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秘密のルームナンバー

11話 秘密のルームナンバー

「あーあ…」

三田村圭人は途方に暮れる。
ただの大学生の自分が殺し合いに参加させられたのだ。

「夢だったらさっさと覚めて欲しいぜ…何か美帆と祐実もいるみたいだし…。
…武器は結構良いのキタな」

手に持っている旧式の短機関銃、一〇〇式機関短銃後期型。
腰のベルトには脇差が差し込まれている。これも支給品だ。

「ここはホテルか何かか?」

現在いる建物の中の風景から、恐らくホテルの中にいるのだと圭人は推測する。
客室と思しき部屋の扉はほとんどが固く施錠されていて入る事は出来ない。
その分、調査する手間は省けるのだが。
入れる客室もあったがいずれも無人だった。

「……!」
「…あ?」

何か声が聞こえたような気がした。下の階からだ。

「誰かいんのか…」

もしかしたら友人の二人かもしれないと、圭人は下の階へ降りる道を探す。
エレベーターは電気が止められていたため階段を使った。

……

「やめて…痛い…」
「獣人如きが、ほざけ」

ガスッ!

「ウぐッ」

コリー犬種の犬獣人の少女が、同年代の少年から激しく暴行を受けていた。
性的な意味では無く殴る蹴るの暴行である。
少年、壱里塚徳人は少女、岡山琴美の顔を踏み付けながら楽しそうに笑う。

「お前犬だろ? 犬なら犬らしくわんわん吠えりゃ良いんだよ」
「な…んで…私が何したって…」
「お前が何しようが関係無いさ。俺は獣人が好きじゃないんだよ…獣のくせに、
人間と同等だと…気に入らないんだよ」
「…いつの…時代の人間よ…獣人差別なんて…もう何百年も前の…廃退思想じゃない…!」
「はぁ? 何言ってんだお前…」

琴美が言っている事は事実である。但し、琴美の世界での事実だ。
徳人は琴美とは別の世界の人間で、従って琴美の言っている琴は徳人にとっては妄言に過ぎないのだ。

「まあ良いさ…折角だから、苦しむ顔じっくりと」
「おい、何してんだ」

第三者の声が掛かる。
徳人と琴美が声の方向に視線を向けると、一人の青年が立っていた。

「誰だあんた…邪魔するなよ」
「何してんだって聞いてんだよ。どう見ても平和的行動じゃないよな?」
「た、助けて…」

未だに徳人の足に顔を踏まれている琴美が青年、三田村圭人に助けを求める。

「足どけてやれよ、痛がってんだろその子」
「やだって言ったら?」
「がぁ……!」

圭人の警告にも関わらず徳人は琴美を踏む足に更に力を込めた。

「おい! やめろ!」

怒声を発し圭人は持っていた一〇〇式機関短銃の銃口を徳人に向ける。

「何でんな事すんだよ、その子に襲われでもしたか?」
「違うね。俺からだよ」
「ああ…?」
「…俺はな…獣人が好きじゃないんだ、よ!」
「!」

徳人は隠し持っていた「それ」を、足元の琴美に向け、引き金を引いた。
コルト社製M1917リボルバー。

ダァン! ダァン! ダァン!

三発の銃声がホテルの通路に響いた。
琴美は胸元に三発の.45ACP弾を受け、悲鳴も無く息絶えた。

「な…お前…! 何て事をっ」

ダァン!

「ぐあ!」

もう一発の銃声が響き、圭人の右足太腿から血が噴き出す。
衝撃で圭人は一〇〇式機関短銃を床に落としその場に倒れ込んでしまった。
距離が近かったため弾丸は太腿を貫通し、少なく無い出血と激痛を圭人にもたらす。

「ううっ…ぐああ…」
「人間はあんまり甚振る気も殺す気も無いんだよ…寝てろ!」

ドゴッ!

圭人の顔面に強烈な蹴りが入る。
軽く吹き飛ばされ、頭を壁に打ち付けてしまった圭人は気を失ってしまった。
徳人は圭人が持っていた一〇〇式機関短銃、そしてデイパックの中の予備のマガジンも回収する。
更に、琴美のデイパックを漁り、ワルサー カンプピストルと予備弾を手に入れた。

「さて…と、他の獲物探しに行こうか」

コリー犬獣人の少女の死体と、気絶した青年を一瞥し、徳人は階段へと向かった。

……

しばらくして圭人は意識を取り戻す。
鼻面と後頭部、そして右足太腿が痛む。
そして持っていたはずの短機関銃はデイパックの中にあったはずの予備マガジンごと無くなっている。
誰が下手人が用意に予測出来た。

「あのクソガキ…今度会ったらタダじゃ…いてぇ…止血しねぇとまずいか…くそが…」

どうにか立ち上がる圭人。
そしてコリー犬獣人の少女の死体に目をやる。
赤の他人だが目の前で助けを求められていたのに、何も出来なかった事が悔しかった。

「ごめん…」

一言謝罪の言葉を述べ、圭人は足を引き摺りながら、手当て出来る道具を探しに向かった。


【岡山琴美@オリキャラ:死亡】
【残り:43人】


【早朝/D-7ホテル:二階通路】
【三田村圭人@オリキャラ】
[状態]顔面打撲(鼻血)、後頭部に軽い瘤、右足太腿に貫通銃創(出血多)
[装備]霧江の脇差@銀魂
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:殺し合いをする気は無い。美帆と祐実を捜す。
1:足の怪我の手当て。
2:少年(壱里塚徳人)は今度会ったら叩きのめす。
[備考]
※壱里塚徳人の容姿を記憶しました。

【早朝/???】
【壱里塚徳人@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]一〇〇式機関短銃後期型(30/30)
[持物]基本支給品一式、一〇〇式機関短銃のマガジン(5)、コルトM1917(2/6)、フルムーンクリップ(.45ACP弾6発×3)、
ワルサー カンプピストル(1/1)、26.6㎜炸裂榴弾(3)
[思考・行動]
0:獣人の苦しむ顔を見て殺す。人間は基本スルーするつもりだが邪魔してくるようなら相手をする。
1:クラスメイトは獣人(特にテトかサーシャ)を優先し捜索。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※三田村圭人の容姿を記憶しました。


※D-7ホテル:二階通路に岡山琴美の死体及びデイパック(基本支給品一式)が放置されています。


≪支給品紹介≫
【一〇〇式機関短銃後期型】 支給者:三田村圭人
旧日本軍唯一の制式短機関銃。1939年に完成したが、物資の欠乏により生産数が限られてしまったり、
輸送船が撃沈されるなど、兵站が崩壊しかけていたことから前線に数が届かず使われる事はほとんど無かった。
本ロワに登場する後期型は構造が簡略化され発射速度が700~800発と高速になっている(前期型は毎分450発程度)。

【霧江の脇差@銀魂】 支給者:三田村圭人
ある事件により主人が死に、廃業した旅館・六角屋の一人娘・六角霧江が沖田総悟を襲った時に使用した短刀。
裏で霧江を利用していた過激派攘夷集団「創界党」より供与されたと思われる。

【コルトM1917】 支給者:壱里塚徳人
第一次大戦中に米軍で.45ACP弾を使用するコルトガバメント自動拳銃の生産供給が追い付かなくなったため、
同じ弾薬を使用するリボルバーをと言う、軍からの要望により誕生した.45ACP弾使用のリボルバー拳銃。
S&WM1917という開発元の異なる同コンセプトの銃も存在する。

【ワルサー カンプピストル】 支給者:岡山琴美
1930年代に開発された信号拳銃を擲弾(グレネード)用拳銃に改良したもの。
「カンプ」とは製造国であるドイツ語で「闘争」という意味。


≪オリキャラ紹介≫
【三田村圭人(みたむら けいと)】
19歳の大学生の青年。前髪で目が隠れているように見える。ゲーマーで、
「K人(けーじん)」の名前で実況動画を動画サイトに投稿している。声が良いのでファンが多い。

【岡山琴美(おかやま ことみ)】
16歳のコリー犬種の犬獣人の少女。女子ソフトボール部所属で腕力が強い。
勉強は苦手。貧乳なのがちょっと悩み。


010:スロウダンス 目次順 012:楽しかったあの日はどこへ

GAME START 三田村圭人 028:単独? 孤独? どっちだろう
GAME START 岡山琴美 GAME OVER
GAME START 壱里塚徳人 027:EGO-IZUMU

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最終更新:2011年07月03日 20:42
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