ミスターブラウンこと天王寺裕吾は、慣れた手付きで手の中の銃に弾を込めた。
銃の銘柄はイサカM37。散弾を吐き出す一種のショットガンである。
SERN、という組織を知っているだろうか。世界的な超巨大研究機関にして、実験結果を求める為に人命さえ平気で使い捨てにする、非道の組織。
天王寺はその中の『ラウンダー』と呼ばれる部隊を統率する役目を担っている。
発砲経験どころか、人を殺したのも一度や二度ではない。
組織の人間達は天王寺をこう呼んだ。
FB、と。
「動くなっ!」
背後から突然声が掛けられたかと思えば、天王寺の首にナイフが当てられていた。
身のこなしは確かに早い。だが、やはり格闘の技術に難があったのだ。
天王寺は相手の手を払い、そのまま背負い投げの要領で地面に叩き伏せる。
「立場が逆転しちまったな。今度はこっちが聞く。てめえは殺す気があんのか?」
「
殺し合いに乗る気はないっすよ。ただ、あんたの銃の扱い方が手慣れてたから」
ほう、と天王寺は思う。
一般の少年に、銃の扱いを見て敵と判断されるとは思わなかった。
それと同時に、この少年は殺し合いに乗っていないとも確信する。
「俺は天王寺裕吾だ」
「俺は西村清一郎っす」
互いに不信感のようなものはなかった。
しかし、彼らと同じエリアで、一つの悲劇が起きようとしていることを、彼らはまだ知らなかった。
◆
「う、うおぉっ!」
剛田武は、走っていた。行く末も無く、ただ闇雲に、走っていた。
そして、背後から一発の弾丸が武の胸元に紅い華を咲かせて、武は倒れ伏した。
間違いなく、肺は破られている。
「(のび太……生き残れよ)」
思いは声には出さず、空気中に消えていき。
ガキ大将剛田武は、死んだ。
追っていたのは、20歳くらいの女性だった。
手に持っていたのはグロックM19。武の命を奪った武器である。
『FB』天王寺裕吾を優勝させる。それが、桐生萌郁の目的だった。
【剛田武@ドラえもん】 死亡
【残り44/50人】
【天王寺裕吾】
基本:主催者を殺害し元の世界に帰る。
1:桐生はひとまず保留
【西村清一郎】
基本:殺しあいはしない
1:天王寺さんと行動する
【桐生萌郁】
基本:天王寺裕吾を優勝させる。
| 虚構の人間 |
投下順 |
報われない戦い |
| GAME START |
剛田武 |
GAME OVER |
| GAME START |
天王寺裕吾 |
[[]] |
| GAME START |
西村清一郎 |
[[]] |
| GAME START |
桐生萌郁 |
[[]] |
最終更新:2011年08月01日 19:25