世の中には支給品次第でスタンスを決める奴もいるんだし、支給品って大事だよね!!

第10話 世の中には支給品次第でスタンスを決める奴もいるんだし、支給品って大事だよね!!


「つまりは最後まで生き残ればいいんだろ?」


 オレは前田彰。
 所謂、不良(ワル)だ。
 腕っぷしには自信があった。
 5対1の喧嘩でも勝ったことはある。
 しかし、これは喧嘩じゃない、割とガチなタイプな殺し合いだ。
 ルールは……ほとんどない、ただ一点、首輪の爆発に気を付ければいい。
 そんなことは、馬鹿の林田でも分か……いや、あいつの場合は最初の場所で寝てそうだ。

「名簿か……」

 とりあえず、オレは名簿を確認する。
 知り合いは……あのゴリラ(豪ヒロミ)と北斗の子分くらいだ。
 ドヴァイとかわけわからん名前もあった。
 そうだ、配られた支給品を確認する。とりあえず武器か何かあればやり易そうだ。
 俺は必ず生き残る、絶対に、だ!

『貴方の支給品はドラえもんよ』

 ……こんな紙が入ってやがった。

「こんにちは、僕ドラえもんです」
「……………青い……タヌキ?」
「タヌキじゃない! ネコ型ロボット!!」

 中から青いタヌキも出てきた。
 しかも、自称ロボットだそうだ。
 ……しかし、律儀にも挨拶してきた。

 悪くはない……のか、だが次こそは武器が欲しいところだ。

「おう、前田、ここはどこだ」
「……………」

 デイバックからメカ沢が出てきた。
 ……同級生がデイバックから出てきた時は流石に驚いた。

「こんにちは僕ドラえもんです」
「俺はメカ沢、メカ沢新一だ、で、こいつが前田だ」

 ……勝手に自己紹介された。
 しかし、ネコ型ロボットとロボッ……同級生を支給されたわけだ。
 ……当たりなのだろうか、これは?

「ドラの字、こんな殺し合いなんて間違ってるよな?」
「メカ沢君の言うとおりだよ、そうだよね、前田君?」
「……………ああ」

 間違いない、ハズレだ。
 なんだかこいつらを見てると決心が鈍りそうだ……。
 しかも、こいつら、殺し合いに乗る気ゼロだ。

 残る可能性はラスト一個か…… おっ、入ってた。
 頼むから何かましな物が……出来れば喋らないものが欲しい。

 ……そして、最後に出てきたのは……



「フゴッ!!」
「うおっ!」



 ▽野生のイノシシが出てきた!


「なんだ、イノシシか……よかった」

 デイバックから飛び出したイノシシはそのまま何処かに走り去っていった。
 オレはドラえもんたちと近くのベンチに座り、一旦、深呼吸する。
 池の水を見て、少しばかり冷静になれた。


「……イノシシはねぇよな」
「うん」
「そんなことより仲間を集めて、主催者にヤキ入れるぞ!!」

 こんな支給品達で大丈夫なのか?

【C―4・深夜】

【前田彰@魁!!クロマティ高校】
【状態】健康
【服装】クロマティ高校の学ラン
【装備】無し
【道具】支給品一式、ドラえもん@ドラえもん、メカ沢新一@魁!!クロマティ高校
【思考】
基本:何が何でも生き残る
【備考】
※参戦時期は不明です。まあ考える必要もない。
※イノシシ@テニスの王子様は逃げました。


【支給品紹介】
 ドラえもん@ドラえもん
 有名なロボット。『貴方の支給品はドラえもんよ』という紙が付属している。
 勿論、秘密道具は全て没収されている。

 メカ沢新一@魁!!クロマティ高校
 ドラム缶型のロボットのような外見のような不良の高校生。
 不良の高校生であるが、義理人情に厚く男らしい硬派の中の硬派である。
 うん、何も間違ってない。

 イノシシ@テニスの王子様
 リョーマと南次郎が軽井沢の修行中に出会ったイノシシ。
 最終的に二人に(食物連鎖的に)美味しく調理され、食われた。

無口な少年と動かない少女。 投下順 仕事人が行く
GAME START 前田彰 『最終話』

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最終更新:2014年08月23日 19:21
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