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『FB』

ミスターブラウンこと天王寺裕吾は、慣れた手付きで手の中の銃に弾を込めた。
銃の銘柄はイサカM37。散弾を吐き出す一種のショットガンである。
SERN、という組織を知っているだろうか。世界的な超巨大研究機関にして、実験結果を求める為に人命さえ平気で使い捨てにする、非道の組織。
天王寺はその中の『ラウンダー』と呼ばれる部隊を統率する役目を担っている。
発砲経験どころか、人を殺したのも一度や二度ではない。
組織の人間達は天王寺をこう呼んだ。


FB、と。


「動くなっ!」

背後から突然声が掛けられたかと思えば、天王寺の首にナイフが当てられていた。
身のこなしは確かに早い。だが、やはり格闘の技術に難があったのだ。
天王寺は相手の手を払い、そのまま背負い投げの要領で地面に叩き伏せる。

「立場が逆転しちまったな。今度はこっちが聞く。てめえは殺す気があんのか?」
殺し合いに乗る気はないっすよ。ただ、あんたの銃の扱い方が手慣れてたから」

ほう、と天王寺は思う。
一般の少年に、銃の扱いを見て敵と判断されるとは思わなかった。
それと同時に、この少年は殺し合いに乗っていないとも確信する。

「俺は天王寺裕吾だ」


「俺は西村清一郎っす」

互いに不信感のようなものはなかった。
しかし、彼らと同じエリアで、一つの悲劇が起きようとしていることを、彼らはまだ知らなかった。


「う、うおぉっ!」

剛田武は、走っていた。行く末も無く、ただ闇雲に、走っていた。
そして、背後から一発の弾丸が武の胸元に紅い華を咲かせて、武は倒れ伏した。
間違いなく、肺は破られている。

「(のび太……生き残れよ)」

思いは声には出さず、空気中に消えていき。
ガキ大将剛田武は、死んだ。


追っていたのは、20歳くらいの女性だった。
手に持っていたのはグロックM19。武の命を奪った武器である。

『FB』天王寺裕吾を優勝させる。それが、桐生萌郁の目的だった。

【剛田武@ドラえもん】   死亡
【残り44/50人】

【天王寺裕吾】
基本:主催者を殺害し元の世界に帰る。
1:桐生はひとまず保留

【西村清一郎】
基本:殺しあいはしない
1:天王寺さんと行動する

【桐生萌郁】
基本:天王寺裕吾を優勝させる。


虚構の人間 投下順 報われない戦い
GAME START 剛田武 GAME OVER
GAME START 天王寺裕吾 [[]]
GAME START 西村清一郎 [[]]
GAME START 桐生萌郁 [[]]

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最終更新:2011年08月01日 19:25
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