7話 こうなってしまうとは
非常に強面な黒い竜がいた。
その眼光は睨まれただけで失禁しそうで、その爪牙は触れただけで全てを切り裂いてしまいそうで。
胸の膨らみと身体付きを見なければ雌だとは気付かないだろう。
「……どうしよう……怖いよ」
威風堂々とも言える外見とは裏腹に彼女――アンヌッカは臆病な性格だった。
更にその容姿のせいで一方的に避けられ友達らしい友達もいない。
そんな彼女が突然、死と隣合わせの
殺し合いに放り込まれ怯えないはずは無い。
「怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い!」
何か喋っていなければ気が狂いそうだった。
それが殺し合いにおいて自分の位置を知らせる非常に危険な行為だとアンヌッカは気付かなかった事が難点だった。
アンヌッカの前方の曲がり角から犬獣人の少女が躍り出た。
「動かない、で……!?」
「ふぇ!?」
双方の動きが止まった。
犬獣人の少女、長嶺和歌子は声だけでどんな人物か予想してしまった事を猛烈に後悔していた。
(えええ、何あれぇ、もっと、私と同じくらいの女の子予想してたんだけど、声からして。
一応女っぽいけど、私よりデカいし筋肉あるし、ええー)
凶暴そうな外見の雌竜に自分は愚かにも支給されたダイバーズナイフを向けてしまっている。
これで脅して相手のデイパックを奪おうと思っていたがそんな考えは一気に消し飛んでしまった。
雌竜の爪と牙に目が行く。明らかに自分の持つナイフより切れ味が良さそうだ。
「やだ、やだ……何するの」
「……(あれ、でも……大丈夫そう? 思ったより)」
しかし雌竜が意外に怯えているのを見て、和歌子は余裕を取り戻した。
「…変な真似しなければ何もしないから、あなたの持ってるデイパックを渡して頂戴」
「え? …だ、駄目だよ、まだ確認もしてないし、これ無くなったら困っ」
「いいから、痛い目に遭いたいの?」
「!!」
デイパックを渡す事を拒否する雌竜にナイフを突き付けて脅す和歌子。
「あ、あ、あ」
ぎらりと光る刃を雌竜アンヌッカは凝視する。
自分の爪牙の方が鋭いのだが彼女にそれは分からなかった。
その場にへたり込んでしまうアンヌッカ。
「あっ」
「えっ」
そしてアンヌッカは自分の股間が急速に湿って行くのを感じた。
ナイフを突き付けていた和歌子も驚いた声を上げる。
「……うううう」
泣き始めてしまうアンヌッカ。
彼女の下のアスファルトに液体が染み出して行く。
「えー、ちょっ……」
「ふえええ……」
「……」
予想外の事態に和歌子は完全に困り果ててしまう。
これではもはやデイパックどころの話では無い。
自分より年上なのか年下なのかいまいち分からなかったが相手を失禁させ泣かせてしまったのだから、
かなり罪悪感を感じてしまう。流石に失禁されるとは思っていなかった。
「…いいわ、見逃してあげる、じゃね」
「ぐすっ……うううう」
もうどうして良いか分からなくなり、逃げるようにして和歌子はその場から立ち去った。
地面と自分の股間を自分の尿で濡らし嗚咽を漏らす雌竜のみがその場に残された。
【早朝/A-4住宅街:路上】
【アンヌッカ】
[状態]失禁、嗚咽
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考]
0:怖い。
[備考]
※長嶺和歌子(名前は知らない)の容姿を記憶しました。
【長嶺和歌子】
[状態]健康
[装備]ダイバーズナイフ
[持物]基本支給品一式
[思考]
0:生き残る。手段は問わない。
1:良い武器が欲しい。
[備考]
※アンヌッカ(名前は知らない)の容姿を記憶しました。
≪キャラ紹介≫
【アンヌッカ】
17歳の雌竜の少女。黒い身体で強面、筋肉質なため怖がられているが臆病で泣き虫。
何とか友達を増やしたいとしているが爪牙が鋭く力も強い上、上手くコントロール出来ていないので上手く行っていない。
【長嶺和歌子】 読み:ながみね わかこ
16歳の犬獣人の少女。茶色と白の雑種でかなりの巨乳。
運動はそれなりに出来るが勉強は苦手。ヨーグルトを食べると腹を下してしまう。
| ゲーム開始 |
アンヌッカ |
:[[]] |
| ゲーム開始 |
長嶺和歌子 |
:[[]] |
最終更新:2011年08月08日 18:49