魔法少女『暁美ほむら』
不死身の吸血鬼『雅』
クッソ汚い小学生『ひで』
期せずして終結した赤首輪の三人だったが、意外にも荒事は起こらず、
結局は互いの情報交換に落ち着いていた。
「ふむ…… 魔法少女にキュゥべえ、それに魔女か…… これでもそれなりの長生きだが、不思議なこともあるものだ」
一通りほむらからの情報を聞き、自分の知らぬ人外の存在に感心する雅。
明を見つけるまでとは言え、割と紳士的な態度の雅に、
しかし、ほむらは警戒を崩さない。
「……吸血鬼の貴方に言われたくないわね」
「それもそうか」
素っ気ないほむらの態度に気を悪くすることもなく、
単に納得する雅に向けるほむらの視線は鋭い
(この男は危険。……でも、戦力としては間違いなく一級品。何とか利用できないかしら)
暁美ほむらの最優先事項はまどかの生存および生還。そのためにも、使える駒はできるだけ活用しなければならない。
弾薬も不足し、頼みの綱の時間停止も乱用できないとなれば尚更である。
そのため、多少ののリスクは覚悟でその場に残ったのだ。
罪悪感は全く抱かない。先程交戦していたひでは勿論、雅に至っては助けられた形になったとはいえ明らかに危険人物。
女なら犯して食うなどと言っていたし、そういう意味でも明らかに黒である。
「早くお家に帰って宿題しなきゃ……(使命感)」
唯一三人の中で何を考えているか全くもって解らないひでだったが、
岡との交戦でいかに鬼耐久といえども堪えたのか、「一年生になったら」などとほざきながら大人しくしていた。
悪魔化により服が破れ、全裸のまま少年のように振る舞う成人男性など滑稽を通り越して冒涜的ですらあったが、
それでも油断ならない怪物であることは、左記の戦闘で身をもって知っている。
そういえば……と、雅がひでを呼び止めた。ほむらは兎も角、
今は人間の姿に戻っているが、先程は確かに異形のものであったひでへの興味を雅が持つことは必然である。
「ところでひで。察するに君は悪魔なのか?」
「ぼくひで」
まず最初に真名を告げる人間の鏡。しかしすでに名乗っているんだよなぁ(呆れ)
「……いや、名前はわかったが、今度はもっと君のことを教えてほしい」
尤もな雅の言葉に、ひでは珍しく真顔で沈黙し、暫く悩んだ後で答えた。
「うーん。僕も良くわからないけど、いつの間にかこうなったん……だぁ(小並感)」
駄目みたいですね(諦め)
要領を得ないひでだったが、何も彼が質問に答えない人間の屑か、
どこぞの大先輩のように便乗するしか脳のない池沼である訳ではない。
そもそも『原典』において、ひでという役名の男性が悪魔であった描写はなく、
当然ながら鬼耐久でも、ヤメチクリウム合金などという能力も持ち得ない筈である。
ただ、何事にも例外は存在する。
もっとも近い例としては、同じく淫夢の住人であり参加者の一人である野獣が挙げられる。
こ↑こ↓に存在する野獣先輩がクッソアドリブを連発するTDN男優ではなく、野獣先輩という概念の結晶として参戦していることからもわかるように、
このひでは『真夏の夜の淫夢』もしくは『BB先輩劇場シリーズ』という神話に基づいた偶像(BB)である。
偶像としてのひでの役割は様々だが、大抵は虐待されるか殺されるだけのクソザコナメクジである。
ただ、作中で虐待され殺されても復活し、強キャラと化し猛威を振るうひでもまたBBとして存在する。
俗にそれはダークネスひで、デビルひで、もしくはひデビルなどと様々な名を持つが、
ここに参加者として存在する『ひで』は、それらのイメージが色濃く具現化された存在であることは説明するまでもないだろう。
もっとも、本人がそれを自覚しているかはまた別の話なのだが。
ひでの言葉の節々から先程のMURと同じ空気を感じたのか、
雅は適当に会話を切り上げると、これからの方針について訪ねようとした。
あっそうだ(唐突)
このバトル・ロワイアルにはNPCが存在する(断言)。
彼らの多くは怪物であったり吸血鬼であったり偽物だが良い奴そうなモノばかりだが、彼岸島の吸血鬼たちが記憶操作されつつも、何時もと変わらないような生活を営んでいたことならもわかるように、彼らはある程度その日常を再現されている・もしくはそうなるだけの時間ここに滞在していたものと想像できる。
ここでひとつ考えてみてほしい。彼らが今どのエリアにいるのかを。
野獣邸があり、爆発する本社が乱立し、そしてSMバー平野が存在する空間。
そう、ここは下北沢である(名推理)。
それもただの下北沢ではなく、真夏の夜の淫夢というクッソ汚い世界観を色濃く反映し、ホモガキの聖地として再現された特殊エリアでもあるのだ。
「なんだこれは、たまげたなぁ」
「あーあもう滅茶苦茶だよ」
つまり、住民が存在しても何ら可笑しいことは無い。
気づけば、大勢の野次馬のホモたちが集まってきていた。
そもそも、先程の手榴弾の爆発やら岡との戦闘で表通りは悲惨なことになっており、派手に騒げば人だかりができるのも多少はね?
最近の立教大学(淫夢)の統計によると、下北沢の人口は1145141919人であることが証明されている。
流石にこの島にそれだけのホモが存在するとは思えないが、それでも810人は居るかもしれない(居るとは言ってない)
「まさか……こんなに人が?」
異様な集団に気圧されつつ、驚愕するほむら。しかし側にいた雅は冷静に指摘する。
「いや、それは妙だ。どうも見覚えのない顔が多すぎる。
それに、こいつら首輪をしていない」
「えっ!?」
慌てて確認してみると、確かに。
彼らは参加者の証明である首輪をしていなかった。
この島に存在するNPCたちは、それぞれその危険度によって参加者と同じく爆弾つきの首輪により管理されている。
ただ、このエリアにいるホモ、もしくはレズたちはそういった明らかに管理が必要な怪物とは違い、多くはただの一般人(大嘘)である。
よって、適当な資材と生活基盤を条件に脅されつつも、
割と自由に、それこそ首輪による管理すらされずに放置されている。
勿論、首輪に頼らない監視方法やらで主催が彼らを操作していることも考えられるが、この場においては語らないでおこう。
「三人は、どういう集まりなんだっけ?」
困惑する三人を他所に、野次馬を代表してか、バットマンのような覆面を被った男がインタビューのような口調で話しかけてきた。
その問いに対する反応は三人とも異なっていた。
どう答えるべきか悩むほむら、聞いていないのか無視するひで、
そして……
「少し良いことを思い付いたぞ」
突然、雅が持っていたブーメランで男を斬りつけた。
迸る鮮血。倒れるバットマン。唖然とするひでとほむら。
「やべぇよ…… やべぇよ……」
「お○んここわれちゃう!」
「あっ……(察し)」
阿鼻叫喚の渦と化したホモたちを尻目に、雅はブーメランで己の腕を切る。
そして、再生する前に滴る血をバットマンに振りかけた。
「あ、貴方… 何をして」
「何、見ていればわかる」
すると、信じられない事が起こった。
倒れていたバットマンが、ゆっくりと立ち上がったのだ。
ただ、異様なのはその雰囲気である。
マスクから覗く赤い瞳と、肉食獣のように発達した犬歯がその証拠であった。
彼は突然、一番側にいた一般通行爺に飛びかかりその犬歯を突き立てた。
悲鳴を無視して欲望のままに一般通行爺を貪る姿には、先程の理知的なインタビューアの面影はもはや欠片もない。
そして一般通行爺に飽きたのか、バットマンは再び手頃な位置にいるホモたちに襲いかかり、噛みついていく。
異変はそれだけではなかった。
噛みつかれたものはこれまた平等に叫び、失禁し、動かなくなる。
しかししばらくすると立ち上がり、同じようにホモたちに跳びかかったのだ!
「やめてくれよ……」「やめてくれよ……」「やめてくれよ……」「やめてくれよ……」「やめてくれよ……」「やめてくれよ……」
悲劇はそれだけでは終わらない。
さらに酷いことに、ここはホモの聖地として名高い下北沢。
吸血鬼化により理性の枷が外れたのか、女は女を、男は男を押し倒し、欲望のままに蹂躙する。
血と汗と失禁その他もろもろのハッテン場が完成してしまったのだ。
地獄絵図と化した下北沢を眺めつつ、三人は完全に忘れ去られていた。
「み、雅。あなた一体何をしたの」
あまりにもあんまりな光景に、ほむらは吐き気を押さえつつ雅を問い詰める。
流石にホモセックスが横行するとは思っていなかったのか、少し引き気味の雅はしかしそれでもほくそ笑む。
「そういえば言っていなかったな。私は人間が嫌いでね」
参加者ならばもう少し一考したが、首輪もつけていないただの有象無象ならこうした方が良い。とあっけらかんと良い放つ雅にほむらは呆然として、漸く理解した。
この男は、悪であると。魔女と何も変わらない、人類の敵なのだと。
(甘かった…… この男はあまりにも危険。生かしておけば、まどかにも害が及びかねない)
今はまだ無理だ。装備も、何もかもが足りない。
だが、まどかのためにも必ず……始末する。 地獄と化した下北沢において、それぞれの思惑が交差した。
【F-6/一日目/黎明】
【雅@彼岸島】
[状態]:健康
[装備]:鉄製ブーメラン
[道具]:不明支給品0~1
[思考・行動]
基本方針:この状況を愉しむ。
0:主催者に興味はあるが、いずれにせよ殺す。
1:明が自分の目の前に現れるまでは脱出(他の赤首輪の参加者の殺害も含む)しない
2:他の赤首輪の参加者に興味。だが、自分が一番上であることは証明しておきたい。
3:あのMURとかいう男はよくわからん。
※参戦時期は日本本土出発前です。
※宮本明・空条承太郎の情報を共有しました。
※魔法少女・キュぅべえの情報を共有しました
【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:内蔵にダメージ(中)、疲労(中)、右頬に痣、焦り
[装備]:ソウルジェム、ひでのディバック
[道具]:サブマシンガン
[思考・行動]
基本方針:まどかを生還させる。その為なら殺人も厭わない
0:雅のことは利用するが、まどかに害が及ぶのなら始末する。
【ひで@真夏の夜の淫夢派生シリーズ】
[状態]:疲労(大)
[装備]:?
[道具]:三叉槍
[思考・行動]
基本方針:虐待してくる相手は殺す
【ホモコースト勃発!】
※F-6の下北沢エリアにいるNPCたちの間で吸血鬼ウィルスによるパンデミックが起こっています。
感染した下北沢のNPCは吸血鬼化し、男なら男を、女なら女を襲います。血を吸わずに一定時間たつと邪鬼化するかもしれません。
最終更新:2017年08月19日 19:24