2:あの子を夢見て肌も心も
「はぁ、はぁ……!」
稲垣葉月は息を切らしながら森の中を走る。
自分に突然襲い掛かった男から逃げるために。
ダァン!
「ひぃ!」
背後から銃声が響く度、葉月の中の恐怖は一層高まっていく。
いつ身体が銃弾に貫かれるか分からない、貫かれたら痛いどころでは済まされないだろう。
(どうして、どうしてこんな事に…! 助けて、誰か…レックス…レックス!)
自分と同じくこの
殺し合いに呼ばれている最愛の相手の名前を心の中で何度も呼びながら、葉月は必死で走り続けた。
そしていつしか、銃声は聞こえなくなった。
勇気を振り絞って立ち止まり背後を振り向くと、もう襲撃者の姿は無かった。
どうにか逃げ切れたようだ――――葉月は安堵し近くの樹木の根元に座り込む。
「…うっ…ううっ…怖い…」
緊張の糸が切れたのか、泣き出す葉月。
AV女優と言う職業柄危ない目には何度か遭ったが、本気で殺され掛けたのは生まれて初めてだった。
何より、いつも一緒にいた最愛の相手が傍にいない、今生きているのかも分からないと言う不安が、
彼女の精神を更に追い詰める。
「レックスぅ……どこにいるのよぉ」
寂しさ、不安、恐怖、苛立ち、負の感情ばかりが葉月の心を彩っていた。
◆◆◆
「見失ったか……」
手にボルトアクション小銃、三八式歩兵銃を持ったダークエルフの男が溜息をつく。
「…これで、良いんだよな」
彼――ダーエロは殺し合いに乗った。
理由は参加者にある、彼の想い人。
と言っても、その「想い」は世間一般で言う所の「ストーカー」行為に発展するなどいささか度を越えていた。
だが、その「想い」は本物だと――本人は自負している。
だからこそこのその想い人がこの殺し合いに参加させられていると分かった時、彼は殺し合いに乗る決意をしたのだ。
「ヘレンたんを生きて帰らせるためだ…!」
想い人の名前を呟くダーエロ。
想い人――ヘレンを生きて帰らせるために、優勝させるために、彼は修羅になる事を決心した。
例え相手が自分の知り合いだろうと、仲間だろうと、見せしめにされた自分の上司の妻子であろうと。
出会ったら、その手に掛けるつもりだった。
勿論、迷いが無い訳では無かったが、今の彼にそれ以外の考えは浮かばない。
獲物を捜すため、ダーエロは森の中を再び歩き始める。
【早朝/G-4森】
【稲垣葉月@オリキャラ】
[状態]肉体的疲労(中)、精神的疲労(大)
[装備]???
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考・行動]
基本:レックスに会いたい。
[備考]
※ロワ参加前からの参戦です。
※ダーエロの外見を記憶しました。
※ダーエロから離れた場所にいます。
【ダーエロ@VIPツクスレもしもシリーズ】
[状態]肉体的疲労(小)
[装備]三八式歩兵銃(5/5)
[持物]基本支給品一式、6.5mm×50SR弾(15)
[思考・行動]
基本:ヘレンたんを優勝させる。自分は自害する。
1:出来ればアレックス達や魔王城の仲間、娘様と嫁様には会いたくない。
[備考]
※稲垣葉月の外見を記憶しました。
※稲垣葉月から離れた場所にいます。
最終更新:2012年02月05日 17:24