《番外編》 - (2009/12/10 (木) 03:38:55) の編集履歴(バックアップ)
contents
月下、彼の窓辺/side out 1/2
生ける者、死せる者。
その全てに実感が湧かない。
ブラウン管越しのテレビのように。
彼はいつだって、狭間。
生と死の狭間の中、ただ夢想の存在。
切り取られた空が彼の全てだった。
その全てに実感が湧かない。
ブラウン管越しのテレビのように。
彼はいつだって、狭間。
生と死の狭間の中、ただ夢想の存在。
切り取られた空が彼の全てだった。
月下、彼の窓辺/side out 2/2
二日目、三人は今晩、ビル街に行くように話し合い、決めた。それまでの時間は各自で行動する。そしてトウカは――とある病院を訪ねていた。昨日の病院とは違う、機関の息が掛かった天夜市総合病院。
施設は清潔で、整っている。幾らか通常の入院患者も居て、ロビーは普通の病院と変わらない。
施設は清潔で、整っている。幾らか通常の入院患者も居て、ロビーは普通の病院と変わらない。
パラノイアの娘/side out
我を救ひたまへ、君。
我が恥なき人とならんを。
母は我が彼の言葉に従はねばとて我を打ちき。
父は死にたり。
明日は葬らではかなはぬに、家に一銭の貯えだになし。
――森鴎外“舞姫”より。
我が恥なき人とならんを。
母は我が彼の言葉に従はねばとて我を打ちき。
父は死にたり。
明日は葬らではかなはぬに、家に一銭の貯えだになし。
――森鴎外“舞姫”より。
なべ・でい。/side out
――鍋料理。
昔から伝わる、様々な具材をぶち込み、煮込み、掻き回し、ぶち撒き、完成する料理。
具材は何か……なんて野暮なことは聞くものじゃないですね。
今宵は冷え切った夜。
そんな夜の、平和な鍋を覗いてみましょう。
昔から伝わる、様々な具材をぶち込み、煮込み、掻き回し、ぶち撒き、完成する料理。
具材は何か……なんて野暮なことは聞くものじゃないですね。
今宵は冷え切った夜。
そんな夜の、平和な鍋を覗いてみましょう。