3 哀・愛・会
【酷薄】
愛と言うものは何でしょう。
それは法律に決められた物のみ許される物なのでしょうか。
私はそうは思いません。
愛があればどんな障害だって越えられると信じています。
それがわたしの幻想だとしても。
それを追い続ければいつか叶う。
「大好きだよ、お兄ちゃん」
私はいつだってそばにいるつもりだった。
だけどそれは、雪の如く溶けてしまう悲しい夢だった。
殺し合い、一人しか生き残れない。
そんな信じられないような事が起きてしまったのです。
私は怖くなりました。
死ぬ事がでしょうか?
いいえ――――違います。
お兄ちゃんと離れ離れになるかもしれないからです。
一緒に居たいのに居れない。
それはどれだけ辛く悲しい事なのでしょうか。
今の私にはわかりません。
分かりたくもありません。
それが怖いから私は現実から目を背ける。
それは所詮妄想だと笑い飛ばす。
それができるのはいつまでなんでしょうか。
私は、怖くて――――怖くて――――たまりません。
【施行】
さて、今の現状を説明しよう。
一人、あの男を殺した瞬間、眠気に襲われた。
そして、見えないところにいて、殺し合いが行われるのを聞いた。
さて――――今、僕はただ道の真ん中で立っていた。
殺し合い、と言う単語には聞き覚えがあった。
それは間違いのない、確かに聞いたものだ。
あの場には兄さんがいた。
だが―――この場には兄さんがいない。
兄さんがいれば脱出と言う希望もあっただろう。
でも、兄さんはここにいないのだから、無理に決まっている。
「……どうしようかな」
つぶやいてみたものの、動向が決まらない。
いや―――正確には決まっている。
他人を利用して優勝する、それ一つだ。
しかし、僕にはそれが無謀にしか考えられない。
兄さんみたいに頭が働けば優勝なんて簡単だし、脱出だって容易いだろう。
だが、ここにいるのは先ほども言ったとおり僕だけだ。
正直なところ、八方塞だ。
どっちに向かったところで成功するイメージができない。
悲観主義と言うよりは、なんと言うのだろうか。
いやな予感しかしない―――というのが正解か。
まぁ、動かない事には分からない。
兄さんとは違って僕は凡人だ。
動きまわるって言うのが定石だと思う。
とりあえず、付近の探索を始めよう。
【曹禺】
「どうも、初めまして」
「……初めまして」
私は、目の前に現れた可愛い見た目の子に声をかけられた。
中性的な顔、男とも女ともとれる声質、そしてなにより、妖しい雰囲気だ。
怪しいではない、妖しいだ。
何かが普通の人間とはズレている。
それが私の第一印象だ。
「私の名前は真田美緒です…貴方の名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「青木百合です、よろしくお願いします、真田さん」
挨拶も自己紹介も男性とも女性ともとれるもの。
他人を騙そうというスタイルと取れる。
警戒するに越したことはない、それが私の勘が言っていた。
「実は私、兄がいるんです―――とても頭がよくて、格好良くて、憧れなんです」
「―――へぇ、そうなんですか」
なぜ急に話を振ってきたのか。
それが最初の時点では分からなかった。
だが、少し考えてみれば簡単だ。
真田さんはきっと名簿を全部見ている。
そして、お兄ちゃんの名前を見ている。
兄弟という予想をつけて、話題のネタにした。
そう取るのが正解であろう。
「私は兄さんの事を、とても尊敬しているんです。
誰よりも格好良くて、頭が良くて、優しいんです」
「……わたしのお兄ちゃんだって、格好いいんだから…」
「どうかしました?」
「いいえ、何でも無いです」
つい、素が少し出てしまった。
相手のペースにのまれれば情報が出てしまう。
それだけは阻止したい、お兄ちゃんについて知られて何かあったら…。
なんて思うとすごく怖い。
特にこの何を考えているか分からない相手なのである。
ちょっとした油断で大変な事になる。
「まぁ、私は兄さんの事を最高の人だと思っているんですよ。
あの人以上にすごい兄なんていない、私はそう思っているんですよ?」
「………」
「まぁ、居るわけが無いんですよね、結局は、
今までに私自身も見た事が無いんだから、居るわけが無いんですよ。
実際いるなら見てみたいと思いますよ」
「…お兄ちゃんは」
「どうしました?」
「お兄ちゃんはあなたのお兄さんなんかより格好いいの!
運動だってできるし、頭は…置いておいて!誰にだって優しいし!
私の事をずっと守ってくれたし!誰よりも私を思ってくれてるもん!」
「うはwwwブラコン美少女`sktkrwwwテンション上がってきたwwww
ボーイッシュな女の子の敬愛的なブラコンッ!
普段クールなのに兄がかかわると甘えん坊な性格に戻る熱愛的なブラコンッ!
素晴らしいっ!ビューティフル!ヒャッフウウウウウ!!!」
二人の間を裂いたのは一人の男の声だった。
二人が声をした方向を見ると、そこにいたのは凄まじい体格の男だった。
なにやら叫んでいるご様子だった。
青木百合と真田美緒の二人は顔を見合った。
何かを合致したように頷くと、二人かかって男に襲いかかった。
「え、ちょ、な、なにをゴブァ!」
しばらく、何かを殴るような音が住宅街には響いたという。
それが何の音かは分からない。
ただ一つ、豚の鳴き声みたいなものがたまに上がっていたそうだ。
【朝/F-5住宅街】
【青木百合@他の方のオリキャラ】
[状態]健康
[所持品]基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:お兄ちゃんを探す
1:真田美緒を警戒
[備考]
※DOLロワ参戦前からの参戦です
【真田美緒@他の方のオリキャラ】
[状態]健康
[所持品]基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:他人を利用して生き残る
1:青木百合の関係者の情報を得る
[備考]
※俺得オリロワにて安藤裕一殺害直後からの参戦です
【山田一二三@ダンガンロンパ】
[状態]ボコボコ
[所持品]基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:どうすれば…
1:……
2:僕は死んだはずでは…?
[備考]
※本編死亡後からの参戦です
最終更新:2012年02月04日 22:46