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#contents **作品概要 西暦21XX年。世界は人類と「レプリロイド」と呼ばれるきわめて人間に近い心を持つロボットたちが共生し、繁栄していた。 一方で、増加したレプリロイドの中に故障や異常をきたし犯罪に手を染める「イレギュラー」が現れ、問題になり始める。 「イレギュラーハンター」とは、治安維持のためにイレギュラー化したレプリロイドの破壊・処理を行うべく結成された組織である。 主人公「エックス」は、イレギュラーハンターとして同じレプリロイドを破壊することに疑問やためらいを抱きながらも、 平和のため、世界を守るため戦いに身を投じていく。 ファミコンで名を馳せた名作アクションゲーム「ロックマン」シリーズの後継作。初代ロックマンの時代から100年後が舞台となる。 第一作は1993年に発売。プラットフォームをスーパーファミコンに移したことでアクションやビジュアルが初代シリーズから一新された。 主人公の等身や外見の年齢が上がり、裏切り・別れ・愛憎などのドラマ性も強調されている。 任意の順番でステージを選択し、倒したボスの武器を奪えるというシステムを初代から継承、 そこに新たな要素として「パーツ装着による基本能力の向上」「"ダッシュ""壁蹴り"によるアクション性の拡大」などが付加されている。 そのゲーム性のみならず、現在数多く生まれているロックマンシリーズの中で、最も初代との世界観や設定の繋がりが深い点も特徴。 **登場キャラクター ***・エックス 人間的思考をもつ「レプリロイド」の中でも「悩む」という他にない特殊な機能を備えた、最も人間に近いレプリロイド。 「イレギュラーハンター」の一員として人類とロボットが共存できる平和な世界のために奮闘する。 しかし悩めるが故に、時に判断の遅れや甘さが出て周囲から軽んじられてしまいハンターランクはB級どまり。 が、一部のハンターはエックスの秘められた力やその可能性に気づいている。 デフォルトで装備している「エックスバスター」による射撃と、倒したボスの能力を再現する「特殊武器」で戦う。 X2以降は第17精鋭部隊の隊長の任に就いている。 #region(以下ネタバレ) 製作者は、初代ロックマンシリーズにおいてロックマンを開発した科学者、トーマス・ライト(ライト博士)。 (エックスバスターも"Rock Buster Mark17"という初代ロックバスターの発展形であることを示す正式名称がある) 「悩める」ということはロボットでありながら「自分で自由に深く考え、答えを出せる」という事であり、 そしてそれは「無限の可能性」と「未知の危険性」を同時に孕んでいる。故に彼は未知数を表す『X』と名付けられた。 その危険性を重く見たライト博士は、年老いた自分では全ての安全性を証明できないためエックスを封印し次の世代に託した。 本シリーズのレプリロイドは100年前に製作・封印されていた彼の機構を元に生み出されもので、言わば彼はすべてのレプリロイドの起源ともいうべき存在なのである。 ちなみに混同する人もいるらしいが、エックスと初代ロックマンは、開発者こそ同じだが別個の存在である。 #region(その行き着く先(さらにネタバレ)) 本シリーズの続編「ロックマンゼロ」シリーズ「ロックマンゼクス」シリーズにおいては戦士として戦うことは無く、主人公を「見守る」または「導く」基本スタンスをとる。 数百年後の世界とされるロックマンゼロシリーズでは妖精戦争を終結させた伝説の英雄として人間たちから崇められている。サイバーエルフ(プログラム生命体で、レプリロイドの魂としても扱われている)としてゼロの前に度々姿を見せ彼の戦いを助けている。 ロックマンゼクスシリーズでは彼の人格と戦闘データを記録した(エックス本人ではない)ライブメタル・モデルXが登場。主人公を彼と似た姿「ロックマン・モデルX」へと変身させる。 #endregion #endregion エックスの声優はたびたび変更されており、今回演じている櫻井氏は3代目(1作目の「波動拳」ボイスを担当した緒方恵美氏をカウントするなら4代目)にあたる。シリーズ異色のRPG作品である「コマンドミッション」で演じて以降は櫻井氏で定着している。 なお、櫻井氏は今作で「第17精鋭部隊隊長時代のエックス」を演じたことで、 「隊員時代(X1)」「隊長時代(X2~X5)」「英雄時代(X6以降&コマンドミッション)」 とXシリーズにおける全てのエックスを演じたことになる。 余談ながらゼロと比べて外部作品へのゲスト出演回数が極端に少なく(そもそもXシリーズ自体が外部出演の機会に恵まれていない)、Xシリーズ以外でPCの1人として彼が使える作品はPXZが初となる。 cv:櫻井孝宏 ***・ゼロ エックスの先輩で親友、最大の理解者でもある特A級イレギュラーハンター。 イレギュラーを破壊することに迷いがあるエックスと違い、常に冷静で躊躇なく任務を遂行する。 イレギュラーハンターとなる以前の記憶の大部分が無く、その出自には謎が多い。 「ゼットセイバー」を用いた近接攻撃に、「ラーニング機能」によって敵から習得する様々な剣技でイレギュラーを殲滅していく。 ラーニングは設定としては起動当初から保有していたが、ゲームシステムとして取り込まれたのは主人公の一人となったX4以降となる、 それ以前はゼロバスターとビームサーベルのみで戦っていた。 主人公であるはずのエックス以上に高い人気を誇っており、彼を主人公にしたスピンオフ「ロックマンゼロ」シリーズまでもが製作されている。 #region(以下ネタバレ) エックスと違い作中では(姿がシルエットだったりと)明言されていないが、 製作者はロックマンとライト博士の永遠のライバル、アルバート・W・ワイリー(Dr.ワイリー)と目される。 (初代ロックマンの方でも「ロックマン2 ザ・パワーファイターズ」(AC)という作品で、ワイリーがゼロらしきシルエットと共に映るシーンがある) 起動時は「紅いイレギュラー」と呼ばれるほどの凶悪さで暴れ回り、鎮圧にあたったイレギュラーハンター達を数々葬り去っている。 開発経緯についてはエックス同様謎が多いが、ライト博士の開発した最後のロボット=エックスの破壊を目的に作られたらしい。 その戦闘力もさることながら、彼に組み込まれていたウィルス(ロボット破壊プログラム)はレプリロイドのイレギュラー化を促進し、 シリーズ中に彼の預かり知らぬ所で数多くの悲劇を生みだして行く。故に彼の名は全てを無に返す『0』なのである。 だが、皮肉にも彼自身は鎮圧された後、いかなる原因か理性的な自我を得て再起動し、倒すべきはずであるエックスの心強い友となったのである。 「ロックマンゼロ」シリーズは名前が指す通り彼が主人公になっているが、記憶を失っているためか基本的に無口。外見もシリーズの雰囲気に合わせてXシリーズとは異なったものとなっている。 #endregion エックスと違い、ゼロの声優はXシリーズにおいては「X4」以降一貫して置鮎龍太郎氏が務めている(ゼロシリーズでは風間勇刀氏)。 cv:置鮎龍太郎 ***・VAVA ヴァヴァ。かつては第17精鋭部隊に所属し、エックスたちと同僚だった元特A級(A級に降格されたとも言われる)イレギュラーハンター。 高い戦闘能力を誇るが電子頭脳に異常があり、ハンター時代から周囲の被害を省みない荒々しい言動と戦闘行為で揉め事を起こしてばかりいた問題児。 その残虐性から危険視され囚われていたが反乱を契機に解放され、エックスをその手で破壊するため自らイレギュラーとなり蜂起に加わる。 エックスの宿敵とも言える存在で『X1』『X3』『X8』において中ボスを務め、大型兵器「ライドアーマー」を用いた豪快な戦術を得意とする。 PXZでもライドアーマーを駆り敵役として登場。 X1のリメイク版「イレギュラーハンターX」ではまさかのプレイアブル化も果たす。 ダッシュアクションが不可能な代わりに、バルカン・ロケットパンチ・キャノン・カッター・ボム・バーナー etc... といった多彩な火器が使用可能で、圧倒的火力を持って突き進むというまさにヒールな性能を見せた。 主役として描かれるにあたってキャラクター設定にも深みが増し、「世界を変えるのはこの俺だ」と自身の力を認めさせるために戦っている、と設定された。 そのため自分より弱いにも関わらず何かと特別視されるエックスに強い執着心を持つ。 今作のVAVAは漫画版とこのリメイク版を合わせたような性格になっている。 cv:下崎鉱史 ***・アイリス レプリロイドだけで構成された軍隊「レプリフォース」に所属し、オペレーターを務める女性型レプリロイド。レプリフォースの陸軍士官でありゼロの旧友でもある「カーネル」の妹。初登場はX4。ちなみにXシリーズ初の公式女性キャラである。 『X2ソウルイレイザー』時代にオペレーター見習いとしてイレギュラーハンターへ研修に来ていた経歴を持ち、エックスとゼロをサポートした。 『X4』では大型イレギュラーに拉致されたところをゼロに助けられ、以降保護されたハンターベースでゼロのサポートに回ることになる。 平和を愛する優しい心の持ち主で、ゼロの身を案じ、ひそかに好意をよせている。 #region(以下ネタバレ) カーネルとアイリスは、元々一体のレプリロイドとして開発されていたものが分離して生まれた兄妹であるためその絆は深い。 ある人物の策略でそれまで協力関係にあったイレギュラーハンターとレプリフォースが対立、 ついには軍全体がイレギュラー認定され「レプリフォース大戦」が勃発する。 アイリスは兄と戦うことを思いとどまるようゼロに懇願するが、両者はハンターと軍人の誇りを賭け対峙し、カーネルは戦死する。 兄の死を知ったアイリスは絶望と悲しみに囚われハンターベースから姿を消す。宇宙に上がったゼロの前に兄の仇を討つため立ちはだかり、カーネルの記憶チップと融合。異形の戦闘兵器と化してしまう。 最期はゼロ自身の手によって倒され、彼の腕に抱かれたまま「レプリロイドだけの世界であなたと一緒に暮らしたかった」と告げ、息絶えた。 この出来事はゼロの心に影を落とし、「自分は何のために戦っているのか」という疑問を投げかけることになる。 #endregion 元々戦闘用レプリロイドではないのでの戦闘能力は皆無。PXZでも戦闘参加はせずイベントシーンのみの登場となる。 cv:水谷優子 **その他 今回のシナリオはXシリーズでも話題に上がる事の多いX4が元になっている。 PXZでは連載当時から現在まで根強い人気を誇る岩本版Xことボンボン版ロックマンXの要素(VAVAやエックスの一部の台詞)も一部に盛り込まれている。 #region(隠し技について 各シリーズの隠し要素ネタバレ注意) Xシリーズでは隠し要素として[[ストリートファイターシリーズ>解説/ストリートファイターシリーズ]]の技や、強力な隠しパーツなどの登場が定番となっており、 PXZでも「波動拳」と「アルティメットアーマー」がエックスの技として採用されている。 「波動拳」は「X1」において非常に難しい条件をクリアしてようやく使える必殺技で、 あらゆる敵を一撃で破壊する規格外の威力を誇る。(PXZのようなビームではなく本家と同じエネルギー弾だが) ちなみに「X2」では「昇龍拳」が使用可能、「竜巻旋風脚」はX8でゼロが隠し技ではないが使用する。 ライト博士はロボットが超自然の力である「気」を操るという、一見して矛盾した機能を実現していたらしい。本人も胴着姿(リュウと同じスタイル)で修業について熱く語っている。 「エックスよ しゅぎょうじゃ!しゅぎょうあるのみじゃ!」 %%ばくふというても、えどばくふのことではないぞ!%% 「アルティメットアーマー」は「X4」で初登場した隠しコマンドによって入手できる隠しパーツで、 「X4」の全強化パーツの性能に加え強力な突進技「ノヴァストライク」が無制限に使用可能となる。 「エックスの潜在能力をフルに引き出すが、危険性も非常に高い未完成のアーマーとして封印されていた」という設定があり、PXZでもエックスの台詞からその危険性を認識している事が伺える。 「X7」で一旦登場しなくなり、「X8」以降は名前は同一だが、作品ごとにデザインや性能が大きく異なるものとなる。 ちなみに、隠し技というわけではないがゼロのプレイテクニックとしてダッシュキャンセルを使った高速斬りも採用されている。 斬り>ダッシュ>斬り>ダッシュ…と素早く入力すると連続斬りの一段目だけが物凄い速さで連続で出るというもの。 こちらも規格外の威力ではあるが、PXZでは通常技として数回その場で斬るだけ(ゼロが「乱れ斬り!」と叫んでいる技)に留まっている。速度も控えめ。 #endregion //私見の感想を元にした解説などはこういうお祭りゲーのwikiでは不要です。 **シリーズ一覧 -ゲーム --ナンバリングタイトル ---ロックマンX (1993 SFC/Win/iOS) ---ロックマンX2 (1994 SFC) ---ロックマンX3 (1995 SFC/PS/SS/Win) ---ロックマンX4 (1997 PS/SS/Win) ---ロックマンX5 (2000 PS/Win) ---ロックマンX6 (2001 PS) ---ロックマンX7 (2003 PS2) ---ロックマンX8 (2005 PS2/Win) --派生作品 ---ロックマンX サイバーミッション (2000 GB) ---ロックマンX2 ソウルイレイザー(2001 GBC) ---ロックマンX コマンドミッション(2004 PS2/GC) ---イレギュラーハンターX (2005 PSP) --キャラ出演作品 ---タツノコ VS. CAPCOM アルティメット オールスターズ (2010 Wii) ---MARVEL VS. CAPCOM3 Fate of Two Worlds (2011 PS3/XB360) ---ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM3 (2011 PS3/XB360/PSV) -漫画 --ロックマンX (作:岩本佳浩) --ロックマンX2 (作:岩本佳浩) --ロックマンX3 (作:岩本佳浩) --ロックマンX4 (作:岩本佳浩) --イレギュラーハンターロックマンX (作:池原しげと) --ロックマンリミックス (作:有賀ヒトシ)