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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • 日替わり使い魔-02

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

日替わり使い魔-02

最終更新:2009年08月13日 20:43

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  • 日替わり使い魔




 ――ルイズは夢を見ていた。

 フェオの月第三週、エオローの週第二曜日、ユルの曜日。春の使い魔召喚の儀式に臨む彼女は、期待に胸を膨らませていた。
 魔法が使えず、何を唱えても失敗して爆発ばかり。挙句についた二つ名は『ゼロ』。魔法成功率『ゼロ』のルイズ。いくら座学が優秀でも、いくら貴族としての礼儀作法を完璧に修得しても、魔法が使えなければ貴族足り得ない。
 無論、そんな彼女を認めてくれる者は、どこにもいなかった。
 だが、それも今日まで。自分は今日、使い魔を召喚するのだ。
 メイジを見る時は使い魔を見よ――その格言が示す通りならば、召喚した使い魔が強大であれば、それすなわち自身の才能の照明となるのだ。
 ならば、誰もが認める使い魔を召喚できれば、自分は『ゼロ』ではなくなる。馬鹿にされ続けていた惨めな日々は、もう終わるのだ。

 果たして、彼女が呼び出した使い魔は――

「やった……やったわ……!」

 その使い魔を見て、ルイズは感動に打ち震えた。それは一言で言えば、亜人であった。
 青い肌の筋肉質な上半身に乗っかっているのは、立派な髭をたくわえた歴戦の兵士もかくやといった厳つい顔だった。だがその頭からは山羊の角が生え、下半身は紫の毛並みの雄牛。その上、背中からはドラゴンのような翼が生えている。
 呼び出された亜人は、バトラーと名乗った。バトラー……執事か。公爵家の三女の使い魔になるのに、なんと相応しい名前だろう。
 その使い魔を見て、周囲からも驚きの声が上がる。

「すごい! ルイズがとんでもない使い魔を召喚したぞ!」

「もう『ゼロ』なんて呼べないわね! おめでとう、ルイズ!」

「ふふ……負けたわ、ヴァリエール」

「さすが」

 彼らは――仇敵のツェルプストーや、普段口を開かない青髪のクラスメイトすらも、「すごい」だの「さすがだ」だのと口々に褒め称え、喝采を上げた。
 そうだ。これでもう『ゼロ』じゃない。これから私の、栄光に満ちた偉大なるメイジとしての道が、始まるのだ。

「ありがとう……みんな、ありがとう……!」

 ルイズは涙を流し、自分を褒め称えてくれるみんなに感謝した。

 だが――ルイズは気付く。
 そのクラスメイトの中に、青紫色のボロを身に纏った、どこかで見覚えのあるような平民が混じっていることを。
 彼はにこやかに笑い、口を開いて――



「ザメハ」



 それはなぜか男の太い声ではなく、鈴を鳴らしたような可憐な女性の声であった。





「ひゃうわっ!?」

 いきなり眠気の一切が吹っ飛び、ルイズは素っ頓狂な声を上げて布団から飛び起きた。

「あ、起きたねルイズ」

「失われた古代の目覚めの呪文、成功したようですわね」

「ああ。これで明日から、子供たちを起こすのも楽になりそうだ」

「いやですわ、あなたったら。楽することばっかり」

「え!? え!?」

 横から聞き慣れない男女の声が聞こえ、ルイズはわけがわからないままそちらに顔を向けた。
 するとそこには、青紫色のボロいターバンとマントに身を包んだ、いかにも平民っぽい黒髪の男。そしてその隣に、小奇麗な白いドレスを着た、いかにも淑女といった物腰の青い髪の美女。腰には杖を差している。
 美女の手には、ボロボロになった古ぼけた本があった。何かの古文書だろうか――いやそんなことより。

「だ、だだだだ誰よあんたたち!?」

「いや誰って……昨日、君に召喚された使い魔のリュカだけど」

「へ? いや、私の使い魔はもっとこう……」

 そうだ。確か、もっと立派な使い魔を召喚し、みんなから拍手喝采の嵐……あれ? そうだったっけ?
 リュカの言葉に、ルイズは直前まであった記憶が急にあやふやなものに感じた。そういえば、みんなに認められるほどの使い魔と言うが、何を召喚したんだかよく覚えてない。ドラゴンだったような、亜人だったような……

「もしかして……夢?」

「すっごく幸せそうな寝顔だったんで、起こすのが悪い気がしたんだけどね」

「ああああ……」

 申し訳なさそうなリュカの言葉に、ルイズはようやっと現実に引き戻された。
 始祖様ステキな夢をどうもありがとう。彼女はベッドの上でがっくりとうなだれ、呪詛を吐くような気分で始祖に感謝の言葉を贈った。

「あ……」

 と――そこで彼女は、急速に思い出されてきた昨日の記憶と共に、一つの疑念が心中に浮上してきた。
 彼女はガバッと顔を上げ、本物の自分の使い魔――リュカを見上げる。

「そうよ! あんた! 昨日の! 昨日のアレ! い、一体何!?」

「昨日の?」

「帰るとか言って、突然消えてっちゃったアレよ! 何なのよ、アレは! 見たことも聞いたこともないわよ!?」

「ああ、ルーラね」

 問い詰められ、リュカは大したことでもない様子で頷いた。

「あれは移動用の呪文で、一度行ったことのある町や村とかに、一瞬で行き来できるやつなんだけど……こっちには、そういうのないの?」

「え……何その便利魔法? もしかして、先住魔法?」

「先住魔法ってのが何なのかわからないけど……あ、そういえば忘れてたけど、これって失われた古代呪文だったんだっけ。まあどのみち、こっちの呪文とハルケギニアの魔法とは体系が違うみたいだから、ルイズが知らないのも無理はないか」

「…………」

 リュカの説明に、ルイズは開いた口が塞がらない。魔法の体系が違うということは、話半分に聞いていたとはいえ、昨晩話してもらったことなのだが――まさか、ここまで異質な魔法まで存在するようなものだとは、思っていなかった。
 疑うにも、昨晩実際に目の前で見せられたこともある。まあ、とりあえずカラクリがわかったのであれば、何も言うまい――興味はあるので、後できっちり話は聞かせてもらうが。

「と、とにかく――リュカ!」

 ルイズは気を取り直すため、コホンと一つ咳払いした。そしておもむろに、ビシッ!とリュカに指を向ける。

「昨日も言ったけど、あんたは私の使い魔なの! もう勝手にいなくなるのはダメ!」

「そんなこと言っても、僕にも仕事が」

「口答えを許した覚えはないわよ!」

「えー」

 主人の威厳を示そうと、厳しくリュカを縛ろうとするルイズ。そんな彼女に、リュカは困ったような様子で頭を掻いた。
 と――

「まあまあ……そう興奮なさらないで」

 そこで横から、それまで黙って二人のやり取りを見ていた女性が、割って入ってきた。
 ルイズはそこでようやっと彼女の存在を思い出し、訝しげな視線を向ける。

「そういえば、聞くの忘れてたけど……あなた、誰?」

 少なくとも、平民ではなさそうである。だが、貴族の女性がこんな早朝に自分の部屋に、しかも使い魔の平民と一緒にいる理由がわからない。
 しかしルイズのその問いに、女性は何ら臆することなく、スカートの両端をつまんで優雅に一礼すると――



「初めまして。私、リュカの妻のフローラと申します。今日は多忙な夫に代わり、一日あなたの使い魔を代行させていただくことになりました。よろしくお願いしますね、ルイズさん」

「……………………はい?」



 その丁寧な自己紹介で告げられた内容を、しかしルイズはすぐに理解することができず、たっぷり十秒ほどの間を空けた後で間の抜けた声を上げた。





 ――その後、ルイズはフローラに着替えを手伝ってもらった。

 リュカは、フローラによって部屋から追い出されている。
 ルイズとしては彼に手伝わせるつもりだったのだが、まあ確かに召使い――もとい使い魔とはいえ、男にやらせることではないかもしれない。こういうのは通常、召使いに手伝わせるにしても、同性にやらせるものなのだから。

(ってゆーか、何この夫婦? わけわかんない……)

 夫の方は、平民でもここまでみすぼらしくはないだろうと言うほど、汚らしいボロを身に纏っている。かなり年季の入ったその身なりは、どれほど長い間風雨に晒されていたのか、ルイズには想像もできない。
 その一方で、妻の方は至って綺麗なものであった。服装は元より、その容姿さえもが可憐で美しい。物腰も優雅で育ちの良さを伺わせ、どう見ても貴族にしか見えないほどである。
 そんな二人を『夫婦』という等号で結びつけるなど、ルイズにはとても無理なことであった。いくら本人たちにそう言われたからとて、簡単に信じることなどできない。からかわれたと思った方が、まだ納得できる。

 が――たったの二言三言とはいえ、仲睦まじく会話を交わすその姿には、とても割り込めないものを感じた。

 それが芝居によるものか、本物の恋愛感情によるものかなど、まだ生まれて十六年しか生きてない――しかも恋愛経験など皆無の――ルイズには、到底わかりようもないことであった。

「…………知恵熱出そう」

「はい?」

「ううん、なんでもないわ」

「そうですか? はい、これで終わりです」

 フローラに言われて自分の体を見下ろすと、なるほど確かに着替えは終わっている。なかなかの手際であった。





 その後部屋を出たら、そこで待っていたリュカが何をしていたかというと――

「うん。確かになかなか格の高そうなモンスターだね」

「そうでしょう? 違いがわかるのね、あなたって」

「まあ、これでも魔物に対してはちょっとした目を持ってるし」

「あら。面白いこと言うのね、あなた」

 などと、ルイズの仇敵たるキュルケと、使い魔をダシにして戯れていた。
 それを見て、ルイズは当然――

「何をやってるのよ、あんたはーっ!」

「おぐぅっ!?」

 ――額に青筋を浮かべて叫び、リュカの股間を背後から問答無用で蹴り上げた。
 自身の『切ない部分』を蹴り上げられ、リュカは顔を青くして悶絶する。

「あらあら。元気ですわね、ルイズさんは」

 悶絶する夫を見ても顔色一つ変えず、フローラはそう言ってほほ笑んだ。
 そんな視線の向こうでは、フレイムが仲間になりたそうに倒れたリュカを見ていた。





 ――それからリュカは、ルイズが怒鳴りながら必死に引き止めるも、のらりくらりとかわしてルーラで帰って行ってしまった。
 その際彼は、「夜には迎えに来るから」と言ってフローラを抱き寄せて口付け――いわゆる『いってきますのキス』をし、傍で見ていたルイズとキュルケに砂糖を吐かせたものである。

「うわ……いくらなんでも、人前で惜しげもなくやる?」

「微熱どころの熱じゃないわね……はいはい、ごちそーさまごちそーさま」

 ちなみにそのせいで、キュルケは使い魔ネタでルイズをからかうのを忘れてしまったのだが……まあそれはどうでも良いので割愛。
 その後キュルケと別れたルイズは、「自分の使い魔の妻」という微妙な立場の女性と共にアルヴィーズの食堂で朝食を摂った。
 動物や幻獣などの使い魔を期待していた彼女は、自分の足元で使い魔に餌をあげるという光景を夢想していたものだが、さすがに淑女然としているフローラ相手にそんなことはできない。
 見た目貴族っぽい雰囲気を持つ彼女にそんなことをしたら、自分の品位が疑われる。そんなルイズの心境も知らずに「美味しいですね」とほほ笑むフローラに、ルイズは引き攣った笑みを返すしかできなかった。





 ――そして、教室――

「あらあら」

 ルイズと共に入るなり、フローラは目を丸くして驚いた。先ほど目にしたキュルケのサラマンダーを筆頭に、バグベアー、スキュアなど、魔物にしか見えないものが数多くいたからだ。

「普通の小さな動物さんもいっぱいいらっしゃるんですね……ルイズさん、もしかしてこの子たち全部?」

「ええ。使い魔よ」

「まあ……」

 フローラの問いに短く答えたルイズの言葉に、彼女は感嘆の声を上げた。
 その後、ちゃんとした使い魔を呼べなかったルイズに野次が飛ぶ――かと思いきや、彼女と一緒にやってきたのは昨日の平民の使い魔ではなく、マントこそ着用していないものの、杖を持つ貴族のような物腰の女性。
 これにはさすがにどう野次を飛ばしたら良いのかわからず、クラスメイトたちは大いに戸惑った。そんな彼らに、フローラは優雅に一礼して本日三度目となる自己紹介をすると、周囲に更なる喧騒が巻き起こる。
 ちなみに二度目の自己紹介の相手であったキュルケは、興味深そうに様子を見ているのみだ。

(……私だって、どうしたらいいのかわかんないわよ!)

 その渦中にいるルイズは、そんな周囲の戸惑いを敏感に感じ取り、胸中で叫びを上げた。
 そんなルイズの心境を知ってか知らずか、フローラは彼女に疑問を投げかける。

「あの、ルイズさん……見たところ、ここにいる人間は全員メイジのようですが、もしかして人間の使い魔っていないのですか?」

「そんなのいるわけないでしょ。普通は人間以外のものが召喚されるものなのよ。ったく、もう……私だって平民なんかじゃなくて、もっと皆の注目を独り占めできるようなすっごい使い魔を召喚したかったわよ……」

「注目を独り占め、ですか? 今がまさにそうだと思いますけど」

「これは違うの! 私が欲しかったのは、こんな注目じゃ……はぁ、もういいわ」

 からかってるのか本気なのかいまいちわからないフローラのコメントに、ルイズはため息をついて自分の席へと向かった。
 フローラはその後ろについて行き、ルイズの隣に腰掛ける。あからさまに落胆の色を見せる彼女を視界に収めながら、彼女はぽつりとつぶやいた。

「皆の注目を独り占めできるような使い魔……ですか」

 すぐ隣にいるルイズにさえ聞こえないぐらいの小さなつぶやきの後、彼女は「んー」と考え込んだ。

 ――やがて授業時間を迎え、教室に女性教師が入ってきた。
 彼女は『赤土』のシュヴルーズ。教壇に立つと生徒たちをぐるりと見回し、使い魔たちの姿を確認するとにっこりとほほ笑む。そして社交辞令的な挨拶を終え、フローラに目を留めると、彼女による四度目の自己紹介がなされた。
 シュヴルーズも生徒たち同様に驚きはしたが、人間の使い魔を召喚したとなればそういうことも有り得るとでも思ったのか、さほど大袈裟な態度は取らなかった。

 授業が始まると、フローラは熱心に授業を聞き始めた。
 リュカは「自分の住んでいる場所とは魔法の体系が違う」と言っていたが、彼女はその違いに興味があるのだろうか? 時折ルイズに質問しながら、ふんふんと頷きつつ聞き入っている。

「ルイズさん、トライアングルとかスクウェアとかって何ですか?」

「それはね……」

 フローラの質問に、ルイズは律儀に答える。
 四つの系統、足せる属性の数、それによって決まるメイジのランク――その説明に、フローラはあからさまに瞳を輝かせた。

「……ということよ」

「そうなんですか……なかなか興味深いですわ」

「ミス・ヴァリエール! 授業中の私語は慎みなさい!」

 が――そんな会話をシュヴルーズは聞きとがめた。
 そして彼女は、罰としてルイズに錬金魔法の実践を命じ――しかしそれは、教室中の生徒の反対の嵐を受けることとなる。
 だがそれは、かえってルイズの対抗心に火をつける結果になってしまった。彼女はムキになってシュヴルーズの指示を承諾し、教卓の上に置かれた石に向かい合った。

 ――後の結果は、大方の予想通りである。

 ルイズの起こした爆発に教室はパニックとなり、阿鼻叫喚の地獄絵図が出来上がってしまった。
 その中心で、騒ぎの元凶とその使い魔代理はというと――

「ちょっと失敗みたいね」

「とても見事なイオでしたわ」

 まったく悪びれもせずにズレたコメントを残していた。

「ちょっとじゃないだろ、ゼロのルイズ!」

「いつだって成功の確率、ほとんどゼロじゃないかよ!」

「ってゆーかイオってなんだよ!?」

 教室中からのツッコミの声が木霊した。





「「…………」」

 誰も居ない教室の中、ルイズとフローラは黙々と片付け作業を進めている。
 あの後、息を吹き返したシュヴルーズによって教室の片付けを命じられ、フローラと共に作業をしているところだった。魔法を行使しての作業を禁じられたが、元より魔法の使えないルイズには関係のないことである。

「……はぁ」

「どうかしましたか?」

「なんでもないわよ」

 思わずこぼれたため息に、フローラが心配そうに声をかけた。だがルイズは、持ち前のプライドの高さから、その気遣いを跳ね除ける。

「ルイズさんって、凄い才能を持ってるんですね」

「……何言ってるのよ? 嫌味?」

「違いますよ」

 訝しげに眉根を寄せるルイズに、フローラはにっこりと笑みを向けた。

「お尋ねしますけど、系統魔法って失敗したら爆発するものなのですか?」

 その問いに、ルイズは首を横に振った。
 普通は、失敗すれば発動しないものである。詠唱も間違ってないのに、発動するのは爆発のみ。失敗と一言で片付けるには、その現象は異常に過ぎた。
 無論、彼女の周りの人間も、ただ何も考えずに失敗と決め付けていたわけではない。
 他に例を見ないその現象を解明し、ルイズが魔法を使えるようになるため、父も、母も、姉も、そしてこの学院の一部教師も、書物を漁った時期があった。
 が――皆は既に匙を投げてしまっている。諦めていない者は今はもう、ルイズ本人を残すのみであった。

「ルイズさんはきっと、自分の力の使い方を見つけてないだけだと思いますわ」

 しかしそんなルイズに、フローラは笑みを崩さないままそう言った。

「私も魔法を使う者ですのでわかるのですが、さっき爆発を起こした時、凄い『力』の流れをルイズさんの中から感じました。
 こっちの魔法の法則はまだよくわかりませんが……私が思うに、あれはたぶん、あなたの『力』が唱えた魔法の法則に収まりきらずに起こった――いわゆる暴発に類するものなんじゃないかと思います。
 その杖についた手垢を見れば、ルイズさんが今まで、どれほど努力してきたかわかりますわ。でも、こっちの魔法に明るくない私では、ルイズさんの悩みを解決するだけの知識は持ち合わせてません。
 ですが……あなたの中に、誰にも負けない才能が眠っていることだけは、間違いないと断言できます。
 その才能が開花する時は、いつか必ずやってくるでしょう。それはもしかしたら、ルイズさんが望んだ形ではないのかもしれませんが……その才能は、ルイズさんが今まで積み重ねてきた努力に、きっと応えてくれるはずです」

 そこまで言って、フローラは「だから、諦めないでくださいまし」と締め括った。

「あ、当たり前でしょ。誰が諦めるもんですか」

 そんなフローラの励ましに、ルイズはそっぽを向いて唇を尖らせた。
 が――そんな素っ気無い態度を取られたフローラは、しかしルイズが今どんな表情をしているかを悟り、くすりと微苦笑を漏らした。

「あらあら。褒められるのに慣れてないんですのね」

「うっさいわよ」

 ルイズのその返答は、フローラの笑みを崩す効果足りえるものにはならなかった。





 一方その頃グランバニアでは、リュカが王族としての正装に身を包み、チゾットの村長と会談するべく護衛を伴って山を登っていた。
 魔物もいるにはいるが、大魔王が倒れて邪気が世界を覆うこともなくなったため、いたって大人しいものである。彼らは基本的に人前には姿を現さず、人とは関わらずにひっそりと暮らすのみだ。

 ――そのはずなのだが。

「えっと……」

 リュカがひとたび物陰に視線を向けると――



 ――ミニデーモンが仲間になりたそうにこちらを見ている。

「……」

 メッサーラが仲間になりたそうにこちらを見ている。

「…………」

 はぐれメタルが仲間になりたそうにこちらを見ている。

「……………………」

 メイジキメラが(ry
 ベロゴンロードが(ry

「…………………………………………」



 おかしい――明らかにおかしい。
 いくら世界を覆う邪気がなくなったとはいえ、こうまで簡単に懐かれることは、今までなかった。しかも懐く可能性がない魔物まで、好意的な視線を送ってきている。そもそも、戦闘すらしていない。

「……『ひとしこのみ技』は使ってないはずだけど」

 なにげにメタなことをつぶやき、しきりに首を捻るリュカの右手では――
 ――使い魔のルーンが、淡い光を放っていた。



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