参加者が近くで息絶えている。
腐敗も激しくて、恐らくもうずいぶんと前に殺された死体だろう。
血が気化してエグイ色に変化し、腐った死体からの激臭は吐き気を催すものだった。
だが、グロテスクさは感じられない。
恐怖のあまり狂い、緊張のあまり残酷さというものを忘れていた。
もしかすれば、この参加者は自分が殺したのかも知れない。
狂気に満ちそうな心を抑えながらも、今まで起きていた記憶の欠片を呼び戻す。
◇
田渕公平はもう長くない。
悪性リンパ腫で余命半年と言われてからもう数年以上は経過している。
死の淵から蘇ったが、もう今度は蘇ることが出来ないかもしれない。
体力は著しく低下して、病院に入院するしかなかった。
――――俺が死んでも誰も損しねぇんじゃねぇのか?
バンビ、うっちー、アニ。キャッツのメンバーは確かにあの場にいた。
出来れば、またみんなで馬鹿をしたいし最高の友達だ。
だから絶対に三人には死んで欲しくは無い。
・・・あれ?誰か忘れてねぇか?
「ってかなんでマスターいねぇんだよ!」
記憶を思い出してみてもあの特徴的な髪型の男はいなかった。
何で一人だけいねぇんだよ!?
思考を邪魔するように、誰かの叫び声が聞こえてくる。
「誰かいるのか!?」
もちろん、キレた。
「いねぇよバッーカ!!!」
【一日目/朝/F-1 ただの森】
【田淵公平@木更津キャッツアイ】
[状態]ガン及びガンによる体力低下
[装備]なし
[道具]基本支給品一式
[思考・行動]
基本:バンビ、アニ、うっちーと共に木更津に帰る。
1:死んだら誰か損するのか?
2:少しご機嫌斜め。
◇
「クソ!!何でだ!!何故・・・何故なんだ!?」
CTU捜査官ジャック・バウアー。妻や仲間を犠牲にしながらも国家に捧げて来た。
パーマー大統領暗殺、核弾頭爆破テロ、バイオテロ、エアーホースワン追撃、原発暴走、空港襲撃、神経ガステロ・・・・
もしも彼がいなかったら、どれだけの人々が犠牲なりどれだけの国がアメリカと対立しただろうか?
まだ、ウラジミール・ビエルコとヘンダーソンがテロを企てている。
殺されたパーマー大統領やエドガーのためにもここで死ぬわけにはいかない。
(それにしても、何故だ!?クロエやオードリー、死んだはずのキャッスルまで・・・・)
CTUはテロ対策ユニットだが、クロエとオードリーは非戦闘要員。
キャッスルはともかく、クロエとオードリーはかなり危険な状態にある。
もちろん仲間を見捨てるわけにはいかない。3人で絶対に助けて、主催者を殺す。
――――決意は固まった。そうなると他の参加者も同士では
殺し合いなどさせない。
支給されたハードボーラを構えて、誰かがいるらしき住居の扉を突き破る。
「誰かいるのか!?いたら返事をしろ!!」
誰もいないようだが警戒は緩めるわけにはいかない。
話によれば、禁止エリアに入れば死ぬ。だから、現在位置を把握しないといけない。
丁寧に英語と日本語で書かれている地図を開くと、だいたいは自分の現在位置を判断できた。
ガタン
妙な物音が聞こえると共にハードボーラーを構えながら身を低くした。
経験に長けた彼は逃げ出すまではしなかったが、戸惑いを捨て切れてない。
「誰だ!?いるのは分かっている!!!!」
静寂に浸った小屋は、狂気と不気味さに満たされている。
参加者の何人かは恐らく子供やテロに何も関係すらしない一般人の人々。
そんな人々が人を殺すであろうか。標的になるだけではないか。
「俺も殺したくない!!!出てこなければ容赦はしない!!!!」
でも相手は出てこない。
篭城に持ち込むか、後ろに回りこまれているか。もしかすれば逃げているかもしれない。
ドアを突き破り、引き金を指にかけると銃口を上げた。
とてつもない異臭が鼻の辺りに立ち込めている。
普通の人にしてみれば吐き気を催すほどであろうが、慣れというものから吐き気を催すほどのものではない。
異臭の正体は気化した血液と、腐敗の進みすぎた死体だった。
(クソ!!!とうとう死者が出てしまったか!!!!!)
拳銃を構えて立ち上がる。
一般人への発砲を控えたいものだが、なるべく先手を取らなければ殺されてしまうだろう。
引き金に指を掛けて裏口のドアを蹴破った。
仕掛けられていたブービートラップや待ち伏せと言うものは無い。
殺害者と思わしき足跡は市街地へと向かっている。
(市街地には一般人が!!!凶悪殺人犯をを行かせるわけにはいかない!!!)
唐突に誰かの声が聞こえてきた。
話していた言葉は聞き取れなかったが、もしかすれば助けを求めているのかもしれない。
「誰かいるのか!?」
緊迫した状況に、一刻の猶予も許さない。
が、しかし意外な返答が帰ってきた。
「いねぇよバッーカ!!!」
【一日目/朝/F-1 ただの森】
【ジャック・バウアー@24】
[状態]疲労極少
[装備]ハードボーラー
[道具]基本支給品一式
[思考・行動]
基本:一人でも多く助ける
1:オードリー、クロエ、キャッスルと合流する。
2:少しご機嫌斜め。
※参加者以外に一般市民が市街地にいると思い込んでいます。
◇
この参加者は自分が殺したのかも知れない。
そんな自分が殺していないのに、自分が過ちを犯してしまったような感覚に陥った。
参加者が小屋の中で死んでいる。
腐敗も激しくて、恐らくもうずいぶんと前に殺された死体だろう。
血が気化してエグイ色に変化し、腐った死体からの激臭は吐き気を催すものだった。
だが、グロテスクさは感じられない。
恐怖のあまり狂い、緊張のあまり残酷さというものを忘れていた。
(もう・・・どうすればいいか分からない・・・)
この参加者のように惨く殺されるのか?
体中をバラバラにされて殺されるのか?
法律なんて守らなくてはならないのか?
殺さないポリシーを捨てるべきなのか?
料理を作るために包丁をいつも握っていた。けど今度は人を殺すために持っている。
人を傷つけえるために包丁を振るうべきだ。
ドコン!!!!
壁が壊れるような鈍い音と砂埃が舞い散って、尋常じゃないゆれが伝わった。
包丁を持つの腕は震えていることはすぐに分かる。
生まれてこの方殺しをしたことの無い初心者が、すぐに人を刺し殺すことなど出来るわけが無い。
「誰かいるのか!?いたら返事をしろ!!」
追い討ちをかけるかのように低い声が小屋中に響き渡った。
相手は何を持っていて、殺し合いに乗っているのか?
緊張で体中に金縛りが起きたみたいに動かない。恐怖で震えている。
震える体中を奮い立たせ、裏口へ向かって走った。
【一日目/朝/F-1 小屋を出て少しのところ】
【鶴来民子@花咲くいろは】
[状態]緊張による混乱
[装備]キルオの包丁
[道具]基本支給品一式
[思考・行動]
基本:出会った人を警戒
1:まず何をすべきか?
2:殺し合いに乗るべきか?
START |
田淵公平 |
[[]] |
START |
ジャック・バウアー |
[[]] |
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鶴来民子 |
[[]] |
最終更新:2011年09月21日 20:51