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ブラック★コックシューター

「あー、マジかよ。殺し合いなんて冗談じゃねえぜ」

全く、とんでもないことになってしまった。
いつものように、警備員と研究員に連れられて、実験室まで行く(と言うより強制連行か)途中だったのだが。
途中で何かが首筋に刺さったような感覚がした瞬間、意識が急に遠のいて行った……事までは覚えている。
しかし、その後の記憶が、どうにも……思い出せない。すっぽりと、抜け落ちている。
結局、どんなに思い出そうとしても思い出せないので、結局思い出そうとするのをやめた。

「ま、細けえことは気にしないってな……しかしどうすっかな。殺し合いだろ?こりゃ大変だ」

別に殺し合いに乗ってもいいし、乗らなくても良い。それは、自分の気分次第で変わることだ。
しかし、自分は殺人を犯すほど、頭はイカれてはいない……第一、全員殺してまわるなんて面倒だし。
……自分の力を使えば、人1人殺すくらい造作もない事ではあるが。
こう考えてみると、殺し合いに乗った奴を殺して行くのも、なかなか面白い試みかもしれない。
……ま、こまごましたことを決めるのは後にして、まずは荷物を検めてみることにした。

(何が入ってるんだろうな、これ?)

意識を取り戻した時、自分の近くに転がっていたバッグ。
そこそこ大きいが、まあ背負って行動する分には別に邪魔にはならないくらいの大きさだろうか?
とりあえず、自分的には邪魔にならないくらいだ、と思う……おっと、問題なのはバッグよりその中身だ。

「えーっと……鞘付きのナイフに銃……これ、警備の奴らが持ってるのと同じじゃねえか」

あいつらの事を考えると、あんまり良い気分はしない。いつも自分達の事を化け物でも見る様な目で見るからだ。
まあ、自分には人とは違う「力」が備わってはいるが……それ以外は普通の人間と同じだ。
だってのに、奴らってヤツは……。まあ、今こんなことに愚痴を言ってもどうしようもない。

(とりあえず、ナイフは足に装着出来るみたいだから足にして、銃は持って、と)

こんなもんでいいだろう。この装備と自分の力があれば、向かう所敵なし、と言った所だ。
どんな奴が襲い掛かって来ても―――特殊部隊が来ようと―――絶対に勝ってみせる自身がある。
まあ、あまり自分の力を過信しすぎると足元を掬われてしまうと言うのが世の常だ。
今まで歴史に名を残してきた暴君と呼ばれるような人間達も、自分の力を過信し驕っていたから滅びていった。
自分は、そんなヘマをやらかす気なんかない。

(さーて、荷物も分かった所で、どうするか決めるか)

まず、殺し合いに乗るのは除外する。これはさっきも言ったけど、やっぱ面倒なのだ。
次に、殺し合いに乗った奴らを殺して回ると言う案。これはなかなか悪くないが、ちょっと保留。
最後に、あのいけすかない野郎をぶっ殺して自由になる……のもいいが、何か足りない。
となると……やはり、あのいけすかねー男を殺して、殺し合いに乗ってる奴も殺すのがいいかもしれない。

「……我ながらナイスアイデア!」








「うあああ―――――!!」
「ふはははは!どうだ!俺の(検閲)の味は―――っ!」

ぐったりとしている男の体を依然抱きかかえながら、声を張りあげる。
地面を血で濡らすほど、ケツから出血しているのだ。おそらく、もう生きてはいないだろう。
しかし、自分には全く関係の無いことだ。ただ、自分の要求を満たしているだけなのだ、どこに非があろうか。
動かなくなった男から(検閲)を抜き、死体をその場に投げ捨てる。

「悪く思うなよ。恨むなら、このデカ過ぎる(検閲)を恨みな」

目が覚めた時に、たまたま近くを通りかかった、名も知らぬ男。
この男に恨みなどがある訳ではないが、自分の目に止まってしまったのが運のツキと言うものだろう。

(殺し合いか、ずいぶんと好都合じゃないか……)

殺しが平然と認められているなら、自分の欲求を満たすことが出来るではないか。
誰に咎められることもなく、自由に。心ゆくまで、たっぷりと。
……しかし、殺し合いとなれば、自分以外にもこうして別の形で欲求を発散させる奴がいるかもしれない。
そうなると、自分もゆっくり(検閲)している訳にもいかなくなってしまう。

(フフフ……どんな奴が出てこようと、俺の(検閲)で撃ち抜いてくれる)

男の血液やらが付着した自身の息子を、脱がせた相手の服で拭う。
さて、次はどこに行って欲望を満たそうか?……と言うか、ここはどこなのかイマイチ分かっていなかった。
……落ち着いて辺りを見回すと、ベンチや時刻表等があることから、駅のような場所だと分かる。
こんな状況で電車が走っているかは分からないが、電車と言うのはありがたい。
歩いて行くよりずっと楽だし、スピードもある。移動手段としては最高だ。

「……電車はまだ来なさそうだな」

時刻表通りに電車が来るなら、あと1、2分で電車が来る筈だ。
ここで大人しく電車が来るのを待っていてもいいのだが……ここは殺し合いの場だ。いつ襲われてもおかしくは無い。
そんな中で、のんびりベンチに座って待つのも……いや、こんなスリルを味わうのも、中々悪くはない。

(ふふん、もしかしたらまた男が通りかかるかもしれないからな……)

そう思ってベンチに深く腰かける。
夜の冷気で、ひんやりと冷やされたベンチの感触が、心地よいようで、なんだか物悲しかった。


カラーン……。







「んー……こりゃ駅か?こんな時に、電車なんか走ってんのか?」

殺し合いの真っ只中に、電車が走っているのを想像すると……なぜか、笑いがこみあげてくる。
移動手段としては優秀だろうが、如何せん音が……。近くにいた奴が音を聞きつけて、待ち伏せされるかもしれないし。
まあ、やろうと思えばそんな奴を殺す事なんて造作もないが、もし怪我なんかしたら面倒なことになる。
この辺りには、病院なんて物はない。怪我をしたら、満足な治療もできないのだ。

(……なーんか、誰かいるっぽいな……行ってみるか?それとも、スルーするか)

まず、行ってみた場合を頭の中でシミュレーションしてみる。
駅の中に、歩いて行くと人がいる。そいつが殺し合いうをする気なら……間違い無く俺を殺しにかかるだろう。
その時は、襲ってくる馬鹿野郎に現実の厳しさを体を以て分からせてやるだけだ。
もう1つ。中にいる人が、殺し合いをやる気がない・もしくは自分のようにあの男にムカついてる奴なら……。
そんな奴なら、別に争う必要もないから、ちょっと会話でも交わしてさようなら、くらいでいいだろう。

(……どの道、行ってみねえと分からねえよな)

自分にはその方面の技術はないが、なんとなく足音を消して駅の中にゆっくり入って行く。
駅の中は灯りが灯っていて、外とは比べられない程明るい、が電灯はありふれた蛍光灯を使っているようだ。
……このご時勢に、普通の蛍光灯か。LEDとか使ってもいいんじゃないか、とも思う。
まあ、この駅の外観も結構ボロかったし、しょうがないと言えばしょうがないのかもしれない……。

(思考が寄り道しすぎだろ俺。別にいいけど)

寄り道していた思考を、元の道に引き戻す。
足音を殺し、何とかホームと入り口の真ん中辺りまで来てはみたが、誰もいない。しかし、気配はする。
どこかに隠れているのだろうか?隠れて待ち伏せか、それとも怖くて何処かに隠れているのか、どちらかは分からない。
どっちにしろ、出て来て貰わなければ困る事には変わりが無い。

(ここで大声で呼びかけたりするのはバカがやることだ。俺の場合は……)

スッ、と足に付けた鞘からナイフを抜く。そして、それをおもむろに地面に投げ落とす。
カラーン……と、金属特有の音が、静寂を打ち破り辺りに響き渡る。
もし隠れているなら、この音を聞きつけてきっと出てくるに違いないだろう(上手く行くかは分からないが)。
……しかし、誰も出てこない。気配が消えていないことから、自分の目に付かないように逃げた訳でもないだろうし。

(……おかしいな。出て来てもいいだろうに)

出てこないならどうしようもない。自分から、行くしか無い。そう思っていた時……。
電車が、けたたましい音を立ててホームに入ってくる。そうか、電車が来る時間が来たのか。
……ちょっと待った。電車が来たと言う事は……もし、ホームに誰かが隠れていたなら、電車に乗って逃げられてしまう。

「……待てっ!」

その後は、反射的にホームの方に飛び出していた。
……しかし、人影はない。もう電車に乗ってしまったのか、それとも他の場所に隠れていたのか。
もしかして、電車の中にいるのかと思って中を覗いてみるも、人影はない。やはり、他の場所に隠れていたのだろうか?
そうしている内に、電車のドアが閉まり、ゆっくりと電車が発車していく。

「この野郎!!『レールガン』!!」

その掛け声と共に、銃の様に構えた指の先から電撃が電車に向けて一直線に飛んで行く。
指から放たれた電撃は、そのまま一直線に飛んで車体を焦がす……かに思えた。
しかし、その思いとは裏腹に、車体は焦げるどころか傷すらついていない。

(マジかよ……むむ、俺としたことが……ん?)

ふと、ホームの端に目をやると、誰かが倒れている。しかも……全裸で。
慌てて駆け寄り、首筋に手を当ててみるが、既に脈はない。一体、誰がこんな酷い事を……。
こいつが誰かは分からないが、誰かが殺したと言うのは間違いない。

(何てこった……こりゃ酷いな。これほど死んでも死に切れない死に方ってあるのか)



【一日目・深夜/A-4】
【被験体02号@オリジナル
[状態]:健康
[装備]:H&K MP5(30/30)、サバイバルナイフ@MGS3
[所持品]:支給品一式
[思考・行動]
基本:あの男と殺し合いをやる奴らを殺す。
1:こいつを殺した奴を見つけねえと……

【探検隊◆mkzhpRgp3Y@オカルト 死亡】
死因:肛門裂傷








「うおおっ!……今のはっ!?」

突然、揺れが電車を襲う。一体、この揺れの正体は何だ?と思い、思わず身を潜めていたトイレから飛び出す。
しかし、電車には特に変わった様子もなく、普通に走っている。もしかして、線路にあった石でも撥ね飛ばしたのか。
……にしては、かなり揺れていたが。あれほどの揺れがあったら、脱線してしまいそうな物だが……。
そんな揺れでも脱線しないとは、一体どうなっているんだ。

(まあ、何もないならそれでいい。しかし、あの時は焦ったぜ……)

時間はほんの少し巻き戻る。そう、あの金属音がした時まで。



カラーン……。
今まで静かだった駅の中に、突然響く金属音。誰かが、近くにいる……?にしても、この金属音は一体なんだ?
少し顔を出して、音のした方を見てみると……銃を持った男が、辺りを見回している。
その姿に驚き、慌てて顔を引っ込める。銃を持っている奴が近くにいるとは……!
どうしようかと思っていた矢先。

(……電車か!)

半ば逃げ込むように、車内に駆け込み、そのまま車内のトイレに隠れる。
内側からトイレの鍵をかけたことを確認すると、溜息をつきながら便座に腰かけた。
もしあの男が電車に乗って来たら、もしかすると電車の中を歩き回るかもしれない。その時、間違い無くここに気づく。
こんな薄い扉では、もし見つかった時の時間稼ぎにもならないかもしれないが、気休め程度にはなる。

(見つかってなければいいんだが)

そうしている内に、電車の扉の閉まる音が聞こえてくる。

「この……『レール……」



そして、今に至ると言う訳だ。
あの時、男が電車に乗って来ていたら……姿を伺った時、見つかっていたら……ヤバかっただろう。
最後に聞こえてきた男の声も気になるが、今は対して問題ではない。

「何にせよ、上手く逃げ切ったんだからよしとしよう……」




【一日目・深夜/A-4付近:電車内:トイレ】
【日高良司@ヤマジュン】
[状態]:健康、息子丸出し
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、不明支給品×2
[思考・行動]
基本:男を襲って自分の欲望を満たす。
1:何とか助かったな……
2:レザーを付けるとすぐ勃ちやがる



≪参加者紹介≫
【名前】 不明(被験体02号)
【性別/年齢/職業】 男/不明/無職
【特徴】 170cm程度の、見た目は普通の青年。
【特殊能力】 体から電撃を発する事ができる。
【能力説明】 体内で発電し、電気を体に貯めていざと言う時には任意で放出することができる。
         指を銃の様にして電撃を発射したり、電磁波を発生させて弾丸の軌道を逸らすこともできる。
【備考】 他の被験体と同じく、大量に打たれた薬のせいで記憶が消失している。
      消失した名前の代わりに、「被験体02号」と言う名前を与えられた。


≪支給品紹介≫
【サバイバルナイフ@MGS3】
被験体02号に支給。
バーチャスミッション・スネークイーター作戦双方で、最初から装備に入っているナイフ。


ウホッ!いい神父 投下順 冷静と不安
GAME START 日高良司 [[]]
GAME START 被験体02号 [[]]
GAME START 探検隊◆mkzhpRgp3Y GAME OVER

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最終更新:2011年12月26日 19:27
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