やぐらの上で目を覚ました大量殺人鬼はテキサスタワーの事を思い出す。
「どうしてこのような手紙を書いているのか、自分でもよく判らない。
自分が最近どうしてこんな行動をとっているのか、その理由を曖昧ながらも書き残しておきたいからかも知れない。
近頃は自分でも自分のことがよく判らない。
道理をわきまえ、知力を備えたごく普通の若者。それが自分に期待されている姿だと思う。
ところが、近頃はまともではない不埒な考えが次々と頭に浮かんでは、我が身を苛むようになった。
こうした妄想はしつこくつきまとい、よほど気持ちを張りつめないと前向きな仕事に打ち込めない。
精神科の医師に診てもらった。近頃、恐怖と暴力的な衝動に苛まれていたからだ。
酷い頭痛に悩まされることもたびたびだ。
私が死んだら、遺体を解剖して、何か精神的な障害があるかどうか調べていただきたい」
「考えに考えた末、妻のキャシーを殺すことにした。
今夜、電話会社に迎えに行った後で殺すつもりだ。
妻のことはとても愛している。
自分にはもったいない女だと思う。どうして彼女を殺すのか、その理由は判らない。
単なる我が儘なのか。これからの自分の行動が引き起こす騒ぎに巻き込ませたくないからなのか。それすら判らない。
今、最もはっきりしていることは、この世は生きるに値しないこと。
そして、愛する妻にはこんな世界で苦労させたくないということだけだ。
なるべく苦しませずに死なせてあげよう。そう思っている。
同じ理由から、母の命も奪わなければならない。
可哀想なことに、母は彼女にふさわしい人生を送って来なかった。
横暴な夫の犠牲になった、同情すべき女性なのだ」
迷惑をかけないためにも家族を殺すしかなかった。
帰宅したホイットマンは、就寝中のキャシーの心臓にナイフを3回突き立てた。即死だった。
「たった今、母を殺したところだ。こんなことをして、とても動転している。
だが、天国が実在するのなら、母は今そこにいるに違いないし、よしんば死後の世界がないとしても、
少なくとも彼女を現世の苦しみから救ったことにはなると思う」
「父に対する憎悪の激しさは、とても言葉では尽くせない。母はあの男に、女盛りの25年間を捧げた。
あれだけ殴られ、辱められ、蔑まれたのだ。
逃げ出すのは当たり前だ。あいつは母を売春婦のように扱った。
彼女と寝て、その報酬として僅かな生活費を与えた。
彼女を苦しみから解放する道をこれしか見出せなかったのは残念だが、とりあえず最善の方法だったと思っている。
自分はこの女性を心から愛してた。そのことは疑わないで欲しい。
神が何処かにいるとすれば、こうした諸々を理解した上で、然るべく裁定してもらいたい」
決行前日の午後九時過ぎに母親の家へ向かいマーガレットを撃ち殺す。マーガレットの胸を刺し、頭を撃ち抜いた。恐らく即死だろう。
あの時のようにホイットマンはスコープを覗き込み、引き金に指を掛けて血に餓えた狩人のように獲物を探す。
時々凶暴になるもう一人の自分は、テキサスタワーの時と同じくためらいを消してくれる。
スコープの先には小さな子供。ライフルを持っているがこちらには気づいていない。
大量虐殺を行った時のように一人の殺人鬼は、引き金を引いた。
【一日目早朝・Eの1/櫓の上】
【チャールズ・ホイットマン@現実世界】
[状態]健康
[装備]スコープ付のライフル
[道具]基本支給品一式、そのほかの支給品
[思考・行動]
0:手当たりしだい殺す。
1:凶暴になる心を抑えたい。
※スタンスはステルスです。
最終更新:2011年09月17日 22:35