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それは誰もが通るはしかのようなもの

「ふふ、これが円環の理に導かれた末の……いや、もしかしてあの組織が動き出しているのかしら」

 巴マミはしたり顔で空を見る。
 眼前で脳髄を吹き飛ばされた人。
 殺し合いを強要された絶望的な状況。
 成る程、面白い状況だとマミは思う。

「生き残る為には他を蹴落とさなければいけない状況、バトルロワイアル―――極限の絶望とは良く言ったものね」

 巴マミは魔法少女である。
 他を凌駕する実力を持つ彼女は、戦うことを決意する。
 弱気を救う為に、戦う。
 その思考に至るに迷いはなかった。

「何処の誰だか知らないけど、私を参加させたことは間違いよ。私があなたに絶望をくれてやるわ―――もちろん極限の絶望を、ね」

 巴マミは魔法少女である。
 わずか十数年しか生きていない彼女は、想像も絶する生活を送ってきた。
 戦いに満ちた、命がけに満ちた日々。
 それでも巴マミはぶれることはなかった。

「極限の絶望……フフ、極限の絶望か……」

 巴マミは魔法少女である。
 絶望が確定付けられた悲劇の存在。それが魔法少女である。
 だが、巴マミはその事実を知ってか知らずか、道を行く。
 己が内に湧く感情に従って。


「良いセンスよ。それだけは褒めておくわ」


 巴マミは魔法少女であり―――そして、厨二病患者である。
 マミはドヤ顔全開で呟きながら、殺し合いの場を進んでいった。






(見られている……わね)

 巴マミがその存在に気付いたのは、歩き始めて十数分が経過した時であった。
 誰かの視線を感じる。
 マミは僅かに口角を上げて、立ち止まる。

「そこのアナタ、かくれんぼはもう終わりよ。出て来たらどう?」

 言葉と共にマミの身体が光に包まれる。
 一瞬の発光の直後に現れたマミの姿は、既に変化していた。
 頭の上にちょこんと乗った黒色の帽子に、黄色のミニスカート。
 マミの金色の頭髪と相まって、その姿は非常に明るい様相を見せていた。
 そして、その両手には二丁のマスケット銃が握られている。
 二つの銃口は暗闇の森林に向けられていた。

「出て来ないのは構わないけど――――――どうなっても知らないわよ?」

 その言葉に嘘はなかった。
 引き金を引く心構えは既に存在している。
 事実、数瞬の後、巴マミはマスケット銃の引き金を引き絞ることとなった。

「―――――――――ッ!!」

 森林の奥から飛来してきた『何か』に対して、巴マミは弾丸を撃ち放った。
 が、弾丸がその『何か』を撃ち落すことはない。
 その『何か』は二発の弾丸が直撃して尚も勢いを落とさず、マミ目掛けて進んできた。

「くっ!?」

 魔法少女として向上した身体能力は、ギリギリのところで回避を成功させた。
 マミの視線が飛んできた『何か』を捉える。
 それは、龍であった。
 黄色に彩られた龍の造り物が地面を穿っている。

(これは―――!?)

 と、マミが思考を回す隙に、追撃が来る。
 先程と同様の黄色の龍が、同様の位置から飛んできた。
 マミは冷静に再度の跳躍を見せる。宙に浮かびながら、新たなマスケット銃を発現させた。

「そこっ!」

 龍を回避したマミが引き金を絞る。
 龍が飛んできた地点へと的確に。
 ガキンと、金属がぶつかり合うような音が響いた。

「やるな。俺のドラゴニックアーツを避けるとは」

 油断なく着地したマミに声が投げられる。
 声は森林の向こうから飛んできた。
 同時に暗闇の中から歩き出る者がいた。
 マミへと黄色の龍を飛ばし、そして銃弾に穿たれた者。
 その参加者の姿は―――

「……あら、あなた不思議な身体をしているのね」

 ―――そう、人間のものとは違っていた。
 角々しい身体は造り物のような硬質感がある。
 鎧のような緑色の胴体に、正中に光る赤色の宝玉。
 頭部には天へと伸びる二本角。
 そして、緑色のカメラアイ。
 その姿に、マミは見覚えがあった。
 ほんの十数分前にも見た因縁の相手―――自分たちに殺し合いを強要させた何者かと、眼前の存在は、姿形が似通っていた。
 マミは警戒を解かずに眼前の存在を見据える。
 魔女とも使い魔とも違う異質の存在に、マミは警戒を強めていた。

「あなたは何者?」
「俺の名はアヒャッポウ。最強のドラゴン使いだ。俺の相棒に相応しいかどうか、少し試させてもらった。悪かったな」
「唐突に現れて随分な物言いね」
「すまない」
「あら思いの外素直ね」

 アヒャッポウと名乗った男(?)の言葉に、悪意は感じられない。
 どうやら本当に実力を知りたかっただけなのか。
 だが、そう簡単に警戒を解く事などできる訳がない。
 マミはマスケット銃の銃口をアヒャッポウへと向けた。

「―――で、あなたは中々不思議な身体をしているようだけど、さっきの怪物と何か関係しているのかしら?」
「関係しているといえば、しているな」

 突きつけられた銃口にアヒャッポウは動揺を見せない。
 一度息を吸い、言葉を放つ。

「奴は―――ガンダム。エクストリームガンダムだ」
「……ガンダム……」

 ガンダム。
 マミにも聞き覚えのある名だが、どうにもあやふやである。
 はっきりとコレだと言えないもどかしさがあった。

「奴は世界を破壊し、己の理想とする世界を創り出そうとしている―――エゴの塊だ」
「何故……あなたはそのことを知っているの?」
「……悪いが、思い出せない。ただ俺は奴と戦ったことがある気がする。そう、何度も」

 龍の腕を見詰めながら、アヒャッポウは呟く。
 無機質な顔から感情を読むことはできないが、声色には滾りがあった。

「俺はこんな殺し合いなどで死ぬつもりはない。だが、力無き他の参加者を殺して生き延びる事もできない」
「……同感ね」
「だから、俺は奴と敵対しようと思う。奴―――エクストリームガンダムと」

 マミは思う。
 この存在は、本当にあの存在と敵対しようとしている。
 確かにその言葉を信じるには余りに信憑性がない。
 問答無用で襲いかかってきた事だって非常識極まりない。
 だが―――その言葉が嘘だとも思えない。

「だから、君に俺の相棒と―――奴の牙城を崩す黄昏の旋風となって欲しい」
「……黄昏の、旋風……」
「俺と共にこの殺戮劇を打破するのだ。頼む」
「……分かったわ、アヒャッポウ。手を貸してあげるわ」

 だから、巴マミはアヒャッポウの頼みを受諾する。
 眼前の存在は謎である。
 だが、もう一つの謎―――エクストリームガンダムとやらに関わりのある存在でもあるようだ。
 危険人物ならば排除すれば良い。ただ、それだけだ。

「私は巴マミ。よろしくね」
「ああ、よろしく頼む」

 魔法少女とガンダム。
 何もかもが異なる二つの人外が並んで歩き始める。
 ただ一つ。唯一といって良い共通点が二人には存在する。

「それと……一つだけ頼みがある」
「? 何かしら?」
「俺の事はドラゴンと呼んでくれ。それが俺の真名だ」
「分かったわ、ドラゴン」


 それは―――中二病の罹患者だという事。
 兎にも角にも、二人の人外が並んで進んでいく。


【一日目/深夜/E-5・森林】
【巴マミ@魔法少女まどか☆マギカ
[状態]健康、中二病
[装備]なし、ソウルジェム(濁りなし)
[道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考]
基本:殺し合いを打開する
1:ドラゴンと行動する。ただし警戒は怠らない
[備考]
※本編・死亡前からの参戦です。ニコ動補正で中二病全開です


【アヒャッポウ@ドラゴンは2000一強(EXVSプレイ動画)】
[状態]健康、ドラゴンガンダム、中二病
[装備]なし
[道具]基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考]
基本:殺し合いを打開し、エクストリームガンダムを撃破する
1:マミと行動する。
[備考]
※姿はドラゴンガンダムそのままです。



『動画紹介:ドラゴンは2000一強』
アーケード対戦ゲーム「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」のプレイ動画。プレイキャラはドラゴンガンダム。
プレイ内容もさることながら、中二病全開の投コメが秀逸である


クズなまどかが優勝したがっているようです。~ほぼイキかけたイチローが御☆退☆散~ 投下順 その視聴者が最後に見たアナタの姿は全力でした
GAME START 巴マミ [[]]
GAME START アヒャッポウ [[]]

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最終更新:2011年12月09日 23:32
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