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  • アノンの法則-17

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

アノンの法則-17

最終更新:2010年04月14日 01:22

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「キミは……ギーシュくん?」
「ぎ、ギーシュ!? なんであんたがここに?」
ギーシュはつかつかとアノンの横を通りすぎ、部屋に入ると、アンリエッタの前に跪いた。
「先ほど広場でお見かけし、失礼ながら、後をつけさせていただきました」
「で、では…」
「あんた! 立ち聞きしてたの? 今の話を!」
だが、ギーシュはルイズの問いには答えず、
「姫殿下。その困難な任務、是非ともこのギーシュ・ド・グラモンに仰せつけますよう」
と、恭しく頭を下げた。
「グラモン? あの、グラモン元帥の?」
「息子でございます。姫殿下」
「あなたも、わたくしの力になってくれるというの?」
「任務の一員に加えてくださるなら、これはもう、望外の幸せにございます」
「ちょ、ちょっと待ってください姫さま!」
慌ててルイズが割り込む。
「こいつはドットです! こんな任務に連れて行くわけには……」
「いいじゃないか」
「え?」
アンリエッタに訴えるルイズを遮り、アノンが言った。
「ずいぶん強くなったみたいだね、ギーシュくん」
「………」
ルイズはアノンの言葉に、改めてギーシュを見た。
そこで気づく。
服の上からでは分かりずらいが、以前と比べて、体がずいぶん引き締まっている。
それに、さっきもアノンの剣を『ブレイド』で受け止めていた。
「そういえば、あの決闘騒ぎ以来見てなかったけど……」
「ああ。実家に帰って、父上や兄上に鍛え直してもらっていた。いきなり帰ったので長くは居られなかったがね」
ルイズは驚いた。あの決闘は、軽薄な少年に相当な影響を与えたようだ。
心なしか、表情も男らしくなっているように見える。
「ルイズ、頼む。これは僕のためでもあるんだ」
決意の篭ったギーシュの目。それをアノンは嬉しそうに見た。
「いいだろ? ルイズ」
ルイズは躊躇いながらも、曖昧に頷いた。
アンリエッタが微笑む。
「ありがとう。お父さまも立派で勇敢な貴族ですが、あなたもその血を受け継いでいるようね。ではお願いしますわ。この不幸な姫をお助けください、ギーシュさん」
姫殿下に名前を呼ばれて興奮したのか、ギーシュは顔を赤らめる。
「一命にかけても」
それでも、ギーシュは丁寧に礼をした。
話がまとまり、ルイズがアンリエッタに言った。
「では、明日の朝、アルビオンに向かって出発いたします」
「ウェールズ皇太子は、アルビオンのニューカッスル付近に陣を構えていると聞き及びます」
「了解しました。以前、姉たちとアルビオンを旅したことがございますゆえ、地理には明るいかと存じます」
「旅は危険に満ちています。アルビオンの貴族たちは、あなたがたの目的を知ったら、ありとあらゆる手を使って妨害しようとするでしょう」
アンリエッタは机に座り、ルイズの羽ペンと羊皮紙でさらさらと手紙をしたためる。
最後に手を止め、
「始祖ブリミルよ……。この自分勝手な姫をお許しください。でも、国を憂いても、わたくしはやはり、この一文を書かざるをえないのです……。自分の気持ちに、嘘をつくことはできないのです……」
と、顔を赤らめて一文を書き加えた。
やっぱり芝居臭い、とアノンは思った。
「ウェールズ皇太子にお会いしたら、この手紙を渡してください。すぐに件の手紙を返してくれるでしょう」
それからアンリエッタは、右手の薬指から指輪を抜き取り、ルイズに手渡す。
「母君から頂いた『水のルビー』です。せめてものお守りです。お金が心配なら、売り払って旅の資金にあててください」
ルイズは深々と頭を下げた。
「この任務にはトリステインの未来がかかっています。母君の指輪が、アルビオンに吹く猛き風から、あなたがたを守りますように」

朝もやの中、アノンは馬を準備するため、ルイズより一足早く学院の門へと向かっていた。
正直、こんな面倒な任務は御免被りたかったが、目的地はここトリステインとは別の大陸にあるアルビオン王国だという。
別の世界の、別の大陸。それだけで、今回の任務はアノンの好奇心を刺激した。
それに、あのギーシュ。彼は自分に敗れてから、かなり成長している様だ。
彼がどの程度強くなったのか。それを確かめるには、この任務はうってつけに思えた。
アノンが門までやって来ると、そこには、すでに二人の分まで馬の準備を済ませたギーシュが待っていた。
「あ、ギーシュくん」
「アノンか…ルイズは?」
「すぐに来るよ」
「そうか」
それだけ話すと、ギーシュはアノンに背を向け、荷物の確認を始める。
「アノン」
背を向けたまま、ギーシュが言った。
「僕は君に敗れ、多くのものを失った」
真剣なギーシュの声を、アノンは黙って聞く。
「自信、プライド、誇り……だが、得たものもある」
「それは?」
「自覚と、目標だ」
ギーシュが振り返る。
その目に宿る、怒りと憎しみ。そして、それよりも強い、断固とした決意の光。
「今まで、どれほど自分が甘ったれていたのかよく分かった。見ていろ、僕はもっと強くなる。そして……」
ギーシュは、アノンを真っ直ぐに見つめた。
「いずれ、必ず貴様を倒す。必ずだ」
その言葉に、アノンは満足気な笑みを返した。
怒りと憎しみは、人間に凄まじい力を与える。
先の神を決める闘いでも、ロベルトがそうだった。彼の場合、植木と出会ったことでそれを失ってしまったが。
そして、時にその憎しみの力さえ凌駕するのが、覚悟。
誰よりも強くなったはずのアノンですら、己の存在の消滅を覚悟した一撃に敗れたのだから。
憎しみと覚悟。
その二つを内包したギーシュが今後どうなるっていくのか。
アノンは、しばらく退屈しなくて済みそうだ、と思った。
「アノン。馬は準備できてる?」
荷物を小さくまとめ、乗馬用ブーツを履いたルイズがやってきた。
「ああ、ギーシュくんが全部やっといてくれたよ」
「そう…」
ルイズは、ちらりとギーシュを見た。
彼のアノンとの因縁は、決して浅いものではない。
昨夜見ただけでも、前とずいぶん変わってしまった印象を受けたし、ルイズは主として、未だに罪悪感を感じている。
任務中、この二人がうまくやっていけるか心配だった。
「なあ、ルイズ。僕の使い魔も連れていきたいんだが……」
「あんたの使い魔?」
ルイズが聞き返すと、ギーシュは足で地面を叩く。すると、地面が盛り上がり、巨大なモグラが顔を出した。

ギーシュは膝をついて、そのモグラを抱きしめる。
「ヴェルダンデ! ああ! 僕の可愛いヴェルダンデ!」
ルイズは思わず、ずっこけそうになった。やっぱりギーシュはギーシュだ。
「あんたの使い魔ってジャイアントモールだったの?」
「でっかいモグラだなぁ」
「ねえ、ギーシュ。ダメよ。私たち、これからアルビオンに行くのよ。地面を掘って進む生き物なんて、連れて行けないわ」
ルイズがそう言うと、巨大モグラが鼻をひくつかせ始めた。地面を這って、ルイズに擦り寄る。
「な、なによこのモグラ」
ヴェルダンデがいきなりルイズを押し倒した。
「ちょ、ちょっと!」
ヴェルダンデは鼻をひくつかせ、夢中でルイズの体をまさぐる。
「や! ちょっとどこ触ってるのよ!」
ヴェルダンデは、ルイズの右手に光るルビーを見つけると、そこに鼻を擦り寄せた。
「この! 無礼なモグラね! 姫さまに頂いた指輪に鼻をくっつけないで!」
ギーシュが頷きながら呟く。
「なるほど、指輪か。ヴェルダンデは宝石が大好きだからね」
「カラスみたいだね」
「カラスとか言わないでくれたまえ。ヴェルダンデは貴重な鉱石や宝石を僕のために見つけてきてくれるんだ。『土』系統のメイジの僕にとって、この上ない、素敵な協力者さ」
のろけるその表情は、まったく以前のギーシュのままだ。
「のん気に話してないで助けなさいよ!」
何とか巨大モグラを押しのけようと暴れるルイズが、ヴェルダンデの下で叫んだ。
「確かに、このままじゃ出発できないね」
そう言って、アノンはルイズにのしかかるヴェルダンデに手を伸ばした。
ちょっとごわついた茶色い毛皮に指先が触れる。
それだけで、ヴェルダンデはビクリと体を震わせ、逃げるようにルイズから離れると、地面を這いずってギーシュの後ろへ隠れてしまった。
「おや、どうしたんだい僕のヴェルダンデ。何をそんなに怯えているんだね」
ギーシュが不思議そうに尋ねるが、ヴェルダンデは震えるばかりだった。
「君たちが、姫殿下の使いかな?」
男の声が聞こえ、朝もやの中に人影が浮かんだ。
「何者だ!」
ギーシュは顔を引き締め、素早く杖を構える。
早朝の時間帯にこんな場所にいる者など、ほとんどいない。
「僕は敵じゃない」
そう言って、朝もやの中から羽帽子を被った貴族の男が現れた。
「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ」
ワルドと名乗った男は、帽子を取って一礼する。
「魔法衛士隊だって!?」
魔法衛士隊、と聞いてギーシュは目を輝かせた。
魔法衛士隊と言えば全貴族の憧れ。もちろんギーシュも衛士隊に憧れる貴族の一人だ。
「ワルド様……」
立ち上がったルイズが、震える声で言った。
「久しぶりだな! ルイズ! 僕のルイズ!」
ワルドは人なつっこい笑みでルイズに駆け寄り、抱え上げた。
「お久しぶりです」
ルイズは頬を染めて、ワルドに抱きかかえられる。
「相変わらず軽いな君は! まるで羽のようだね!」
「……お恥ずかしいですわ」
「あー、ルイズ。君は一体、その御人とどういう関係なんだね?」
いきなり目の前でいちゃつき始めた二人を、怪訝そうに見つめて、ギーシュが尋ねた。
「おお、すまない。久しぶりに婚約者に会って、礼を失していたようだ」
ワルドのその言葉に、ギーシュが驚きの声を上げる。
「婚約者だって? 魔法衛士隊の隊長が?」
だが、考えて見ればルイズは、普段からゼロゼロと馬鹿にされてはいるが、公爵家の令嬢だ。
つまりは、トリステインでもトップクラスの家柄。その婚約者なら、それくらいの相手がいてもおかしくはない。

「だからあの時見とれてたのか」
アノンが一人、納得したように呟いた。
ワルドはアノンに気づいて、
「彼らを紹介してくれたまえ」
とルイズを下ろした。
「あ、あの……、ギーシュ・ド・グラモンと、使い魔のアノンです」
ルイズは二人を指差して言った。
ギーシュは敬意を払い、丁寧に頭を下げる。それに習って、アノンも頭を下げた。
「君がルイズの使い魔かい? 人とは思わなかったな」
ワルドは気さくに、アノンに近寄った。
「僕の婚約者がお世話になっているよ」
「こちらこそ。…で、子爵様はなんでここに?」
「姫殿下より、君たちに同行することを命じられてね。君たちだけではやはり心もとないらしい。しかし、お忍びの任務であるゆえ、一部隊つけるわけにもいかぬ。そこで僕が指名されたってワケだ」
「なるほど」
アノンは間近でワルドを観察した。
学院のメイジたちは皆、魔法に頼りきっているのか、体はほとんど鍛えられていないが、ワルドは逞しい体つきをしている。
隊長、と言うからには魔法の腕も相当なものなのだろうが、体術の方もかなりできる、とアノンは分析した。
ワルドが口笛を吹くと、バサッと、大きな翼の羽ばたく音がして、朝もやの中から、一匹の獣が現れた。
鷲の頭と上半身に、獅子の下半身を持つ幻獣、グリフォンだ。
「あ、あのときの使い魔だ」
そう言ってアノンは好奇心を押さえられない様子で、グリフォンに駆け寄る。
するとグリフォンが大きく嘴を開け、鋭い声でアノンを威嚇した。
慌てて、ワルドがグリフォンの手綱を握る。
「どうしたことだ。僕のグリフォンがこんなに取り乱すなんて」
暴れ出しそうなクリフォンを、ワルドがどうどう、となだめる。
ギーシュがアノンに言った。
「さっきのヴェルダンデといい、君はずいぶんと使い魔に嫌われるな。そういえば、他の使い魔たちも君を避けてるようじゃないか」
「やっぱり、動物は勘が鋭いんだなあ」
アノンはそれだけしか言わなかったが、アノンと闘ったことのあるギーシュには、なんとなくその意味が分かった。
グリフォンが落ち着き、さっきからそわそわしているルイズに、ワルドが声をかけた。
「おいでルイズ」
ワルドは躊躇うルイズを抱きかかえ、グリフォンに跨った。
「では諸君! 出撃だ!」
ワルドとルイズを乗せたグリフォンが駆け出し、ギーシュも感動した面持ちで、後に続く。
アノンも怯える馬を、半ば力ずくで押さえ込み、その後を追った。

グリフォンは疲れを見せずに飛び続ける。
だが、アノンとギーシュの乗る馬はそうはいかなかった。
すでに二回ほど、途中の駅で馬を替えているが、それでも、ともすれば置いていかれそうになる。
学院を出発してから、アノンたちは一度も休んでいないのだった。
「凄いもんだな。もう半日以上、走りっぱなしだ。こっちは二回も馬を交換してるっていうのに」
とギーシュが言った。
少し疲れた声だったが、それでも以前の彼なら今頃完全にグロッキーだったはずだ。
短期間で、ずいぶんな成長を果たしているギーシュである。
「グリフォンっていうんだっけ、あれ。こっちにも一匹欲しいね」
羨ましそうに、アノンは前を行くワルドのグリフォンを眺めた。
アノンの方は、そう疲労こそしていなかったが、慣れない馬での走行に、少々尻が痛くなり始めていた。
低空を飛行するグリフォンなら、こんな振動もなく、きっと快適に違いない。
その証拠に、長時間休んでいないにも関わらず、ルイズとワルドは、時折笑い声を上げたり、顔を赤らめたりとずいぶん楽しそうだ。
「まあ、無いものねだりしても仕方ない。せめて、次の駅で馬を変えようじゃないか」
アノンはギーシュに頷いて、潰れかけた馬に鞭をいれた。

アノンとギーシュが、何度も馬を代えて飛ばしただけあって、夜中にはラ・ロシェールの町明かりが見えて来た。
ここまで来れば、あと一息だ。
だが、ここは山の中。左右の切り立った崖が、険しい山道を演出している。
「ラ・ロシェールって港町だろ? 海はどこだい?」
疑問を口にしたアノンに、ギーシュがあきれたように言った。
「君、アルビオンを知らないのか?」
「知ってるよ。別の大陸だって。だったら船に乗るんじゃないのかい?」
「信じられないな……」
驚いたギーシュだが、アノンは冗談を言っているようには見えない。
「? 何か変なこと言ってるかな」
「いいかい、アルビオンって言うのは…」
「あ、ギーシュくん。伏せて」
「え?…うわ!?」
アノンは反応を待たずに、ギーシュに飛び掛った。二人は馬から転げ落ちる。
「こら、置いてくぞ!」
「な、なにやってんのよアノン!」
ケンカでも始めたかと、ワルドとルイズが怒鳴った。
その時、グリフォンの前方に、崖の上から赤々と燃える松明が何本も投げ込まれた。
訓練されたワルドのグリフォンは動じない。
だが、アノンとギーシュの馬は松明の火に驚いて嘶き、めちゃくちゃに走り出した。
走り出した馬に、何本もの矢が降り注ぐ。峡谷に馬の断末魔が響いた。
「奇襲か!」
アノンに押し倒されたギーシュは、暗闇で位置を悟らせないため、抑えた声で言った。
しかし、松明の灯を目標に、矢は次々と飛んでくる。
「ワルキューレ!」
ギーシュが薔薇の杖を振ると、花びらが大きな盾を持った二体の青銅のゴーレムへと変わる。
ワルキューレはアノンとギーシュの前に立ち、その手の盾と体で矢を受け止めた。
「ルイズ!」
「こっちは大丈夫だ!」
アノンの呼びかけに、風の障壁で自分とルイズを守りながら、ワルドが答える。
ひとまず安心し、アノンはワルキューレの影から、矢が飛んでくる崖を見上げた。
矢の数からして、結構な人数がいるらしい。
このまま守っていてもジリ貧だ。かといって、矢が降り注ぐ中、あの崖を登るのは少し面倒だ。
背中のデルフリンガーに手をかけて思案していると、突然、崖の上から悲鳴が聞こえた。
続いて何かの羽ばたく音。
聞き覚えのある羽音に、アノンは空を見渡した。
ワルドが呟く。
「おや、『風』の魔法じゃないか」
その言葉通り、崖の上では小型の竜巻が巻き起こり、吹き飛ばされた男達が、アノンたちのいる道まで転げ落ちてきた。
間近で翼の羽ばたく音がして、夜空の月を背に、見事な風竜が舞い降りた。
タバサのシルフィードだ。
着地した風竜の背中から、赤い髪の少女が飛び降りる。

「お待たせ」
「お待たせじゃないわよ! 何しにきたのよ!」
ルイズが、キュルケに怒鳴った。
「助けにきてあげたんじゃないの。朝方、窓から見てたらあんたたちが馬に乗って出かけようとしてるもんだから、急いでタバサを叩き起こして後をつけたのよ」
タバサは賊を蹴散らした後だというのに、シルフィードの上で、いつどおり本を広げている。
ただ、本当に寝込みを叩き起こされたらしく、パジャマ姿で頭にナイトキャップを乗せていた。
「ツェルプストー。あのねえ、これはお忍びなのよ?」
「お忍び? だったら、そう言いなさいよ。言ってくれなきゃわからないじゃない。とにかく、感謝しなさいよね。あなたたちを襲った連中を捕まえたんだから」
しれっとして、キュルケはルイズたちを襲ってきた賊を指差した。
ギーシュが捕らえた賊に青銅の手枷をはめて、尋問を始めている。
「それに、勘違いしないで欲しいわ。あなたを助けにきたわけじゃないの」
自分を睨むルイズにそう言うと、キュルケはワルドにすり寄った。
「おひげが素敵よ。あなた、情熱はご存知?」
だがワルドは、体を寄せるキュルケを、左手で押しやった。
「あらん?」
「助けは嬉しいが、これ以上近づかないでくれたまえ。婚約者が誤解するといけないのでね」
そう言ってルイズを見つめる。ルイズが顔を赤らめて俯いた。
「なあに? あんたの婚約者だったの?」
つまらなそうに言うキュルケに、ルイズが曖昧に頷いた。
「さあ、君たちは一体何者なんだね。誰の指示で僕たちを襲った?」
「けっ! さっきまでゴーレムの後ろで震えてたガキが偉そうによ」
「矢を避けるので精一杯のひよっこが粋がってんじゃねえ!」
先ほどから尋問を行っていたギーシュだが、甘く見られているのか、思い切り罵声を浴びせられている。
「あらあら。完全に舐められてるわね、ギーシュ」
「どれ、尋問は僕がやろう」
ワルドが進み出ようとすると、
「そうかい。…ところで、僕のワルキューレがキズだらけにされたお礼をしたいそうだ」
先ほどまで、矢よけにしていた二体のワルキューレが、賊の前に現れた。
その手には盾の変わりに、棘のついた禍々しい形の棍棒が『錬金』されている。
矢を受けたキズも相まって、二体のワルキューレは、なんともいえない迫力を放っていた。
「君たちは全部で何人かな。まあ、こちらとしては最後の一人に答えてもらえばいいわけだが……」
返事も待たずに棍棒を振り上げたワルキューレに、賊は悲鳴を上げて、ただの盗賊です、と叫んだ。
「物とりか、なら捨て置こう」
とワルド。
アノンが尋問を終えたギーシュに尋ねた。
「ギーシュくん。あの中に『風』か『火』のメイジはいなかったかい?」
「いや、メイジはいなかったな。いたら矢など使わなかっただろうし」
「それもそうか…」
ワルドが一行に告げる。
「今日はラ・ロシェールに一泊して、朝一番の便でアルビオンに渡ろう」
ルイズを抱きかかえて、ワルドはグリフォンに跨った。
グリフォンが先頭を行き、馬を失ったアノンとギーシュを乗せたシルフィードが後に続く。
ラ・ロシェールはもう目の前だった。



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