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Future Diary 反逆のルルーシュ

「…………俺は、生きているのか?」


少年――――ルルーシュ・ランペルージは、荘厳な古城の頂点に君臨していた。
ブリタニア帝国に敗戦する以前の『日本』でなら珍しくもなかったのだろうが、少なくとも今ではなかなか見られない建造物だ。
窓際に腰掛け、眉間に二本の指を押し当てて彼は考え込んでいた。
自分が――全ての目的を果たし、死んだ筈の自分が何故生き返ってこんなことをさせられているのか。
しかし、厳密に言うならばそれもまた的外れであると言えただろう。
確かに胸を貫かれて息絶えた筈の自らがこうして無傷で居ることも不可解であったが、そこを考え込んでもどうにもならない。
彼は、"自分の目的を果たす"為の手段を考えていた。
ルルーシュの壮大な作戦は完結し、自らの命を対価に世界を新たなテーブルに就かせた、それで全ては果たされた筈だった。
しかし、まさかこんな不測の事態が待っていようとはさしものルルーシュでも頭がいかなかった。

――――まさか『あの男』が生存しているとは。


舌打ちを一つ打って、苦虫を噛み潰したような表情をした。
彼は自身の父親、ブリタニア帝国前皇帝・シャルル・ジ・ブリタニアを葬っている。
いかれた計画を進行させていたシャルルとマリアンヌを、その全ての企みを砕いた上で塵も残さず葬った。
『Cの世界』にて、集合無意識に『絶対遵守』させた。
長年ルルーシュが敵視してきた忌まわしき男は死に、そしてルルーシュの最終計画が始まったのだ。
だが――――あの暗闇の中でルルーシュの前に現れ、全く変わらぬ嫌な笑顔で立ちはだかったのは――――シャルル・ジ・ブリタニア張本人であった。
有り得ない、貴様は死んだ筈だ――――捲し立てるも、シャルルは何も動じることなく『説明』するだけ。
魔女と呼ばれた少女との契約で手に入れた『王の力』絶対遵守のギアスを以てしても、殺せなかった。
少女の首が吹き飛ぶ瞬間を見せつけられ、何も出来ぬままにルルーシュ・ランペルージは此所に飛ばされた、という訳だ。

こんなことがありえるのか、とルルーシュは思った。
ギアスの力にCの世界、集合無意識なんて存在。
幾つもの不可思議に携わってきた彼でさえも、まさかこんな突拍子もない現実が存在するとは思えなかった。
だが、存在したのだ。
死者をも蘇らせ、この世の理を根底から覆す『何か』が。
恐らくシャルル・ジ・ブリタニアだけではないのだろう、この『ゲーム』を糸引く輩は。
シャルルに力を貸し与え、参加者達が殺し合う様に何かを求める悪徳の嗜好を持つ厄介な敵が、まだ数人単位で存在する。
しかもルルーシュ含む参加者達の命は首に巻かれた忌々しき首輪に握られ、主催者の匙加減ひとつでいつだって奪える状態。
はっきり言って、絶望的だ。

この首輪を外せれば状況は一気に好転するのだが、これを気付かれぬままに外せる技術者が居るかどうかも怪しい。
しかも、シャルルら主催者だって万一に備え、反逆者を鎮圧する手段くらいは用意している筈。
装備も十分ではなく、仲間も零から集めなければいけない。
殺し合いに乗った参加者に襲われる危険だって勿論有るし、最悪裏切りや仲間割れだって覚悟しなければならない。
――――もう一度言おう、状況は最悪だ。


だから、ルルーシュ・ランペルージは一つの目的に向かい行動することに決めた。



彼には、悪逆皇帝と呼ばれた『皇帝』ルルーシュ・ランペルージには、絶対に死なせてはならない存在がいた。
幼馴染み、と言おうか。体力では『もやし』とまで呼ばれたルルーシュとは正反対の、正義に生きる騎士。
一度は道を違えた。彼は反社会組織のトップに君臨し、騎士は『ナイトオブラウンズ』として彼への強い憎しみに燃えていた。
しかし、幾つかの擦れ違いを経て和解。ルルーシュの騎士『ナイトオブゼロ』という肩書を得、彼の作戦の協力者となる。
全ての憎しみを悪逆非道の皇帝・ルルーシュが一身に背負い、それを殺して『ゼロ』は英雄となる――――その計画を、ゼロレクイエム。
その計画は、『ナイトオブゼロ』――――枢木スザクなくしては、成立しない。全てが水の泡になってしまう。
それだけはあってはならない。
ゼロレクイエムを真の意味で完遂する為にも、親友たるスザクの為にも――最愛の妹、ナナリーの為にも。
枢木スザクには、何としてでも生還して貰わなければいけないのだ。


「しかし、スザクだけでなく黎星刻にジェレミアか……これまた随分な面子を揃えたな」


中華連邦の星刻に、ルルーシュに忠義を果たすだろうジェレミア・ゴットバルト。
ジェレミアはまず自分に刃を向けはしないだろうが、星刻に関して言うならば分からない、だろうか。
まあ彼が特別視する少女・天子はこの場には居ない――彼が殺し合いに乗る確率もそれで大分減ったと思われる。


(そしてマオ、か………当分の難敵はコイツだな)


ルルーシュと同じくギアス能力者である青年、マオ。
他人の思考を読むギアスを持つ彼とルルーシュの相性はまさに最悪。
本性を隠して、陰で暗躍するだろうルルーシュの本性を暴露されでもするとかなり面倒なことになる。
早めに、どうにかして処分しなければならない。


「とりあえず――――まずは駒だ」


ルルーシュが如何に『絶対遵守のギアス』を持っていたとしても、その身体能力は所詮並以下でしかない。
発射された銃弾を避けるなんて超人じみた芸当は残念だがら不可能だ。
そのルルーシュがこの殺し合いで有利に動くためには、自分の言う事を忠実に聞く駒が必要となる。
以前統率していた『黒の騎士団』までといかずとも、せめて三人くらいの味方を得ておきたい。


(ギアスの力を使えば懐柔するのは容易……だが、人は選んでいかなければな)


名簿に載っている人物にはひとまず会わない方が賢明だろう、と判断するルルーシュ。
ジェレミアはともかくとして、スザクならば殺し合いに反対している可能性だって高い――――何より、今は会いたくなかった。

マオを殺害する為にも武装が必要だ。
狙撃銃のような、奴のギアスの効果範囲外から攻撃出来る武器が望ましい。
そうでなくとも、護身用の刃物か何かはせめて確保しておきたかった。
どういう構造になっているかは分からないが、コンパクトなサイズのデイパックからはその見た目と裏腹に、食糧やら支給品の品物やらが続々と出てくる。どうやら四次元構造になっているらしかった。
本当に不可解なものだ――と訝しみながらも、ルルーシュはその中身を丁寧に一つずつ取り出していく。


「……銃は無し、か……まぁ、こんなものを引けただけ良かったとしておくか」


爆弾――手榴弾のようだった。ピンを抜いて放り投げれば爆発する、比較的オーソドックスなタイプの代物が三個。
正面からでは避けられてしまうかもしれないが、破壊工作などには重宝するだろう。
ガソリンのような薬物を入手出来れば、一撃必殺レベルの威力を持った巨大な爆弾に早変わりだ。
銃を引けず仕舞いだったことが不満と言えば不満だったが、文句は言わないことにする。


次に目をやったのは、これまたオーソドックスな形状をした携帯電話。
何の意図があってこんなものを支給するのかと嘆息しかけたが、付属していた小さなメモ用紙に記された説明を見て、その目つきが変わる。


「…………逃亡日記。未来の逃走ルートを予知する日記だと?」


普段なら一笑に付すところだが、状況が状況なのだ、まさか嘘の書かれた支給品ではあるまい。
携帯を開き、その『日記』を下にスクロールしていく。
そうやら六時間後、つまり第一回目の放送が流れる時間までの逃走ルートが表示されているらしい。
現在時点の予知を見る限り、当分は『逃亡』をしなければならない状況には陥らないようだ――――った。
ノイズ音が走り、そして――――


「……何だ……!? 何なんだ、この未来は……!!」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

11:27

謎の女に追われている。
相手も日記を所有しているようだ。

11:34

退路なし。ギアスの力でどうにかするしかないか……?

11:36

女の攻撃を受ける。血が足りない。

11:40
済まない、スザク、ナナリー。

ルルーシュ・ランペルージは失血死する。


DEAD END


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「……DEADEND……俺が殺される、ということか」


突如走ったノイズと共に書き換わった未来は、ルルーシュ・ランペルージが何者かに殺害されるという未来だった。
絶対遵守の力を以てしても尚、逃げきれずに致命傷を負わされ、後悔の中で死亡していく――ふざけるな。
自分は何があっても死ぬわけにはいかないのだ。スザクを何としても生きて帰すまで、この命を奪うことは誰にも許さない。
ルルーシュは再び眉間に手を当て、今の『書き換わり』現象について考察する。
幸い、答えはすぐに出た。


「成程……。『未来日記所有者』が何かこの未来に反する行動を取れば未来は書き換わるのか――まるでサバイバルゲームだな」


例えば今の一連の現象。
あれは他の日記所有者が未来を書き換え、それが影響してルルーシュの死に繋がった、ということ。
逃亡日記には明細な状況までは予知されていないが、少し気を配るべきだ。
そしてこの未来を知った今、急ぎ駒を手に入れなければならない状況になった。


なりふり構ってはいられない。
何も為さぬままに、守るべき者の役にも立てずに散っていくなど御免だった。
かつて世界を震撼させたテロリスト『ゼロ』の顔に戻って、生きる為に戦おう。

生きる為に戦う。
――――思えば、自分だけの為に戦おうとするのは初めてだったかもしれない。
この後の世界を背負わなければならない親友の為に。
兄を亡くした最愛の妹を遠回しにではあるが守ってやるために。
今度はそんな、自分の為でもあり他人の為でもある戦いを行わなければならないようだ。


「往くか――――ゼロとして、この殺し合いに君臨する為に」


不敵な、邪悪とも取れる笑顔を浮かべて、ルルーシュ・ランペルージは呟いた。
古城の頂点に君臨した皇帝は、もう一度テロリストに還る。
予知の通りならば、この後――――。

「……とりあえず、手を挙げて貰えるかしら? 悪いようにするつもりはないわ」


全くの予想通りに。
想定された未来の通りに、金髪縦ロールの少女が、ルルーシュの居る部屋の入口に立っていた。
その手にはマスケット銃を構えて、ファンシーな召し物に身を包んでいる。
――――ここからは、未来を変えようか?






「俺はルルーシュ・ランペルージだ、宜しく頼むよ、マミ」


予知に反した行動を取れば未来は変わる。
今の何気ない会話とて、最初の『未来』にて犯した一つの失敗を挽回することに繋がった。
なるだけ印象を良くするために作り笑顔まで使って、少女――巴マミを信頼させることに成功した。
元の未来では、ルルーシュが自分を『皇帝ルルーシュ』と自称したことから綻びが起き――結果、彼女と決裂する羽目になる。


「しかし、にわかには信じられない話ね……やってきた世界が違うなんて、想像もつかなかったわ」
「そうだな、俺もここまでおかしなことになっているとは思わなかった。でもそっちの世界が少し羨ましいよ、ブリタニアと日本の戦争が起きなかった世界なんて」

参加者達は、言ってしまえば『平行世界』から何らかの作為を以て呼ばれている。
もしやとは思っていたが、マミと自分の語る世界が余りにも異なりすぎていることから確信へと至った。
ブリタニア帝国が存在せず、今も平和に世界が流れている巴マミの世界。
ブリタニア帝国の支配に日本が堕ち、悪逆の皇帝の手に堕ちたルルーシュ・ランペルージの世界。

こうも認識に相違が生まれれば、認めざるを得ない。
死者蘇生に未来を予知する日記と来て、次には平行世界と、目まぐるしくルルーシュの常識が塗り替えられていく。
それを知ったとてどうこうなるものとは思えなかったが、皇帝ルルーシュの悪名が轟いていないのなら好都合だった。
マミも最初こそ信じられない様子だったが、ルルーシュの説明を聞く内に納得したようだった。


「そういえば聞きたかったんだ……何でそんな恰好をしてるんだ?」


純粋な疑問だった。
マミの如何にも子供受けしそうなファンシーな恰好は、殺し合いの場にはそぐわないものだ。
それにその手に握られているマスケット銃の扱いもどこか手馴れているような気さえした。
マミは少し言いにくそうに口元に手を当て、しばし言うか言うまいか迷っていたようだったが遂に口を開く。


信じて貰えないかもしれないけど、と前置きしてから、マミは語った。


「私は魔法少女よ。魔女と戦って人間を守る、魔法少女」

ルルーシュの時間が一瞬停止した。
そしてしばらく間が空き、心中で呟く――――――――遂に魔法まで出てきたか。
これは流石に信じ難い話だ。
何しろ証拠がない――――年頃の子供によくある妄想である可能性だって否定はできない。
不和を生むのも面倒だ、ここはひとまず信じたということに、保留にしておこう。

「魔法、か。そんなものまで本当にあるとは知らなかったな」

流石に苦笑の色を隠しきれない様子でルルーシュは笑いかける。
一方のマミもすぐに信じられる話でないことを承知していたし、別にその態度を咎めはしなかった。


「……一応、他にも魔法少女は四人参加しているみたい」


――マミの声色が、少し険しいものになる。
その変化に、ルルーシュが気付かない筈もなかった。

「……殺し合いを行うような人物が混ざっている、って訳か」


ルルーシュの小さな呟きに、マミは静かに首を振る。
眉間に皺を寄せて、何かを思い出すようにした。
"魔法少女"の話が本当かどうかは別として、その人物が危険だというのは間違いないのだろう。
だが、魔法少女の話は本当に妄想なのか?
不可解が歩き回っているようなこの会場で、今更魔法なんてもの存在してもおかしくはない。
いや、おかしいのだが――――。
致し方ない、ここは知っておかなければなるまい。


「―――――――――ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」


ルルーシュの両目に浮かぶ紋様。
絶対遵守のギアス。
こんなところで使ってしまうのは勿体なくも感じたが、『魔法少女』などという未知なる存在の不安因子は排除しておくのが一番だ。
それが、ルルーシュの考えだった。


「俺の質問に答えろ。嘘を吐くことは許さない」


マミの瞳が紅く染まり、ルルーシュの『命令のギアス』が少女の意志に直接命じる。
巴マミという少女が如何にベテランの魔法少女であるとしても、この力からは逃れられない。
分かったわ、と頷くマミにルルーシュはもう一度、改めて質問する。

「お前がさっき語った魔法少女の話――――あれは真実か?」
「ええ、真実よ。私は見滝原の魔法少女、巴マミ」


まさかとは思ったが、とルルーシュは嘆息した。
魔法少女なんてものが実在するのだ、そんな連中が殺し合いに乗っていては非常に厄介なことになる。
何せナイトメアフレームも、自由に動かせる駒もないこの状況下――――いくら強大なギアスの力を保有しているからとはいえ、それだけで逃げ切れるかは怪しい。
ナイトメアまでとはいかずとも、それなりの戦闘力は持っているのだろう。

「お前の言う『危険な人物』とは誰だ? どういう人物なんだ」
「……呉キリカ、美国織莉子。呉キリカは美国織莉子を優勝させようとしてくるわ……美国織莉子の方は呉キリカ程好戦的ではないけれど、危険なことには変わりない」


そもそもマミの力がどれ程のものかも分からないのだ、だが話を聞く限りそれなりのベテランのようである彼女が危険視する存在、十分警戒に値するだろう。
『日記』に記されている『DEAD END』フラグを立てた女が『呉キリカ』『美国織莉子』のどちらかである可能性だって無きにしも非ず、だ。
故に、ここで巴マミを味方につけておくことはもはや必要事項だと云えよう。


(平行世界から来た人間にもギアスは通用する……魔法少女にも。
ならば抑えきれないレベルの敵ではないか、少なくともナイトメアクラスの個体性能を保有していることは無さそうだ)

一撃で全てを奪い去っていくような破壊力。
理不尽とさえ云える機体性能でこちらの作戦を蹂躙していくあの白兜。
それらに比べれば、異形の少女などどうということはない。

「……そうか。悪かったな、問い質す様な真似をして」
「いえ、いいのよ。私が魔法少女だってことは分かってもらえたみたいだし」

年頃の青少年なら誰もが魅力的と感じるだろう晴れやかな笑顔でマミは言う。


(――――しかし、な)


魔法少女の弱点、ソウルジェム。
もしもそれが彼女の言う通りの代物だとしたら、それはとある事実を意味することになる。
彼女はそれに気付いているのだろうか。
気付いていて、そして定めとしてそれを受け入れているならば見上げたものだ。
まさしく正義の味方と言うにふさわしいだろう。
しかし――気付いていないのなら、この少女は途轍もなき過酷な運命を、知らぬ内に背負わされている、ということになる。
彼女に契約を斡旋したという『キュゥべえ』もまた、彼女の想像しているような存在ではなく、酷く惨い契約を強いる只の『契約者』だ。
果たして巴マミ、彼女はどちらなのか。
彼女がどういった人間なのかまだ掴みきれていないルルーシュ・ランペルージは、気付いてしまった一つの事実を心の奥底に仕舞い込んだ。


「そうだ、マミ。良かったら俺と一緒に行動してくれないか?」


『良かったら』なんて言ったものの、巴マミは断らないという確信があった。
確信、と呼ぶのは語弊があるかもしれないが、この少女は少なくともこのようなゲームで人の命が無作為に奪われることを良しとしない。
よって見るからに貧弱な体型のルルーシュを見捨てていく可能性は低いと思えた。
それどころか、彼が断ったとしても強引についてくるかもしれない。
何にせよここでマミを、未知なる『魔法』の力を所持する少女を味方にしておけば、彼女の友人や知り合いの魔法少女と接触することもやり易くなる。


「勿論。私で良ければお供させてもらうわ」
「ありがとう。頼りにしてるよ、見滝原の魔法少女さん」


――――順調だ。
内ポケットの『逃亡日記』からはまたもノイズ音が響き、未来が書き換わったことを知らせている。
…………これが良い未来に変わっているとは限らないのが歯痒いところだが、味方にならなかった筈のマミを懐柔出来たことがマイナスに働くとは思えない。


「そうと決まればまずはお互いの知り合いを探すところから始めましょう。私は二人、佐倉杏子さんに千歳ゆまちゃん……この二人は信頼して大丈夫よ、魔法少女でもあるから頼りにしていいわ」
「佐倉杏子に千歳ゆま、と。俺は――」

ごそごそと名簿を取り出し、わざとらしく驚いたり悲しんだりする素振りを見せる。
しばらくして、切り出した。

「ジェレミア・ゴットバルト、黎星刻。この二人はひとまず信頼しても大丈夫だ」
「その二人だけ?」
「……いいや。この『マオ』って男は危険人物だ、信じられないかもしれないが、こいつは近くの人間の思考を読み取ることが出来る……かなり厄介な相手だ」


ここまで冷静さを保っていたルルーシュの平静が少しだけ揺らいだことに、マミもこの人物が危険な相手だと確信する。
思考を読む能力――にわかには信じ難いが、何せ並行世界。
『超能力』のような力を所有した人間がいたところでおかしくはない。


「……後は、一人。こんな『ゲーム』なんかで絶対に死んじゃいけない人間」
「信頼できるの?」
「ああ。枢木スザク――こいつは絶対に殺し合いに乗ったりしない」
「そう――――大切なのね」



大切だ。
ルルーシュ・ランペルージ一個人だけではなく、支配者を失った世界を導き、最愛の妹ナナリーを守る大切な存在。
何を犠牲にしてでも守れなければならない。
例えば――隣に居る、この少女をも利用し、切り捨てなければならない。
上等だった。
もう自分に迷うという権利はない、悪逆の皇帝となる遥か以前から、迷うことなどルルーシュ・ランペルージには許されなかったのだ。
枢木スザクを生還させる。そのための手段は選ばない。
ゼロレクイエムを真の意味で完遂する為には、彼の存在が必要不可欠なのだから。



「そうだな―――大切だ」


ゼロの物語の延長線。



【B-6/古城最上階/一日目/朝】


【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]健康
[装備]逃亡日記@未来日記
[道具]基本支給品一式、四式陶製手榴弾@現実、ランダム支給品1
[思考・行動]
基本:枢木スザクをどんな手を使ってでも生還させる。
1:マミを利用して、まずは『DEAD END』を覆す
2:ジェレミアと合流し協力を仰ぐ
3:マオは早めに殺害しておきたい、星刻に関してはとりあえず様子見
4:スザクには――――?
5:呉キリカ、美国織莉子には警戒。邪魔ならば処分する
[備考]
※R2最終話終了後からの参加です
※ギアスの力に制限はありませんが、『死ね』など生命に関わる命令はできません


【巴マミ@魔法少女おりこ☆マギカ】
[状態]健康、ソウルジェム穢れ無し
[装備]マミのマスケット銃@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]基本支給品一式、ランダム支給品2
[思考]
基本:主催者を打倒して一人でも多くの人を連れて元の世界に帰る
1:ルルーシュと行動
2:杏子、ゆま、枢木スザク、ジェレミア・ゴットバルト、黎星刻を探す
3:美国織莉子、呉キリカ、マオには警戒
※キリカ撃破後からの参加です


支給品


【逃亡日記@未来日記】
ルルーシュ・ランペルージに支給。
自分の未来の逃走ルートが記録される能力を持つ。安全な逃走経路を知ることができる。
本ロワでは制限により予知の範囲が六時間後までとなっており、破壊されても所有者は死亡しない。

【四式陶製手榴弾@現実】
ルルーシュ・ランペルージに支給。
第二次世界大戦末期に製造された手榴弾。 弾体部分の材料に陶磁器を使用している。破片が細かく威力は小さい。

【マミのマスケット銃@魔法少女まどか☆マギカ】
巴マミの武装、支給品扱い。
無数に出現させることも可能であり、彼女のメイン武装である。


混沌の始まり、超越者は嗤う 時系列順 円周螺旋のパイレーツ
ゲームスタート ルルーシュ・ランペルージ :[[]]
ゲームスタート 巴マミ :[[]]

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最終更新:2012年03月29日 10:36
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