14話 正しい「殺し」のやりかた
「
殺し合いってどういう事? 他の動物を殺せばいいの?
でもどうやったらいいのかなぁ?」
学校の教室に飛ばされた虎の少年、縞野しまじろうは自分に支給されたアイテムの確認をしていた。
「ナイフと…大きいなぁ、これ。どう使うんだろう?」
彼は殺し合い、いやそもそも殺しという事自体をよく知らなかった。
どうすれば「殺し」になるのか、どうすれば「帰れる」のか。
自分がいま、どんな状況に置かれているのかも、よく分かっていなかった。
「とりあえずとりっぴぃ達と会って、これからの事を考えなきゃ」
しまじろうは支給品のダイバーズナイフを持ち、学校をさまよっていた。
途中でペンギンの少年と擦れ違ったが、特に気にせず歩いていた。
ただ、自分が一番恐怖を覚えた事は、体育館で檻の中に入れられていた時に、犬の首が取れて、そこの無くなった首の赤い肉から赤い液が噴水のように出たことだった。
彼、しまじろうはその時間近でその惨事を見ており、思わず吐いてしまった。
そこから訳が分からなくなって、いつの間にか学校の教室にいた。
別にそこがちゃれんじ島では無かった事は分かっていたし、全員「殺さ」ないと、家に帰れない事も重々理解していたはずだ。
ただ彼はこの「ゲーム」を遂行するに当たって一番大事な事を理解していなかった。
それが「殺し」という「禁忌」である。
(どうすれば、「殺せる」んだろう?誰か教えてよ?)
しまじろうは体育館にいたカエルがしたような事を真似て、大きい塊に付いている金具のような物体を押した。
すると、塊の孔から鉄の玉が何度も何度も飛び出し、近くの木製ロッカーを穴だらけにした。
そして彼は理解した。
他のみんなを穴だらけにすれば、「殺した」事になるのだと。
彼が行き着いたその答えは間違ってはいない。
しかしそれは間違いだった。
しかし彼がそう気付く事はないだろう。
なぜなら、一見正常に見えるしまじろうの精神は――
既に限界を越え、壊れてしまっていたのだから。
「よし!今からみんなを「穴だらけ」にして、僕「だけ」がお家に帰るんだ!」
こうして壊れた自覚のない壊れた虎の少年は、家に帰るために行動を開始したのであった。
【A-6/学校/一日目/深夜】
【縞野しまじろう@しましまとらのしまじろう】
[状態]:健康、精神崩壊
[装備]:ダイバーズナイフ、Vz61 スコーピオン(残弾数92%)
[道具]:基本支給品、ダイバーズナイフ、Vz61 スコーピオン
[思考]基本:みんなを「殺して」お家に帰る
1:とりっぴぃ達と合流
2:誰かと出会ったら、とりあえず「殺して」みる
【支給品解説】
【ダイバーズナイフ@現実】
潜水師が使用するナイフ。
取っ手が指に填まるようになっている。
【Vz61 スコーピオン@現実】
チェコ製造の小型サブマシンガン。
ハンドバッグに入るぐらいの大きさしかないため、携帯性に優れている。小さいが連射性に優れており、なかなか扱いやすい銃ではある。
その特徴的な形から「スコーピオン(サソリ)」と呼ばれる。
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最終更新:2012年08月29日 11:32