17:三匹を斬る
灰色の狼獣人の少女、エルフィは、森の中で一人、困惑した顔を浮かべていた。
「……どうして……私は死んだはずじゃ……」
彼女は一度死んだはずだった、顔を撃ち抜かれて。
しかし撃ち抜かれた傷は嘘のように消え、元の顔に戻っているようだった。
鏡を見た訳では無いので実際今の自分の顔がどうなっているのか彼女自身はまだ分からなかったが。
だが、一体なぜ死んだはずの自分が今こうして生きているのだろうか。
いくら考えても、少女に答えが導き出せるはずも無い。
「…考えていても仕方無いか…支給品、確認してみよ」
思考を切り上げ自分の支給品を確認し始めるエルフィ。
デイパックを開け、漁ると、一振りの刀が入っていた。
「刀? 日本刀…? 説明書…これか…何これ、『鬼丸』としか書いてない…」
説明書には刀の銘だろうか、「鬼丸」の二文字しか書かれていなかった。
ずしりと重量があり、鞘や鍔には凝った絵柄や装飾が施され、非常に年季を感じさせるその刀。
もっともエルフィは日本刀に関する知識などこれっぽっちも持ち合わせていないのだが。
「重いけど、折角武器が支給されたし……装備しとこう」
エルフィはその刀の鞘を少し抜いた。
ぎらりと光を反射する白刃がエルフィの目に入る。
「……」
その瞬間――――エルフィの目付きが変わった。
「あら、貴方もこの
殺し合いに? ねぇ、私達――――」
黒いブレザーを着た狐の少女の胴を、横に真っ二つにした。
「……え? な、何、うわ、ちょっと、待っ」
次に白い猫の少女の胸を刺し貫いた。
「あ、あ? あああぁああ!? い、嫌、そんな、やめ、て!」
泣き叫んで逃げようとした金髪ツインテールの少女の背中に斬撃を加えた。
「アハハハハハハハハッ……」
狼の少女の笑い声が森に響く。
その手には血に濡れた刀、鬼丸が握られている。
普段の彼女を知る者が、今の彼女を見たら、きっと同一人物だとは思えないであろう。
「……フフッ」
鋭い牙を剥き出しにやりと笑みを浮かべ、少女――エルフィは三つの斬殺死体が横たわる現場から歩き去った。
「…行ったか?」
エルフィが去って数分後、三人の死体からそう離れていない場所の地面が盛り上がった。
枯れ草や木の枝を掻き分け、紫と白の毛皮を持った雌の獣竜が姿を現す。
身体に付着した土や木の葉を払い落し、雌竜――ゲレートは三人の死体に近付く。
「酷いな……」
余りに無惨な殺され方の三人を目にしてゲレートは気の毒そうに呟く。
「あいつは何なんだ…? 剣の使い手か? いや…本人よりむしろ刀の方から嫌な感じがしたが……。
……すまない、お前達の荷物は貰って行くぞ。私のは風邪薬だけだったからな」
少し引け目を感じつつ、ゲレートは残された三人の荷物を調べ始めた。
狐の少女からは、木刀と膣鏡、白い猫の少女からは、九九式短小銃と予備弾、金髪ツインテールの少女からは、
M39卵型手榴弾三つを手に入れる。
「…あんな奴とは出来ればもう会いたく無いな、早く誠を捜そう」
九九式短小銃を装備し、ゲレートは先程の狼少女とは別の方向に向け歩き始める。
【伊賀榛名@オリキャラ 死亡確認】
【太田かずみ@オリキャラ 死亡確認】
【東儀由利恵@オリキャラ 死亡確認】
【残り 40人】
【早朝/C-2森】
【エルフィ@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]精神被支配(妖刀鬼丸)
[装備]妖刀鬼丸
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
基本:斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※妖刀に呪われ精神を支配されています。
※ゲレートには気付いていません。
【ゲレート@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]九九式短小銃(5/5)
[持物]基本支給品一式、7.7mm×58弾(10)、木刀、膣鏡、M39卵型手榴弾(3)、風邪薬
[思考・行動]
基本:誠を捜してこの殺し合いから脱出したい。
1:さっきの少女(エルフィ)には要注意。
[備考]
※ロワ参加前からの参戦です。
※エルフィ(名前は知らない)の外見を記憶しました。
| GAME START |
エルフィ |
036:現を零し歩く |
| GAME START |
伊賀榛名 |
死亡 |
| GAME START |
太田かずみ |
死亡 |
| GAME START |
東儀由利恵 |
死亡 |
| GAME START |
ゲレート |
028:一人は何だか寂しいね、だから |
最終更新:2012年02月15日 01:07