10 もう一度やり直せるなら
直枝理樹――――彼について語る事は多い。
だが、ここでは数個に絞って話そう。
彼は普通の少年なのだ。
リトルバスターズと言う野球チームに所属していた少年。
それが例え誰かによって作られた夢であってもだ。
彼は、世界の秘密を解いた。
そして、夢は終わって彼は現実へと戻った。
そこは考え付く中でも最悪に近いものだった。
生き残ったのは、彼と彼の好きな少女。
直枝理樹と、棗鈴の二人だけだった。
二人は逃げた、そこから、倒れるまで。
そして、目が覚めたら病院にいた。
そこにいたのは、メンバー全員、ではなく一人だけだった。
みんな死んでしまった、もう二人しかいないんだ。
彼に残った考え、それは一つだけだった。
ずっと、何があっても守っていこうと。
◆ ◆
「……え?」
直枝理樹は名簿に目を通しているときに声を上げた。
とある名前のところで彼の視線が集中している。
『井ノ原真人』――――彼のルームメイトであり自分を守ってくれた親友だ。
見間違えるはずがない、一字とも違っていない。
他にも、三枝葉留佳と宮沢謙吾の二人の名前もあった。
同姓同名かもしれない、けれどもそれにしては数が多すぎる。
一人同じ名前の人がいてもおかしくはない。
けれど、いるのは三人だ。
そんな確率は低いだろう。
しかし、彼は同一人物だと断言できなかった。
理由は簡単、死んでいると分かっているからだ。
死んでいるのに、名前が載っている。
この矛盾が彼には理解できなかった。
だが――――そこで頭に一つだけ言葉が蘇った。
『人の命?当たり前だ、こちらにはその力があるからね』
こちらにはその力がある。
そう彼女は言ったはずだ。
もし、だ。
この
殺し合いで優勝すれば、皆でまた日常に帰れるのだろうか。
きっと、帰れるはずだ。
だが、まだ分からない。
あって本物でなければ本当の事だと実証できない。
そして何より、殺し合いに乗ると言う事は、一つの試練を超える事と同等だった。
「鈴――――僕は、どうすればいいんだろう」
棗鈴、彼女もまたこの殺し合いの参加者だった。
彼の大事な人であり、唯一無二の自分以外の生き残り。
それを彼が殺せる自信などなかった。
「どうすればいいんだろう、わからないよ……」
彼は迷っていた。
どうすればいのかと。
彼は、まだ強くはない。
自分の行動に後悔することだって多い。
「どうすればいいのかな……教えてよ……恭介」
死んでしまったリトルバスターズのリーダー、そして理樹の憧れの人物。
しかし、彼は今ここにはいない。
誰かに頼る事ばかりの彼が、この先どうなるのか。
それはまだ、分からない。
【朝/B-8】
【直枝理樹@リトルバスターズ!】
[状態]迷い
[所持品]基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗る?乗らない?
1:鈴を……?
2:皆の名前については…
[備考]
※Refrainにて、バスから逃げて病院で目覚めてすぐからの参戦です
最終更新:2012年03月29日 14:47