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Zenfoneシリーズ

【ぜんふぉん しりーず】



ナンバリング

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その他

端末名 発売日 OS SoC メモリ
RAM/ROM
ディスプレイ カメラ画素数
背面/前面
Antutu 総合 国内
発売
概要
Pegasusシリーズ
Pegasus
(X002)
2014年12月 A.4.4 Mediatek
MT6732 1.5GHz
クアッドコア
2GB/8,16GB IPS
5.0inch
HD
8MP/5MP 32078 × 中国向けに発売された、一万円台で買える格安スマホ。通常モデルのX002とChina Telecom向けのX003がラインナップされている。
Pegasus
(X003)
Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16GB 21313
Pegasus 2 Plus 2015年12月 A.5.1 Qualcomm Snapdragon 615
MSM8939 1.7GHz
オクタコア
3GB/16,32GB IPS
5.5inch
FHD
13MP/8MP 31255 × 特徴的なメタルフレームを採用し、画面圧力を検知するImprove Touch機能搭載したミッドハイレンジモデル。
Pegasus 5000 2016年1月 A.5.1 Mediatek
MT6753 1.3GHz
オクタコア
2,3GB/16GB IPS
5.5inch
FHD
13MP/5MP 38478 × 5000mAhに迫る大容量バッテリーを搭載したLTEスマホ。
Zenfone Pegasus 3 2016年6月 A.6.0 Mediatek
MT6737 1.3GGHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.2inch
HD
13MP/5MP 35720 × 二万円程の低価格に値段を抑えながらも、指紋認証センサーや4000mAhの大容量バッテリーなど、ユーザーの生活を意識した機能が搭載されている。3sは『Zenfone 3s Max』を中国向けにカスタマイズしたモデル。
3GB/32GB
Zenfone Pegasus 3s 2017年2月 A.7.0 MediaTek
MT6373 1.5GHz
オクタコア
3GB/32GB IPS
5.5inch
FHD
16MP/8MP 39193 ×
Zenfone Pegasus 4A 2017年7月 A.7.0 MediaTek
MT6737 1.25GHz
クアッドコア
3GB/32GB IPS
5.0inch
HD
13MP/8MP 25721 × 『Zenfone 4 Max』の廉価版。大きくスペックを下げた割にあまり値段が下がってなく、コスパは悪い。
Zenfone Pegasus 4S 2017年11月 A.7.0 MediaTek
MT6750T 1.25GHz
オクタコア
4GB/32,64GB IPS
5.7inch
HD+
16MP+8MP
/8MP
45000 × グローバルモデルである『Zenfone Max Plus (M1)』の中国版。グローバルモデルより先に発売された。ASUSで最初のベゼルレススマホである。
Zenfone Goシリーズ
Zenfone Go
(ZC500TG)
2015年8月 A.5.1 Mediatek
MT6580 1.3GHz
クアッドコア
2GB/8,16GB IPS
5.0inch
HD
16MP/8MP 18900 × インド向けに発売された、『Zenfone 2 Laser』の廉価版であるエントリーモデル。
Zenfone Go
(ZC451TG)
2015年12月 A.5.1 Mediatek
MT6580M 1.3GHz
クアッドコア
1GB/8GB IPS
4.5inch
FWVGA
5MP/0.3MP 23189 × インド向けに5000ルピー程度 (一万円弱) という低価格で発売されたエントリーモデル。
Zenfone Go
(T500)
2016年4月 A.4.4 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.0inch
HD
8MP/5MP 20220 × ブラジル向けに発売された、Goシリーズ初のLTE対応モデル。
Zenfone Go
(ZB551KL)
2016年3月 A.5.1 Qualcomm Snapdragon 400
MSM8928 1.4GHz
クアッドコア
2GB/16,32GB TFT
5.5inch
HD
13,8MP/5MP 26880 Goシリーズ初のグローバル向けモデル。ワンセグチューナー内蔵モデルも同時発売された。
Zenfone Go TV
(ZB551KL)
×
Zenfone Go
(ZB552KL)
2017年3月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16,32GB IPS
5.5inch
HD
13MP/5MP 25209 × 前モデルに若干の改良を加えたマイナーチェンジモデル。全体的にスペックは前モデルに近い。
Zenfone Go
(ZB452KG)
2016年4月 A.5.1 Qualcomm Snapdragon 200
MSM8212 1.2GHz
クアッドコア
1GB/8GB IPS
4.5inch
FWVGA
5,8MP/0.3,2MP 20664 × タイ向けに発売された『ZC500TG』のカスタマイズモデル。スペックは大きく落とされている。
Zenfone Go
(ZB450KL)
2016年8月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
1GB/8GB IPS
4.5inch
FWVGA
8MP/2MP 32010 × ZB551KLと同様にグローバルモデルが発売されたLTE対応のエントリーモデル。
Zenfone Go
(ZB500KG)
2016年4月 A.5.1 Qualcomm Snapdragon 200
MSM8212 1.2GHz
クアッドコア
1GB/8GB IPS
5.0inch
FWVGA
8MP/2MP 20664 × 4.5インチモデルと5.5インチモデルがラインナップされていた中で発売された端末。
Zenfone Go
(ZB500KL)
2016年4月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.0inch
HD
13MP/5MP 23543 × LTE非対応のエントリーモデル。技適マークはあるが日本国内向けの販売はされていない。
Zenfone Go
(ZB690KG)
2016年12月 A.5.1 Qualcomm Snapdragon 200
MSM8212 1.2GHz
クアッドコア
1GB/8GB IPS
6.9inch
WSVGA
5,8MP/2MP 18384 × タイ向けに発売された、6.9インチのタブレットに近い大画面を搭載したエントリーモデル。
Zenfone Go
(ZB552KL)
2017年5月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16,32GB IPS
5.5inch
HD
13MP/5MP 25209 × 『Zenfone Go ZB551KL』のマイナーチェンジモデル。
Zenfone Maxシリーズ
Zenfone Max 2016年1月 A.5.0
→A.6.0
Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/8,16GB IPS
5.5inch
HD
13MP/5MP 27656 202gと少し重いが、5000mAhの大容量バッテリーを搭載するエントリーモデル。スペックが強化された後期モデルも発売された。
2016年5月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 615
MSM8939 1.5GHz+1.0GHz
オクタコア
2,3GB/32GB IPS
5.5inch
HD
13MP/5MP 35405 ×
Zenfone
Max Plus (M1)
2018年1月 A.7.0 Mediatek
MT6750T 1.5GHz
オクタコア
2GB/16GB IPS
5.7inch
HD+
16MP+8MP
/8MP
42961 × ASUSのスマートフォンで初の18:9の縦長ディスプレイを採用したモデル。本体の80%以上の画面占有率を誇る縦長ディスプレイを搭載しているので、従来の5.2インチのものと同じサイズ感を保ちながらも画面サイズは大画面の5.7インチを実現している。
3GB/32GB
4GB/32GB*1 IPS
5.7inch
FHD+
3GB/32GB 16MP+8MP
/16MP
×
4GB/64GB
Zenfone Max (M1) 2018年5月 A.8.0 Qualcomm Snapdragon 425
MSM8917 1.4GHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.5inch
HD+
13MP+8MP
/8MP
58591 スペック面では『ZenFone 4 Max』とかなり近い。4,000mAhのバッテリーを搭載し、連続23時間のWi-Fiによるネットサーフィンが可能であるとされる。
2GB/32GB
Qualcomm Snapdragon 430
MSM8937
1.4GHz+1.1GHz
オクタコア
2,3GB
/16,32GB
Zenfone Max Pro (M1) 2018年5月 A.8.1 Qualcomm Snapdragon 636
SDM636
1.8GHz+1.6GHz
オクタコア
3GB/32GB IPS
5.99inch
FHD+
13MP+5MP
/8MP
115509 × 新興国向けのミッドレンジモデル。Zenfoneシリーズとしては初のピュアAndroid・被写界深度測定専用カメラを搭載し、ミッドレンジSoCを搭載しながらも一万円台という強気な価格設定であり、新興国への強い戦略的な意味を持ったモデル。
4GB/64GB
2018年6月 6GB/64GB 16MP+5MP
/16MP
Zenfone Liveシリーズ
Zenfone Live
(G500TG)
2016年2月 A.5.1 Mediatek
MT6580 1.3GHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.0inch
HD
8MP/2MP 23898 × 『ZenFone Go (ZC500TG)』をタイ向けにカスタマイズしたモデル。タイではインターネット専売で販売された。
Zenfone Live
(ZB501KL)
2017年3月 A.6.0 Qualcomm Snapdragon 410
MSM8916 1.2GHz
クアッドコア
2GB/16,32GB IPS
5.0inch
HD
13MP/5MP 25200 スマホ史上最軽量級の120gに収めながらも2650mAhのバッテリーを搭載する準エントリーモデル。
Zenfone Live (L1) 2018年5月 A.8.1 (Go) Qualcomm Snapdragon 425
MSM8917
1.4GHz
クアッドコア
1GB/16GB IPS
5.5inch
HD+
13MP/5MP 41856 × OSに「Android Go edition」を採用する、シリーズ初のモデル。価格は一万円台前半と安価であり、細かい部分でコストカットが図られている一方で、上位モデルにもある機能も数多く搭載している。
A.8.0 2GB/32GB
Zenfone Vシリーズ
Zenfone V 2017年11月 A.7.0 Qualcomm Snapdragon 820
MSM8996 2.15GHz+1.6GHz
クアッドコア
4GB/32GB AMOLED
5.2inch
FHD+
23MP/8MP 127061 × アメリカのVerizon向けとして、本シリーズで初めてのキャリア専用モデル。一世代前のハイスペックSoCを搭載するなどでコストダウンし、高性能ながらも本体価格は300ドル台になっている。
Zenfone V
Live
2017年11月 A.7.1 Qualcomm Snapdragon 425
MSM8917 1.4GHz
クアッドコア
2GB/16GB IPS
5.0inch
HD
13MP/5MP 36172 × 同時発売された『Zenfone V』の廉価版。前面にLEDフラッシュや82度の広角カメラを搭載するなど、自撮りを意識した仕様になっている。
その他の単発端末
Zenfone C 2015年2月 A.4.4 Intel Atom
Z2520 1.2GHz
デュアルコア
1GB/8GB IPS
4.5inch
FWVGA
5MP/0.3MP 18072 × マレーシア向けに一万円弱で発売された端末。スペックは『ZenFone 4 (A450CG)』に準拠。
Zenfone Selfie 2015年8月 A.5.0
→A.6.0
Qualcomm Snapdragon 615
MSM8939 1.5GHz+1.0GHz
オクタコア
2GB/16GB IPS
5.5inch
FHD
13MP/13MP 39483 前面に背面カメラと同スペックのカメラを配置し、自撮りに強化した端末。準ハイエンド級のスペックを搭載する。
3GB/32GB ×
Zenfone Zoom 2015年12月 A.5.0
→A.6.0
Intel Atom
Z3590 2.5GHz
クアッドコア
2GB/
16,128GB
IPS
5.5inch
FHD
13MP/5MP 57678 × 光学3倍ズームに対応したカメラを搭載し、当時のASUSスマホ最高のスペックを搭載した端末。
4GB/16,32,
64,128GB
Zenfone AR 2017年6月 A.7.0 Qualcomm Snapdragon 821
MSM8996 2.35GHz+1.6GHz
クアッドコア
6GB/
64,128GB
Super AMOLED
5.7inch
WQHD
23MP/8MP 165000 世界初の8GB RAMを搭載したハイエンド端末で、なおかつ世界で二番目の「Tango」(サポート終了)対応端末*2である。不評のAR/VR機能を削除した『Zenfone Ares』も発売された。
8GB/
128,256GB
Zenfone Ares 2018年6月 6GB/
64,128GB
×
8GB/
128,256GB
(リスト最終更新日 : 2018/10/1)
+ 出典元



概要

台湾に拠点を置くASUS(エイスース*3)が発売するAndroidスマートフォンシリーズ。今までにグローバル向けに発売した端末は全てSIMフリーであり、ユーザーインターフェイスにはASUS独自の「Zen UI」を採用する。シリーズ名にもある「Zen」とは、日本語の「禅」を指し、「心に平和ももたらす、無駄のない美しさ」という意味が込められている。シリーズに共通することとして、スペックに対して価格が驚くほど低いことがよく挙げられる。部品の大量購入などによってコストを下げているらしいが、単にハードウェアスペックが高いだけでなく、手袋による画面操作機能や筐体のデザイン性など、スペック以外の面でも評価は高い。一万円程度で買える新興国向けの低スペックなものから、十万円近くする先進国向けの超ハイスペックなもの、自撮りに特化したものなど、ラインナップは多種多様である。

  • ネーミングの規則性について
+ ネーミング表
  • 型番先頭2文字
  • 低価格帯モデルのカッコ内の英数字
    / ハイエンド ミドルハイ ミッドレンジ ミドルロー ローエンド
    型番先頭2文字 ZA ZB ZC ZE ZS
    番号 第一世代 L1 M1
    第二世代 L2 M2
    第三世代 L3 M3


  • コンセプト別
    コンセプト 高性能 前面カメラ 背面カメラ 大容量
    バッテリー
    低価格 その他
    初代 Lite
    2シリーズ Deluxe Laser E
    3シリーズ Deluxe Laser
    Zoom
    Max Ultra
    →大画面
    4シリーズ Pro Selfie Pro
    Selfie
    Selfie Lite
    Max Pro
    Max Plus
    Max
    5シリーズ Z Q Lite
    その他 Selfie Zoom Max
    Max Plus
    Max Pro
    Pegasus
    Live
    C
    ・AR (Ares)
    →AR機能
    ・V / V Live
    →Verizon向け

その他

  • Pegasusシリーズ
    • 「ASUS」という社名の由来ともなった、ギリシャ・ローマ神話に登場する翼を持つ馬の名称「Pegasus」を冠した端末のシリーズ。主に中国国内向けのものだが、ASUSから発売されているハイエンド機を取り扱うブランドである「Zenfoneシリーズ」に対して、比較的ローエンドなモデルをラインナップするシリーズ。3を発売するまでは端末名に「Zenfone」はつけられておらず、別々にシリーズ展開していたが、最終的にはZenfoneシリーズの端末を名前を変えて発売するということになった。
      ちなみに中国語のASUS公式HPにはこのシリーズの下に「乐趣炫彩」という言葉がある。この部分には、フラグシップモデルであるZenfoneシリーズなら「主流机型」、ハイエンドモデルのZenfone Deluxeシリーズなら「性能旗舰」と、そのシリーズの特徴を一言でまとめる言葉が入るのだが、このシリーズの「乐趣炫彩」とは、Google翻訳によると「楽しくカラフルな」という意味らしい。確かに初代Pegasusは4色のカラーがラインナップされたが、その4色とは白・黒・赤・ゴールドであり、このカラーはASUSの従来製品にもあったわけで、別段カラフルであるということではない。それに初代以外のシリーズの端末は白・黒・ゴールドの3色。エントリーモデルからハイエンドモデルまでラインナップしていて幅が広いという意味でカラフルというのであれば、どちらかといえばそれは単に軸がブレブレなだけなんじゃないかな...
    • 『Pegasus (X002/X003)』は、一万円台の低価格でありながらも2GB RAMや64bitのプロセッサー、800万画素数でf2.0の背面カメラを搭載するなど、コスパの高い端末。4G LTEにも対応する。筐体のデザインは『Zenfone 5』とほぼ同じ。
    • 『Pegasus 2 Plus (X550)』は、初代ペガサスのほぼ一年後に発売された端末。44の工程を経て出来上がるゴールドのアルミボディーと、狭ベゼルなディスプレイにより、二万円台という価格を感じさせない高級感のある見た目となっている。73.44%の画面占有率を誇る401ppiの5.5インチFHDディスプレイは、Improve Touchと呼ばれる感圧センサーを搭載している。カメラ・ディスプレイは共に高性能なものを搭載し、鮮やかな発色と力強い黒を表現できる。また、オクタコアプロセッサー、3GB RAMなど、スペック自体も大きく強化されている。デザイン性や機能面でASUSの従来製品とは大きく雰囲気が異なる。
    • 『Pegasus 5000 (X005)』は、急速充電に対応した大容量5000mAhバッテリーを搭載したモデル。デザインや一部スペックは『Pegasus 2 Plus』を踏襲している。
    • 『Zenfone Pegasus 3 (X008)』は、側面や角に丸みを持つ特徴的な筐体を持つモデル。5.2インチ2.5Dディスプレイを搭載し、カメラには1300万画素数でf2.2のPixelMasterカメラを搭載する。
    • 『Zenfone Pegasus 4A』は、『Zenfone 4 Max』の廉価版。一度は比較的高級路線のZenfoneシリーズに近づいたがまたもや低価格路線に戻った。かなりスペックは落としているものの、値段は三万円程度とあまり落ちていないので、イマイチコスパは悪い。
    • 『Pegasus 4S』は、このシリーズで初めて、アスペクト比が18:9の縦長ディスプレイを搭載した端末。これまでのこのシリーズでは左右デゼルが狭いモデルを多数ラインナップされてきたが、今回は上下のベゼルも狭い。上下ベゼルを削るため、シリーズのアイデンティティでもあった前面下部のハードウェアキーは削除されている。後にスペックがほぼ同等の『Zenfone Max Plus (M1)』をグローバル向けに発売したが、その際、Pegasusシリーズが発売される中国では発売されていないため、その端末の中国版と思われる。
  • Zenfone Goシリーズ
    • ナンバリングシリーズのモデルの廉価版。全モデルに共通するのは、多彩な色のラインナップがあること。Zenfoneシリーズの代名詞でもある濃い赤や、黄色など、比較的多くのカラーバリエーションがある。
  • Zenfone Maxシリーズ
    • 『Zenfone Max』シリーズは、両モデルとも4000mAh以上の大容量バッテリーを搭載するモデル。全モデルを通して、スペックはローエンドに近く、新しいモデルにはリバースチャージ機能が搭載されていることが特徴。日本国内向けには『ZC550KL』のみの発売。そのモデルでは連続待機時間は驚異の38日であったり、Corning Gorilla Glass 4を採用していたりと強固な作りになっている。
    • 『Zenfone Max Plus (M1)』は、グローバルモデルで初めてアスペクト比が18:9の縦長ディスプレイを搭載した端末。中国向けにはPegasusシリーズの一つとして一足先に『Zenfone Pegasus 4A』として発売された。グローバル向けには、中国向けモデルから画面サイズが大きくなっているのは良いものの、SoCにはなぜか1.5GHzで動作するMediatek製の安価なものを搭載しており、4GBのRAMを搭載するほどの動作はしない。また、ディスプレイは5.7インチと大画面ながらも400ppi台の高いピクセル密度を誇り、18:9のアスペクト比に対応していないアプリを使う時はナビゲーションバーのメニューから全画面表示に延ばす機能があるなど、エントリーモデルながらもハードウェア・ソフトウェア共に優れている。ベゼルレスデザインや18:9のディスプレイなどの新しい部分もあるが、大容量バッテリーモデルのMaxブランドとしてもアイデンティティを守っており、4,130mAhのバッテリーを搭載し、リバースチャージ機能に対応している。
    • 『Zenfone Max (M1)』は、大容量バッテリーを搭載したエントリーモデル。スペック面では『ZenFone 4 Max』とかなり近い。『Zenfone 4 Max』より少ない4,000mAhのバッテリーを搭載しているが、公式はそれより長い連続23時間のWi-Fiによるネットサーフィンが可能であると謳っている。しかし多くのユーザーレビューではそれほど持たないとの声が多い。
    • 『Zenfone Max Pro (M1)』は、主にインドやインドネシアなどの新興国向けのミッドレンジモデル。ミッドレンジといえど、発売される地域の多くは5Zなどのハイエンドモデルを販売していないので、そういった地域にとっては実質的には5と肩を並べる上位機種となる。また、Zenfoneシリーズとしては初のピュアAndroid、いわゆるAOSPに近いAndroidを搭載し、エントリーモデルを中心にラインナップされる「Max」シリーズとしては最大の6GB RAMを搭載。2年間のOSのアップデートも保証されているなど、ゲーミングスマホとしてのパフォーマンスを意識した作りとなっている。サブカメラにポートレートモード時の被写界深度測定専用カメラを搭載する点もZenfoneシリーズ初であり、全体的にエンタメ志向の強いモデルである。「Max」シリーズとしての体裁も守っており、5,000mAhの大容量バッテリーを搭載する。ミッドハイSoC、大容量RAM、ピュアAndroidなどを備えながらも、新興国向け価格は日本円にして一万円台という安さを実現している。発表会では、インド市場で首位をキープするXiaomiの『Redmi Note 5』を比較対象に挙げたり、台湾での公式価格と比べても新興国向けは強気な価格設定であることから、強い戦略的な意味を持ったモデルと考えられる。
  • Zenfone Liveシリーズ
    • 2016,2017年のモデルには、タイ向けモデル(G500TG)と、グローバル向けのモデル(ZB501KL)の2モデルがラインナップされている。ここではタイ向けモデルは割愛する。グローバルモデルは、発売当時のフラグシップモデルである『Zenfone 3』の廉価版の『Zenfond 3 Laser』の更に廉価版の『Zenfone Go』の更に廉価版という立ち位置である。SoCも三年前にローエンドモデル向けに発売されたものを搭載するなど、スペックはかなり低い。
      ちなみに先述の、「Pegasus」の下に「乐趣炫彩」があった場所には、グローバル用の公式HPには「Livestream Beautifully」で、Google翻訳曰く「生放送は美しく」という意味だそうだ。その言葉通り、この端末の一番の特徴は、リアルタイムに前面カメラで肌の色味などを調整しながらストリーミング配信できる「美人エフェクトLive」という機能。さらには2台の高感度MEMSマイクや、前面にもソフトライトLEDフラッシュを搭載し、Liveに特化したモデルと言える作りになっている。5.0インチディスプレイを搭載し、重さはスマホで最軽量級の120gである。また、「簡単モード」「子供モード」というモードも搭載するなど、これまでのASUS製品の対象とするユーザー層とは大きく異なる。
    • 『Zenfone Live (L1)』はシリーズの最廉価モデル。OSに「Android Go edition」を採用する、シリーズ初のモデル。バッテリーは3,000mAhであり、重さも140gに抑えられている。価格は一万円台前半と安価であり、TPUケースが同梱しない、背面がシングルカメラであるなど、コストカットが図られている一方、顔認証機能やトリプルスロット、ASUS謹製アプリ、普及価格帯モデルに搭載されている機能も多く搭載している。
  • Zenfone Vシリーズ
    • 『Zenfone V』は、アメリカのキャリアであるVerizon社向けのキャリア専用モデル。2100万画素の背面カメラやFHDの有機ELディスプレイを搭載し、高級志向のモデルに近い仕様だが、一世代前のSoCを搭載するなどしてコストカットを図っており、見事に300ドル台に収めている。このシリーズで初のSIMロックモデルである。余談だが、Verizon社独占販売の端末はLG『K20 V』やSamsung『Galaxy J7 V』など、大文字で"V"と端末名に付けたがっており、この端末もその一つである。
    • 『Zenfone V Live』は、同時発売された『Zenfone V』の廉価版。
  • Zenfone Selfie
    • SNSなどが広く一般化し、スマホでの写真撮影も多くなってきたが、自撮りする人も多い。自撮りするにあたっては、ほとんどの場合は前面カメラを使用するのは言うまでもないが、このモデルは自撮りをするために使う前面カメラを大幅に強化したモデルである。この端末に搭載された前面カメラには、1300万画素の解像度と約88度の広角レンズ、そしてASUS独自のPixelMasterテクノロジーが搭載されている。また、両面のカメラで使える計17の多彩な撮影モードを搭載しており、カメラ撮影(特に自撮り)に特化したモデルと言える。
  • Zenfone Zoom
    • HOYA製の10層構造のレンズユニットを搭載し、光学3倍ズームに対応している。光学3倍ズーム対応のスマホとしては世界最薄であり、他にも最速0.03秒の超高速オートフォーカス機能、OIS (光学手振れ補正)などにも対応する。
  • Zenfone AR / Ares
    • 先進的なAR技術「Tango」(サポート終了,後述)とVR技術「Daydream」の双方に世界で初めて対応したモデル。このモデルには2,300万画素の通常のカメラの他に、モーショントラッキングカメラ、深度カメラの計3つの背面カメラを搭載しており、その3つのカメラを活用したTriCam (トライカム) システムにより、まるで人間の目で見ているかのように周囲の環境を認識し、3Dモデルを作成し、動きを追跡できる。2K解像度であるSuper AMOLEDの5.7インチ有機ELディスプレイを搭載し、ワンランク上のVR体験ができる。また、上位モデルはRAM容量が世界初の8GBを搭載している。
      • 先述の「Tango」というAR技術だが、実は2018年3月1日にサポートを終了し、「ARCore」という新たなARプラットフォームに移行された。その主な理由として、強力なライバルが出現したことが挙げられる。AndroidとモバイルOSのシェア争いを繰り広げるiOS向けに、2017年9月に「ARKit」というARプラットフォームがリリースされたのである。「ARKit」は「Tango」と精度を比較すると後者が圧倒的に上だが、問題はそれに対応する機種の数である。「Tango」の対応機種は『Lenovo Phab2 Pro』と『ASUS Zenfone AR』のみだが、「ARKit」は「Apple A9」以降のSoCを搭載した全ての機種が対象である(iOS 11に要アップデート)。「ARKit」対応機種は具体的には、『iPhone 6s/6s Plus/SE』以降のiPhoneシリーズ、第5世代以降のiPadシリーズ、全てのiPad Proシリーズである。「ARKit」に対応する機種の普及率に比べると、「Tango」対応機種のそれはもはや比ではない。ならば「Tango」対応機種を増やせばいいのだが、それは技術的に不可能なのである。
      • 「Tango」の技術を利用するには、ハードウェア面では主に、通常のカメラの他に、モーショントラッキングカメラと深度カメラの3つのカメラが必要となる。1つ目の通常のカメラは説明不要として、2つ目のモーショントラッキングカメラとは、カメラに写る映像から、ユーザー及び端末本体がどこにいてどちらを向いているかを追跡するカメラである。「Tango」では、それに加えて多くのスマホに搭載されている9軸IMUセンサー(ジャイロセンサー・デジタルコンパス・加速度センサー)を使ってさらに確実に動きを追跡するため、ジャイロセンサーだけで動きを追跡する一般的なAR技術(「ARCore」や「ARKit」を含む)と比べても、かなり正確に動きの追跡が可能となる。3つ目の深度カメラは、任天堂のゲーム機「Wii」のコントローラーなどに使われているToFという技術を使って、カメラに写る対象物とカメラとの距離を計測するカメラである。ToFとは、ライトから赤外線を発光し、対象物から反射した光を受信する僅かな時間の差を計測して距離を計測する技術であり、多くのスマホなどでぼかし機能に使われているデュアルカメラによる深度の計測方法よりも正確であるなどの特徴がある。
      • 説明が長くなってしまったが、言いたいことをまとめると、「Tango」は一般的なスマホよりも多くのカメラを搭載し、複雑な装置構成の部品をより多く搭載する必要があるため、技術的にもコスト的にも製品化が難しく、対応機種を増やすことは困難であるということ。例えば深度カメラはつい数年前までは、1万ドルのものからハイエンドモデルのレーザースキャナーなどの25万ドル以上といったものしかなく、一般的な消費者の対象には収まらない価格で展開されていた。MicrosoftとPrimeSenseによる「Kinect (初代)」に代表される、1万円台で販売される深度センサも選択肢が近年増加傾向にあるが、その高コストのカメラをスマホに搭載するには、モバイル端末向けにさらに小型化・省電力化する必要があり、その分より多くの開発費が必要となる。今回、モバイル端末向けに省電力化・超小型化された深度カメラを搭載したスマホが実現できたのは、ASUSが以前から深度カメラの開発を続けてきた影響が大きい(ASUSは2011年から「Xtion」というシリーズで数々の深度センサをラインナップしてきた)。
      • 以上の理由から、ライバルの出現で焦りを覚えた「Tango」の開発元のGoogleは、「Tango」の開発を一旦諦め、専用のカメラやセンサーが必要にならないARプラットフォーム「ARCore」の開発にとりかかったのである。予兆として「Tango」のSDKのアップデートが6月下旬から行われておらず、7月と8月は更新がなかった。『Lenovo Phab2 Pro』が発売された2016年12月から2017年5月までは毎月アップデートが行われていたので、明らかに頻度が落ちている。ちなみに、Appleが「ARKit」を発表したのは6月なので、内部的に方針転換が行われていたとしたらタイミング的にはほぼ合致する。
      • 結局値段が高過ぎると不評だったのか、AR/VR機能を除いた『Zenfone Ares』がAR発売のちょうど1年後に発売された。値段はARが9万円近くだったのに対し、Aresは4万円弱とARの半額以下であり、今や「Tango」が終了し、対応端末が多い「Daydream」のみのサポートの中、差の5万円強の価値を見出だせるかと言われれば難しいところがある。


最終更新:2018年10月01日 02:17

*1 日本向けモデルのみの仕様。

*2 世界初の端末はレノボの『PHAB2 Pro』だが、Tango対応端末は『PHAB2 Pro』と『Zenfone AR』の二台だけである。

*3 「ASUS」の発音には「アスース」「エーサス」「アサス」などの読みがなされていたが、2012年10月からは正式に「エイスース」が読みであるとなった。ちなみに台湾・中国では「華硯(华硕 : フアシュオ)」が用いられている。