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魔法少女リリカルルイズ17 - (2007/09/23 (日) 12:42:36) の1つ前との変更点
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トリステインの城下町についたキュルケはタバサをつれて、まず駅に走った。
案の定、タバサの使い魔のシルフィードが見つけていた学院の馬がいた。
城下町に入ってからはシルフィードはルイズ達を見失っている。
壁と人混みに紛れて見分けがつかなくなった、とタバサが言っていた。
駅の警備の衛兵にこの馬に乗ってきた学院の生徒はどこに行ったかと聞いてみると、大通りの方に歩いていったと答えが返ってきた。
というわけで、今は大通りを歩きながらルイズを探している。
大通りには綺麗な店が多い。
値段は高いが学院の生徒が遊ぶにはちょうどいいところだ。
適当な店に入って値切り交渉を楽しむのもいいが、今日はでパス。
お上りさんみたいになるがあちこちきょろきょろしながらルイズを探していた。
前をあまり見ていないのでときどき人にぶつかりそうになるがその度にタバサが服を引っ張って教えてくれる。
そういえば今日は衛士がやたら目につく。
何かあったのだろうがキュルケには関係ない。
とりあえず無視して探し続ける。
またタバサが服を引っ張ってきた。
人にぶつかりそうになったのだろう。
前を見て確認・・・。
茶色い壁が目の前にあった。
「だれよ、こんなもの大通りの真ん中に置いたのは」
憤慨しているとタバサが杖でその壁を指し示した。
よく観ろ、ということだ。
見てみると壁ではなかった。
壁に見えるほど大きい木が大通りの真ん中に生えている。
「なによ・・・これ」
見上げるほど、空高くそびえ立っている。
魔法を使っても1年や2年でこんな大木が生えるなんてのはあり得ない。
実際ちょっと前に来たときにはこんな所に木は影も形もなかった。
足下で固い物がぶつかる音がした。
根が生えてきている。
植物の根が石畳を下からめくり上げているのだ。
しかも、目で見てわかるような速さで。
上に伸びきった根が重量に耐えきれずに落ちてくる。
「わぁっ、わっ」
後ろに伸びのくが、その足下でも同じように生えてくる。
今度は大きな音がする。
そちらでは、建物が太い蔓に押しつぶされていた。
その蔓がキュルケとタバサめがけて落ちてくる。
「タバサ!走るわよ!」
返事を聞く前に回れ右をしてダッシュ。
大通りを歩いていた他の人間もキュルケたちと同様に走って逃げている。
キュルケたち少しで遅れてしまったらしい。
下から生える根が足を取ろうとし、上から振る蔓が押しつぶそうとする。
「来た」
タバサがつぶやく。
風を切る音と共にシルフィードが走る2人のそばに降りてきた。
タバサはフライの魔法でシルフィードの背中へ。
キュルケもそれに続く。
タバサの伸ばした手を掴んだキュルケの重みを感じたシルフィードは足と翼を伸ばして空高く飛び立つ。
「どうなってるのよ」
シルフィードは蔓に捕まらない高度で森が広がりつつある城下町を旋回し続けた。
ケーキ屋から飛び出たユーノの目に飛び込んできたのは遠くに生えている大木だった。
巨大なんて物じゃない。
城と同じくらいの大きさに見えるほどだ。
周囲では急速に生える木や根、うねて跳ねる蔓が石畳や建物をめくりあげたたきつぶしている。
人々はそれから逃れるべく通りを走っている。
今、ユーノとルイズが出てきたケーキ屋にいた人たちもそれに気づいたらしい。
我先にと店から飛び出て来る。
「ユーノ・・・こういうときはどうしたらいいの?」
ユーノはルイズに振り返る。
「ルイズ・・・!?」
ルイズはすでにバリアジャケットを着ていた。
起動済みのレイジングハートが輝き、ルイズの体は細かく震えている。
後ろ姿でもよくわかる。
ルイズは怒りで震えている。
「ユーノ!」
「あ・・・うん。封印するには、接近しないとだめだ。まずは元となっている部分を見つけないと。でも、これだけ広い範囲に広がっちゃっているとどうやって探したらいいか・・・」
「元を見つければいいのね」
ゆらり。
魔力を溢れさせたままルイズはレイジングハートを構える。
「Area Search」
レイジングハートはルイズの意志に応じて使うべき魔法を選び出す。
ルイズが魔力を振れば、立ち上る魔力は地面に向かい魔法陣を描き出す。
「リリカル、マジカル!災悪の根源を探しなさい!」
魔法陣は光の玉となって四方へ散り、八方へ飛ぶ。
その全てが魔法で作られたルイズの目となる。
魔力の強い場所の光景がルイズの頭に浮かぶ。
節くれ立った木。
不気味なまでに茂る枝葉。
うごめく蔓。
そして・・・
「見つけたわ!」
「ほんと?」
ルイズは見つめる。
ジュエルシードが隠された巨木を。
「すぐ封印するわ」
「ここからじゃ無理だよ。近くに行かなきゃ」
「できるわ!」
空にレイジングハートを掲げる。
「できるわよね!レイジングハート」
「Shooting Mode.Set up」
レイジングハートが形を変える。
魔力をより遠くに届けるための形。
ギーシュのワルキューレから変貌したゴーレムをを打ち抜いた形だ。
ルイズはレイジングハートを構える。
その先は、ピタリとジュエルシードの隠された巨木へと向けられている。
「リリカル、マジカル・・・」
途端、ルイズの足下が持ち上がる。
「え?」
地面を割って蔓が溢れでる。
その一本はルイズの足にからみつき、たちまちのうちに天高く小さい体を持ち上げた。
「きゃーーーーーーー」
「ルイズ!!」
蔓は空中のルイズの手に、足に、体に、巻き付く。
「きゃあああっ。ゆ、ユーノ、ユーノ、助けてっ。キャアアーーー」
「ルイズ!すぐ行くよ」
ユーノはマントを翻し飛びたつ。
ルイズを振り回す蔓に取りつき引っ張り、引きちぎろうとするが取れない。
「く・・・固くて・・・とれない」
「ユーノ!後ろ!」
別の蔓がユーノを背中から遅う。
「うわぁあっ」
シールドを展開して直撃を防ぐ。
「わーーーーっ」
空中に体を固定できない。
蔓の威力はユーノをはじき飛ばす。
「ユーーーーノーーー!」
吹き飛ぶユーノは煙を挙げる瓦礫の中に消えた。
トリステインの城下町についたキュルケはタバサをつれて、まず駅に走った。
案の定、タバサの使い魔のシルフィードが見つけていた学院の馬がいた。
城下町に入ってからはシルフィードはルイズ達を見失っている。
壁と人混みに紛れて見分けがつかなくなった、とタバサが言っていた。
駅の警備の衛兵にこの馬に乗ってきた学院の生徒はどこに行ったかと聞いてみると、大通りの方に歩いていったと答えが返ってきた。
というわけで、今は大通りを歩きながらルイズを探している。
大通りには綺麗な店が多い。
値段は高いが学院の生徒が遊ぶにはちょうどいいところだ。
適当な店に入って値切り交渉を楽しむのもいいが、今日はでパス。
お上りさんみたいになるがあちこちきょろきょろしながらルイズを探していた。
前をあまり見ていないのでときどき人にぶつかりそうになるがその度にタバサが服を引っ張って教えてくれる。
そういえば今日は衛士がやたら目につく。
何かあったのだろうがキュルケには関係ない。
とりあえず無視して探し続ける。
またタバサが服を引っ張ってきた。
人にぶつかりそうになったのだろう。
前を見て確認……。
茶色い壁が目の前にあった。
「だれよ、こんなもの大通りの真ん中に置いたのは」
憤慨しているとタバサが杖でその壁を指し示した。
よく観ろ、ということだ。
見てみると壁ではなかった。
壁に見えるほど大きい木が大通りの真ん中に生えている。
「なによ……これ」
見上げるほど、空高くそびえ立っている。
魔法を使っても1年や2年でこんな大木が生えるなんてのはあり得ない。
実際ちょっと前に来たときにはこんな所に木は影も形もなかった。
足下で固い物がぶつかる音がした。
根が生えてきている。
植物の根が石畳を下からめくり上げているのだ。
しかも、目で見てわかるような速さで。
上に伸びきった根が重量に耐えきれずに落ちてくる。
「わぁっ、わっ」
後ろに伸びのくが、その足下でも同じように生えてくる。
今度は大きな音がする。
そちらでは、建物が太い蔓に押しつぶされていた。
その蔓がキュルケとタバサめがけて落ちてくる。
「タバサ!走るわよ!」
返事を聞く前に回れ右をしてダッシュ。
大通りを歩いていた他の人間もキュルケたちと同様に走って逃げている。
キュルケたち少しで遅れてしまったらしい。
下から生える根が足を取ろうとし、上から振る蔓が押しつぶそうとする。
「来た」
タバサがつぶやく。
風を切る音と共にシルフィードが走る2人のそばに降りてきた。
タバサはフライの魔法でシルフィードの背中へ。
キュルケもそれに続く。
タバサの伸ばした手を掴んだキュルケの重みを感じたシルフィードは足と翼を伸ばして空高く飛び立つ。
「どうなってるのよ」
シルフィードは蔓に捕まらない高度で森が広がりつつある城下町を旋回し続けた。
ケーキ屋から飛び出たユーノの目に飛び込んできたのは遠くに生えている大木だった。
巨大なんて物じゃない。
城と同じくらいの大きさに見えるほどだ。
周囲では急速に生える木や根、うねて跳ねる蔓が石畳や建物をめくりあげたたきつぶしている。
人々はそれから逃れるべく通りを走っている。
今、ユーノとルイズが出てきたケーキ屋にいた人たちもそれに気づいたらしい。
我先にと店から飛び出て来る。
「ユーノ……こういうときはどうしたらいいの?」
ユーノはルイズに振り返る。
「ルイズ……!?」
ルイズはすでにバリアジャケットを着ていた。
起動済みのレイジングハートが輝き、ルイズの体は細かく震えている。
後ろ姿でもよくわかる。
ルイズは怒りで震えている。
「ユーノ!」
「あ……うん。封印するには、接近しないとだめだ。まずは元となっている部分を見つけないと。でも、これだけ広い範囲に広がっちゃっているとどうやって探したらいいか……」
「元を見つければいいのね」
ゆらり。
魔力を溢れさせたままルイズはレイジングハートを構える。
「Area Search」
レイジングハートはルイズの意志に応じて使うべき魔法を選び出す。
ルイズが魔力を振れば、立ち上る魔力は地面に向かい魔法陣を描き出す。
「リリカル、マジカル!災悪の根源を探しなさい!」
魔法陣は光の玉となって四方へ散り、八方へ飛ぶ。
その全てが魔法で作られたルイズの目となる。
魔力の強い場所の光景がルイズの頭に浮かぶ。
節くれ立った木。
不気味なまでに茂る枝葉。
うごめく蔓。
そして……
「見つけたわ!」
「ほんと?」
ルイズは見つめる。
ジュエルシードが隠された巨木を。
「すぐ封印するわ」
「ここからじゃ無理だよ。近くに行かなきゃ」
「できるわ!」
空にレイジングハートを掲げる。
「できるわよね!レイジングハート」
「Shooting Mode.Set up」
レイジングハートが形を変える。
魔力をより遠くに届けるための形。
ギーシュのワルキューレから変貌したゴーレムをを打ち抜いた形だ。
ルイズはレイジングハートを構える。
その先は、ピタリとジュエルシードの隠された巨木へと向けられている。
「リリカル、マジカル……」
途端、ルイズの足下が持ち上がる。
「え?」
地面を割って蔓が溢れでる。
その一本はルイズの足にからみつき、たちまちのうちに天高く小さい体を持ち上げた。
「きゃーーーーーーー」
「ルイズ!!」
蔓は空中のルイズの手に、足に、体に、巻き付く。
「きゃあああっ。ゆ、ユーノ、ユーノ、助けてっ。キャアアーーー」
「ルイズ!すぐ行くよ」
ユーノはマントを翻し飛びたつ。
ルイズを振り回す蔓に取りつき引っ張り、引きちぎろうとするが取れない。
「く……固くて……とれない」
「ユーノ!後ろ!」
別の蔓がユーノを背中から遅う。
「うわぁあっ」
シールドを展開して直撃を防ぐ。
「わーーーーっ」
空中に体を固定できない。
蔓の威力はユーノをはじき飛ばす。
「ユーーーーノーーー!」
吹き飛ぶユーノは煙を挙げる瓦礫の中に消えた。
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