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頭がよさそうに見せる奴ほど頭が悪い

7話 頭がよさそうに見せる奴ほど頭が悪い


【1】



「近寄るな!」

室内に声が響いた。
声の主は囚人服の上に鎧を着た女性だ。
向かうは、緑髪の大人びた雰囲気の男性。
手には、斧を持っている。

「悪いとは思っている、でも…僕にはこれしかないようでね」
「なんでお前は、こんな物に乗るんだよ!馬鹿じゃねぇのか!?」
「……僕の考えを、君にどうこう言われる筋合いはないよ」

男が斧を構えた。
女性の方は、武器など持っていない。
ただの盾だけだ。
勝てる訳などが無かった。
それでも、立ち向かう。
それが彼女、ランの強さでもあった。

「それじゃあ、死んでくれ」
「……諦めるか!」

上からの攻撃が来る。
それを、盾で防ぐ。
重い攻撃に負けてしまいそうになるが、なんとか踏ん張った。

「なかなかやりますね、それでもやはり女性ですね…ティアマトさんみたいな本当に強い人でもなければ、力量差は埋めれないはずです」

その言葉に、ランは反応した。
その目に浮かべるは怒り。
果てしない、怒り。

「テメェみたいな男は虫唾が走る…!」
「……そうかい」

オスカーは、その笑った顔をやめない。
あくまで、なにも感じていないようにしている。
そう、その女性から感じた恐怖でも。
顔に出すことはない。

「しかし、君には武器は無い、その盾でどうするんだい?」
「……」

そう、彼女に武器は無い。
持っているのは盾だけである。
本来の武器である剣は無い。
勝てる要素は一切ないと言える。

「……」
(どうする…このままじゃあやられちまう、オヤジがいれば…)

あまり考えるのは得意ではない。
しかし、それでもここは考えなくてはいけない。
あそこまで行ったのに死ぬなんて御免だ。

「もう答えもない…積みだよ」
「……」

斧を持って少しづつオスカーが近付く。
もう手も何もなく、ランは眼を閉じている。
そんな中、場の空気が変わった。





「待て!そこの男!」




襖をけ破り、男が一人入ってきた。
頭に鉢巻きを付けた男だ。

「テメェ、こんなことをするなんて男の風上にも置けねぇな!俺がその根性を叩き直してやるぜ!」
「……まずは君から倒した方がいいみたいだね」

オスカーがランの前から離れ、男の方に向かう。



「俺は高原日勝…最強を目指すものだ!」



声を張り上げ、戦闘態勢を整える。
まず攻撃しに走ったのはオスカーだ。
距離が近づく中、高原は動かない。
オスカーは不審に思うが、ただ近づく。
高原は眼を閉じている。
ただ油断させて、敵をおびき寄せるかのように見える。
二人の間が5メートルとなった所で高原が動いた。

「くらえ!」

足をばねのようにして、オスカーに接近する。
オスカーはすぐさま斧を握り直し、攻撃しようとする。
しかし、高原はその前に蹴りを繰り出した。

「ぐっ……!」

オスカーはもろに攻撃をくらい、勢いに負け後ろ向きに倒れる。

「俺がただ眼をつぶってると思ったか?
 これは、俺が生み出した気合ためから、森部のじーさん直伝のあびせげりだ」

高原はオスカーを見ながら言う。
しかし、オスカーとてグレイル傭兵団の一員である。
これくらいでは倒れない。

「ふぅ~、これでもまだ起きるとは…なかなか強いな、あんた」
「……一般人と思って油断していたが、その必要はないようだね」
「油断大敵火がぼーぼー…って言葉があったっけか?」
「さぁ、知らないけど」

オスカーは再び斧を持ち、高原に向かう。
先ほどまでより速く、高原に斧が降りかかった。
高原は落ち着き、回転して避ける。

「烈風正拳突き!」

今度はオスカーも避ける。
それでも高原は攻撃を止めず、何やら構えをとる。
そのか前から、攻撃が繰り出される――――!



「痛打ぁ!!」



攻撃は見事オスカーに当たる。
それでもう高原は構えを取らなかった。
確実に倒せる、と思ったのだろう。
オスカーは無理に立ち上がろうとするが、体が言う事を聞かない。
そのままうつぶせの状態のまま高原に問いかける。

「そいつは、森部のじーさん直伝の技だ…誰であろうと、負けないさ」
「…………」
「じゃあ、な」

高原はオスカーから離れて、ランに近づく。
ランは高原を睨みつける。

「……俺は敵じゃない、と言っても信じられないか?」
「信じられる訳ないだろ…お前も危険かもしれないんだからな…」
「信じなくてもいいが、俺は殺し合いなんかに乗る気はない……こんなふざけたことに、力を使ってたまるか」



高原は人を殺してきた。
技を奪い取り、殺したのだ。
あの時は、後悔もなかった、ためらいもなかった。
ただ力を求めるためだけに殺した。
その後残ったのは、最強と言う者の代償だ。
いろんな男が自分の所に来るようになった。
それでも、彼は自分の力に狂わなかった。
ただ、彼は力を正しく使ったのだ。



「じゃあ、俺は行くが…ついてくるか?」
「………そう、だな」
「フッ…よろしくな、名前はなんだ?」
「ラン…蘭堂かよこだ」
「ああ、よろしくな!ラン」

【真昼/A-5城内】
【高原日勝@LIVE A LIVE】
[状態]健康
[装備]バンテージ
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:主催を止める。
1:ランと行動する。
2:自分と同じ考えを持つ奴を探す。
3:乗るような奴がいれば、無理矢理でも止める。
[備考]
※現代編終了後からの参戦です。
※技はすべて覚えています。
【ラン@クリミナルガールズ】
[状態]健康
[装備]大盾
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合いには乗らない。
1:高原と行動。
2:みんなを探して守る。
[備考]
※少女地獄に突入してすぐからの参戦です。



【2】



「……はぁ」

誰もいなくなった本丸でオスカーはため息をついていた。

「今の僕を見たら、アイクはなんて言うんだろうな」

グレイルの代わりに隊長となったアイク…。
彼はきっとこんな殺し合いには乗らないのだろう。
しかし、僕にも考えはある。
優勝、それだけだ。
優勝すれば、皆を生き返らせれる。

「……よし、動く」

肩を適当に回す。
体の重さが残っているが、仕方ない。

「もう何も考えてはいけない…」

斧を持ちあげて、歩き出した。

【真昼/A-5城内本丸】
【オスカー@ファイアーエムブレム蒼炎の軌跡】
[状態]力が1減少、ダメージ(中)
[装備]鉄の斧
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:殺し合いに優勝する。
1:傭兵団と会ったら…。
2:高原と言う男を警戒。
[備考]
※19章「託されしもの」終了後からの参戦です。
※痛打により力が1減りました。



安心と信頼の――― 目次順 9.Q.彼はヒーローなのか?
START ラン [[]]
START 高原日勝 [[]]
START オスカー [[]]

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最終更新:2011年09月06日 22:25
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