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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • 鷲と虚無-07

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

鷲と虚無-07

最終更新:2008年09月29日 00:13

匿名ユーザー

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  • 鷲と虚無


翌朝、才人はすんなりと起き上がった。
たっぷりと寝た為だろうか、疲労は殆ど感じていない。
そして才人は自分が置かれている状況を思い出し、落胆した。
(はぁ……やっぱり全部夢でした、なんて都合のいい事にはならないのかああ、そう言えばあいつの服を洗濯しなきゃいけないんだったな)
才人は傍らに置いてあったルイズの服を見ながらその事を思い出し、部屋の隅においてあった洗濯籠らしき物に服を放り込んだが一つ問題があった。

ルイズは七時に起こせと言っていたからその前に洗濯を終わらせる必要があるが、今が何時なのかわからないのだ。
携帯電話も腕時計も家に忘れてきてしまったので持っていないし、壁に時計の様な物がかかってはいるが読み方が解らない。そこで才人はノートパソコンを使う事をおもいついた。
(そうだ、パソコンを起動すれば時間が解るぞ)
才人はパソコンを取り寄せ、スイッチを押した。鈍い音と共にパソコンが動き出す。やがてパソコンからOSの起動を知らせる大きな効果音が鳴った。
画面の右下に表示された時計には5時6分と表示されている。時間通りにちゃんと目覚めた事に才人は驚いた。

(てっきり寝過ごしちゃうかと思ったんだけどな……そういや昨日は8時過ぎに寝たから睡眠は十分取ってるな)
時間は確認する事は出来たので才人はすぐにPCの電源を切る
PCの充電は出来ないのだから可能な限りバッテリーを節約しなければならないからだ。

そして才人はウォレヌスがむっくりと起き上がるのを見た。
(やべっ、今ので起こしてしまったか?)
今の内に謝ったほうがいい、そう思った才人は口を開き、謝罪の言葉を述べた。
「お、おはようございます。すみません、今の音で起こしちゃいましたか?」

ウォレヌスはそれには答えず、周りを見渡した。そして彼の表情は見る見る内に不機嫌な物に変わっていく。
そして彼は傍らに置いてあった兜を掴むとそれを床に叩き付けた。鈍い音が部屋に響き、才人はルイズのう~んと言う呻きを聞いた。

「あ、あの、大丈夫ですか?ウォレヌスさん?」
才人は一体なんなんだよ、とビクビクしながらウォレヌスに尋ねた。
「うん?ああ、君か……いや、昨日の出来事が夢じゃなくて現実だって事が解ったのでな。だから少し苛立っただけだ。気にしないでくれ」
「そ、そうですか」
少し苛立っただけで床に物をたたきつけないでくれよ、と才人は心の中で悪態をついた。
「ところで何でこんな時間に起きてる?明かりからしてまだ早朝のようだが」

ウォレヌスの質問を才人はおかしく思った。明日は朝の7時起きだと昨日はっきりと言ったのに。

「なんでって…今日は5時に起きて洗濯しろってあいつに言われたからですよ」
「だがまだ5時間目には数時間はある筈だぞ」

意味が解らない。才人はますますそう思った。どう見ても今はもう早朝だ。5時まで数時間あるんならもっと薄暗い筈だ。
そこで才人はある考えを抱いた。もしかしたら彼の国じゃ時間の数え方が違うんじゃないか?

「もしかして俺とあなたの国とじゃ時間の数え方が違うんじゃないですか?日本じゃこの時間が5時なんですよ」
「うーん、確かにそうかもしれん。私の国ではこの時間は……明かりから見て多分2時間目位になるからな」

才人の予想通り、ウォレヌス達の世界と日本では時計が違う。才人には知る由も無いが、古代ローマでは現代の朝の4時半頃に昼の1時間目が始まる。
だからウォレヌスとプッロは朝の7時と言う言葉を現代の12時だと解釈してしまったのだ。
ウォレヌス達と自分の時計のズレを知った才人はもう一つ懸念が出来た。ここハルケギニアの時間の事だ。もしルイズの言った朝の7時が才人にとっての7時でなければ問題になる。

「ここじゃ時間は一体どうなんでしょう?あいつは7時に起こせって言ったけどここの7時が俺の国の7時なのかどうか……」
「私が知る筈が無いだろう。君の国の7時で起こして聞いてみるしkないだろう」
「はあ、まあそうするしかないですよね」

才人はため息をついて答えた。
もし早く起こしてしまっても遅く起こしてしまってもルイズが怒り出すのは目に見えてるが、今の時点では他に確かめる方法も無い。
そして才人はこの二人の正体を確かめなければいけない事を思い出した。

今までの話から考えて彼らが古代ローマの人間だと言う事はほぼ間違いない。
だがそれでも才人は確証を得たかった。もちろん二人が古代ローマ人だと解っても何かが解決するわけではない。
だが少なくとも同じ世界の人間だと解れば、例えそれが2000年昔の人間でも少しは共感というか安心感を持てる。

「あの、覚えていますか?昨日あなたに聞きたい事があるって言ったのを」
「ああ、そう言えばそうだったな。一体なんだね?」
「出来れば外で話しませんか?あいつの服を洗濯しにいかなくちゃいけないし、外の空気も吸いたいし。あと出来ればプッロさんにも来て貰いたいんですけど……」

外の空気を吸いたいと言ったのは嘘ではない。元々が一人用の部屋だから当然といえば当然だが、この部屋にいると窮屈だ。
それにルイズを起こさない様に小声でひそひそと喋るのも面倒臭い。

「ああ、構わんよ。どちらにせよ顔を洗ってさっぱりしたいと思っていたところだ。あいつを起こすからちょっと待っててくれ」
そう言ってウォレヌスは立ち上がると、いびきをかいて寝ているプッロに近づき、声を潜めて話しかけた。
「おいプッロ、起きろ。朝だ」

だが寝ぼけているのか、プッロは上官に対し暴言で返した。
「……ブタのカマでも掘ってろクソ野郎、もっと寝かせろ」

ウォレヌスは何も言わずに剣を鞘ごと持つと、柄をプッロの鳩尾に叩き付けた。
プッロはぶごっ、とうめき声を洩らす。

「い、いったい何を……!」
胸を押さえながらプッロは起き上がる。
「これで目が覚めただろ?とっとと起きろ」
ウォレヌスは全く表情を変えずに呟いた。

そしてウォレヌスはぶつぶつと文句を言っていたプッロに才人の願いを伝える。
「サイト君によれば今からあの娘の服を洗濯する為に水汲み場へ行くので、我々にもついてきて欲しいそうだ。私は顔を洗うついでに行く。お前も来い。あの娘を起こすまでの二時間の間、ずっとここにいてもつまらんだろう」
「ええ、構いませんよ。外の空気を吸いたいし、それに腹がへった。洗濯ついでに何か食い物を探しに行きましょう」
プッロはそう言いながら立ち上がった。三人はルイズを起こさない様にゆっくりとドアを開け、外に出る。

石造りの廊下には早朝の寒さが染み渡っており、才人の肌をついた。廊下には才人達の他誰もいない。
ふと才人は洗濯場がどこにあるのかを知らない事に気付いた。

「あの、お二人は洗濯場がどこにあるか知りませんよね?」
「昨日俺たちが血を洗い流した水汲み場がそれじゃないのか?……そういやお前、俺たちに聞きたい事があるって言ってたよな?一体なんだ?」

来たぞ、と才人は思った。
(まずは二人が何時生まれたかを聞いた方がいいな……)
彼らが本当に古代の地球から来たかどうかを知るにはそれが一番手っ取り早いだろう。

そして才人は歩きながら話し始めた。
「俺が聞きたいのはお二人に関してです。あなた達が西暦何年のお生まれなのか教えてくれませんか?」

ウォレヌスは首をかしげて答えた。

「西暦?それは君の国の暦かい?残念だがその様な暦は聞いた事が無い。ローマの暦では私が生まれたのはカルボとキンナの年、プッロは確か……」
「忘れたんですか?デクラとドラベラの年ですよ」
「ああ、そうだったな。だが君にはそう言っても多分解らないと思うぞ」

ウォレヌスとプッロの時代、ローマでは年は数字ではなくその年に執政官だった二人の名前で呼ばれていた。
「カルボとキンナの年」と「デクラとドラベラの年」を西暦に直せば紀元前84年と紀元前81年。
ちなみにウォレヌスとプッロが召喚されたのはカエサルとレピドゥスの年、紀元前49年になるのでウォレヌスは35歳、そしてプッロは32歳になる。
才人は当然この様な事は全く知らないので困惑してしまったが、すぐにウォレヌスとプッロが紀元前の人間なら西暦と言う言葉を知る筈が無い、と言う事に思い至った。

(じゃあ何を聞けばいいんだ……?そうだ、地理について聞いて見るか)
才人は地理についてそれ程明るい訳ではないが、それでもヨーロッパの基本的な地形は頭に入ってる。
彼らの言う「ローマ」がヨーロッパのイタリアという半島にあるのならそれが地球の古代ローマである考えて間違いないだろう。
そして才人は質問を続けた。

「ありがとうございました。じゃあ次はあなた達の故郷の事についてお聞きしたいんです。あなた達はローマから来たと言っていましたけど、そのローマはヨーロッパ大陸のイタリア半島にあるんですよね?
長靴みたいな形をした……そしてイタリアは地中海に面しているんですよね?」
「ああ、確かに全くその通りだ。だが……ちょっと待ってくれ。君はなぜそれを知っている?」

ウォレヌスは解せないという様な表情で言葉を返した。
そしてプッロも続けて疑問を挟んだ。
「俺もそれが聞きたいね。お前は確かニホンとか言う場所に住んでるって言ったよな?そもそもニホンってのはどこにある?お前は何者なんだ?俺たちはニホンなんて聞いた事もないってのになんでお前はローマの事を知ってる?」

才人はウォレヌスとプッロの答えで二人が古代ローマの人間だと言う事はまず間違いないと確信したが、困った事になってしまった。
二人とも才人をじっと見つめて才人の返答を待っている。

自分に敵意がある訳では無いようだが、かと言って曖昧な返答ではぐらかせるとは思えない。
だが才人は迷った。正直に「私はあなた達の世界の2000年以上未来の人間で、学校でローマについて習いました」と答えていい物なのか。
嘘をついてると思われるかもしれないし、例え信じられたとしてももし「未来でローマ帝国はどうなってる」、とでも聞かれたら面倒な事になる。
誰だって「あなたの国はとうの昔に影も形も無くなっています」なんて言われたらいい気はしないだろう。
最も仮に聞かれたとしても才人はローマ帝国の滅亡に関する知識は殆ど無いのだが。
だから才人はここはうまく誤魔化した方がいい、と判断した。

「お、俺は商人の息子なんですよ。父は若い頃世界中を旅して行商をしてたんです。その時にローマにも行ったそうで、ローマについては父から聞いたんです。将来何かの役に立つかもしれないって」
「ふむ、なるほど……確かに我々ローマ人の商人も相当離れた所に行くのは珍しくない」
「だが、ニホンってのはどこにある?ペルシスか?ひょっとしてインディアか?」

二人は「商人の息子」と言う筋書きには納得したようで、才人はまだ残っている「ニホン」の説明もうまく切り抜けた。
「いえ、違います。インディアのずっと先にある島です」
インディアと言うのは恐らくインドの事だろう、と才人は考えて答えた。そしてプッロは驚いた様に声を洩らす。

「島?こりゃ驚いた。てっきり世界はインドで終わりだと思ってたんだがな……」
「それは違うぞ、プッロ。昔聞いた話によればインドの先にはセリカと言う土地があり、そこには豊かな国家が栄えているらしい。あの絹もそこで作られている物だそうだ」
ウォレヌスの説明にプッロは「世界ってのは俺が思ってたより広かったんだな」と感心した様に頷いた。

そしてウォレヌスは才人の方に向き直り、口を開いた。
「それではそのニホンと言うのはセリカの近くの島、と言う事か?」
セリカと言うのはローマ人の中国を指す言葉だ。もちろん才人はウォレヌスが中国を指しているなどと言う事は全く理解していなかったが、それでも頷いた。
相手が勝手に納得してくれるというのならそれに越した事は無い。
二人は才人のこの嘘を信じ込んだ様で、才人の出自に関してはもう何も言わなかった。

才人は内心でその場で考えたにしてはうまく誤魔化せたな、と自分に感心した。
そして何はともあれ、彼らが地球にそっくりな地形と地名を持つ異世界から来た訳でも無い限り、目の前のこの二人の人間が古代ローマの人間である事はほぼ間違いない。

だが才人の古代ローマに関する知識と言えば「ブルータス、お前もか」と剣闘士がいた程度の物だ。
だから考古学者なら狂喜するであろうこの事実も才人にとっては「大昔の人間が生きて眼前にいる」以上の意味は無い。
むしろ二人に対する感情と言う点では恐れの方が大きい。昨日二人が見せた剣幕は才人の記憶に鮮明に残っている。
でもしばらくはこの人達と一緒に暮らさなきゃいけないだからなんとか仲良くしなきゃな、と才人が考えはじめた矢先にウォレヌスが突如声を上げた。

「ちょっと待て。そもそもなんで君が洗濯をしなきゃいけないんだ?」
ウォレヌスの突然の疑問にプッロも相槌を打つ。
「確かに。ここが貴族の為の学校なら洗濯が出来る奴隷くらい幾らでもいるでしょうに。その為にいるんだからそいつらにやらせりゃいい物を」

才人はプッロの口から出てきた奴隷と言う言葉に軽い驚きを覚えた。
野蛮だから、と言う事ではなくプッロが奴隷にやらせると言う発想をあまりにも当然の事の様に話したからだ。
しかもこの二人は昨日奴隷として扱われると言う事に対して凄まじい怒りを見せている、のにである。

「ど、奴隷ですか……?」
「ああ。ここに何人の生徒や教師がいるのかは知らんが、これだけの大きさの場所なら家事奴隷は沢山いるだろ。そいつらに洗濯物を渡せばいいんじゃないか?」

才人は思い出した。そう、古代ローマには奴隷が普通に存在していたのだ。あの有名な剣闘士だって奴隷だったじゃないか。
だからこの二人は奴隷を使うと言う発想が自然に出てくるのだ。二人が昨日あれだけ怒りを見せたのは「自分が奴隷になる」事のみに対してであって、彼らは奴隷と言う存在自体には一片の疑問も持っていない。
才人はこの事に軽いショックを覚えたが、彼は何も言わなかった。そんな勇気も無いし、第一何を言えばいいのかも、そもそも言うべきなのかも解らなかったからだ。

だから彼は代わりにウォレヌスの最初の疑問に答える事で話題を変えた。
「あいつが、ルイズが言ったんですよ。使い魔としての給金を出すのだから何らかの仕事をしなければいけない、あなた達は用心棒くらいは出来るけど俺には何の特技も無いんだから洗濯雑用をしろって」
ルイズの理論を聞き終えた二人は訳がわからないと言う様な表情になった。

「使い魔としての給金を出すから何かやれ、と言う事なら他の仕事をやらせる方が効率的だと思うんだがな。洗濯雑用なんて誰にでも出来るし奴隷にやらせればタダだ」
「俺もそう思いますね。お前は商人の息子だろ?なら読み書きとか数勘定くらいは出来ないのか?」

才人は首を振った。この世界で日本の文字が通用するとは思えない。誰も読めないし使わない言葉を読めたり書いたりしても何の意味もないし、数学は普通の高校生並みには出来るが、こんな世界で役に立つとも思えない。
「読み書きは出来ますがこの世界の文字は多分全くの別物だから意味無いと思いますよ。数学も少しは解りますけど……意味ないでしょ?そんなの」
「何を言う!」
ウォレヌスは驚いた様に叫び、言葉を続けた。
「読み書きはともかく、数学は幾らでも訳に立つぞ。会計なんかの仕事は言うまでも無いし軍の管理維持にも数勘定は不可欠。実際数が解る奴隷はかなりの貴重品だ。数学が出来る事はあの娘に話したのか?」
「いえ、言ってませんけど……」

そう言う考え方もあるのか、と才人は驚く。確かによく考えれば会計士などは数学が必要な仕事だ。最もそれが高校生レベルの知識で出来るかどうかは別の問題だが。
だが偏見かもしれないがこんなファンタジー世界で数学が大して発達してるとは考えにくい。もしかしたら自分程度でもこの世界じゃかなりの数学能力を持っているのかも、とすら才人は考えた。

「なら言った方がいい。洗濯雑用よりはマシな仕事が出来るかもしれんぞ」
「は、はあ、解りました。じゃあ後で話してみます」
こんな事なら昨日特技はあるかとルイズに聞かれた時この事を答えれば良かったな、と才人は思った。そうしておけば洗濯をする必要は無かったかもしれない。

そして三人は廊下の曲がり角に差し掛かった。
「この先に確か水汲み場があった筈……おっ、あったった」
プッロはそう言って曲がり角の先にあるドアを開いた。

吹き込んできた冷たい空気に才人は思わず身震いをする。
才人は腕を押さえながら外に出、彼の視界にメイド服を着た少女達が10人ほど飛び込んできた。皆井戸の近くで桶の中に入れた服をゴシゴシと洗っているが、才人たちに気付いた後は三人をジロジロと見ている。
(メイドさん!?しかもこんなに?なんでこんな所にいるんだ?)
なんで地球のメイド服がここに存在するんだと目を白黒させていると、プッロが肩を叩いた。

「おい、洗濯しなきゃいけないんだろ?早く始めた方がいいんじゃないか?」
「あ、は、はい」

言われるがままに才人が井戸に近づこうとした時、メイドの娘の一人が立ち上がり、声を上げた。
「あっ!プッロさんじゃないですか!」

そして彼女は立ち上がり、三人に向かって走りだした。
「おっ、シエスタか!」
プッロは手を振って答えた。
「知り合いか?一体何時そんなのを作る時間があった?」
ウォレヌスが疑問の表情を浮かべながらプッロに聞く。
「昨日迷った時にですよ。ちょっと道案内をして貰いまして。情けない話ですけどね」
プッロは頭を掻きながら答えた。

「おはようございます、プッロさん!」
「ああ、おはようシエスタ」

プッロは頭を下げたシエスタに笑みを浮かべながら答えた。
「お連れの方たちは昨日一緒に召喚された人ですか?」

シエスタは興味深そうにウォレヌスと才人を眺めている。
才人は黒髪黒目、薄いそばかすがあるシエスタにルイズとは違った愛嬌と可愛らしさを感じた。

「ああ、そうだ。こいつはルキウス・ウォレヌス。俺の上官だ。そんでこっちがヒラガ・サイト。つってもこいつとは俺も昨日会ったばかりだけどな」
「ど、どうも。はじめまして」

才人はシエスタに軽く頭を下げたが、ウォレヌスは眉をしかめたまま何も言わなかった。
「はじめまして、サイトさん、ウォレヌスさん。ここで私はここで働いているメイドで、シエスタと言います。よろしくお願いします」
彼女はそう言って二人に向かって会釈した。

「しかしここで何やってるんだ?洗濯か?」
「ええ、そうです。本当は私は洗濯係じゃないんですけど、する筈だった子が風邪を引いちゃって。だから今日は私が代理でやってるんです」
シエスタの言葉を聞いて才人はあるアイディアを思いついた。
「あっ、そうだ。シエスタ、初対面でぶしつけだと思うけど、ちょっと俺にどうやって洗濯をするのか教えてくれないか?ルイズの服を洗わなきゃいけないんだけど、今まで一度もやった事が無いから不安なんだよ」
自分でも言った通り多少失礼だとは思ったが、手でやる洗濯なんて生まれて初めてやるんだからまず誰かにやり方を教わらなければいけない。シエスタならやり方をしっているし優しそうだから適任だと才人には思えたのだ。

「えっ?なんであなたが?わざわざあなたにやらせなくても私たちにやらせればいいのに」
「使い魔なら何かしろって、そう言われたんだ。どっちにしろ一応は使い魔やる事で金を貰う事になってるからやらなきゃまずいし。それはともかく、教えてくれるか?そしたらほんっっとうにありがたいんだけど……」
才人は手を合わせ、拝むようにして言った。

「え、ええ、いいですよ。私の分はもう殆ど終わっていますし……じゃあついてきて下さい。洗濯板と洗剤は貸しますから。あ、そうそう!プッロさん、ウォレヌスさん、才人さん。あなたたちを他の子達に紹介して良いですか?」
「そりゃ構わんが……なんでだ?」
「召喚の儀式で人間三人が召喚、しかも誰も見た事も聞いた事も無い異国の地から!こんな事一度も起こった事ないんですよ?昨日みんなにプッロさん達の事を話してからと言うものの、みんなあなた達の事に興味津々なんです」

才人には特に異義は思い浮かばなかった。むしろメイドさん達と知り合いになれるのは「色々な意味」で嬉しいし、ここで働く人達と親交を結べてマイナスになる事は無い。
そして四人は井戸に向けて歩き出したが、ニヤけた顔のプッロと才人とは対照的にウォレヌスは不機嫌そうな表情のままだった。

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