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もってけ!水兵ふく - (2007/08/09 (木) 09:49:08) の最新版との変更点
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使い魔品評会。
とある事情でアンリエッタ王女殿下も学院に姿を見せていたその日――革命は起こった。
別段、その瞬間に特別な何かが起こったという訳ではなかった。
起こった事を端的に書き記すなら、たったの一行で事足りる。
ただ、『四人の女が水兵ふく姿で歌い踊った』――それだけである。
本来なら、貴族連中の洗練された趣味から見れば、それは騒音同然の乱痴気騒ぎでしかなかった筈だった。
だが、水兵ふく姿の舞台の四人は観客の全てを問答無用で圧倒した。
かなりの勢いでネジのぶっ飛んだ歌だった。
そして歌っている四人のテンションも色んな意味でぶっ飛んでいた。
だが唯一つだけ言える事は。
あの瞬間、舞台に立つ四人は他の全てを圧倒し、魅了したという事だった。
何故なら、水兵ふくだからです。←証明終了。
ヤケクソ気味にいつ暴発するかわからない爆弾のような笑顔を振り撒く、名門貴族の三女。
王女目の前に青くなったり赤くなったりしながらも割と楽しそうに歌い踊る、四人中唯一の本職メイド。
どこか遠い故郷を見つめるような全てを達観した虚ろな笑みで機械的に踊り狂う、学院長付きの秘書。
そして一際ぶっ飛んだテンションで他の三人をリードする、一番小柄でどこかゆるい雰囲気を持った少女。
観客は、特に野郎どもは、水兵ふくの持つ新鮮かつ正体不明の魅力に、魂まで奪われていた。
教師陣は、何故か普段より幾分幼く見える秘書の倒錯的な魅力に、終始顔を緩ませっぱなしだったし、
生徒達の大半は、侮っていた同級生や気にも留めていなかったメイドの新たな一面に、速攻で陥落した。
特殊な趣味を持つ一部のお人は、長い髪の小柄な少女を凝視していた。
いっぽう女性陣は女性陣で、居ても立ってもいられない気持ちに包まれていた。
これ使い魔の品評会なのよ!? 何でメイドと秘書がいるのよ!!
だけどそんな事はガン無視で、舞台上で世界の支配者の如く振舞っている(ように見える)四人を見て誰もがこう思うんだ!
あぁ畜生、私も混ざりたいってなッ!!
最初に、四人に加わって舞台に飛び出し踊りだしたのは、一番間近にいる王女だった。
そして、情熱的な性格を持つ赤い髪の美女と、半ば無意識の彼女に手を引かれた短髪の小柄な少女が舞台に加わる。
それらを皮切りに、次々と女性たちは踊りだす。
そして慣れないテンポに四苦八苦しながら踊る少女達を、至福の目で眺める男性陣。
このハルケギニアに、『萌え』という概念が誕生した、歴史的瞬間であった。
その後、誰が広めたのかは知らないが、トリステインで水兵ふくが大流行した。
街行く女性は皆、水兵ふくを着用した。
貴族の女性たちも、最初は古い感性やプライドが邪魔をしたが、
王女アンリエッタが(側近の苦言も華麗にスルーで)あっさり着用すると、こぞって水兵ふくを求め出した。
時期を同じくして、トリステイン魔法学院の女生徒の制服は水兵ふくへと移行した。教師も生徒も満場一致の大賛成だった。
流行は更にエスカレートして、若い女性のみならず熟年以上の女性まで水兵ふくを求めだし、
最終的には男性までが水兵ふくを着て街を歩くようになった。無論下はズボンだったが。
そしていつしかトリステインは、周辺諸国から『水兵ふくの都』とまで呼ばれるようになった。
ある意味全ての原因となった使い魔の少女は、どこぞの高所から水兵ふくだらけの王都を見下ろし、ゆる~い笑顔で親指を突き出した。
「やっちゃったZE☆」
無論速攻で、主の全力ツッコミが入った事は言うまでも無い。
使い魔品評会。
とある事情でアンリエッタ王女殿下も学院に姿を見せていたその日――革命は起こった。
別段、その瞬間に特別な何かが起こったという訳ではなかった。
起こった事を端的に書き記すなら、たったの一行で事足りる。
ただ、『四人の女が水兵ふく姿で歌い踊った』――それだけである。
本来なら、貴族連中の洗練された趣味から見れば、それは騒音同然の乱痴気騒ぎでしかなかった筈だった。
だが、水兵ふく姿の舞台の四人は観客の全てを問答無用で圧倒した。
かなりの勢いでネジのぶっ飛んだ歌だった。
そして歌っている四人のテンションも色んな意味でぶっ飛んでいた。
だが唯一つだけ言える事は。
あの瞬間、舞台に立つ四人は他の全てを圧倒し、魅了したという事だった。
何故なら、水兵ふくだからです。←証明終了。
ヤケクソ気味にいつ暴発するかわからない爆弾のような笑顔を振り撒く、名門貴族の三女。
王女目の前に青くなったり赤くなったりしながらも割と楽しそうに歌い踊る、四人中唯一の本職メイド。
どこか遠い故郷を見つめるような全てを達観した虚ろな笑みで機械的に踊り狂う、学院長付きの秘書。
そして一際ぶっ飛んだテンションで他の三人をリードする、一番小柄でどこかゆるい雰囲気を持った少女。
観客は、特に野郎どもは、水兵ふくの持つ新鮮かつ正体不明の魅力に、魂まで奪われていた。
教師陣は、何故か普段より幾分幼く見える秘書の倒錯的な魅力に、終始顔を緩ませっぱなしだったし、
生徒達の大半は、侮っていた同級生や気にも留めていなかったメイドの新たな一面に、速攻で陥落した。
特殊な趣味を持つ一部のお人は、長い髪の小柄な少女を凝視していた。
いっぽう女性陣は女性陣で、居ても立ってもいられない気持ちに包まれていた。
これ使い魔の品評会なのよ!? 何でメイドと秘書がいるのよ!!
だけどそんな事はガン無視で、舞台上で世界の支配者の如く振舞っている(ように見える)四人を見て誰もがこう思うんだ!
あぁ畜生、私も混ざりたいってなッ!!
最初に、四人に加わって舞台に飛び出し踊りだしたのは、一番間近にいる王女だった。
そして、情熱的な性格を持つ赤い髪の美女と、半ば無意識の彼女に手を引かれた短髪の小柄な少女が舞台に加わる。
それらを皮切りに、次々と女性たちは踊りだす。
そして慣れないテンポに四苦八苦しながら踊る少女達を、至福の目で眺める男性陣。
このハルケギニアに、『萌え』という概念が誕生した、歴史的瞬間であった。
その後、誰が広めたのかは知らないが、トリステインで水兵ふくが大流行した。
街行く女性は皆、水兵ふくを着用した。
貴族の女性たちも、最初は古い感性やプライドが邪魔をしたが、
王女アンリエッタが(側近の苦言も華麗にスルーで)あっさり着用すると、こぞって水兵ふくを求め出した。
時期を同じくして、トリステイン魔法学院の女生徒の制服は水兵ふくへと移行した。教師も生徒も満場一致の大賛成だった。
流行は更にエスカレートして、若い女性のみならず熟年以上の女性まで水兵ふくを求めだし、
最終的には男性までが水兵ふくを着て街を歩くようになった。無論下はズボンだったが。
そしていつしかトリステインは、周辺諸国から『水兵ふくの都』とまで呼ばれるようになった。
ある意味全ての原因となった使い魔の少女は、どこぞの高所から水兵ふくだらけの王都を見下ろし、ゆる~い笑顔で親指を突き出した。
「やっちゃったZE☆」
無論速攻で、主の全力ツッコミが入った事は言うまでも無い。
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