炎VS鋼鉄

「どうなっている…?」


 獣のようにパーマのかかった茶色の髪に長く伸ばした髭。
 目の色はグリーンで大柄の白人。 野獣と言う言葉が誰よりも似合いそうな容姿をしている。
 名前はジェームズ・ハウレット―――――― またの名をウルヴァリン。
 骨は鋼鉄に改造されて、回復能力を持つ。無論、簡単には死なない。
 首元に伝わる冷たい感触に不快感を覚えた。


(こんなもので俺を殺すつもりか……?)


彼は死なない。
 頭で銃をぶち抜かれようと、剣で心臓を貫かれようと、毒を飲み干しても彼はもちろん死ねない。
 ウルヴァリンは無敵。
 殺せる武器も限られてくるが、そんなものは多いわけが無い。
 そんなウルヴァリンが初めて殺したのは、生みの親であった。
 彼は殺しというものに精通しきっていた。
 アメリカ建国からずっと従軍し、戦争と言うものには慣れている。
 しかし、ウルヴァリンは“殺し”の能力を平和のために使う。
 この戦争には、ただ怯えているだけの子供もいる。

もちろん、真っ先に狙われるのは彼らだ――――
絶対に、彼らを見捨てられるわけが無い――――


――――何が何でも…一人でも多く人を救う。


 この戦争を潰し、何が何でも生き残り無事に帰る。
 指と指の間から、鉄の刃を生やす。これも、彼の能力の一つだ。



「いるのは分かっている。殺し合いはするつもりは無い、出て来い。」


 優れた嗅覚と、戦いで培った洞察力。 テレパシーにも抵抗できるがこの戦争では無力だ。
 肩にぶら下げたバックを地面に落とすと、ウルヴァリンは身構える。

ミュータントではない。
人間の匂い。
だがどこかに違和感がある。


「あーあー…ばれちまったか…。」


 そこには人がいる。
 だが人ではない。




 橙色のテンガロンハットをかぶった黒い髪の毛の青年。
 ジーンズをはいているが、上半身は裸で丸腰だ。
 荒々しい口調の言葉からは、どんな強者にも喰らいつくような強さを感じる。

「死ね!!!陽炎!!!!」


 威勢のいい声と共に、片腕にとんでもない熱気を感じる。
 片腕を見た瞬間、腕は焼け着ていた革ジャンの袖は吹き飛び無くなっていた。
 残ったものは、焦げた皮膚と筋肉。そして鋼鉄で強化された骨。


「がああああああああああ!!!!」


 その声はまるで獣のように低く、恐ろしかった。
 化け物のような回復力と共に、片腕の焼かれ燃え尽きた部分が回復している。
 彼は死なない。いや…死ねないのだ。


「クソガキが!!!!」


 その言葉を放った瞬間、ウルヴァリンは宙高く舞う。
 ウルヴァリンの頭のなかには正義感と言うものは消え殺意しかない。
 飛び上がった反動で鋼鉄の爪を胸部に貫く。
 野獣のごとく暴れるウルヴァリンと苦しそうな顔を浮かべた青年。
 だが、それも一瞬。


「なーんちってなぁ!!!」


 腕にはまた高熱と燃え移った炎が
 貫いた腕は高熱で焼け落ちる。
 不気味な笑みを浮かべると、青年は口を開けた。


「残念だったなァ!!!!火拳!!!」


 青年から放たれた業火は、辺りにあった木々を焼き尽くした。
 ウルヴァリンも焼き焦がす。


「がああああああああああああああああ!!!!!!!」


 驚異的な速さのスピード。
 常人だったら反応すら出来ないであろう一撃だった。
 炎から飛び出した鉄骨の塊は紛れも無いウルヴァリン。
 鉄の骨格だけになりながらも頭部を切り裂く。


「無駄だ。俺は死なない。」


 帽子は真っ二つに破れ後方の遠くに吹き飛んでいく。
 青年は余裕の笑みで語り掛けるは、ウルヴァリンだった。
 相手も油断していただけに、驚きを隠せなかったのであろう。


「てめぇ…何しやがった!?」


 青年の頭からは出血が流れ、ウルヴァリンの片腕は鎔けかけている。
 そしてその腕には大量の水となったドライアイスの破片。


両者の悲鳴が一斉に辺りを埋め尽くした。


「かなり深手を負ったな…。」
「くっ……!!」


 青年は立ち上がる。
 片目は刃で切り裂かれ視力を失い、ギリギリの状況。
 対するウルヴァリンは深手を負ったが、脳が破壊されていないため回復している。

「殺すつもりは無い。この場から消えろ。」
「ッチ…そうさせてもらうよ。」


 ボン、という爆音。



 巻き上がったのは破片と共に舞い上がる粉塵。
 視界が悪くなり、嗅覚に頼るだけになったが辺りには参加者の匂いは無い。
 恐らく彼はウルヴァリンの言う事を素直に聞き消えたのだろう。


(あんな化け物もいるのか…!?)


 ウルヴァリンはそう、危険を感じながらも青年のものと思われる帽子を見つめている。




「クソ!!!反則だろうが…あんな奴…。」


 青年―――― ポートガス・D・エースは走っている。
 逃げている、と言って方が正しい。
 顔面左側から出血し、左目の眼球まで傷は達し失明している。


(殺せない…だと…?絶対に殺してやる…。)


 焼き尽くしても、焼き落としてやっても再生して水を使って能力を無効化させた。
 化け物のような執着心と、化け物のような体力の男。
 久しぶりに攻撃をまともに喰らい、深手を負った。
 自分の血の匂いを最期に嗅いだのはいつになるのだろうか?
 無論、目が失明したことなどは無いし、不老不死の怪物とであったことも戦ったことも無い。
―――――――――――― かなり『ヤバイ』状況 ――――――――――――――
 焼き尽くしても、焼き落としてやっても再生して水を使って能力を無効化させた。
 今まで名すら聞いたことの無いの無い悪魔の実を食べたのだろう。
 化け物のような執着心と、化け物のような体力の男。
 何もかも経験したことの無い最強の敵。
 攻撃も素早く、身体能力も高いと見える。
 そして、『火拳のエース』は決意する。


「だから…殺してやる。そしてルフィを優勝させる…。」



 エースは、弟を守る。
 ルフィを優勝させて、彼を生き延びさせる。
 あの男は、絶対にルフィの能力では殺せない。
 だから、なんとしても殺す。
 紛れも無いただ一人の家族を守るために。


(生きていてくれよ…ルフィ…。 )




 この戦いでは何か勝手が違う。
 もしかすれば、火力が落ちているのかもしれない。
 だから、あの怪物を殺すことが出来ず、目に攻撃を喰らった。

つまりこれは――――


能力の制限か?




つけられた爆弾首輪、突然現れた不死の怪物男、能力の制限。






――――――それは、いったい何を意味するのだろうか?




【一日目/朝/C-3・草原】
【ポートガス・D・エース @ONEPIECE】

[状態]顔の左半分に深手の傷 左目失明
[装備]なし
[道具]基本支給品一式など
[思考]
基本:ルフィを優勝させて他は殺す。
1:参加者を探し見つけしだい殺害する。
2:ウルヴァリンの殺害を実行する。
※悪魔の実の力が制限されている事に気付きました。





 ウルヴァリンは落ちていたコートを羽織った。
 ようやく朝を迎えて、暖かい日差しが野獣のを照らす。
 焼かれてこげ落ちた皮膚は完璧に回復し、見た目は常人にしか見えない。
 ウルヴァリンはその直射日光の下、歩いている。
 先ほどの青年を傷つけなければならなかった
 もしも彼が生還しても、元の生活に戻ることはかなり難しいであろう。


――――決してこの殺し合いに乗らない。

――――決して誰も傷つけない。

――――決して目の前で人は殺させない。


そして彼は決意した。絶対に生き残ると――――




――――それぞれ守るための二つの決意が、この戦いに何をもたらすのであろうか?


【一日目/朝/C-3・草原】
【ジェームズ・ハウレット @XMEN】
[状態]
[装備]なし
[道具]基本支給品一式など
[思考]
基本:なるべく人は助け、生還する。
1:殺し合いには乗らない
2:誰も傷つけない
3:目の前で殺し合いはさせない


結成!最悪のタッグ 投下順 刀じゃ斬れないものがある
]]|時間系列順|[[
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GAME START ポートガス・D・エース [[]]

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最終更新:2011年10月17日 17:26
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