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『偽証の呼びかけ』 - (2008/11/03 (月) 00:58:59) の1つ前との変更点

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*『偽証の呼びかけ』 ◆.pKwLKR4oQ 嘘という言葉は相手を見初めて成立する。 あとは秘め事。 己にもたれた咲き頃の待ちの真。  〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ● 今宵は実に綺麗な月夜だが、そのような事は室賀豹馬には関係なかった。 なぜなら室賀豹馬は盲目だからだ。 確かに“猫眼呪縛”という切り札は恐ろしい忍法だ。 しかし夜という限られた時間で、しかも室賀豹馬に対して敵意を持っている者にしか効果がない。 そんな不利な点がありながら甲賀卍谷十人衆の一人に数え挙げられる辺り彼の忍者としての凄さの片鱗が仄めかされる。 「さて……どうするべきか……」 豹馬は歩きながら、ついさっきも呟いた言葉を再び呟いていた。 死人が生き返る。 そのような忍法など聞いた事はない。 もしかしたら自分が知らないだけで実在するのかもしれないが、自分は絶対に使えない。 そうするとここにいる自分は何者だろうか。 (殺される直前に連れて来られたか? ありえないな。自分には確かに死んだ時の記憶がある。  あの記憶が偽りだとは思えん。そうすると、本当に死者を蘇生させたのか……) 死んだはずの自分がいったい何故生きているのか。 その疑問に対する答えを考えていた豹馬だったが、不意にその足が止まった。 彼の鋭敏な聴覚が前方より向かって来る人を察知したのだ。 (この足音からして人数は二人……この身のこなしからすると、どちらも若者か。しかも一人はかなり出来るな) 幸い周囲は森の中ゆえに隠れる場所は無数にある。 豹馬はしばらく木々に身を隠して二人の様子を探る事にした。 少し待つと、程なく例の二人組がやって来た。 「結局アーサーはいなかったか」 「ところでゼロ。これからどこに行こうか」 「そうだな。まずは北西の都市部に向かうとしよう。まずは情報と協力できる仲間を集める事が先決だろう」 耳に入ってくる声の感じから、推測したとおりどちらも若い少年だ。 だがその一方の少年に豹馬は一抹の不信を抱いた。 (あのゼロと呼ばれている方はいささか事情がありそうだな。気を付けるか) 二人からは何ら凶気は感じられない事、話している内容から殺し合いに乗っていないと分かる事。 以上の事から豹馬は二人の少年と接触を持つべく木々の間から身を曝け出した。 忍者は無闇に人前に身を出すものではないが、このような場所ではそれも致し方なかった。 当然二人の少年は突然人が出てきた事に驚いたが、気配に邪悪なものは感じられないままだった。 「驚かせてすまぬ。だが安心しろ、私はこの通り目が見えぬ」 敢えて盲目だと言ったのは相手の油断を誘うため。 どのみち姿を曝した現状では盲目だと一目で分かるだろう。 だが敢えてこちらから言う事で敵意がない事を少しでも仄めかす事ができる。 この状況で無駄な戦いは可能な限り避けたいのが豹馬の心情だ。 「あ、あの、あなたは殺し合いに乗っているんですか?」 そう聞いてきたのはゼロではない方の少年だった。 「いや、乗っていない。もし乗っていたら、このように姿を現す必要もないだろう」 「確かにそうですね。僕はキラ・ヤマトです。こちらが――」 「くる……ゼ、ゼロだ」 「(やはりか、少し様子を見るか)室賀豹馬だ。よろしく頼む」 「こちらこそ。一緒に殺し合いを止めましょう」 「よろしく頼む」 こうして3人は各々今までの事を話し始めた。 キラとゼロは猫屋敷で出会った事、奇妙な声が聞こえたので一度出た事、気になる事があったので戻ってみた事。 二人――どちらかと言うとゼロ――が気になっていた事とは猫屋敷に知っている猫がいたかもしれないという事。 結局、気のせいかアーサーという猫は見つからなかったが。 豹馬はここに来る途中で少女の死体があったと話した。 無論その死体は豹馬の“猫眼呪縛”によって死に追いやられた涼宮ハルヒだが、無闇に波風を立てたいように幾らか虚偽を織り交ぜていた。 「あ」 「どうしたキラ・ヤマト」 「そういえばゼロと豹馬さんはここに知り合いはいるんですか? 名簿が入っていましたけど」 「そういえば……まだ確認していなかった」 「残念だがもとより確認する術がなかった」 「あ、すいません」 「謝る事はない。すまんがゼロよ、名簿の名前を読み上げてくれ」 「え、あ、はい」 名簿に記された名前は全部で152名。 読み上げるだけで一苦労だ。 しかも中には「俺」や「曲がると転ぶ男」などふざけているとしか思えないような名前が多数あった。 「……竜崎ゴウ。これで全員です」 「礼を言おう。さてゼロ、おぬしに聞きたい事がある」 「なんでしょう」 「なぜ偽りの名前を名乗っているのだ?」 「――ッ!? な、それは……」 「図星のようだな」 「…………」 豹馬の推測は正しい。 今この場でゼロと名乗っている者の名は枢木スザクという。 豹馬はスザクがゼロと名乗っている理由までは知らない。 だが名簿を読み上げる時の気配からそれとなく察したのだ。 不審に感じた点は二つ。 『枢木スザク』と『ゼロ』の名前を読み上げた時。 『ビスマルク・ヴァルトシュタイン』と『ユーフェミア・リ・ブリタニア』の名前を読み上げた時。 どちらも声色に驚きが混じっていた。 スザクにとって前者はこの場ではどちらも自分を指す名前であったから、後者はそれが死者の名前だったから。 それゆえに思わず驚きの声が混じってしまったのだ。 それに豹馬は隠れて様子を窺っている時からゼロが何かを隠している気配を感じていた。 気になって少し揺さぶってみれば案の定予想は当たっていた。 「ゼロ……君はいったい」 「ごめんキラ。騙す気はなかったんだ」 「別にいいよ。何か事情があったんでしょ」 「ありがとう、キラ。では自分からも聞きたい事があります。二人はゼロという名前に聞き覚えはありますか?」 「僕は聞いた事ないよ」 「聞いた事ないな」 「そうですか……疑わせるような事をしてすいませんでした。  俺の本当の名前は枢木スザク。ゼロと名乗っていた理由は……言えません」 「そんな事、もう気にしなくていいよ」 スザクの偽名問題も片付いたところで再びお互いの事についての話になった。 今回は先程より込み合った話になったが、そのおかげで意外な事実が分かった。 豹馬は慶長19年、キラはC.E.71、スザクは皇歴2018年。 各々自分が記憶に残る最後の日付を言い合う事で3人とも別々の時代を言ったのだ。 さらに各々の世界の話を交わし合う事で一つの仮説が生まれた。 ――つまり3人は別々の世界から連れて来られた あまりに非現実的な説だが、これ以外にこの状況を説明できるものはなかった。 これでスザクはなぜ二人がゼロの名前に反応しなかったのか得心がいった。 最も時代的に昔の豹馬も自身が二度目の生を受けている事から、そのような事もあり得る事かと考えを落ち着けた。 そして話は今後の行動の事に移り―― 「本当に一人で大丈夫ですか?」 「豹馬さんは盲目なので……その、やはり心配です」 「舐められたものだな。腕には覚えがある。心配無用だ」 「そこまで言うなら無理にとは言いませんが……お気を付けて」 「ああ。それよりも伝言の方を頼む」 「地虫十兵衛さんに会ったら『室賀豹馬が探していた。正午にC-6にある豪邸で会おう』って伝えればいいんですね」 「そして俺達も同じく正午に豪邸へ一度集まって情報を整理する。そうですね」 「そうだ。では正午にまた会おう」 今度の行動を決めると豹馬はそう言って南へ向かって行った。 その姿は流石甲賀卍谷十人衆の一人に数えられる実力に相応しく、すぐさま木々の間に掻き消えて行った。 「これでよかったのかな」 「豹馬さんにも事情があるんだろう。俺みたいにさ。  心配ないさ。いくつか使いやすそうな武器をあげたから」 「そうだね。じゃあ僕らも行こうか」 あの一件からスザクはしばらくゼロの振りをする事をやめていた。 ここではあの仮面を付けてゼロと名乗っても疑われる可能性が高い。 下手な誤解を生む事は避けたい。 蒼と黒の二人の正義の味方はこうして一路北へ向かって行った。 【1日目 黎明/G-4】 【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】 【服装】地球連合の制服 【状態】健康 【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1~3 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。 【備考】 ※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【枢木スザク@コードギアス】 【服装】ゼロの衣裳 【状態】健康、「生きろ」ギアス継続中 【装備】ククリ刀@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0~1(本人確認済み) 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。  4:なぜユフィの名前が? 【備考】 ※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています) ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。  ◆ これでいいだろう。 武器も使い慣れた刀も二本――ムラサーミャとコチーテという変わった号ではあったが――手に入れる事ができた。 交換物資としてこちらからはククリ刀という重量一貫程(4kg)で刃渡り三尺弱(80cm)を渡した。 それにひとまず地虫十兵衛への伝言も頼んでおいた。 これで上手くいけば正午には豪邸で会えるだろう。 それまでにこちらも手足となる者を見つけるか。 主催者に反抗するといって同盟を組んだとはいえ、それも状況次第。 甲賀と伊賀の不戦条約と同じようなものだ。 ひとたび解かれればたちまち瓦解する代物。 だがまずは情報収集だ。 その結果、この殺し合いに乗るのが得策となれば―― 【1日目 黎明/H-5】 【室賀豹馬@バジリスク~甲賀忍法帖~】 【服装】江戸時代の医者姿の装束 【状態】健康 【装備】ムラサーミャ&コチーテ@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式×2、天沼矛@古事記、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー、首輪(ハルヒ)、ランダム支給品0~2 【思考】  1:一応キラとスザクに協力する。  2:南を探索しつつ情報収集と手足になりそうな者を見つけたい。  3:正午にはC-6の豪邸に赴く。  4:もしも殺し合いに乗った方が得策なら…… 【備考】 ※死亡後からの参戦です。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 *時系列順で読む Back:[[刹那に飛ぶ鳥]] Next:[[]] *投下順で読む Back:[[驚愕!世紀の蛇人間]] Next:[[]] |[[正義の味方]]|キラ・ヤマト|[[]]| |[[正義の味方]]|枢木スザク|[[]]| |[[黄金の瞳]]|室賀豹馬|[[]]| ----
*『偽証の呼びかけ』 ◆.pKwLKR4oQ 嘘という言葉は相手を見初めて成立する。 あとは秘め事。 己にもたれた咲き頃の待ちの真。  〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ● 今宵は実に綺麗な月夜だが、そのような事は室賀豹馬には関係なかった。 なぜなら室賀豹馬は盲目だからだ。 確かに“猫眼呪縛”という切り札は恐ろしい忍法だ。 しかし夜という限られた時間で、しかも室賀豹馬に対して敵意を持っている者にしか効果がない。 そんな不利な点がありながら甲賀卍谷十人衆の一人に数え挙げられる辺り彼の忍者としての凄さの片鱗が仄めかされる。 「さて……どうするべきか……」 豹馬は歩きながら、ついさっきも呟いた言葉を再び呟いていた。 死人が生き返る。 そのような忍法など聞いた事はない。 もしかしたら自分が知らないだけで実在するのかもしれないが、自分は絶対に使えない。 そうするとここにいる自分は何者だろうか。 (殺される直前に連れて来られたか? ありえないな。自分には確かに死んだ時の記憶がある。  あの記憶が偽りだとは思えん。そうすると、本当に死者を蘇生させたのか……) 死んだはずの自分がいったい何故生きているのか。 その疑問に対する答えを考えていた豹馬だったが、不意にその足が止まった。 彼の鋭敏な聴覚が前方より向かって来る人を察知したのだ。 (この足音からして人数は二人……この身のこなしからすると、どちらも若者か。しかも一人はかなり出来るな) 幸い周囲は森の中ゆえに隠れる場所は無数にある。 豹馬はしばらく木々に身を隠して二人の様子を探る事にした。 少し待つと、程なく例の二人組がやって来た。 「結局アーサーはいなかったか」 「ところでゼロ。これからどこに行こうか」 「そうだな。まずは北西の都市部に向かうとしよう。まずは情報と協力できる仲間を集める事が先決だろう」 耳に入ってくる声の感じから、推測したとおりどちらも若い少年だ。 だがその一方の少年に豹馬は一抹の不信を抱いた。 (あのゼロと呼ばれている方はいささか事情がありそうだな。気を付けるか) 二人からは何ら凶気は感じられない事、話している内容から殺し合いに乗っていないと分かる事。 以上の事から豹馬は二人の少年と接触を持つべく木々の間から身を曝け出した。 忍者は無闇に人前に身を出すものではないが、このような場所ではそれも致し方なかった。 当然二人の少年は突然人が出てきた事に驚いたが、気配に邪悪なものは感じられないままだった。 「驚かせてすまぬ。だが安心しろ、私はこの通り目が見えぬ」 敢えて盲目だと言ったのは相手の油断を誘うため。 どのみち姿を曝した現状では盲目だと一目で分かるだろう。 だが敢えてこちらから言う事で敵意がない事を少しでも仄めかす事ができる。 この状況で無駄な戦いは可能な限り避けたいのが豹馬の心情だ。 「あ、あの、あなたは殺し合いに乗っているんですか?」 そう聞いてきたのはゼロではない方の少年だった。 「いや、乗っていない。もし乗っていたら、このように姿を現す必要もないだろう」 「確かにそうですね。僕はキラ・ヤマトです。こちらが――」 「くる……ゼ、ゼロだ」 「(やはりか、少し様子を見るか)室賀豹馬だ。よろしく頼む」 「こちらこそ。一緒に殺し合いを止めましょう」 「よろしく頼む」 こうして3人は各々今までの事を話し始めた。 キラとゼロは猫屋敷で出会った事、奇妙な声が聞こえたので一度出た事、気になる事があったので戻ってみた事。 二人――どちらかと言うとゼロ――が気になっていた事とは猫屋敷に知っている猫がいたかもしれないという事。 結局、気のせいかアーサーという猫は見つからなかったが。 豹馬はここに来る途中で少女の死体があったと話した。 無論その死体は豹馬の“猫眼呪縛”によって死に追いやられた涼宮ハルヒだが、無闇に波風を立てたいように幾らか虚偽を織り交ぜていた。 「あ」 「どうしたキラ・ヤマト」 「そういえばゼロと豹馬さんはここに知り合いはいるんですか? 名簿が入っていましたけど」 「そういえば……まだ確認していなかった」 「残念だがもとより確認する術がなかった」 「あ、すいません」 「謝る事はない。すまんがゼロよ、名簿の名前を読み上げてくれ」 「え、あ、はい」 名簿に記された名前は全部で152名。 読み上げるだけで一苦労だ。 しかも中には「俺」や「曲がると転ぶ男」などふざけているとしか思えないような名前が多数あった。 「……竜崎ゴウ。これで全員です」 「礼を言おう。さてゼロ、おぬしに聞きたい事がある」 「なんでしょう」 「なぜ偽りの名前を名乗っているのだ?」 「――ッ!? な、それは……」 「図星のようだな」 「…………」 豹馬の推測は正しい。 今この場でゼロと名乗っている者の名は枢木スザクという。 豹馬はスザクがゼロと名乗っている理由までは知らない。 だが名簿を読み上げる時の気配からそれとなく察したのだ。 不審に感じた点は二つ。 『枢木スザク』と『ゼロ』の名前を読み上げた時。 『ビスマルク・ヴァルトシュタイン』と『ユーフェミア・リ・ブリタニア』の名前を読み上げた時。 どちらも声色に驚きが混じっていた。 スザクにとって前者はこの場ではどちらも自分を指す名前であったから、後者はそれが死者の名前だったから。 それゆえに思わず驚きの声が混じってしまったのだ。 それに豹馬は隠れて様子を窺っている時からゼロが何かを隠している気配を感じていた。 気になって少し揺さぶってみれば案の定予想は当たっていた。 「ゼロ……君はいったい」 「ごめんキラ。騙す気はなかったんだ」 「別にいいよ。何か事情があったんでしょ」 「ありがとう、キラ。では自分からも聞きたい事があります。二人はゼロという名前に聞き覚えはありますか?」 「僕は聞いた事ないよ」 「聞いた事ないな」 「そうですか……疑わせるような事をしてすいませんでした。  俺の本当の名前は枢木スザク。ゼロと名乗っていた理由は……言えません」 「そんな事、もう気にしなくていいよ」 スザクの偽名問題も片付いたところで再びお互いの事についての話になった。 今回は先程より込み合った話になったが、そのおかげで意外な事実が分かった。 豹馬は慶長19年、キラはC.E.71、スザクは皇歴2018年。 各々自分が記憶に残る最後の日付を言い合う事で3人とも別々の時代を言ったのだ。 さらに各々の世界の話を交わし合う事で一つの仮説が生まれた。 ――つまり3人は別々の世界から連れて来られた あまりに非現実的な説だが、これ以外にこの状況を説明できるものはなかった。 これでスザクはなぜ二人がゼロの名前に反応しなかったのか得心がいった。 最も時代的に昔の豹馬も自身が二度目の生を受けている事から、そのような事もあり得る事かと考えを落ち着けた。 そして話は今後の行動の事に移り―― 「本当に一人で大丈夫ですか?」 「豹馬さんは盲目なので……その、やはり心配です」 「舐められたものだな。腕には覚えがある。心配無用だ」 「そこまで言うなら無理にとは言いませんが……お気を付けて」 「ああ。それよりも伝言の方を頼む」 「地虫十兵衛さんに会ったら『室賀豹馬が探していた。正午にC-6にある豪邸で会おう』って伝えればいいんですね」 「そして俺達も同じく正午に豪邸へ一度集まって情報を整理する。そうですね」 「そうだ。では正午にまた会おう」 今度の行動を決めると豹馬はそう言って南へ向かって行った。 その姿は流石甲賀卍谷十人衆の一人に数えられる実力に相応しく、すぐさま木々の間に掻き消えて行った。 「これでよかったのかな」 「豹馬さんにも事情があるんだろう。俺みたいにさ。  心配ないさ。いくつか使いやすそうな武器をあげたから」 「そうだね。じゃあ僕らも行こうか」 あの一件からスザクはしばらくゼロの振りをする事をやめていた。 ここではあの仮面を付けてゼロと名乗っても疑われる可能性が高い。 下手な誤解を生む事は避けたい。 蒼と黒の二人の正義の味方はこうして一路北へ向かって行った。 【1日目 黎明/G-4】 【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】 【服装】地球連合の制服 【状態】健康 【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1~3 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。 【備考】 ※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【枢木スザク@コードギアス】 【服装】ゼロの衣裳 【状態】健康、「生きろ」ギアス継続中 【装備】ククリ刀@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0~1(本人確認済み) 【思考】  1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。  2:北へ向かって情報収集と仲間探し。  3:正午にC-6の豪邸に集まる。  4:なぜユフィの名前が? 【備考】 ※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています) ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。  ◆ これでいいだろう。 武器も使い慣れた刀も二本――ムラサーミャとコチーテという変わった号ではあったが――手に入れる事ができた。 交換物資としてこちらからはククリ刀という重量一貫程(4kg)で刃渡り三尺弱(80cm)を渡した。 それにひとまず地虫十兵衛への伝言も頼んでおいた。 これで上手くいけば正午には豪邸で会えるだろう。 それまでにこちらも手足となる者を見つけるか。 主催者に反抗するといって同盟を組んだとはいえ、それも状況次第。 甲賀と伊賀の不戦条約と同じようなものだ。 ひとたび解かれればたちまち瓦解する代物。 だがまずは情報収集だ。 その結果、この殺し合いに乗るのが得策となれば―― 【1日目 黎明/H-5】 【室賀豹馬@バジリスク~甲賀忍法帖~】 【服装】江戸時代の医者姿の装束 【状態】健康 【装備】ムラサーミャ&コチーテ@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式×2、天沼矛@古事記、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー、首輪(ハルヒ)、ランダム支給品0~2 【思考】  1:一応キラとスザクに協力する。  2:南を探索しつつ情報収集と手足になりそうな者を見つけたい。  3:正午にはC-6の豪邸に赴く。  4:もしも殺し合いに乗った方が得策なら…… 【備考】 ※死亡後からの参戦です。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 *時系列順で読む Back:[[刹那に飛ぶ鳥]] Next:[[]] *投下順で読む Back:[[驚愕!世紀の蛇人間]] Next:[[『二人の認証』]] |[[正義の味方]]|キラ・ヤマト|[[]]| |[[正義の味方]]|枢木スザク|[[]]| |[[黄金の瞳]]|室賀豹馬|[[]]| ----

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