ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko1528 おぉみじめみじめ
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ankoss
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- 特に注意点はないです。お気軽にお読みください。
では、ゆっくりしていってね!!!
小五ロリあき
おちびちゃんが死にかけてる。
こちらからしてみれば単なる、野良ゆっくりにありがちな話なのだが
当のゆっくりにしてみれば、思わず餡子を吐きそうになるぐらいの緊急事態なわけで―――
こちらからしてみれば単なる、野良ゆっくりにありがちな話なのだが
当のゆっくりにしてみれば、思わず餡子を吐きそうになるぐらいの緊急事態なわけで―――
「あいつがいいんだぜ…」
とある日の昼下がり、人通りの少ない川沿いの道路にて。
小さな橋の出入り口で、こそこそと隠れているつもりで全く隠れられていない陰が複数。
とある日の昼下がり、人通りの少ない川沿いの道路にて。
小さな橋の出入り口で、こそこそと隠れているつもりで全く隠れられていない陰が複数。
「あのばかにんげんならほいほいまりさのいうことをききそうなんだぜ!」
薄汚い体を揺らして、自信満々に話している野良まりさが一匹。
こいつは野良ゆっくりの子として親の悪いところのみを存分に受け継いで生まれ、
親だったゲスまりさの口調を“かっこいいから”と言う陳腐な理由で真似し、
今日までに何度も遭ったゆん生の危機を驚異的な悪運によって上手く切り抜けてきた。
おかげで、実際は一山いくらの小物程度の癖に自分が強いと勘違いしている…まあ、要するにただのバカだ。
薄汚い体を揺らして、自信満々に話している野良まりさが一匹。
こいつは野良ゆっくりの子として親の悪いところのみを存分に受け継いで生まれ、
親だったゲスまりさの口調を“かっこいいから”と言う陳腐な理由で真似し、
今日までに何度も遭ったゆん生の危機を驚異的な悪運によって上手く切り抜けてきた。
おかげで、実際は一山いくらの小物程度の癖に自分が強いと勘違いしている…まあ、要するにただのバカだ。
「まりさがいうんだからきっとそうなんだね!れいむしんじるよ!!」
その隣でまりさの言うことに答えているのは、同じく薄汚れた体の野良れいむ。
こいつは野良生まれにも拘らず親の愛情を一身に受けてまっすぐに育ち、
親が死んだ後も真っ当に生きてきた、珍しく比較的まともなゆっくりである。
が、隣にいる野良まりさに“野性味溢れる話し方がかっこいい”というしょーもない理由で惚れ込み、
あっという間につがいになって子を持ち、まりさの言うことに完全に依存する…要するに、こっちもただのバカだ。
しかも最近はまりさの影響でどんどん良心を忘れているようだ。朱に交わりすぎて早々に赤くなったのだろう。
その隣でまりさの言うことに答えているのは、同じく薄汚れた体の野良れいむ。
こいつは野良生まれにも拘らず親の愛情を一身に受けてまっすぐに育ち、
親が死んだ後も真っ当に生きてきた、珍しく比較的まともなゆっくりである。
が、隣にいる野良まりさに“野性味溢れる話し方がかっこいい”というしょーもない理由で惚れ込み、
あっという間につがいになって子を持ち、まりさの言うことに完全に依存する…要するに、こっちもただのバカだ。
しかも最近はまりさの影響でどんどん良心を忘れているようだ。朱に交わりすぎて早々に赤くなったのだろう。
「ゆっ・・・ゆっくち・・しゃしぇ・・・りゅ・・ん・・・だ・・じぇ・・・」
「だれきゃ・・・だれでみょいいきゃりゃ・・きゃわいいでいびゅを・・・たしゅ・・け・・・」
そして、二匹の後ろで今にも死にそうなほどに黒ずんでいる、赤れいむと赤まりさ。
こいつらは言わずもがな、前の二匹のおちびちゃんである。
両ゆっくりの悪いところのみを順調に受け継いでいる、バカのサラブレッド。
-と-をかけても+にはならないという『あぁ…やっぱりな』的な残念さを存在自体で表す、ある意味希少なゴミである。
「だれきゃ・・・だれでみょいいきゃりゃ・・きゃわいいでいびゅを・・・たしゅ・・け・・・」
そして、二匹の後ろで今にも死にそうなほどに黒ずんでいる、赤れいむと赤まりさ。
こいつらは言わずもがな、前の二匹のおちびちゃんである。
両ゆっくりの悪いところのみを順調に受け継いでいる、バカのサラブレッド。
-と-をかけても+にはならないという『あぁ…やっぱりな』的な残念さを存在自体で表す、ある意味希少なゴミである。
『ありがどうございばず!ありがどうございばずぅぅ!!ごれでおぢびぢゃんだぢがだすがりばず!!』
『ごのごおんはゆっぐりわずればぜん!にんげんざんもゆっぐりじでいっでぐだざい!!』
『まあ、気にすんな。丁度腹一杯で余ってただけだし、そこまで感謝されてもちょっとな・・・』
野良親である二匹の視線の先にいるのは、つがいらしき二匹のれいむとまりさ、そして人間の男が一人。
二匹は目の前に置かれた飲みかけの紙パックジュースを見ながら、男に必死になって礼を言っている。
どうやら物乞いが成功したらしい。野良親まりさの狙いは、ここにあった。
『ごのごおんはゆっぐりわずればぜん!にんげんざんもゆっぐりじでいっでぐだざい!!』
『まあ、気にすんな。丁度腹一杯で余ってただけだし、そこまで感謝されてもちょっとな・・・』
野良親である二匹の視線の先にいるのは、つがいらしき二匹のれいむとまりさ、そして人間の男が一人。
二匹は目の前に置かれた飲みかけの紙パックジュースを見ながら、男に必死になって礼を言っている。
どうやら物乞いが成功したらしい。野良親まりさの狙いは、ここにあった。
ある日子供が急に衰弱しはじめ、あっという間に死に掛けになってしまった。
野良の間では上等なごはんに分類される生ゴミを与えても一向に良くならず、
もう治すには人間が持っているあまあましかない、といったところまで追い詰められた。
しかし自分よりゆっくりしてない人間にお願いするのは癪だ。
なら、弱そうな人間から脅し取ってやろう、というのが大体の流れである。
そうして弱ったおちびちゃんを連れまわして、やっと標的を見つけたのが今だ。
野良の間では上等なごはんに分類される生ゴミを与えても一向に良くならず、
もう治すには人間が持っているあまあましかない、といったところまで追い詰められた。
しかし自分よりゆっくりしてない人間にお願いするのは癪だ。
なら、弱そうな人間から脅し取ってやろう、というのが大体の流れである。
そうして弱ったおちびちゃんを連れまわして、やっと標的を見つけたのが今だ。
「あんなにゆっくりしてないくずにごはんをわたすなんてごみみたいなにんげんなんだぜ!
あれならまりさがちょっとおどしてやればすぐにしーしーもらしながらおとっときのあまあまをだすんだぜ!!」
「ゆっ!れいむもそうおもうよ!!あんなゆっくりしてないくずにまけるにんげんなんていちころだよ!」
どうやらこいつらの頭の中では“哀れみをかける=負ける”らしい。
「にんげんのもってるあまあまならきっとおちびちゃんのびょうきもなおるぜ!!
ついでにまりさたちのどれいにしてやるんだぜ!にんげんのおうちがあればきっとゆっくりできるにちがいないぜ!!」
ちなみに、赤ゆたちが死にかけているのは『餌のゴミに辛い物が入っていたから』である。
つまり、悪いのはちゃんと確かめずに餌をやった親まりさと親れいむなのだが、それを二匹が知る由もない。
あれならまりさがちょっとおどしてやればすぐにしーしーもらしながらおとっときのあまあまをだすんだぜ!!」
「ゆっ!れいむもそうおもうよ!!あんなゆっくりしてないくずにまけるにんげんなんていちころだよ!」
どうやらこいつらの頭の中では“哀れみをかける=負ける”らしい。
「にんげんのもってるあまあまならきっとおちびちゃんのびょうきもなおるぜ!!
ついでにまりさたちのどれいにしてやるんだぜ!にんげんのおうちがあればきっとゆっくりできるにちがいないぜ!!」
ちなみに、赤ゆたちが死にかけているのは『餌のゴミに辛い物が入っていたから』である。
つまり、悪いのはちゃんと確かめずに餌をやった親まりさと親れいむなのだが、それを二匹が知る由もない。
「じゃあまりさがおもいっきりこわがらせて……ゆっ!きたよ!・・・おいにんげん!!!」
「ふぁ~・・・あ?なんだ、またか……」
ヘーコラしていた二匹と別れ、大きな欠伸をしていた男の前に躍り出る親まりさ。
自分では精一杯怖い顔をしているつもりなのだろうが男がそれに気付くはずもなく、反応も淡白なものだった。
「なんだよ。また物乞いか?」
「ものごい?ばかいうんじゃないぜ!なんでまりさがおまえなんかにおねがいしなくちゃいけないんだぜ!
へんなこといわずにさっさとあまあまよこすんだぜ!!よこさないとぼこぼこにするんだぜ!!」
「はぁ?」
「そうだよ!れいむのだーりんのまりさはとってもつよいんだよ!
わるいこといわないからさっさとあきらめておちびちゃんのおびょうきなおしてね!!」
続いて出て来て、親まりさの勢いに追従する親れいむ。
一応非暴力的な事を言ってはいるが、内容はまりさと五十歩百歩である。
「ふぁ~・・・あ?なんだ、またか……」
ヘーコラしていた二匹と別れ、大きな欠伸をしていた男の前に躍り出る親まりさ。
自分では精一杯怖い顔をしているつもりなのだろうが男がそれに気付くはずもなく、反応も淡白なものだった。
「なんだよ。また物乞いか?」
「ものごい?ばかいうんじゃないぜ!なんでまりさがおまえなんかにおねがいしなくちゃいけないんだぜ!
へんなこといわずにさっさとあまあまよこすんだぜ!!よこさないとぼこぼこにするんだぜ!!」
「はぁ?」
「そうだよ!れいむのだーりんのまりさはとってもつよいんだよ!
わるいこといわないからさっさとあきらめておちびちゃんのおびょうきなおしてね!!」
続いて出て来て、親まりさの勢いに追従する親れいむ。
一応非暴力的な事を言ってはいるが、内容はまりさと五十歩百歩である。
「・・・・・・」
「ゆあーん?なにだまってるんだぜ?もしかしてまりさのおはなしもきこえないあんこのうなんだぜ?
でもてかげんなんてしてあげないんだぜ!!まりさのこわさをおもいしるんだぜ!ぷっくぅぅぅぅ!!!」
「ゆわぁぁぁ・・・まりさとってもつよそうだよぉ!こんなのにんげんがみたらしょっくでしんじゃうよ!!」
男が黙っているとますます調子に乗るまりさとれいむ。
過去に例を見ない大きさのぷくーをしたまりさとそれを見てはしゃぐれいむへの、男の返答は
「ゆあーん?なにだまってるんだぜ?もしかしてまりさのおはなしもきこえないあんこのうなんだぜ?
でもてかげんなんてしてあげないんだぜ!!まりさのこわさをおもいしるんだぜ!ぷっくぅぅぅぅ!!!」
「ゆわぁぁぁ・・・まりさとってもつよそうだよぉ!こんなのにんげんがみたらしょっくでしんじゃうよ!!」
男が黙っているとますます調子に乗るまりさとれいむ。
過去に例を見ない大きさのぷくーをしたまりさとそれを見てはしゃぐれいむへの、男の返答は
「あー、そうか。つまり―――死にたいんだな?お前」
「むっ?ぷひゅるる。なにいって…え゛げっ!?」
「むっ?ぷひゅるる。なにいって…え゛げっ!?」
これまた過去に見ないほどに殺意の篭った蹴りだった。
―――――――――――――――
「ぐっ!、ゆぐっ!!、べげぇっ!!!・・・・・・」
「れいむもぷ・・くー・・・まりさ?」
男の蹴りによって橋の中間辺りまで飛んでいくまりさ。
調子付いて自分もぷくーをしようとしていたれいむは、口をあんぐりと開けながら馬鹿面を晒している。
「れいむもぷ・・くー・・・まりさ?」
男の蹴りによって橋の中間辺りまで飛んでいくまりさ。
調子付いて自分もぷくーをしようとしていたれいむは、口をあんぐりと開けながら馬鹿面を晒している。
「あ・・あ・・・ばでぃざぁぁぁ!!どぼじだのぉ!?ゆっぐりじでよぉぉ゛ぉ゛!!」
「ぎゅ・・うぅぅ・・・い、いひゃいぃぃ゛!ばでぃざのほっぺさんがぁぁぁぁ!!!」
しばらく呻いた後に、あまりの痛さに転がり回るまりさの頬は、真っ赤に腫れ上がっていた。
叫ぶれいむの声も聞こえていないようで、ひたすら今にも死にそうな顔をして叫んでいる。
実際は足の甲の部分で蹴られたおかげで大した怪我などないのだが、それでも痛いものは痛いのだろうか。
「ぎゅ・・うぅぅ・・・い、いひゃいぃぃ゛!ばでぃざのほっぺさんがぁぁぁぁ!!!」
しばらく呻いた後に、あまりの痛さに転がり回るまりさの頬は、真っ赤に腫れ上がっていた。
叫ぶれいむの声も聞こえていないようで、ひたすら今にも死にそうな顔をして叫んでいる。
実際は足の甲の部分で蹴られたおかげで大した怪我などないのだが、それでも痛いものは痛いのだろうか。
「・・・なあ、何か言うことはないか?」
男はそんなまりさを足で踏んづけて動きを止めた後、しゃがみこんで横向けになったまりさに話しかけ、
「ど、どぼひて・・・どぼひてばでぃざがまけるんだぜ・・・?
しねぇ・・・こんなことひゅるにんげんはごろじでや、びゅっ!!?」
まだ生意気な口を利く余裕があるまりさの赤くなった頬を更に引っ叩いた。
「ゆっ・・ぃ・・・いぢゃいよぉぉぉぉ!!!たたかないで!ゆっくりできない・・・ゆげっ!!」
男はそんなまりさを足で踏んづけて動きを止めた後、しゃがみこんで横向けになったまりさに話しかけ、
「ど、どぼひて・・・どぼひてばでぃざがまけるんだぜ・・・?
しねぇ・・・こんなことひゅるにんげんはごろじでや、びゅっ!!?」
まだ生意気な口を利く余裕があるまりさの赤くなった頬を更に引っ叩いた。
「ゆっ・・ぃ・・・いぢゃいよぉぉぉぉ!!!たたかないで!ゆっくりできない・・・ゆげっ!!」
「殺してみれば?」
「ゆぴぃぃぃ!!いちゃ「早くしろよ」ぴぃぃぃ!!やべちぇぇぇぇ!!」
「やべでよ!!ばでぃざいだがっでるよ!!それ「ぴぎぃ!!」ぼうやべでよぉぉぉぉ!!!」
そこからはまりさの悲鳴も、れいむの懇願も知らん顔で容赦なく叩き続ける男。
「やべでよ!!ばでぃざいだがっでるよ!!それ「ぴぎぃ!!」ぼうやべでよぉぉぉぉ!!!」
そこからはまりさの悲鳴も、れいむの懇願も知らん顔で容赦なく叩き続ける男。
「なあ。なんで今、この状況で殺してやる、とか死ね、とか言えるんだ?」 「ゆ゛ぃ゛っ!!」
「明らかに自分がそんな負け惜しみ言えるような状態じゃないってことがわからないか?」 「やべ、え゛っ!」
「それともその餡子脳の中に、何かこの状況を覆せるだけの策でもあるのか?」 「ご、ごべっ!い゛ぃ゛っ!」
「ごめんじゃなくてな、質問に答えろよ。なあ、なあ、なあ、なあ、なあ、なあ、なあ!」
「い゛っ!ぼうやべえ゛っ!ごべん゛ぶぅ!ぼ、ぼうやぢゃおうぢぎっ!
ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛い゛ぃ゛っ!!!」
叩かれすぎでまりさの歯がボロボロになっても、やめてくれと泣き叫んでも、
男はかまわずに、頬の赤くなった部分をピンポイントで叩く、叩く、叩く。
「い゛っ!ぼうやべえ゛っ!ごべん゛ぶぅ!ぼ、ぼうやぢゃおうぢぎっ!
ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛っ!ゆ゛い゛ぃ゛っ!!!」
叩かれすぎでまりさの歯がボロボロになっても、やめてくれと泣き叫んでも、
男はかまわずに、頬の赤くなった部分をピンポイントで叩く、叩く、叩く。
「ぼ、ぼういいでじょぉぉぉ!!にんげんざんはどぼじでごんなひどいごどずるのぉぉぉ!!?
それいじょう「黙れよ。お前が代わりにやるか?」ごべんなざいぃぃぃ!!いだいのいやでずぅぅぅ!!!」
後ろのほうでしーしーを漏らしながら怯えていたれいむが、見かねて強めの口調で叫んできた。
のだが、男の一睨みで勢い良くしーしーを噴き出しながら引き下がった。流石に身代わりは嫌らしい。
それいじょう「黙れよ。お前が代わりにやるか?」ごべんなざいぃぃぃ!!いだいのいやでずぅぅぅ!!!」
後ろのほうでしーしーを漏らしながら怯えていたれいむが、見かねて強めの口調で叫んできた。
のだが、男の一睨みで勢い良くしーしーを噴き出しながら引き下がった。流石に身代わりは嫌らしい。
「ゆ゛・・ゆぐっ・・・ぼ、ぼうやべでぇ・・・ばでぃざ、じ、ばでぃざじんじゃうぅ・・・」
そして数分後。そこには見事に片頬を腫らして、その部分の歯を根こそぎやられたまりさが力なく横たわっていた。
「なあ、早くしろよ。俺を殺すんだろ?ボコボコにするんだろ?」
「や、やべでぐだざい・・・ばでぃざのまげでいいでずがら。ゆるじでぐだざいぃ・・・」
「ば、ばでぃざ!?なに゛いっでるのぉぉぉ!にんげんさんやっつけるんでしょぉぉぉ!!」
「うるざいんだぜ!おばえはなんにもいたいいたいなめにあっでないがらぞんなごどいえるんだぜ!!」
そして数分後。そこには見事に片頬を腫らして、その部分の歯を根こそぎやられたまりさが力なく横たわっていた。
「なあ、早くしろよ。俺を殺すんだろ?ボコボコにするんだろ?」
「や、やべでぐだざい・・・ばでぃざのまげでいいでずがら。ゆるじでぐだざいぃ・・・」
「ば、ばでぃざ!?なに゛いっでるのぉぉぉ!にんげんさんやっつけるんでしょぉぉぉ!!」
「うるざいんだぜ!おばえはなんにもいたいいたいなめにあっでないがらぞんなごどいえるんだぜ!!」
叩かれまくったことであっさりと謝ったまりさ。もっとも、心など篭っていない。
(ここはとりあえずあやまってにげるんだぜ!あんなくずどもにあまあまだったにんげんなららくしょうなんだぜ!
きっとまりさがまけるなんてなにかひきょうなてをつかったにちがいないんだぜ!!こんどはそうはいかないんだぜ!)
自分が負けたことを認めずにとりあえず媚びへつらう。まあ、馬鹿によくありがちな思考だろう。
(ここはとりあえずあやまってにげるんだぜ!あんなくずどもにあまあまだったにんげんなららくしょうなんだぜ!
きっとまりさがまけるなんてなにかひきょうなてをつかったにちがいないんだぜ!!こんどはそうはいかないんだぜ!)
自分が負けたことを認めずにとりあえず媚びへつらう。まあ、馬鹿によくありがちな思考だろう。
が、所詮は馬鹿の考えたこと。世の中が馬鹿の思うとおりに動くことなどそうそうない訳で。
「勝ち負けなんぞ知るかよ。さあ、早く殺してみろって。何もしないなら俺がお前を殺すぞ」
ドスッ
あっさりとまりさの目論見は崩れ去り、許しの代わりに右目に指を突っ込まれた。
「ゆっ!?・・・い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!ばでぃざのおめ゛め゛ぇぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」
「本当は悪いだなんて思ってないくせに・・・見え透いた嘘つくなよ。どうせ降参しました、ってのも嘘だろ?
まあ、それが本当でも逃がしたりはしないけどさ。それが通用するって思ってること自体が滑稽なんだよ」
「ど、どぼじでぇ!?ばでぃざあやまったんだぜ!ならゆるずのがふつうなんだぜぇぇぇぇ!!?」
「随分勝手なんだな、お前らの常識って奴は。・・・でもな。お前が逆の立場だったらどうする?
どうせ『そんなこといてもゆるすわけないんだぜ!せいぜいぶざまにころしてやるんだぜぇ!!』とか言うんだろ?」
「ゆ゛っゆい゛ぃ゛ぃ゛・・・」
まりさは何も言い返せない。事実さっきまでそういったことを思っていたのだ。
「てかげんなんてしてやらないんだぜ!」などとはよく言ったものだ。
「ゆっ!?・・・い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!ばでぃざのおめ゛め゛ぇぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」
「本当は悪いだなんて思ってないくせに・・・見え透いた嘘つくなよ。どうせ降参しました、ってのも嘘だろ?
まあ、それが本当でも逃がしたりはしないけどさ。それが通用するって思ってること自体が滑稽なんだよ」
「ど、どぼじでぇ!?ばでぃざあやまったんだぜ!ならゆるずのがふつうなんだぜぇぇぇぇ!!?」
「随分勝手なんだな、お前らの常識って奴は。・・・でもな。お前が逆の立場だったらどうする?
どうせ『そんなこといてもゆるすわけないんだぜ!せいぜいぶざまにころしてやるんだぜぇ!!』とか言うんだろ?」
「ゆ゛っゆい゛ぃ゛ぃ゛・・・」
まりさは何も言い返せない。事実さっきまでそういったことを思っていたのだ。
「てかげんなんてしてやらないんだぜ!」などとはよく言ったものだ。
「だからさ、ダメなんだ。お前が心から反省しようが、命乞いしようが、そんなのどうでもいいんだ。
お前らは殺すと言ったら本当に殺すまでやる馬鹿ばっかりだからなあ。こっちもそれなりの対応をしないとだろ?」
「いぎゃぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!いだい゛!やべで!ばでぃざのあんござんかぎまわざあ゛がぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!
ご、ごべんなひゃい゛!ばでぃざがなま゛いぎでじだ!!だがらゆるじでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!」
「・・・まるで聞いてないな。自分からふっかけといて情けない・・・っと」
「ゆぎっ゛!!・・・ひゅー、ひゅー、ひゅー・・・・・・」
あまりの痛さに、話を欠片も聞かずひたすら謝罪の言葉を言うだけのまりさを見て、
ようやく男が指を引き抜いた。まりさは息も絶え絶えだ。
お前らは殺すと言ったら本当に殺すまでやる馬鹿ばっかりだからなあ。こっちもそれなりの対応をしないとだろ?」
「いぎゃぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!いだい゛!やべで!ばでぃざのあんござんかぎまわざあ゛がぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!
ご、ごべんなひゃい゛!ばでぃざがなま゛いぎでじだ!!だがらゆるじでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!」
「・・・まるで聞いてないな。自分からふっかけといて情けない・・・っと」
「ゆぎっ゛!!・・・ひゅー、ひゅー、ひゅー・・・・・・」
あまりの痛さに、話を欠片も聞かずひたすら謝罪の言葉を言うだけのまりさを見て、
ようやく男が指を引き抜いた。まりさは息も絶え絶えだ。
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・だれぎゃ、だずっげ・・・」
頬を腫らし、目玉を潰され、開いた場所から餡子の涙を流すまりさ。
少し離れたところでガタガタ震えながら怯えるれいむにも気付かないほどに憔悴しきったまりさ。
そんなまりさにはもう反抗心も、自分が世界一強いなどという妄想も、これっぽっちも残っていなかった。
頬を腫らし、目玉を潰され、開いた場所から餡子の涙を流すまりさ。
少し離れたところでガタガタ震えながら怯えるれいむにも気付かないほどに憔悴しきったまりさ。
そんなまりさにはもう反抗心も、自分が世界一強いなどという妄想も、これっぽっちも残っていなかった。
思えば、どこで間違ったのだろう。
こんなことになってしまった原因を痛みで狂いそうな頭で必死に考えるまりさ。
こんなことになってしまった原因を痛みで狂いそうな頭で必死に考えるまりさ。
自分が弱かったから?人間がゆっくりしてない生き物だったから?
きっとどれも違う。たぶん一番悪いのはまりさだったんだ。
まりさが“自分が一番強い”なんて勘違いをしてたからこうなったんだ。
『きっとなにかひきょうなてをつかったんだぜ!』
だから?たとえ卑怯な手を使ったとしても、それがどうしたというのか。
いま実際に自分は殺されそうになっている。それだけが全てじゃないか。
負ければ全て失う。そんな事すら解ってなかったまりさが馬鹿だっただけ。
『ここはとりあえずあやまってにげるんだぜ!』
甘かった。この人間はまりさを許さないだろうし、逃がしもしない。
そもそも関わるべきじゃなかった。あんなことを言うべきじゃなかった。
きっとどれも違う。たぶん一番悪いのはまりさだったんだ。
まりさが“自分が一番強い”なんて勘違いをしてたからこうなったんだ。
『きっとなにかひきょうなてをつかったんだぜ!』
だから?たとえ卑怯な手を使ったとしても、それがどうしたというのか。
いま実際に自分は殺されそうになっている。それだけが全てじゃないか。
負ければ全て失う。そんな事すら解ってなかったまりさが馬鹿だっただけ。
『ここはとりあえずあやまってにげるんだぜ!』
甘かった。この人間はまりさを許さないだろうし、逃がしもしない。
そもそも関わるべきじゃなかった。あんなことを言うべきじゃなかった。
- じゃあどうするべきだったんだろう。
この人間に向かってあたまを地面に擦り付ければ良かったのか?
「いや゛なんだぜ・・・」
「あん?」
「あ゛んなくずたちみたいにみじめなものごいさんにだけはなりたくないんだぜ・・・!」
そうだ。あんな惨めな真似だけはごめんだ。
人間にボコボコにされるのは仕方ない。一番強いと思っていたまりさが負けるのも、まあ仕方ないだろう。
でも。それでも、あんな風に必死になって土下座して、恵んでもらうような真似だけはしたくなかったのだ。
それだけが野良として立派に生きてきたまりさにとって、譲れない最後の誇りだった。
「いや゛なんだぜ・・・」
「あん?」
「あ゛んなくずたちみたいにみじめなものごいさんにだけはなりたくないんだぜ・・・!」
そうだ。あんな惨めな真似だけはごめんだ。
人間にボコボコにされるのは仕方ない。一番強いと思っていたまりさが負けるのも、まあ仕方ないだろう。
でも。それでも、あんな風に必死になって土下座して、恵んでもらうような真似だけはしたくなかったのだ。
それだけが野良として立派に生きてきたまりさにとって、譲れない最後の誇りだった。
「はあ?なに言ってるんだお前」
「・・・え?」
それだけが、最後の誇りだったのに・・・
男は少し考え込んだ後、合点が言ったような顔でまりさに話しかけた。
「・・・え?」
それだけが、最後の誇りだったのに・・・
男は少し考え込んだ後、合点が言ったような顔でまりさに話しかけた。
「・・・ああ、そういうことか。やっすいプライドだな、オイ」
「に、にんげんなんかになにがわかるんだぜ!!」
そう言って、鼻で笑う訳知り顔の男に腹を立たせるまりさ。
「まりさはいままでひっしにいきてきたんだぜ!それなのに・・・」
「いちいち大袈裟なんだよ。
要するに、子供のために頼み込むのが格好悪いからって俺に頭下げたくなかっただけだろうが」
「ゆゆっ!?なんで」
「お前らが最初言ってた事とかを併せて考えりゃそれ位わかるわ、バカタレ」
が、お前になにがわかる、と言った途端に全部言い当てられてしまった。
随分と簡潔に纏められてしまったが、今のまりさの心情を表すには十分である。
「に、にんげんなんかになにがわかるんだぜ!!」
そう言って、鼻で笑う訳知り顔の男に腹を立たせるまりさ。
「まりさはいままでひっしにいきてきたんだぜ!それなのに・・・」
「いちいち大袈裟なんだよ。
要するに、子供のために頼み込むのが格好悪いからって俺に頭下げたくなかっただけだろうが」
「ゆゆっ!?なんで」
「お前らが最初言ってた事とかを併せて考えりゃそれ位わかるわ、バカタレ」
が、お前になにがわかる、と言った途端に全部言い当てられてしまった。
随分と簡潔に纏められてしまったが、今のまりさの心情を表すには十分である。
そして、それを考慮したうえで男は、心底下らなさそうにため息をついた。
「なあ、勘違いするなよ」
「なにがなんだぜ?にんげんにかてなくてもまりささまは「そうじゃ無くてだ」・・・」
「子供は助けたいけど、ヘーコラするのは嫌だ。
そんなことして惨めになるくらいなら死んだほうがマシだって、そう言いたいんだろ?」
「そうなんだぜ!それのなにがわるいんだぜ?」
「まずそれが間違ってるんだよ。あのな・・・
「なあ、勘違いするなよ」
「なにがなんだぜ?にんげんにかてなくてもまりささまは「そうじゃ無くてだ」・・・」
「子供は助けたいけど、ヘーコラするのは嫌だ。
そんなことして惨めになるくらいなら死んだほうがマシだって、そう言いたいんだろ?」
「そうなんだぜ!それのなにがわるいんだぜ?」
「まずそれが間違ってるんだよ。あのな・・・
お前、今じゃあいつらよりも惨めな馬鹿だぞ?」
「・・・ゆっ?」
「ゆっ、じゃなくてな。ちょっとは考えろよ。
そうなった詳しい経緯は知らんが、
“自分が不甲斐ないせいで我が子が死にかけて、他人の手を借りなきゃどうすることもできない”
自分ではどうしようもない、こういった状態に陥った甲斐性無しを世間では“惨め”っていうんだよ。
っていうかそうとしか言わねえし」
「ゆっ、じゃなくてな。ちょっとは考えろよ。
そうなった詳しい経緯は知らんが、
“自分が不甲斐ないせいで我が子が死にかけて、他人の手を借りなきゃどうすることもできない”
自分ではどうしようもない、こういった状態に陥った甲斐性無しを世間では“惨め”っていうんだよ。
っていうかそうとしか言わねえし」
「ゆっ・・ゆっ・・・そんなことないぜ!まりさはちゃんとしたちちおやなんだぜ!!」
「じゃあなんで子供死にかけてんだよ。普通はそんな事ありえないだろうが」
「そ、それは・・・」
「無能で勘違いした馬鹿を惨めだって言って何がおかしいんだ?」
「ちがう!ぢがうんだぜ!!ばでぃざは・・・」
とうに枯れ果てたはずの涙を振り絞って、必死に否定するまりさ。
しかし男はそれを全く意にも介さず、まりさの頭を両手で挟み込むようにして押さえながら更に言い聞かせる。
「じゃあなんで子供死にかけてんだよ。普通はそんな事ありえないだろうが」
「そ、それは・・・」
「無能で勘違いした馬鹿を惨めだって言って何がおかしいんだ?」
「ちがう!ぢがうんだぜ!!ばでぃざは・・・」
とうに枯れ果てたはずの涙を振り絞って、必死に否定するまりさ。
しかし男はそれを全く意にも介さず、まりさの頭を両手で挟み込むようにして押さえながら更に言い聞かせる。
「なあ。お前が惨めだって言ったさっきの奴らはな、今頃子供助けてゆっくりしてるぞ。
対してお前らは下らない自尊心を後生大事にして、恥を捨てて必死に頼み込む奴等を馬鹿にして、
勝てない者に喧嘩売って、挙句の果てにここで助かるチャンスを自ら蹴り飛ばして全滅するんだ。
ちゃんとあいつらのように頼み込んでりゃ、今頃家族でゆっくりできたかもしれないのにな」
「やべで・・・ちがう・・・ばでぃざは・・・ばでぃざはぁぁ゛ぁ゛!!!」
「もうわかってるんだろ?認めたくないなら俺が言ってやるよ。
お前はどうしようもない無能で、役立たずで、勘違いして家族を道連れにして死ぬ、ただの間抜けだ」
「ぢがう!ぢがうぅぅ゛ぅ゛!!う゛っ!!?あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
尚も認めようとしないまりさ。その頭に置かれた両手がまりさを帽子ごと締め上げてゆく。
対してお前らは下らない自尊心を後生大事にして、恥を捨てて必死に頼み込む奴等を馬鹿にして、
勝てない者に喧嘩売って、挙句の果てにここで助かるチャンスを自ら蹴り飛ばして全滅するんだ。
ちゃんとあいつらのように頼み込んでりゃ、今頃家族でゆっくりできたかもしれないのにな」
「やべで・・・ちがう・・・ばでぃざは・・・ばでぃざはぁぁ゛ぁ゛!!!」
「もうわかってるんだろ?認めたくないなら俺が言ってやるよ。
お前はどうしようもない無能で、役立たずで、勘違いして家族を道連れにして死ぬ、ただの間抜けだ」
「ぢがう!ぢがうぅぅ゛ぅ゛!!う゛っ!!?あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
尚も認めようとしないまりさ。その頭に置かれた両手がまりさを帽子ごと締め上げてゆく。
「それでな、俺がお前を絶対に殺すって言ったのはさ。
別にお前が生意気なことを言ったからでも、喧嘩をふっかけてきたからでもないんだ。
…単にお前みたいな、自分の分をわきまえずにあれこれ他を見下す馬鹿が大っ嫌いだからだよ!!!」
「あ゛がぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!やべでぇぇ゛ぇ゛!!
までぃざのあだまが!ぢゅ、ぢゅ・・・ぢゅぶでどぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」
頭部といっても所詮は饅頭。見る見るうちに男の手がめり込み、まりさの頭は変形してゆく。
まりさはというと中枢餡ごと押しつぶされる痛みに耐え切れず、ただただ叫ぶばかりだ。
このままでは圧迫された中枢餡が致命的な損傷を受けるのも、時間の問題だろう。
「え゛ぎっ!い゛っ!・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
いや、もう手遅れかもしれない。
別にお前が生意気なことを言ったからでも、喧嘩をふっかけてきたからでもないんだ。
…単にお前みたいな、自分の分をわきまえずにあれこれ他を見下す馬鹿が大っ嫌いだからだよ!!!」
「あ゛がぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!やべでぇぇ゛ぇ゛!!
までぃざのあだまが!ぢゅ、ぢゅ・・・ぢゅぶでどぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」
頭部といっても所詮は饅頭。見る見るうちに男の手がめり込み、まりさの頭は変形してゆく。
まりさはというと中枢餡ごと押しつぶされる痛みに耐え切れず、ただただ叫ぶばかりだ。
このままでは圧迫された中枢餡が致命的な損傷を受けるのも、時間の問題だろう。
「え゛ぎっ!い゛っ!・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・」
いや、もう手遅れかもしれない。
「じなないでぇぇ!ゆっぐりじでばでぃざぁぁぁ!!い゛やぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」
少し離れたところかられいむが力の限り叫ぶも、それでなにが変わるわけでもない。
そうこうしてるうちに、まりさは白目をむいて痙攣しかしなくなってしまっていた。
少し離れたところかられいむが力の限り叫ぶも、それでなにが変わるわけでもない。
そうこうしてるうちに、まりさは白目をむいて痙攣しかしなくなってしまっていた。
「ゆ゛っ!ゆ゛いぃっ!ごべ・・・ばでぃ・・ざ・・・ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ゅ゛っ・・・・・・」
「・・・あん?死んだか?・・・相変わらず体も精神も脆いな、オイ」『ドボン!』
そして痙攣反応すら無くなったまりさを軽々と川に投げ捨てる男。
れいむがあっという間も無く、まりさは濁った水の中に沈んで見えなくなった。
「・・・あん?死んだか?・・・相変わらず体も精神も脆いな、オイ」『ドボン!』
そして痙攣反応すら無くなったまりさを軽々と川に投げ捨てる男。
れいむがあっという間も無く、まりさは濁った水の中に沈んで見えなくなった。
「ま・・・まりさ!!まりざぁ!!ばぁでぃざぁぁぁぁぁぶっ!!!」
橋からまりさがいたと思われる場所を覗き込み、絶叫するれいむ。
悲しみに暮れるれいむにかかったのは勿論優しい慰めの言葉ではなく、突き出された人間の踵だった。
「随分気楽だな、お前も。これから無能な相棒のせいでお前もチビも死ぬわけだけど、何か言い残すことあるか?」
「ゆい゛ぃ゛・・・ばでぃざはむのーなんかじゃっ、あ゛あ゛あ゛あ゛!!!いだい!!やべでぐだざいぃぃ!!」
この期に及んで尚も言い返そうとするれいむの頭に乗せられる足。ジワジワとかけられる体重。
「そっかそっか、まあ別にどっちでもいいんだけどな。どうせゲロって死ぬことには変わりないし」
「あがぁぁぁ゛ぁ゛!!!ごべんなざい!!でいぶはむのーでず!ばでぃざも!!だがらやべだぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
体が弾け飛びそうなほどの痛みに、ロクに苦労を知らないれいむが耐えられるわけもなかった。
「変わり身早いなー。言いたいことはそれだけか?じゃあ全身から餡子垂れ流してさっさと潰れろ」
「いい゛い゛い゛い゛!!づぶでる゛ぅぅぅぅ゛ぅ゛!!ごべんなざい!ごべんなざい!!」
いくら謝れども、男が足から力を抜く様子はない。
橋からまりさがいたと思われる場所を覗き込み、絶叫するれいむ。
悲しみに暮れるれいむにかかったのは勿論優しい慰めの言葉ではなく、突き出された人間の踵だった。
「随分気楽だな、お前も。これから無能な相棒のせいでお前もチビも死ぬわけだけど、何か言い残すことあるか?」
「ゆい゛ぃ゛・・・ばでぃざはむのーなんかじゃっ、あ゛あ゛あ゛あ゛!!!いだい!!やべでぐだざいぃぃ!!」
この期に及んで尚も言い返そうとするれいむの頭に乗せられる足。ジワジワとかけられる体重。
「そっかそっか、まあ別にどっちでもいいんだけどな。どうせゲロって死ぬことには変わりないし」
「あがぁぁぁ゛ぁ゛!!!ごべんなざい!!でいぶはむのーでず!ばでぃざも!!だがらやべだぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
体が弾け飛びそうなほどの痛みに、ロクに苦労を知らないれいむが耐えられるわけもなかった。
「変わり身早いなー。言いたいことはそれだけか?じゃあ全身から餡子垂れ流してさっさと潰れろ」
「いい゛い゛い゛い゛!!づぶでる゛ぅぅぅぅ゛ぅ゛!!ごべんなざい!ごべんなざい!!」
いくら謝れども、男が足から力を抜く様子はない。
死ぬ。このままでは確実に人間に殺される。嫌だ、まだ死にたくない、なんとかして・・・
頭が実際に潰れてしまいそうな痛みの中、れいむは必死になって助かる方法を考える。
何か無いかと辺りを見渡して、目に入ったのは……今にも死にそうな我が子の姿。
「おきゃ・・しゃ・・・たしゅ・・・け・・ちぇ・・・」
「れーみゅ・・ちん・・・じゃ・・・どぼし・・ちぇ・・・」
頭が実際に潰れてしまいそうな痛みの中、れいむは必死になって助かる方法を考える。
何か無いかと辺りを見渡して、目に入ったのは……今にも死にそうな我が子の姿。
「おきゃ・・しゃ・・・たしゅ・・・け・・ちぇ・・・」
「れーみゅ・・ちん・・・じゃ・・・どぼし・・ちぇ・・・」
既に分かっていたことだが、このままではそう時間が経たないうちに息絶えるだろう。
自分が助かるのはもちろん、できればおちびちゃんも死なせたくないが…仕方ない。
「お…おぢびぢゃんをあげばずがら!!だがらでいぶだげでもだずげでぇぇぇ!!!」
「あとどれくらいで……はぁ?」
自分が助かるのはもちろん、できればおちびちゃんも死なせたくないが…仕方ない。
「お…おぢびぢゃんをあげばずがら!!だがらでいぶだげでもだずげでぇぇぇ!!!」
「あとどれくらいで……はぁ?」
餡子を吐きながら搾り出したれいむの提案を聞いて、怪訝そうな顔で男がれいむを見下ろす。
「…悪い。お前を助けるのとそいつらを俺が貰うのと、全く関係が無いように思えるんだが」
「だから・・・おちびちゃんをにんげんさんにあげます・・・そのかわりにれいむをたすけてくださいぃ・・・」
思わず踏みつける力を緩めた男に、楽になったれいむは必死になって言いたいことを言い切ろうとする。
「…悪い。お前を助けるのとそいつらを俺が貰うのと、全く関係が無いように思えるんだが」
「だから・・・おちびちゃんをにんげんさんにあげます・・・そのかわりにれいむをたすけてくださいぃ・・・」
思わず踏みつける力を緩めた男に、楽になったれいむは必死になって言いたいことを言い切ろうとする。
「・・・ハッ、ハハッ!ハハハハ!!なんだそれ、我が身可愛さで自分の子供まで捨てんのか!!
最低だな、お前!そこまでして助かりたいか?もう親を名乗る資格も無いよ。マジで!!」
「ゆう゛ぅ゛・・・」
男の嘲笑や罵りを、ただ涙を堪えながら歯を食いしばって耐えるれいむ。
男の言っていることは何も間違ってない。ただ、それでもこれ以外に皆が助かる道を思いつかなかっただけだ。
最低だな、お前!そこまでして助かりたいか?もう親を名乗る資格も無いよ。マジで!!」
「ゆう゛ぅ゛・・・」
男の嘲笑や罵りを、ただ涙を堪えながら歯を食いしばって耐えるれいむ。
男の言っていることは何も間違ってない。ただ、それでもこれ以外に皆が助かる道を思いつかなかっただけだ。
(ごめんね。れいむのかわいいかわいいおちびちゃん・・・
でももうこれしかれいむたちがいきのこるみちはおもいつかなかったんだよ・・・
にんげんさんならきっとおちびちゃんをなおせるはずだよ!せめてふたりだけでもゆっくりしていってね!!)
しかし、渾身の思いつきも人間が了承してくれなければ意味がない。いわば賭けみたいなもの。
そんな事はれいむもわかっている。笑い転げている男を見つめながら、天運に任せるだけだ。
でももうこれしかれいむたちがいきのこるみちはおもいつかなかったんだよ・・・
にんげんさんならきっとおちびちゃんをなおせるはずだよ!せめてふたりだけでもゆっくりしていってね!!)
しかし、渾身の思いつきも人間が了承してくれなければ意味がない。いわば賭けみたいなもの。
そんな事はれいむもわかっている。笑い転げている男を見つめながら、天運に任せるだけだ。
そしてようやく笑いが収まったころ、抱えた腹を離して男がれいむに向き直る。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・いいよ。その面の皮の厚さに免じて、お前だけは見逃してやる」
「ゆゆっ!!ほんと?じゃあおちびちゃんは・・・」
「ああ。これから俺の物ってことになるな。
さあ、後のことは俺に任せて、さっさと子供見捨てて独りで消えろ。目障りだ、ゲス饅頭」
「ゆっ・・・わかったよ。おちびちゃんげんきでね!」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・いいよ。その面の皮の厚さに免じて、お前だけは見逃してやる」
「ゆゆっ!!ほんと?じゃあおちびちゃんは・・・」
「ああ。これから俺の物ってことになるな。
さあ、後のことは俺に任せて、さっさと子供見捨てて独りで消えろ。目障りだ、ゲス饅頭」
「ゆっ・・・わかったよ。おちびちゃんげんきでね!」
結果、賭けに勝った。それだけでれいむは大満足だ。
人間の言葉に心を抉られながらもおちびちゃんに背を向けて跳ね始める。
(おちびちゃん・・・いっしょにいれないおかあさんをゆるしてね。
でもきっとかいゆっくりになればしあわせーっになれるはずだよ!
だから・・・だから、ゆっくりしていってね!!!『ドボッ、ドボン!』・・・・・・・・・え?)
人間の言葉に心を抉られながらもおちびちゃんに背を向けて跳ね始める。
(おちびちゃん・・・いっしょにいれないおかあさんをゆるしてね。
でもきっとかいゆっくりになればしあわせーっになれるはずだよ!
だから・・・だから、ゆっくりしていってね!!!『ドボッ、ドボン!』・・・・・・・・・え?)
ついさっき聞いたような音がまた聞こえたような気がして、ふとれいむは振り返った。
目に入ったのは何故かおちびちゃんがいたところで川を覗き込む男。おちびちゃんは、どこにもいない。
まさか・・・!
「お、おぢびぢゃぁぁぁぁん!!どぼじでどごにもいないのぉぉぉ!!?」
痛む体に鞭打って、急いで人間の隣まで跳ねてから川を覗き込む。
そこに浮いていたのは、お饅頭の皮のようなものの破片と・・・かわいいおちびちゃん達のお飾り。
他の誰でもない、生みの親のれいむが間違えるわけがない。もう、れいむのおちびちゃんは・・・
「お・・・おぢびぢゃん・・・れいむのおちびちゃんがぁ・・・・・・」
「ここから川に落ちただけで弾け飛ぶのかよ。どれだけ脆いんだ・・・」
目に入ったのは何故かおちびちゃんがいたところで川を覗き込む男。おちびちゃんは、どこにもいない。
まさか・・・!
「お、おぢびぢゃぁぁぁぁん!!どぼじでどごにもいないのぉぉぉ!!?」
痛む体に鞭打って、急いで人間の隣まで跳ねてから川を覗き込む。
そこに浮いていたのは、お饅頭の皮のようなものの破片と・・・かわいいおちびちゃん達のお飾り。
他の誰でもない、生みの親のれいむが間違えるわけがない。もう、れいむのおちびちゃんは・・・
「お・・・おぢびぢゃん・・・れいむのおちびちゃんがぁ・・・・・・」
「ここから川に落ちただけで弾け飛ぶのかよ。どれだけ脆いんだ・・・」
そうだ。おちびちゃんはもうお水に入ることができないほどに体が弱っていた。
なのに・・・なのにどうして・・・
「どぼじでおぢびぢゃんをごろじだくぞにんげんんんん!!!
ぜっだいにゆるざないぞ!!ごろず!ごろじでやるぅぅぅぅぅ!!!」
今、この状況を見れば流石にれいむでもわかる。
こいつがおちびちゃんを川に投げ込んだのだ。さっきの、れいむのだーりんと同じように。
なのに・・・なのにどうして・・・
「どぼじでおぢびぢゃんをごろじだくぞにんげんんんん!!!
ぜっだいにゆるざないぞ!!ごろず!ごろじでやるぅぅぅぅぅ!!!」
今、この状況を見れば流石にれいむでもわかる。
こいつがおちびちゃんを川に投げ込んだのだ。さっきの、れいむのだーりんと同じように。
「それにしても水質汚染って怖いよなー。・・・なんだよ、まだ居たのか?」
「よぐもおちびちゃんをごろじだな!!おばえも゛じねぇぇぇぇ!!!」
予想を裏切られて激昂するれいむに対して、男はどこまでも淡白な反応しか返さない。
そのどうでもよさそうな態度がれいむにとっては余計に腹立たしかった。
「よぐもおちびちゃんをごろじだな!!おばえも゛じねぇぇぇぇ!!!」
予想を裏切られて激昂するれいむに対して、男はどこまでも淡白な反応しか返さない。
そのどうでもよさそうな態度がれいむにとっては余計に腹立たしかった。
「なんで怒ってるんだよ。俺はただゴミを捨てただけだってのに」
「ふざげるなぁ!!おぢびぢゃんはごみなんがじゃない!!
おぢびぢゃんはでいぶのがわいいごどもだったんだぞ!どぼじでごろじだ!!」
「へー、そうだったのかー。てっきり処分して欲しいもんだと思ってたわ。
そんだけ大事なら、なんで人任せにして売るような真似したんだろうねー」
「ゆっ!!?そ、それは・・・」
しかし、そう言われると強く出れなくなる。
「ふざげるなぁ!!おぢびぢゃんはごみなんがじゃない!!
おぢびぢゃんはでいぶのがわいいごどもだったんだぞ!どぼじでごろじだ!!」
「へー、そうだったのかー。てっきり処分して欲しいもんだと思ってたわ。
そんだけ大事なら、なんで人任せにして売るような真似したんだろうねー」
「ゆっ!!?そ、それは・・・」
しかし、そう言われると強く出れなくなる。
確かにれいむは、おちびちゃんを手放した。
しかし当然おちびちゃんがどうなってもいい、殺してくれてもかまわない、などとは露ほどにも思っていない。
でも、治して育ててやってくれとなどと言えば、絶対にNOと返されるだろう。
第一それでは交換条件になっていない。れいむが得をするだけだ。
だからといって、れいむにいい説得の方便が思いつくわけも無く…
最後は運任せで、おまけにその賭けにも負けてしまった。
しかし当然おちびちゃんがどうなってもいい、殺してくれてもかまわない、などとは露ほどにも思っていない。
でも、治して育ててやってくれとなどと言えば、絶対にNOと返されるだろう。
第一それでは交換条件になっていない。れいむが得をするだけだ。
だからといって、れいむにいい説得の方便が思いつくわけも無く…
最後は運任せで、おまけにその賭けにも負けてしまった。
「大体何考えてたかはわかるけどさあ。自分でも甘いと思わなかったわけ?
あのきったないゴミを本気でかわいいと思ってるやつなんて世界中探してもお前だけだよ。
お前はゴミを後生大事に持つ癖でもあるのか?俺は無いね。だから捨てたの、文句あるか?」
結局いくら知恵が回ってもここらへんがゆっくりの限界だと思い知らされた結果だけが残る。
そんなれいむが何か言い返せるわけもなく、男の最もな言い分を聞いてしまえば口篭るしかなかった。
「第一さあ、そんなに大事なら何で要らんプライド優先させるかねぇ?
あそこで沈んでるバカの言うことなんか無視して頼み込めば、結果は違ったかもしれないのに。
そんなのだからむざむざ子供死なせかけるようなことになるんだよ、この身の程知らず」
バカじゃねーの?と、鼻で笑う男に対して、れいむは何も言わずにめそめそ泣くだけだ。
あのきったないゴミを本気でかわいいと思ってるやつなんて世界中探してもお前だけだよ。
お前はゴミを後生大事に持つ癖でもあるのか?俺は無いね。だから捨てたの、文句あるか?」
結局いくら知恵が回ってもここらへんがゆっくりの限界だと思い知らされた結果だけが残る。
そんなれいむが何か言い返せるわけもなく、男の最もな言い分を聞いてしまえば口篭るしかなかった。
「第一さあ、そんなに大事なら何で要らんプライド優先させるかねぇ?
あそこで沈んでるバカの言うことなんか無視して頼み込めば、結果は違ったかもしれないのに。
そんなのだからむざむざ子供死なせかけるようなことになるんだよ、この身の程知らず」
バカじゃねーの?と、鼻で笑う男に対して、れいむは何も言わずにめそめそ泣くだけだ。
確かに男は許せない。ただ、れいむは男を言い負かせるだけの言葉を持ち合わせていないのだ。
「おぢびぢゃん・・・でいぶのがわいいおぢびぢゃん゛ん゛・・・」
でも、何も言い返せなくてもれいむにとっては何物にも代えがたい、かわいいおちびちゃんだったのだ。
愛情も、思い出も山ほどある。そんなれいむのおちびちゃんを失ったのだ。これが泣かずにいられようか。
「おぢびぢゃん・・・でいぶのがわいいおぢびぢゃん゛ん゛・・・」
でも、何も言い返せなくてもれいむにとっては何物にも代えがたい、かわいいおちびちゃんだったのだ。
愛情も、思い出も山ほどある。そんなれいむのおちびちゃんを失ったのだ。これが泣かずにいられようか。
「れいむ・・・」
そんな泣き続けるれいむを見て、男はしゃがみ込んで、れいむの頭に優しく手を置いた。
「にんげんさん・・・?」
置かれた手に驚いて、思わず男を見上げるれいむ。
男の表情は穏やかで、柔らかな笑みを浮かべた、とってもゆっくりしたものだった。
今のれいむにとってはあまりに眩しいその笑顔に、こんな状況なのにれいむも思わず顔が緩んでしまう。
そんな泣き続けるれいむを見て、男はしゃがみ込んで、れいむの頭に優しく手を置いた。
「にんげんさん・・・?」
置かれた手に驚いて、思わず男を見上げるれいむ。
男の表情は穏やかで、柔らかな笑みを浮かべた、とってもゆっくりしたものだった。
今のれいむにとってはあまりに眩しいその笑顔に、こんな状況なのにれいむも思わず顔が緩んでしまう。
「お前の、じゃないだろ?あれはもう俺のゆっくりなの。
捨てた“部外者”が横から口出しして勝手にめそめそ泣いてんじゃねーよ、鬱陶しい」
微笑んだまま男がそう言い放った直後。れいむの顔も、声も、何もかもが凍りついた。
捨てた“部外者”が横から口出しして勝手にめそめそ泣いてんじゃねーよ、鬱陶しい」
微笑んだまま男がそう言い放った直後。れいむの顔も、声も、何もかもが凍りついた。
そう。もうれいむには『れいむのおちびちゃん』という資格もない。
どういった思惑があったとしてもれいむは我が子を捨てたのだ。所有権は男にある。
一度手放した以上、赤ゆっくりに何をされようとも文句を言うこと自体が筋違いだろう。
「じゃあ約束だし、お前は助けてやるよ。好きにしな。
大事な大事なおちびちゃん(笑)を売ってまで得た命なんだ。精々大切にするこった!」
どういった思惑があったとしてもれいむは我が子を捨てたのだ。所有権は男にある。
一度手放した以上、赤ゆっくりに何をされようとも文句を言うこと自体が筋違いだろう。
「じゃあ約束だし、お前は助けてやるよ。好きにしな。
大事な大事なおちびちゃん(笑)を売ってまで得た命なんだ。精々大切にするこった!」
今度こそ本当に何も言えなくなったれいむを見て、ケラケラ笑いながら男は去っていった。
残されたのは、白目を剥いてショックを受けた表情のまま固まっているれいむだけ。
残されたのは、白目を剥いてショックを受けた表情のまま固まっているれいむだけ。
- 結局れいむには、何も残らなかった。
あれほど好きだった、だーりんのまりさも。かわいくて仕方が無かったおちびちゃんたちも、全て。
残ったのは靴跡が残った体と汚れたリボン。そして自分の命。ただそれだけ。
橋に入り口で呆然と佇む、無様で惨めなれいむが一匹だけだった。
残ったのは靴跡が残った体と汚れたリボン。そして自分の命。ただそれだけ。
橋に入り口で呆然と佇む、無様で惨めなれいむが一匹だけだった。
これからどうすればいいのだろうか。
命さえあれば何度でもやり直せるとよく言うが、生憎とれいむにはあれ以上の幸せなど思いつかない。
ここに来て、れいむはようやく気がついた。
(れいむは…もうしあわせーっにはなれないよ。いきててもしょうがないんだよ…)と。
命さえあれば何度でもやり直せるとよく言うが、生憎とれいむにはあれ以上の幸せなど思いつかない。
ここに来て、れいむはようやく気がついた。
(れいむは…もうしあわせーっにはなれないよ。いきててもしょうがないんだよ…)と。
『おちびちゃん!たすけてくれたにんげんさんにかんしゃするんだよ!』
『そうだよ!!せいいをもっておねがいすれば、きっとみんなこたえてくれるんだからね!!』
『にんげんさんはゆっくりしてるんだね!!まりさもいつかにんげんさんにゆっくりしてもらうよ!!』
『そうだね!れいむもいつかおんがえししたいよ!!』
『ゆっ!いいこころがけだね!でもにんげんさんだけじゃだめだよ!
こまったひとやゆっくりだってたすけてあげなくちゃいけないんだよ!たすけあわなくちゃね!!』
『『ゆっくりりかいしたよ!!』』
『さあ!それじゃおはなしはここまでにして、ごはんにするよ!
きょうはにんげんさんにもらったあまあまののこりをみんなでごーくごーくしようね!』
『『ゆっくりー!!!』』
『そうだよ!!せいいをもっておねがいすれば、きっとみんなこたえてくれるんだからね!!』
『にんげんさんはゆっくりしてるんだね!!まりさもいつかにんげんさんにゆっくりしてもらうよ!!』
『そうだね!れいむもいつかおんがえししたいよ!!』
『ゆっ!いいこころがけだね!でもにんげんさんだけじゃだめだよ!
こまったひとやゆっくりだってたすけてあげなくちゃいけないんだよ!たすけあわなくちゃね!!』
『『ゆっくりりかいしたよ!!』』
『さあ!それじゃおはなしはここまでにして、ごはんにするよ!
きょうはにんげんさんにもらったあまあまののこりをみんなでごーくごーくしようね!』
『『ゆっくりー!!!』』
遠くから楽しそうなゆっくり達の声がする。きっと家族だろう。
でも、もう今のれいむは羨ましいとさえ思わない。余計に惨めになるだけだ。
でも、もう今のれいむは羨ましいとさえ思わない。余計に惨めになるだけだ。
ただ…。ただ、れいむがちゃんとお願いしてれば、今頃ああなってたのかなぁ……?
そんなバカなことを少しだけ考えて、それを一度鼻で笑ったあと。
れいむは橋の隙間に無理矢理体をねじ込んで、川に身を投げた。
れいむは橋の隙間に無理矢理体をねじ込んで、川に身を投げた。
- あとがき
『弱い犬ほどよく吠える』という格言がありますが、
これをなんとかして理解させれば、ゆっくりに革命が起きると思わず一人で戦慄しました。 嘘です、してません。
これをなんとかして理解させれば、ゆっくりに革命が起きると思わず一人で戦慄しました。 嘘です、してません。
では、最後までお読みいただき本当にありがとうございました!
挿絵:四十八手あき