屋の入り口付近には、2名の若い男が肩に棒を担いで立っている。 その視線の先、対角線上にある客席にはその者達を見下ろす赤く鋭い眼をした男が立っていた。 男は彼らが担いでいる物を一瞥するとほんの少し口元に笑みを浮かべる。 「これで、いいんだろ?」 「そうだな、いいだろう。さっさと帰りたまえ。」 男達は薄ら笑いを浮かべる彼を警戒しながら少し乱暴に肩の棒を床に下ろすと、素早く立ち去っていった。 (イッテェ~・・・くそ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#02/パートB
    「・・・ハッ!?」 何時の間にか気を失っていたらしい。 上半身を起こしたタクトは、まだ少しだけ重い頭を激しく振って無理矢理覚醒させた。 「あっ、気が付きましたね。」 右の方から声をかけられ、タクトは顔を向ける。 そこには、先ほど一緒にあの女性に引き摺られていた男性の姿があった。 男性はタクトの意識が戻ったことに安心したのか、少しだけ疲れたような笑顔で口を開いた。 「すみません。僕の監督不行き届きで貴方まで巻き込んでしまって・・・。」 男性はタクトに申し訳なさそうに頭を下げた。 先ほどの二人の会話も合わせて考えると、どうやら二人には何らかの関係があるらしい。 そう考えたタクトは、色々と聞き出すことにした。 「・・・てか、まずアンタは誰だよ。」 「あっ、申し遅れました。僕はラグ=F=アルガスです。この度は巻き込んでしまって本当にすみません、えっと・・。」 「タクト、芹沢タクトだ。」...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#03/パートA
    「は・・・はぁっ・・・あはは・・・・・・。」 (・・・あー、何かもう、どーにでもしてくれー!) タクトは半ば自暴自棄に陥って【おちいって】いた。 彼女はとてもノリの軽い女性なのだろう、今までの言動から何となく予想は付いていた。 断っても良いのだが、断った所でこの状況を何とかしなくてはいけないことに変わりはない。 此処が自分の見知らぬ世界であると分かった以上、一人で迂闊【うかつ】に歩き回るのは流石に危険だろう。 それに今までの様子から彼女達は何かに追われている。 この先一人で行動している時に、彼女達の仲間と思われて襲われる可能性は否定できない。 確かにそれなりの剣術こそ身につけているが、流石に実戦経験はないし第一手元に得物がない。 結局、タクトは彼女の気紛れにしか思えないような申し出に同意するしか道がなかった。 「しかし、元の世界に帰す方法を探すと言いますが、何か当てがあるんですか?」 ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#08/パートA
    ――夢を見ていたようだ。 小さく揺れるラインズカーゴの中はまるで揺り籠みたいに気持ちよくて、眠るのには丁度良かった。 「んっ・・・ふわぁ~・・・。」 欠伸をしながらお気に入りの赤い長髪をたくし上げ整える。 そのせいで膝の上においてあった袋が、前へと倒れそうになったので慌てて引き戻した。 眼下まで引き戻された袋の入口から、水色の細長い紙箱が顔を覗かせる。 「うふふっ♪気に入ってくれるカナ?」 箱の表面には手書きで中身が誰の物であるかを記してあった。 書き損じた跡が少々目立つが、それでも可愛らしくその人物の名前が記されていた。 「絶対、似合うもん・・・気に入ってくれるよ。うんっ♪」 笑顔で小さく頷きながら、自身へと言い聞かせる。 そして、もう一つの大きな紙箱に目を落とす。 「驚くだろうなぁ~♪ナイショで隣の集落まで買いに行ったなんてサッ♪」 その時、ラインズカーゴに次の停車場が...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#08/パートC
    「・・・なんだって!?剣術を教えろって!?」 「うん!私、一緒について行きたい!だから剣術を・・・」 「・・・ダメだ。」 確かにいくら素質があるとはいえ、素人同然の者を一緒に連れてはいけないだろう。 私もそれぐらいは予想していたので、彼が断ったことに関してはあまり驚かなかった。 「どうして?私が素人だから?戦力にならないから?」 「ちげぇよ。誰だって初めは素人だ。アンタは筋がいいから、鍛えればその辺のファイターよりもずっと頼りになる戦力だ。」 「じゃあなんで?私が、女だから?」 「それも違う。女でも立派に戦士として戦っているヤツを俺は何人も見ている。」 私は何故か段々と腹立たしくなってきて、気付けば声を張り上げていた。 「・・・じゃあなんでよ!私、少しでも力になりたいのに!私が居ると邪魔になるの!?」 「・・・分かった。連れてってやるよ。」 「えっ!?」 「ただし!」 彼は突然机...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#08/パートB
    窓から差し込む光で目が覚めると、私はベッドの上に居た。 あまり掃除がされていないのか部屋の至る所に埃が溜まっていた。 私はそれが不衛生極まりなく感じて、反射的に両手で口元を押さえた。 その時、何かが身体の上からずれ落ちて私の視界に入ってきた。 「――――!?」 それを見た瞬間、私の身体を芯から激しく戦慄かせる昏い【くらい】激動が湧き上がってきた。 その正体が何なのかはよく分からなかった。ただ、途轍【とてつ】もなくそれが怖くて私は叫んだ。 「イヤあああああアアああああぁぁぁああぁあああアァァァぁぁぁぁああああア!!?!」 「なんだ!?なんだ!?どうしたってんだ!?」 私の叫び声を聞いたこの部屋の主と思われる人物が、慌てた様子で扉を開けて入ってきた。 その人物は頭を押さえて叫び続ける私へと手を差し伸べてきた。 「イヤッ!いやぁぁ!!来ないで!助けてっ!うわあああ!!」 「うわっ!イテ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#03/パートB
    それは一見、ただの古ぼけた何かの研究施設にしか見えない。 その施設は重そうな鉄の門が付いた小高い塀に囲まれ、外界との接触を頑な【かたくな】に拒んでいた。 そこに年季の入った鉄製の甲冑に身を包む顎鬚【あごひげ】の生えた男が一人。 自慢の大剣を塀に立てかけ、門の前に佇んでいた。 「・・・ん?」 「どうした?」 顎鬚の生えた男が何かに気付き、疑問の声を上げる。 隣にいたもう一人の男がそれに気付いて問いかけた。 「あれは・・・何だ?」 顎鬚の生えた男がゆっくりと指を指す。 隣の男はその指の先を目で追った。 「『何だ』って、ありゃ・・・マシンガンキャリアーだろ?」 「そりゃそうだが・・・。」 隣の男が呆れた顔で答えるが、顎鬚の生えた男は何故か違和感を感じずにはいられなかった。 「・・・おい。あれ、突っ込んでくる気じゃねぇのか?」 「まさか、考えすぎだろ。」 顎鬚の生えた男が見つけたキ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#04/パートA
    「・・・うーん・・・?」 タクトはゆっくりと目を開けた。 一瞬、天国に着いたのかと思ったがどうやらそうではないらしい。 どうやら、それなりに弾力性のある背もたれ付きのイスに腰をかけているようだ。 タクトの目には心配そうな顔でタクトの顔を覗き込んでいるラスの姿が映っていた。 「あ、タクトさん!気がついたんですね!」 「あ・・・あれ?俺は・・・あの時刺されたはずだが・・・?」 タクトはまだ少し重たい頭を働かせ記憶を辿りながら話した。 そして、恐る恐るあの男に刺された辺りを手で探ってみる。しかし、何故か傷跡一つ感じられなかった。 夢だったのかとも思ったが、学生服はちゃんと刺された辺りに穴が開いており周囲が赤く染まっている。 「ええ。確かに、刺されました。」 「だよな・・・じゃあ、何で傷口が消えてるんだ?」 「前に話した通り、それが輝石によって召喚された物の持つ特性だからですよ。」 タク...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#08/パートD
    「・・・んっ・・・んん・・・。」 目を開けるとそこには見慣れた天井があった。 私自身の吐息、地肌をきつく締め付ける晒の感覚、胸の辺りの刺す様な痛みが此処が天国ではないことを示していた。 自分が一命を取りとめたことに一先ず安堵した私は、左手に私の物ではない温もりを感じて首を向けてみる。 そこには私の手を握って枕元で項垂れている彼の姿があった。 「師匠!!」 「・・・おっ、気がついたか。」 「師匠!大丈夫だったんだね!」 「あ、・・・あったりめぇーよ!この俺があの程度で死ぬかよ♪」 彼はゆっくりと顔を上げて中腰になると、いつもどおりの明るい笑顔を見せてくれた。 私は二人とも無事だったことが嬉しくて彼の胸へと飛びついた。 泣きじゃくる私の頭を彼は優しく撫でてくれた。 「よかった!師匠が無事でよかった!」 「俺もネスが無事で何よりだぜ!ハハハッ♪」 私達はお互いの無事を喜び笑いあった。 ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#02/パートA
    「・・・いってぇー。」 タクトは突然の衝撃に情けない声を出した。 しかし、すぐに自らの反応に疑問を持つ。 (痛てぇ?車がぶつかったんだぞ?その程度で済むワケ・・・ってか何で意識があるんだ?!俺!!) タクトが最後に見た光景、それは軽自動車が勢い良く窓ガラスをぶち割って迫って来た光景だ。 (・・・って、店ん中こんな暑かったか?!つーか、ボロボロになりすぎだろ?!どーなってるんだ?!) あの後、確実に自分は軽自動車と衝突した。普通ならばまず意識があるワケがない。 それなのに、こうして意識がある。それだけでも十分過ぎるほど異常だ。 そこに追い討ちをかけるように、一瞬の内にやたら暑くてボロボロになった店内。 タクトは混乱の窮み【きわみ】に達していた。その時だった。 「大丈夫・・・って違う!?」 「えっ?」 突然上から声がして、タクトは首を振って背中の方に視線を向けた。 そこには血のよ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#07/パートD
    「ネスさん・・・無事ならいいなぁ・・・。」 ネスを担いで行く者達を見送った後、ミリアリアは彼女の居なくなった部屋に居た。 早く彼女のことを忘れたいので、寝る前に部屋を使われる前の状態に整理しておきたいと申し出たのだ。 マスターもそのつもりだったらしく、何も疑うことなくミリアリアの申し出を受け入れた。 とは言え、元々余り散らかっては居なかったので特に片付ける必要もなく、ミリアリアは彼女が寝ていたベッドに項垂れて呆然と光と影の境界線を見ていた。 「・・・さてと、そろそろ行こうかな。」 ミリアリアはゆっくりと立ち上がって部屋から出る。 そして、一度周りを見回してからそっと向かい側の部屋、タクト達の居る部屋の扉を開けた。 「・・・おっ、来た来た。」 「タ、タクトさん。本当に起きていたんですね・・・。」 ミリアリアはあの時、ネスからタクトも寝たふりをしているだけだとは聞いていた。 しかし彼...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#03/パートC
    「・・・何というか、派手にやったみたいだな。」 「そうですね・・・。」 タクトとラスは目の前に広がる惨状【さんじょう】に開いた口が塞がらなかった。 たった10分でまるで局地的な天変地異が起こった後のような光景が、それもたった一人の人物の手によって作られたのだ。 タクトは背筋が凍るような思いに駆られていた。 あの後、タクトはラスから彼女が化物人間【ヒューマノイドモンスター】と呼ばれる屈強な戦士であることは聞いていた。 しかし、これほどまでに凄い物であるとは思っていなかった。 (一緒に居ることにして・・・よかったぜ・・・。) 更に、タクトは自分を呼び出した輝石についても聞いていた。 輝石によって呼び出された物には”存在可能時間”と呼ばれる制限時間があって、その時間が過ぎると消滅してしまうこと。 存在可能時間を過ぎて消滅した後の行方は誰にも分かっていないこと。 生物、それも人間が輝石によっ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#01/パートC
    町外れのとある廃屋。 元は大衆食堂であったらしく、調理器具を置いておくためのスペースが見受けられた。 フロア内の道に面した壁には大きなガラスが嵌めて【はめて】あった跡があり、廃屋内の風通しを無駄によくしていた。 ラスは今、そこに居た。 此処【ここ】は別れ際、彼女の言っていた例の場所であり現在の彼女の住処【すみか】であった。 (しかし153人、ですか。ネスさんじゃないですが、確かに少ないですね・・・。) ラスは彼女の戦闘能力の高さを誰よりも知っている。 恐らく今頃はもう全滅させて此処へ向かっているだろう。 (・・・常人だけで彼女を殺すつもりなら、最低でもあの3倍は必要ですよ。) 正直、本当にあの3倍居たとしても彼女は意気揚々と立ち向かい、平然と生還してくる気がしてならない。 彼女は常識外れの化物なのだ。 常識の範囲内に収まっている人間がいくら束になろうとも到底敵うまい。ラスはそう思っ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#07/パートB
    「――ネスさん、そんなこと大声で言わないでくださいよ。恥ずかしいではありませんか。」 「いいじゃん、実際ハラ減ってんだし。」 ラスは周囲の反応が気になって周りを見回してしまう。 しかし、あまり人気の無い集落のおかげか彼女の大声に反応する者は居なかった。 ラスは大きく溜め息をつき、先に進んでしまったネスを小走りで追いかける。 「おっ、此処の住人発見っ♪おーい!」 「・・・とは言ったけど、どうしよう・・・どうやって・・・連れて行けば・・・・・・」 「おーい?」 「・・・でも、やっぱり・・・私は・・・」 「なーに、一人でぶつぶつ言ってんだ?アンタ。」 「――っきゃぁぁああ!?」 ネスの存在に気付いた少女は、幽霊でも見たかのような表情で驚愕の声をあげた。 その様子にネスは思わずたじろいでしまう。 「なんだ?なんだ?どうしたってんだ?」 「・・・あっ、ご、ごめんなさい!ビックリしたもので、つ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#01/パートB
    「・・・本当に、できると思っているのですか?ネスさん。」 受け取った石を大事そうに抱き抱える女性に向けて男性は問いかける。 「さぁな。だから、やってみるんだろ?」 ネスと呼ばれた女性は、さも当然のような態度で答えた。 その様子に男性は大きく溜め息をついてから再び口を開く。 「これは立派な違反行為ですよ?いったい何処で情報を仕入れてきたのか知りませんが・・・」 「じゃあ、断れば良かったじゃねーか。」 「・・・断って貴女が素直に諦めてくれるのでしたら、そうしてます。貴女の”犠牲者”は僕一人で十分ですよ。」 「なーんだ、分かってるじゃん。ラス。流石、最高の相棒だぜ!」 「伊達に3年、生活を引っ掻き回されてはいませんよ。最低の相棒さん。」 高笑いをしながら肩を叩いてくるネスに、ラスと呼ばれた男性は胃が縮こまる感覚を覚えていた。 この件はこれ以上、何を言っても無駄であると悟ったラスは次の疑...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#05/パートA
    砂利を踏む音が車内に響く。窓の外は、深い緑色。 時折美しい鳥の囀り【さえずり】が辺りを包む。 幾筋もの光のカーテンが棚引くそこは、人気のない林道だった。 タクト達がそんな道を行く理由は2つ。 1つはタクト達の、主にネスの所業による物である。 ネスはジ・パンドで最も勢力の強い過激派組織ダイア・スロンに喧嘩を売り、剰え彼らのアジトを1つ壊滅させている。 たった一人の浮浪者にアジトを1つ壊滅させられ、黙っているワケがない。 今まで彼らの追手と遭遇していないのが奇跡なぐらいであった。 この先もし追手と遭遇した場合、都までの主な道沿いでは必要以上に騒ぎを大きくしてしまう可能性がある。 ただでさえタクト達には彼方此方に敵を作るという困った特技を持つネスの存在がある。 できる限り周りに第三者の存在がない方が無用な争いを起こすこともなくなるという物であった。 また、ネスは先のダイア・スロンとの一件の時...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#04/パートB
    「・・・というワケです。せんせ・・・いえ、マッチさん。」 「ふぅ~ん、そうなの。このコがねぇ・・。」 「あ、ああ。どうやら、そうらしい。」 タクト達はマックスの家でこれまでの経緯を説明していた。 マックスは元は協会有数の実力者で、一行は彼ならば何か有力な情報を知っているかもしれないという期待をしていた。 「・・・残念だけど、私も輝石で人間が呼び出されたって話は聞いたことないわねぇ。」 「そうですか・・・。」 「ごめんね、ラスちゃん。・・・そうだ!」 マックスは軽く両手を合わせると、席を立ち部屋の隅の棚を漁り出した。 そして何かを手に取ると鼻歌混じりに戻ってきた。 「ラスちゃん。都にある中央資料室の奥に、古い文献が見れる場所があるのは知ってるわね?」 「ええ。でも、あそこは協会の許可が必要ですから許可証が発行されるまで時間が・・・」 「ふふんっ♪私を誰だと思っているのよ、ラスちゃん。...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#06/パートB
    「・・・で、迷ったワケだが。」 俺は今更後悔しても遅いのは分かっているが、後悔せずには居られなかった。 確かに傾斜はそれほど急ではないし、時折孔明の罠のようなタイミングで出現する崖も突破してきた。 (もういい加減、あの一本道に出てもいいと思うんだがなぁ・・・。) あれからもう2時間ぐらいは歩いた気がする。 それでも当初目指していた一本道が見えないとは、何処かで進む方角を間違えたのかもしれない。 とはいえ、何処を見ても視界は悪く景色が殆ど同じな現状では確認のしようがない。 (・・・とりあえず、闇雲に動き回っても余計深みに嵌るだけだろうし一旦休むか。) 俺はふと残り存在可能時間が気になってしまい、何となくの理由をつけて手頃な切り株に座り込む。 そして、ラスに渡された”存在可能時間延長用”の輝石を取り出した。 彼の話では、このカラフルな輝石達は其々対応した召喚物があり、その召喚物の存在...
  • まじ☆はーどスピンオフ計画怪物傭兵物語/はじめに
    はじめに この「74版まじ☆はーどスピンオフADV・怪物傭兵物語」の妄想集に関して原案者と制作協力者は自由に利用して構いません。 それ以外の人でも改変さえしなければ自由にどうぞ。 現在最新版 怪物傭兵物語V0009 サンプルCG01   サンプルCG02   サンプルCG03 二次創作は自由にしてくださって構いません。連絡があるととても喜びます。 再配布も自由にどうぞ。でもできれば連絡が欲しいです。 このゲームの元の元になった素敵な原案企画書は こちら ごあいさつ どうも、14スレ目の74(ななよん)です。 妄想中の本編を差し置いて、先に外伝の方がゲームとして開発が進んでおります。 元々はADV作成ツールの練習用にと作ってましたが・・・。 今はこっちが本流みたいな感じになりつつあります。(´・ω・`;) キャラクターなんとか...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#07/パートA
    男は一人、静まり返った部屋に鎮座【ちんざ】していた。 赤く鋭い眼は昏い闇の底をただじっと見つめている。 男はまるでその場所にずっと置いてある像のように、身動ぎ一つせず何かを待ち続けていた。 「・・・彼女が、来たか。」 突然、音も無く現れた者に彼は全く動じる素振りも見せず問う。 その者は短く肯定の言葉を残し、再び何処かへと消えて行った。 その様子を見届けた男はゆっくりと立ち上がる。 そして、部屋の外へと向かうため扉に手をかけた。 男が扉を押し開けると、無数の小さな星と明るく大きな星の輝きが男を出迎えた。 その眩しさに男は少しだけ眼を細めながら部屋の外へと出る。 「ようやく、この退屈な仕事も終わる、か。」 男は軽く首を捻って音を鳴らしながら呟く。そして、少しだけ前に歩くと何かにそっと手を触れた。 「君ならばこの程度、大丈夫だとは思うが・・・・・・。」 男はそれを軽く撫でながらまたぽ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#01/パートA
    「よぉ!頼んでたアレ。できた?」 木製の古びた扉を勢いよく押し開けて、女性が建物の中へと飛び込んだ。 元々建てつけがあまり良くなかったのか、それとも彼女が勢いよく開けたせいか。 扉の止め具が勢いに耐え切れず壊れ、支えの無くなった扉が床に倒れる。 しかし、女性は気に留める様子もなくタイル張りの床を進む。 その視線の先にはカウンターに頬杖を突いている男性の姿があった。 「ええ、できる限りのことはしてみましたが・・・。」 男性はカウンターから出て女性のもとへと歩み寄る。 その途中、ちらりと倒れた扉を見て軽く溜め息をつく。 女性は男性のその様子から何を言おうをしたのか悟り先に口を開く。 「あっ、すまねぇ。まっ、態と【わざと】じゃねぇし許せ!」 「ええ、分かってます。この程度で済んで良かったと思っているぐらいです。」 軽く頭を掻きながら高笑いをする女性に、男性は呆れた表情で皮肉を言う。 そ...
  • 誓いの輝石~Avenge~/#06/パートA
    (さて・・・どーすりゃいいんだか・・・。) 俺は手頃な木の幹に背中を預けて大きく伸びをしてみる。 輝石の効果のおかげで、眠くは無いが何もやることがない。 何かをやろうにも此処には美味い空気と柔らかい光と心地良い囀り声しかない。 (人って、退屈だとマジで欠伸【あくび】がでるんだな・・・。) もう何回目かも分からない大きな欠伸がでた。 ・・・俺は今、一人だった。 俺をこの世界に呼び出した者達、ネスとラスの姿はない。 (彼ら、何処まで行ったんだろーか・・・。) 二人がこの場に居ない理由、それは――。 ~~~~ あの後、タクト達は対狩人【カウンターハンター】の母子を、丸二日ほどライトカーゴを走らせた所にあった山奥の森に送った。 その帰りのことである。 重量オーバーにより通常以上の消耗を強いられたライトカーゴの存在可能時間が残り僅かとなってしまったのだ。 「なぁラス、もうコレ諦めよう...
  • 誓いの輝石~Avenge~/メインキャラクター/アス
    キャラクター名 アメリア=L【ラーク】=リリス(アス) イメージソング「DOG FIGHT」(m.o.v.e) イメージCV:川村万梨阿 クローク中に着てる服のイメージ 、 靴のイメージ キャラクターイメージサンプル キャラクターなんとか機にて作成しました。 ↑クロークデザイン、髪型、目付きはコレで確定。 キャラクター説明 蒼いショートヘアと蒼い瞳が特徴の”ジ・パンド”の女性。身長160cm程度、恐らく23歳。利き腕は左。 職業は”ブーストガンナー”で、二つ名は”疾風銃狂(ゲイルトリガーハッピー)”。 気品に溢れた立ち振る舞いや服装等からとある名家のお嬢様と思われる事が多い。 しかし実はかなりの毒舌家で負けず嫌い、思ったことは割とはっきりと言う。ただし、意外にも恋愛事には晩熟。 厄介事に首を突っ込んで引っ掻き回すのが大好きな、ネスに負けず...
  • @wiki全体から「#09」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索

記事メニュー
目安箱バナー