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信じる者は救われない

6 信じる者は救われない



「…緊急事態<メーデー>だ」

牛舎にて一人の男が声を震わせながらつぶやいていた。
彼の名前は灰葉スミオ、エニグマと言うものに呼ばれ、e-testなるものを受けていた生徒の1人である。
そのe-testが終わり、これからが正念場と言ったところであった。
だが、待っていたのは殺し合い
それは灰葉スミオにとっては怒りしか抱かなかった。
彼は、お人よしである。
そして、誰よりも優しい。
敵であろうが、人を疑う事を知らないような人物だ。
そんな人間がこの殺し合いに呼ばれてする行動は簡単だ。

「…安心院なじみ、俺はお前を許さない!絶対にこんな殺し合いなど、潰してやるのだっ!」
「叫ぶのは良いが、後ろに敵がいた時どうするんだ」
「っうおぉ!…お、驚かすなっ!心臓に悪いだろう!」
「悪かったな…俺は刻命裕也だ」
「俺は灰葉スミオだっ!よろしくな、裕也!」
「名前呼びはやめろ…気色悪い」
「気にするなっ!とにかくよろしく頼む!」

スミオが手を出すが、刻命はしかめっ面をする。
一つため息を吐いて刻命は手を握る。

「よろしくなっ!では行こうではないか!」
「……そうだな、だが」

外に出ようと刻命に背中を向けていたため、顔が見えなかった。
だが、何か今までの声のトーンと違った気がした。
刻命の方を向こうとすると、胸部に違和感を感じた。
そこから徐々に熱いものが出ていく感触があった。

「あ、な…なんで、だ」
「……初対面の俺を信じるなんて、馬鹿にもほどがあるな…まぁ、他人を信じて死ぬなんて言うのは傑作だな…」

灰葉スミオは前のめりに倒れる。
ポケットから落ちた携帯電話には、刻命裕也の名前があった。
今となっては遅い、灰葉スミオの能力。
携帯電話を確認していれば、こうはならなかったのかもしれない。
だが、これがお人よしの末路である。
信じる者は救われない、それがこの殺し合いでの鉄則だ。

「ハハッハア!いいな…!人を殺すって言うのは…!」

刻命は右手に持った果物ナイフを指で回しながら牛舎から出て行った。

【灰葉スミオ@eniguma【エニグマ】 脱落】
【残り人数 99人】

【朝/H-4】
【刻命裕也@コープスパーティ】
[状態]健康
[所持品]基本支給品、果物ナイフ@現実
[思考・状況]
基本:殺し合いを楽しむ
1:とりあえずうろつく
[備考]
※Chapter3にて持田由香と会う前からの参戦です

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惡の獣 SS順 DEAD or DEAD
START 刻命裕也 [[]]
START 灰葉スミオ 脱落

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最終更新:2012年03月29日 14:49
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