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アイツは俺をバカにした、つまらない現実を教えた

45:アイツは俺をバカにした、つまらない現実を教えた

◆VxAX.uhVsMは商店街をうろついていた。

「ん……」

前方のとある店の扉が開き中から男が出てきた。
銀髪の、黒い服を着た青年。
Vxは青年の事を知っていた。

「なぁあんた」
「あぁ? 俺?」

Vxはその青年に声を掛け、青年はだるそうに返事をした。

「あんた氷室勝好だろ?」
「……俺の事、知ってんだ。俺はあんたの事全く知らないけど」
「やっぱりそうか、んで、単刀直入に訊くけどさ……あんた殺し合いに乗ってる?」
「……」

その質問に勝好は返答せず代わりに持っていた突撃銃M16A1の銃口をVxに向けた。
慌ててVxは両手を上に上げホールドアップの姿勢を取る。

「おいおい待て待て、話があるんだよ」
「見ず知らずのあんたが俺に? 何だよ、遺言なら聞いてやっけど?」
「遺言はまだ先だ、今じゃない、まず話を聞いてくれよ」
「何だよ」

勝好に銃を下ろさせると、Vxは話し始める。

「生き残りも少なくなって、この殺し合いに反対している奴らはきっと徒党を組んでいる事が多いと思うんだよ」
「ああ」
「でもさ、殺し合いに乗ってる奴って基本一人じゃないか、だから多勢に無勢になり易いと思うんだが」
「ああ」
「んで何が言いたいのかと言うと、俺も殺し合いに乗っているからな」
「ああ…て、あ?」

「共闘って、どうだ?」

「……はぁ??」

何を言っているんだこいつは、と、勝好は首を傾げる。

「二人なら、相手が複数でも、一人で戦うよりは楽だと思うんだが」
「……いや、あのさ、他の奴全員殺したとするよ? 俺とあんただけ残るじゃん?
何? 男同士で禁断のアダムとイブってか? 悪いけど俺そんな趣味無いけどねぇ」
「真面目にそして最後まで話聞けよ!」
「はいはいサーセン」
「……二人になったらその時は、契約解除だ、優勝者を決めようぜ二人で」
「……」
「なぁどうだ? 悪い話じゃないだろ?」

――むしろ、この提案を飲んでくれなければ自分はここまでだ。
Vxは内心、勝好が提案を受け入れてくれる事を切に願っていた。
拒否されれば間違い無く自分は殺される。
そして勝好が出した答えは。

「……いいよ、受け入れてやる、それ」
「…ありがとう」
「…ところで、何で俺の事知ってんの? 俺有名?」
「え? いや、うーん……ある人に聞いたんだよ」
「ある人?」
「あんたの親みたいな人」
「はぁ? 俺、親なんか……」
「知ってる知ってる。でも親と言っても嘘にはならないそんな人だよ、もう死んじゃったけど」
「……まあいいか。で? どうするよこれから、あ、名前聞いてねーな、あんた」
「俺は◆VxAX.uhVsM」
「ふぅん、名簿に似たようなローマ字の羅列の奴いたけどあんたの知り合い?」
「そうだな」
「……」

勝好はおもむろに右手をVxに向け差し出す。

「よろしく」

それが何なのか理解したVxは、同じく右手を出す。

「ああ、よろしく」

そして二人は握手を――――――交わさなかった。


「なーんて言うと思ったかこのバーカ」


Vxの腹に強烈な拳の一撃が加えられる。
一瞬で呼吸困難に陥りVxは持っていたニューナンブを路上に落とし、倒れ悶絶した。

ガスッ!!

倒れたVxの顔面に、勝好はつま先の蹴りをぶち込む。
うつ伏せだったVxは仰向けになり鼻がひしゃげ鼻血が大量に噴き出し衣服や地面を赤く汚した。

「が、あ……!」
「何でわざわざ共闘とかだりィ事しなきゃいけねーんだよォ、
面白そうじゃねーか俺一人対多数って、別にあんたの助けなんかいらねーっつの、ホーイ!」
「ぐべっ!!」

勝好は今度はVxの胸元を蹴り上げた。
何かが折れるような音がして、激痛がVxの胸に走る。
喉の奥から鉄の味のする液体が込み上げてくる。
激痛と息苦しさにVxは蹲って苦しんでいた。
頭上から勝好の声が聞こえる。その口調はとても楽しそうに聞こえた。狂った殺人鬼の口調。

「何か遺言あるゥ? さっきも言ったけど聞いてやるよォーVxちゃんよー」
「……ッ…………ぅ………」
「オィ、人が折角聞いてやるって言ってんだからさー」

Vxの髪を掴み無理矢理自分と目を合わさせる勝好。
Vxは血を吐きながら、喉の奥から絞り出すように勝好に言う。

「……馬鹿だな、俺……お前が危険だって事は、………聞いていた、はず、ゴホッ、なのに」
「……」
「…少しでも…話の分かる奴だと思った…ゲフッ…俺が…馬鹿だった」
「……」
「殺せよ……俺を殺すと良い……ゲフッ……お前もいずれ地獄行きだ……お前の…ゴフッ…行く先には何も無いぞ、何も……!」
「もういい飽きた」

Vxの頭を両手で持つと、勝好はそれを思い切り捻った。
鈍い音がした後、Vxは永遠に静かになった。

「……何も無い……? 分かってるよ、んな事」

捨て台詞のように言うと、勝好はVxの持っていたニューナンブと、彼の持物から予備弾、
金属バット、麻痺毒入特殊細工万年筆(説明書で効果を知った)、Vz61スコーピオン短機関銃と予備弾倉を回収し、
その場を後にした。


【◆VxAX.uhVsM@非リレーロワスレ書き手  死亡確認】
【残り  16人】


【午前/C-4商店街】
【氷室勝好@オリキャラ】
[状態]健康
[装備]コルトM16A1(23/30)
[持物]基本支給品一式、M16弾倉(4)、ハンティングナイフ、アキュテックHC-380(12/13)、アキュテックHC-380弾倉(2)、
56式突撃歩鎗(28/30)、56式突撃歩鎗弾倉(5)、ニューナンブM60(5/5)、.38SP弾(3)、金属バット、麻痺毒入特殊細工万年筆、
Vz61スコーピオン(10/10)、Vz61弾倉(2)
[思考・行動]
基本:殺し合いを楽しむ。
[備考]
※ロワ参加前からの参戦です。
※古川正人に少し興味を持ちました。


044:ロンサム 目次順 046:explosion

030:白い季節の中、冷たい空の下 ◆VxAX.uhVsM 死亡
032:現を零し歩く 氷室勝好 048:見苦しい程腹を空かせて

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最終更新:2012年02月24日 00:20
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