【ミス、アーチャーではなくアサシン】
現実味があまりにも無い状況に、セシリア・オルコットは言葉に一度出して確認する。
彼女の想い人、織斑一夏も参加している殺し合いにて。
代表候補生のセシリアですらも、すぐに対応することは不可能だった。
取りあえずは一夏を探そう、と歩き出すと、青い髪に長身の侍が居た。
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「私は佐々木小次郎。クラスはアサシンのサーヴァントである」
「さー…ヴァント?」
どうやらこの少女は魔術には疎いようだな、とアサシンは嘆息した。
とりあえずマスターになってほしい、とは伝えたが、しっかり理解してもらえただろうか、と少し不安になった。
「まあいいですわよ」
前言撤回。
かなりあっさり決められてしまった。
マスターとしての器はどうか分からないが、アサシンの剣技が最大限に発揮される。
まあ結果オーライだな、と想った瞬間に、アサシンの足元の土が弾けた。
銃弾の先には、顔面半分に入れ墨を入れた白衣の男が、アサルトライフル片手に不敵な笑みを称えていた。
木原数多。
優れた研究者にして、『猟犬部隊』のリーダー。
学園都市において、アレイスターに近い存在。
最終更新:2011年06月18日 22:17