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心の裏の裏はただの表だったりして

16話 心の裏の裏はただの表だったりして



「とんでもない事に巻き込まれたわね。全く、私がなにしたっていうの?
これからどうしようかなぁ?」

デパートにて、ヒツジの少女がディパックの中身を調べていた。
名前は牧場らむりん。
ちゃれんじ島に住んでいる普通の女の子である。
彼女はこの殺し合い、やるかどうかを決めあぐねていた。
全員殺さないとちゃれんじ島に戻れない。しかし自分にそう簡単に殺しができるのか。
まず何の罪もない者達を殺せるのか。
らむりんは当然、殺せない。殺したくない。そんな回答であった。

「うーん、こんな事やりたくない……というかできる訳ないじゃない。
でも、殺さないと帰れないしなぁ。それに――」

それに――
そう言いかけてらむりんはその口を止める。
そして彼女は黙り込む。そして考える。
誰も「死なず」この殺し合いを終わらせる方法を。

「――あ。この作戦いいんじゃない? これならみんなお家に帰れるかもしれないわ!
よし! とりあえず今はっ……!」

らむりんはそう言うと、ディパックの中身を再度調べ始めた。




所変わって、デパートのショッピングモールの中。

「ボーボボー! ビュティー! 首領パッチー!
みんな~! 居たら返事してほしいのらー!」

とにかく白い謎の生物が知り合いらしき者の名前を呼んでいた。
彼は田楽マンという名前の犬である。
もう一度言っておくが犬である。
説明する事は特に無い。
ひとつ説明するとしたら、酷い馬鹿であるという事ぐらい。
その時、田楽マンに近付く一つの影があった。

「ねぇ。キミ誰?」
「あ?」
「あたしらむりん。よろしくね」
「あ、ああ。 よろしくなのら」


「ところで田楽マン。あなたはこれからどうするつもりなの?」

らむりんがなんとはなしに田楽マンに質問した。

「こんなバカな事に付き合ってられる程僕は暇じゃないのら!
今すぐにあのカエル野郎をぶっ殺して、元の世界に帰るのら!」
「ふーん。凄いわね、頑張って!」
ガサッ
「な! 何なのら!?」

ショッピングモールに異様な速さで向かって来るひとつの影があった。
も田楽マンもこのスピードについていける程戦闘慣れしていない。
当然逃げ切れる筈もない。
だからこそ、田楽マンは戦う道を選んだ。

「よし! ここは二人でアイツと戦うのら!」
「ええ、あたしじゃ足手まといになっちゃうかもしれないけど、任せて!」

そして、謎の影は二匹の至近距離に近付いた。
そしてそれは田楽マンの身体を殴りつける。
田楽マンは吹っ飛び、血反吐を吐き出した。

「が……く、くそ……コイツ強いのら……」
「ガーラガラガラガラ!口程にもないわ!
……で? 誰と戦うって?」
「お……お前っ……なのら…………!
二人なら……きっと勝てる……のら……!」
「ガラ? 二人? テメー何言ってるガラ?」
「は…」
「居るのはテメー一人だけじゃねえかガラ」

田楽マンはらむりんの姿がいつの間にか消えているのに気が付いた。
逃げた。としか言いようがなかった。

「ふう、危ない危ない。あんなおっかない奴に見つかったら、何されるか分かったもんじゃなかったわよ。それに、こんなとこで死んじゃったらあたしの作戦が台無しになっちゃうし……
ごめんね、そしてありがとう田楽マン」

「囮になってくれて♪」
らむりんは一匹の参加者を裏切り、「作戦」を開始する。
いつもの笑顔でアスファルト製の道路を走るらむりんの手には――

銀色に光る包丁がしっかりと握られていた。


【F-5/道路/一日目/深夜】
【牧場らむりん@しましまとらのしまじろう】
[状態]:健康
[装備]:出刃包丁
[道具]:基本支給品、出刃包丁、不明支給品1~2
[思考]基本:「作戦」を成功させる
1:とりあえず消防署へ向かう




「あ……」
「ガーラガラガラ! 大分甚振ったし、そろそろ死んでもらおうか!」
「ごめ……さい」
「あ? なんだって?」
「ごめんなさい 許して ください、なのら……許、して…………」
「今さら遅いガラ。死ね!」
「ゆる……し……ガッ」

田楽マンは、赤いタイツを着た片腕が銃型の義手になっている蛇男にあっけなく頭部を砕かれ息絶えた。
彼の誤算はらむりん、彼女を信じてしまった事だろう。
いつもは裏切っている彼だったが、今回は裏切られて命を落とした。
皮肉なものだ――。

「ガラ! まずは一人……
あの忌々しいケロロ小隊も今日で終わりだガラ!
このヴァイパー様が優勝者となり、全宇宙の支配者となるのだー!
ガ~ラガラガラガラガラガラガラガラ!
ガ~ラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ!!」

彼の名は宇宙海賊ヴァイパー。ケロロ小隊の宿敵である。
以前、ケロロ小隊に敗北した後、彼らを倒すべく修行を積んできた彼だったが、そんな時に巻き込まれたものがこれだった。
これはケロロ小隊に復讐するチャンス。そう考えたヴァイパーは復讐に向けて殺戮を開始する。
この"ゲーム"に勝利して宇宙の支配者になる夢も添えて――
彼、宇宙海賊ヴァイパーの復讐劇が始まる。


【F-5/デパート内/一日目/深夜】
【ヴァイパー@ケロロ軍曹】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式×2、不明支給品2~6
[思考]基本:ケロロ小隊。特にドロロに復讐する
1:出会った奴等は皆殺し
2:使えそうな参加者を探してこき使うだけこき使って最後には殺す

【田楽マン@ボボボーボ・ボーボボ 死亡】
[残り53匹]


【支給品解説】
【出刃包丁@現実】
主に魚を捌く際に使われる包丁。
名前の由来は、出刃包丁を造った人が出っ歯だったから。


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最終更新:2012年08月29日 11:08
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