体の定義
可換環であって、

であり、0以外の元に乗法に関して逆元が存在するものを
体と呼ぶ。
代数的

を体の拡大とする。Lの元aがK上代数的であるとは0でない多項式
![f(x) \in K[x]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=f%28x%29%20%5Cin%20K%5Bx%5D)
が存在して

が成立することをいう。
最小多項式
元aがK上代数的であれば、aを根とするモニック多項式の中で次数が最小のものがただ1つ存在する。この多項式をaのK上の最小多項式とよぶ。
例

のQ上の最小多項式は

である。
代数拡大

を体の拡大とする。Lの全ての元がK上代数的であるとき、
代数拡大という。
代数的閉体
K上の定数でない任意の多項式
![f(x) \in K[x]](http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chf=bg,s,ffffff00&chco=000000ff&chs=25&chl=f%28x%29%20%5Cin%20K%5Bx%5D)
がK内に少なくとも1つの根をもつとき、Kは
代数的閉体という。
例
複素数体Cは代数的閉体である。
代数的閉包
Kを体とする。Kの拡大体Lであって、
- Lは代数的閉体
-
は代数拡大
を満たすとき、LをKの代数的閉包という。
諸定理
任意の体Kには代数的閉包が存在し、K-同型を除いて一意である。
分離拡大
体の代数拡大

において、元

のK上最小多項式がK上分離的であるとき、

はK上分離的であるという。Lのすべての元がK上分離的であるとき、

は
分離拡大という。
超越拡大
体の拡大

において、K上代数的でない元

が存在するとき、この拡大を
超越拡大という。また、次の性質を満たす

をLのK上の
超越基底という。
- SはK上代数的に独立(K-多項式環の任意の多項式がSの各要素を根にもたない)
- K(S)は代数拡大
正規拡大
体の拡大

が、任意の既約多項式がLに根を持てばL[x]上1次式に分解するという条件を満たすとき、これを正規拡大であるという。
ガロア拡大
有限次分離正規拡大をガロア拡大という。
ガロア群
体の代数拡大

において、Lの自己同型写像がK-同型写像になるとき、これをKの自己同型写像とよぶ。LのK-自己同型写像全体のなす群をガロア群といい、Gal(L/K)で表す。
体Lを体Kの有限次ガロア拡大とする。LとKの中間体MとGal(L/K)の部分群Hについて、
最終更新:2013年03月09日 19:43