58人の様々な種族の人々がそれぞれ個室に閉じ込められていた。
個室には大きなモニターが設置され、入口と思われる扉は固く閉ざされビクともしない。
全員の首には、黒い金属製の首輪がはめられていた。
突然、モニターが点き、身体の引き締まった赤い雄の竜が映し出される。
『初めまして、まずは自己紹介しよう。俺の名前はヒリューだ、知ってる奴もいるかな?
お前らに集まって貰ったのは、あるゲームをして貰うためだ。
これからして貰うゲームは…バトルロワイアル。
殺し合い。
お前らには殺し合いをして貰う。最後の一人になるまでな。
……身に覚えのある奴も結構いると思うが、どうだ? うん?
まあいい、とにかく、最後まで生き残った奴が優勝、生きて家に帰れるぞ。
……信じられないって奴もいるだろうから証拠、見せるよ』
画面が突然切り替わる。
猿轡をはめられ壁に手枷足枷で拘束された紫色の身体の大男が映し出される。
マントに水着に似た衣服、筋肉隆々の身体はRPGに登場する「魔王」を思わせる風貌。
事実、彼はとある世界の魔王であった。そして、彼の首にも黒い首輪がはめられている。
『彼はとある世界の魔王…妻子と部下をゲームに参加させると言ったら激怒してきたから、こうして見せしめになって貰う事にした。
彼の首に注目してくれ、お前らの首にも同じ首輪がはめられているはず…それはゲームを円滑に進めるための物だ。
無理に外そうとしたり、ゲームの邪魔をしたり、逃げようとしたりすれば……こうなるからな』
ピィーーーーー、バァン!!
短い電子音の後に、魔王の首輪が爆発し、鮮血が飛び散った。
魔王はしばらく血を吐きながらもがいていたが、やがてガクリと項垂れ脱力し、静かになった。
そして画面が再び切り替わり、ヒリューが映し出される。
『まあこんな所だ…流石に冗談でも何でも無い事は理解して貰えただろう?
クククッ……じゃあ、簡単にルールを説明しておくよ』
楽しそうに笑みを浮かべるヒリュー。
それを見た多くの者が凄まじく嫌悪感を持っただろう。
そして、しばらくの間、殺し合いの大まかなルールの説明がなされた。
◆
【基本ルール】
参加者全員で最後の一人になるまで殺し合って貰う。
最後まで生き残った一人が優勝者となり元の自分の世界へ帰る事が出来る。
参加者の間のやり取りに反則は無くゲーム会場の施設の利用も自由。
ゲームの確実な進行の為、参加者全員に特殊金属製の首輪を装着する。
首輪は無理に外そうとしたり、立入禁止エリアに進入したり、
主催者に刃向かったり(ゲーム進行に大幅な支障を来す恐れがあると判断された場合)
すると爆発する仕掛けになっている。首輪を爆破された参加者は死亡する。例外無し。
ゲーム開始の際、支給品の入ったデイパックを参加者に渡す。
デイパックは四次元構造で、参加者(死体含む)、明らかに規格外の物以外は、
何でも入れる事が出来重量も変わらない。
基本支給品一式として最初から入っている物は以下の通り。
■ルール小冊子
■地図
■名簿
■コンパス
■懐中電灯
■懐中時計
■メモ帳と鉛筆
■水と食糧
■武器などのランダム支給品(1~2個)
0:00、4:00、8:00、12:00、16:00、20:00に主催者からの放送が行われる。
内容は死者と禁止エリアの発表。放送から一時間後に指定のエリアが禁止エリアになる。
また、地図の外や上空100メートル以上も禁止エリア扱いとなっており、侵入すると首輪が作動する。
12時間新たな死者が出なかった場合、その時点での生存者全員の首輪を爆破する。
つまり優勝者無し(ゲームオーバー)となる。 また、参加者が全員死亡しても同様。
魔法や特殊能力の類は威力、効果を大幅減少。
ゲームを破綻しかねないものは使用不可能とする。
【時間帯表記】 ※早朝開始
早朝:4~6 朝:6~8 午前:8~10 昼:10~12 日中:12~14 午後:14~16
夕方:16~18 夜:18~20 夜中:20~22 真夜中:22~24 深夜:0~2 黎明:2~4
◆
『…まあこんな所だ…分からない事はルールの小冊子を読んでくれ。
…殺し合いを拒否しても結局は死ぬだけだからな? 肝に銘じておいてくれよ?
それじゃあ、ゲーム開始と行こうか、ハハハッ』
参加者の個室の中に催眠ガスが流し込まれ、参加者達は一斉に意識を失った。
参加者達が抱く感情は、怒り、困惑、悲しみ、沈黙、愉快、それぞれ違ったが、
薄れ行く意識の中、赤い邪竜の笑い声が聞こえるのだけは、全員同じだった。
【魔王@VIPツクスレ・もしもシリーズ 死亡確認】
【残り 58人】
【俺得バトルロワイアル6th GAME START】
≪オリキャラ紹介≫
【ヒリュー】
RPGファンタジー風世界のとある地方で一大勢力を築いている邪竜。20代半ば。
己の欲望の赴くまま行動する事を信条としており、更に頭も切れ戦闘能力も高い。
彼に惹かれて配下に加わる者も多い。精力絶倫。
最終更新:2012年02月14日 21:25