6話 笑う男
「大人数集めて
殺し合いとは随分酔狂な事を考えやがる」
支給されたモーゼルKar98K小銃を携えた男、佐川幸一が言う。
病院の屋上から見えるのは海と市街地、そして森の広がる小さな山など。
微かに殺し合いの運営本部があると思われる学校も見えた。
「殺し合いなんてなぁ」
短く溜息をつくと、幸一はニヤリと笑みを浮かべる。
「最高じゃねぇか、楽しむとすっか、へっへっへ」
幸一は殺人によって爽快感や喜びを得るいわゆる快楽殺人犯だった。
そんな彼にとってこの殺し合いは抗うものでは無く享受されるべきもの。
絶好の舞台をくれたアンネリーゼと梶井伸一郎にはむしろ感謝の念すら抱いていた。
「さあてと、ここは病院か……中でも見てみるか」
幸一は病院内を探索するため階段室の扉へと歩いて行く。
【早朝/G-1病院:屋上】
【佐川幸一】
[状態]健康
[装備]モーゼルKar98K(5/5)
[持物]基本支給品一式、7.92㎜×57モーゼル弾(10)
[思考]
0:殺し合いを楽しむ。
1:病院内を見て回る。
[備考]
※特に無し。
≪キャラ紹介≫
【佐川幸一】 読み:さがわ こういち
28歳の殺人鬼。他人の命に価値を見出せず、己の欲望のままに殺す快楽殺人者。
頭が良く身体能力も高いので犯罪組織の用心棒を引き受けたりもする。
最終更新:2011年08月05日 00:30