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運命に身を任せ同化する

午前0時。 エリアA-3。 廃村。
エリア(A-四)の境目なので、右側には、森林が生い茂っている。
そこに彼――桐山和雄はいた。
廃屋にもたれ掛かって、唯じっと、夜空で輝く月を眺めている。
…月を見ているのは、別に「月が綺麗だから」とか、そんなロマンチックな理由ではない。
単純に、他に見るものが無いからである。 デイパックの中身も既に確認してしまった。
…サイコロが三つにサブマシンガン、そして、小さな絵日記。
三つのサイコロには四と五と六の面がそれぞれ二つずつ彫られている。 イカサマ用に作られた物らしい。
小さな絵日記は未来を予知する事が出来るらしい。 
だが、説明書には「朝 昼 晩の三回だけ予知が発生する。」書かれていた。
今使っても意味は無いと言う事か。

…さて、普通の人間なら、支給品を確認した所で殺し合いに乗るか、乗らないかを考えるだろう。
だが、彼は、桐山は違った。 
「最初に会った参加者と同じ方針にする。」
ホールに集められ、殺し合いのルールを聞いた時から、そう決めていた。 
桐山は感情と呼べる物がほとんど欠落している。
未知の物体を見ても驚かず、褒められても喜ばない。 
人が死んでも悲しまない、故に、人を殺しても罪悪感を抱かない。
殺し合いに乗ろうが乗らまいが、彼にとってはどっちでも良かったのである。

ガサリ――

「…?」

不意に、左側の森林から、草木を分ける音がした。
誰かが来たのだと、直感で判断した。

「出て来い。」
「…!!」

桐山は、そこにいるであろう者に声をかけた。
決してトーンは低くないが、妙な威圧感のある声だ。
…少ししてから、そこから一人の青年が姿を現した。
髪の色は銀色で、自分と同じ位の背をしている。
恐らく、自分よりも年上だろう。
しかし、恐怖心からか、身体が小刻みに震えているように見える。

「す…すまない……覗き見だなんて…」

怯えた口調で話しかけてきた。
どうやら、桐山に見つかった事に恐怖を抱いているようだ。
無理も無い。 死人のような瞳で「ここに来い」などと言われたら、誰だって怖がるだろう。

「本当にすまない……いや…別に隙を突いて殺――」
「お前は殺し合いに乗っているのか。」
「――へ?」

突然、桐山が青年に質問してきた。
――青年の答えが、桐山の運命を決める。

「なっ!……乗るわけ無いだろ! こんな滅茶苦茶なゲーム!」

…青年は、殺し合いを「否定」した。
―――桐山の方針が、運命が、今、決まった。

「そうか……。 安心しろ。 俺も殺し合いには乗っていない。」
「!! 本当かい!! …良かったぁ。」

青年の顔から恐怖が消え、代わりに安堵の表情がうかんできた。
…よほど安心したのだろう。 彼は尻餅をつくようにその場へ座り込んでしまう。

「僕は…ここから脱出したいと思っているんだ。君もそうだろ?」
「…あぁ、俺も、このゲームからの脱出を考えている。」
「それじゃあ、これから一緒に行動しないかい?脱出には、人数が多い方がいいだろう?」
「……それもそうだな。…ついて来い。」

そう言うと、桐山は青年が来た方向へと向かって歩き始めた。
青年も立ち上がり、森林へと向かう彼を追いかける。

「え…ちょっと、何処へ行くつもりだい?」
「このエリアから離れる。 この先に行けば、街のあるエリアに着くはずだ。」

…成程、と青年は思った。
恐らくここにもう人は居ないだろう。
それよりも、人の集まりそうな場所に行って仲間を集めた方がいい。
当然の発想。 だが、このような場所では中々出来ない、冷静な発想。 流石だ。
…と、青年がそんな事を考えている内に、桐山はどんどん先に進んでいく。

「あ…ちょっと、待ってくれよぉ!」
…彼といれば脱出も夢じゃない。
そんな事を考えながら、青年は、桐山の元へ駆けていった。
「大の大人が中学生に頼るのはどうなのだろうか。」という考えは、青年…ダイゴには存在しなかった。


桐山は前述の通り、感情の欠落した機械のような存在だ。
方針についても、彼の意志で決めた事では無い。
しかし、ダイゴはそれを知らない。 知っている訳がない。
それどころか、ダイゴは彼の事を「正義の為に戦うクールなヒーロー」と勘違いしている。
その事が、彼らにどのような影響を及ぼすのかは、まだ、誰も知らない。



【深夜/A-3・廃屋前(A-4との境目)】

【桐山和雄@バトルロワイアル】
[状態]:健康
[装備]:制服 イングラムM10サブマシンガン@バトルロワイアル
[持物]:基本支給品一式 四五六賽×3@「カイジ」シリーズ はいぱーびじょんだいありー@未来日記
[思考]
基本:ゲームからの脱出
0:廃村から出る。 
1:人の集まりそうな場所に移動し、殺し合いには乗っていない参加者を集める。
2:襲ってくる者は殺す。
※本編開始前からの参戦です。

【ダイゴ@ポケットモンスターシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:私服
[持物]:基本支給品一式 不明支給品2~3
[思考]
基本:殺し合いなんてしたくない。 脱出する。 
0:廃村から出て、街に行く。
1:キリヤマ君について行く。
※ダイゴは桐山より遥かに年上ですが、本人は気にしていません。 多分。



000あーそびーましょー 時系列順 002
000あーそびーましょー 投下順 002
GAME START 桐山和雄      
GEME START ダイゴ      

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最終更新:2010年04月08日 18:19
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