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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ゼロの黒魔道士-80b

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの黒魔道士-80b

最終更新:2010年12月23日 17:25

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  • ゼロの黒魔道士


――おっほ、寒ぃ寒ぃ……
日が落ちるのも早けりゃ寒くなりやがんのも早ぇえなぁ――
ととと、鍵鍵鍵……あぁ、あったあった。
うーし、看板良し、灯り良しっとぉ……今日も一日御疲れさん。

――しっかしシケてやがんぜ、トリステインってのは……
下手に目が肥えてやがって口うるせぇ割に、財布が固くてしゃぁあんめぇ。
あーぁ。キングス商会なんぞが出張ってこなけりゃなぁ。
今でもヴィンドボナでお気楽な商売できたってのによぉ~……
……っち、マジに冷えてきやがった。一杯やってくか……

――おひょっ!?あぁ、すいやせんお客さん、本日はもう店じま……
あ、これはこれは!こないだの!タルブご出身の!!いやぁ~、その節は……
え、わ、ちょちょちょ!?声が大きいでござんすよ!?
それも人聞きの悪い、『ペテン師』ってぇのはどういうこってすか、お客様。
手前共はこれでも誠心誠意、嘘偽りなく商売を……

へ?掘りにいってきた?地図の?『5枚1組の宝の地図』の?
……あー……そういうこってすか……
ひっ!?い、いえいえいえ、そそそんな滅相も無い!?
手前、一切の嘘は申しておりませんぜ!?

つまり、こういうこってしょ?「何も無かったのに、何が宝の地図だ」、でござんしょ?
い、いやほれ……『宝』が掘り出されても、“かつて”そこに『宝』がありゃそれは『宝の地図』って寸法で……
うわわわっ!?しーしーしーっ!?でっけぇ声出さねぇでくださいやせよぉ、お客様っ!?
さ、詐欺とぁ人聞きの悪ぃ……(たく、嘘はついてねぇんだからいいじゃねぇか)……
い、いえ、何も申しておりやせんぜ?えぇ、誓って!

うーん、代金を返せとおっしゃられてもねぇ……
良ござんすか?こちとらは『地図』をお売りした、そちらは『地図』に対価をお払いになった。
そこに『宝』があるかどうか、その『宝』の価値がどれほどのもんかってのは、商取引の範疇外でござんすぜ?
お客さんにゃぁ悪かろうってぇなもんですが
こいつはゲルマニアだろうがトリステインだろうが、お上は手前の御味方だぁ。
何しろ商売上の筋が通ってるのは、こっちなんでござんすからね?

あぁ、そう睨まねぇでくださいやせ。
しかしまぁ……納得なさるわけぁ無ぇでしょうなぁ……
筋ぁ通ってても、道義ってぇもんがございやす。
手前も商売人の端っくれ、矜持ってぇもんもございますや。

――よっし、仕方がありやせん!一肌脱ぎやしょう!
『地図』の代わり、『宝』の代わりになるとは申しやせんがね、
門外不出、手前の秘密中の秘密、取って置きの話をお聞かせいたしやしょ――
あ、ちょちょちょ!?拳はゆるめて!?危なっかしいじゃぁござんせんか、もう……
手前、こう見えてもゲルマニアの商工会じゃぁちっとばっかし顔でござんしたんでね?
物語ることにかけちゃぁあ少々の自負もございやさぁ。
何しろ口八丁でお客をひっか――ゲフンゲフン、今のぁ言葉のアヤでさ、アヤ。
拳はどうぞお引っ込めあそばして……
えー、どこまで申しやしたっけ?
あぁ、そうそう、『とっておきの物語』ってぇヤツだぁ……
手前としても惜しいんですがね。
この話ぁ芝居にすりゃ大儲け間違いなしってんですが。
実ぁね、お客さん。この話ぁこの『5枚1組の地図』と遠からぬ縁ってのがございやして……

物語ってぇのはね、お客さん?
『出会い』。こいつから始まるってのが常なんでさぁ……


           ゼロの黒魔道士 Another Note
           ~第弐篇~ 1000の言葉


口笛を吹けば、世界をぐるっと一周しそうなぐらい空が高かった。
遠い所へ行ってしまった誰かに、思いを伝えるなら丁度良い頃合いだ。
別に、口笛じゃなくても良い。歌でも、叫びでも何でも良い。
言いたかったこと、言えなかったこと、
今なら風も空も小粋な手伝いをしてくれそうだ。

「ぶぇっくしょい!?ふぇーっくしょい!?」

とはいえ、くしゃみは無いだろう。
誰が伝えて欲しいと願うのだ。そいつの鼻具合なんぞを。

「ひぇーっくしょいっ!?」
盛大にもう一発、それが空にこだました。
水温も秋風も、身に冷たい。
したくも無い高高度からの飛び込みと、着衣水泳をやらかし、
精神も体力も消耗した。
風邪っぴくにゃぁ丁度良い塩梅。
最も、風邪を引くのは『馬鹿じゃない』ことが条件、となれば……

「す、すすいませんっ!私が急に大声出したりするから……」
「――気にすんな、こいつの自業自得だから」
「し、師匠ぉ~~……もっとばやく助げてくれだって……ぶぇーっくしょいっ!?」

馬鹿なら問題無い。ましてや大馬鹿なら。
くしゃみは盛大だが、大した病気にはなるまい。
スティルツキンは師匠師匠と五月蝿く喚く男を放っておき、
崖の上に立っていた少女に優しく話しかけた。
白い髪、白い肌、白い衣服。
粉雪や霞草を思わせる儚げで美しい女の子だった。
種族が同じなら、デートにぐらい誘ったかもしれない。
スティルツキンとて男だ。
可憐な女性を誘うぐらいのマナーは心得ている。(実際に誘ったことは滅多に無い)
あいにく、自分はモーグリ族であり、少々背丈が足りないことも含めての心得だが。

「ご、ごめんなさいっ!!本当に!!大丈夫ですか!?」
「だいじょばない……だいじょばないけど、大丈夫ー!お気づかい悪ぃね……ふ、ふえっくしょいっ!?」
「体だけは丈夫だから、死にゃしめぇよ。何なら、もう一回落してもいいぜ?」
「師匠ぉ~っ!?冗談にしてもそりゃあんまりだぁ~!?」

残念ながら本気だ、と本音を漏らすほど無粋でも無い。
なので、スティルツキンは五月蝿い男と視線を合わせ無かった。
この4本腕の方ばかりに栄養が行き、赤髪の中の脳味噌が空っぽそうな男の顔を見て、
こんな男を拾ってしまった自分の行動を後悔するは御免こうむりたかったためである。

「ふふっ、仲が良いんですね」
「――お、笑ってくれた」
「馬ー鹿。笑われてんだよ、この大ボケが」

スティルツキンはやれやれと、バンダナ越しに自分の頭を掻いた。
笑われる要素しか無いこいつとは、どこかの酒場で別れよう。
この純粋なほど真っ白なお嬢さんに町か村までの道を聞こう。
そんなことを考えながら。

「まぁ、それはどっちでもいいや。笑った方が良いよ。うん、そっちの方が良い」
「……えぇ」

と、道案内になって戴きたいお嬢さんの顔を下から仰ぎ見る。
俯き加減になった白い少女の顔は、背の低いモーグリ族にはむしろ見えやすい。
先ほどのクスクス笑いは、無理矢理絞ったものなのだろうかと思わせる顔だった。
細雪の儚さ。霞草の切なさ。
詩的な表現が苦手なスティルツキンでも、そう思わせるような寂しげな顔。

「――なーんか、悩み事?」
「え?」
「いや、お節介なのは分かってるけどさ、顔が暗かったから」

ほう、と思わずうなってしまいそうになる。
まさかこの男からこんな台詞が飛び出すとは。

「意外に良く見てるな、お前」
「意外は余計っすよォ、師匠~」

能天気な割には、それなりに人の顔ぐらい見ることはできるのか。
スティルツキンは男に対する評価を、
『大馬鹿』から『ただの馬鹿』に引き上げることとした。

「……」
「あー、いや、うん。気にすんな。助けてもらったからさ、お礼ぐらいしなきゃなって思っただけだから。
 ――今にも、身投げしそうな感じだったしさ」
「……身投げ、ですか?」

海からの風が少し強くなった。
潮っ気を含んだ香りが、涙の味に似ていた。

「おう。いや、落ちて分かったけど、結構高くて怖いぞ、ここ。
 そんなとこにあんな顔で立ってたら、そりゃ身投げって思うって」
「説得力あんだか、無いんだか分からねぇな」

身を投げても死なないってことじゃないか、
と言おうとして、スティルツキンは結局止めた。
中途半端に体が丈夫なのだ、この馬鹿は。
すぐにでも折れてしまいそうな少女や自分とはガタイが違う。
まぁ最も、中身はスッカスカだがな、とスティルツキンは思った。

「いえ、あの……身投げ、ってわけじゃないんです」
「あ、そうなの?」

そう言ってから、少女は押し黙った。
風の唸り声だけが、空に響く。
男のくしゃみすら止まって、少女の言葉を待っていた。

「……人を、待っていたんです」
「こんなとこで?」
「えぇ……こんなとこで。そう、こんな所で……」

少女は、そう言って空を見る。
薄い雲が拡がって、灰色が太陽を隠していた。

「本当に、ときどき。ときどきなんです。あの方が竜に来てくださるのは」

『あの方』、という言い方から察するに男だろうとスティルツキンは当たりを付けた。
それも少女にとって、特別な。

「2つの宝石が埋まったみたいな目に、キラキラとした金色の髪」

「冗談ばっかり言って、私をからかって……」

少しずつ思い出すように、少女は語る。
こういう語り方ということは、大体話のオチは想像がつく。
だがスティルツキンは口を挟むことなく聞き役に徹することとした。
無粋ではあるが、それぐらいの空気は読める。

「最後に会ったのは……もう、何ケ月も前」

やっぱりな、とスティルツキンはそう思った。
風が強くなってきた。
少女の白い髪が海風になびく。

「これからは、しょっちゅう会えるよ、なんて言ってくださったんですけど……」

もう一度、少女は空を見る。
雨や雪ではなく、その『あの方』とやらが降ってこないかという風に。

「ある日、空が虹色に染まって……胸騒ぎは、したんです」

虹色に空が染まる?スティルツキンは疑問に思った。
それは、『この世界』じゃよくあることなのだろうか。
だが、胸騒ぎということは、やはり異変でもあったのだろう。
スティルツキンはそう納得した。

「……あの日から、あの方は来てくださらなくなった……」

沈黙、海風が唸る。
スティルツキンは、自分はおろか少女までも飛ばされるんじゃないかと気が気じゃ無かった。

「それから毎日、ですね。どうしてもここに来てしまうんです」

目にかかった白い髪を掻き上げながら、少女は声を絞った。
少し、震えた声だった。

「『やぁ、遅くなったね』とでもあの方が言って青い竜から降りてくるんじゃないかって……」

言葉尻の方が段々萎んでいく。
煙のように消えそうになりながら。

「変……ですよね?」

変じゃぁないだろう、と言葉にはしなかったものの、スティルツキンはそう思った。
何も分からなかったとは言え、世界をそれなりに巡って来た自負はある。
その経験から言って、少女の行動は何にもおかしなことは無い。
その『あの方』ってのがどんな奴かは知らないが、きっとこの少女にとってそいつは――

「――好きだったのか?」

意外なことに、こう聞いたのはスティルツキンではなく、隣で鼻水垂らしていた男の方だった。
流石に、この馬鹿にも察しはついたらしい。
その『あの方』とやらのことを話すときの、少女の嬉しさと寂しさの混じった表情から。

「そういうのじゃ……無いと思うんです。
 私、このセント・マルガリタ修道院でずっとずっとすごしてたから、同世代の男の人って初めてで……」

だが、少女はそれを否定した。
修道院?スティルツキンはすっと少女の後ろの方を見た。
なるほど、山に囲まれるようにして、小さく建物が見える。
ここから見ても堅牢に造ってあるんだろうと分かるような建物だった。
まるで牢屋だな、スティルツキンはそう感想を抱きながら体をぶるっと震わせた。
どこにも行けない籠の中の鳥になる想像ほど、彼を恐れさせるものは無かった。

「私にとって、きっと『兄』みたいなお方だったと思うんです。えぇ、きっと……」

まるで、自分にそう言い聞かせるように、
『好きだった』ということを否定したいかのように、少女はそう呟いた。

「でも……あの方が来なくなってから……胸の奥が、こう、ポッカリ空いてしまったような……」

潮っ気混じりの風が冷たくなったのか、少女は自分の体をぎゅっと抱きしめた。
小さな胸と、小さな体を折りたたむように、ぎゅっとぎゅっと抱きしめた。

「変……ですよね?あんなに冗談ばっかり、下らないことばかり話していたというのに」

薄雲が出てきたとはいえ、雨は降っていない。
だが、少女の頬は、うっすらと濡れてきていた。

「今、ポッカリ空いた胸の奥で、色々、モヤモヤってするんです。
 言えなかった、1000の言葉が、グルグルのモヤモヤーって……」

その内容まで聞くほどスティルツキンは野暮じゃない。
ここまで言われれば察しはつく。
よって、スティルツキンは沈黙をもって彼女を見守ることとした。
冒険ばかりの無粋者なので、こういうときどう慰めて良いか検討がつかなかったためというのもある。

「……使うか?」

動いたのは、さっき海に落ちた男だった。
あろうことか、自分の体を拭いた布なんぞを差し出している。

「バカヤロ、誰がお前の鼻水付き使うんだよ」

汚いだろうが、とスティルツキンは男に突っ込んだ。
まぁ、沈黙を破ったのは偉いがとこっそり心で拍手を送りながら。
妙な沈黙は苦手でしょうがない。

「……すいません、こんなこと、見ず知らずの方に……」

少女は、自らハンカチを取り出して、くしゃくしゃっと顔を拭いた。
だが、その表情まで晴れることは無かった。
ふぅ、とモーグリ族の冒険家は溜息をついた。

「――スティルツキン」
「え?」
「俺の名前、スティルツキン。これで、もう見ず知らずじゃないだろ?」

垣根を取っ払うのが先決だ、とスティルツキンは判断した。
やれやれ、こんなお節介焼きじゃないんだが、と思いながら。
だが、泣きべその少女を放っておくほどまで、無粋でも無い。

「……えぇ」
「あんたの名前は?」
「――ジョゼットです」

ジョゼット、か。
小さく跳ねるような音の響きが、
本当はよく笑い、よく怒り、くるくると感情の変わるだろう少女の普段を思わせた。
それが寂しそうな面をしているのは、やはりもったいない。

「あ、俺の名前は――」
「聞いてねぇ」
「ひどぉっ!?師ィ匠ォ~、それひどすぎっしょ!?」
「スティルツキンさん、私、どうしたら良いんでしょう……?」
「ふぅーむ……」

馬鹿な従者は捨て置いて、スティルツキンは思案した。
お節介に首を突っ込んだは良いが生憎と、不器用、無粋、無頼を通した根なし草。
こういった愛だの恋だのといった問題は苦手としていた。
とはいえ、何とかしたいという気持ちも無くは無い。
さてどうしたものやら……

「――どうしたら?そんなもん、決まってるんじゃねぇの?」
「え?」

鼻垂れの馬鹿たれが、やおら声を上げる。
また馬鹿言いだすんじゃないだろうなと、スティルツキンは気が気じゃ無かった。

「そいつを探しに行く!!そんで、言えなかったこと全部言っちまえよ!」
「探しにって、そんな……何処に行かれたかも分からないのに……」

呆れるほど、脳味噌が無い意見だった。
第一……その『あの方』とやらは死んでいる可能性だってある。
他所に女ができた、っていうよりは慰めがある上に極めて高い可能性だ。
空がいくら高かろうと、どれだけ力の限り叫ぼうとも、声が届かぬ空の先に逝っちまっててはどうにもできない。
会えない可能性の方が断然高いというのに、それでも探しに行くと?

「行かなきゃ分からないだろ?世界なんて案外狭いぜ?」
「――その狭い所で迷う馬鹿はどこのどいつだ」

この一言は、あくまでもこっそりと、ぼやくように言った。
愚痴の1つは言わせてもらっても良いだろう。
この馬鹿を拾ってしまった愚痴ぐらいは。

「でも――私、ここから出たことなんて無いですし……」
「ここ、景色良いよな」
「え?」

ころっと、話がずれる。
脳味噌筋肉馬鹿はこれだから困る。
話がどう落ちつくかが読めなくて、隣にいるだけでハラハラしてしょうがない。

「でもさ、同じ景色ばっかりじゃ飽きるだろ?
 だから行こうぜ、もっとすっげぇ景色を見せてやるよ!!」
「珍しく、まともなこと言うなぁ。明日は雪か?」

スティルツキンは、『ただの馬鹿』から『それなりの馬鹿』と評価を上げてやることにした。
冒険家の意義はそこにある。
色々見たいから、だから旅に出る。
それをこいつが理解しているとはちょっとした驚きだった。

「悩んでたら、可愛い顔が台無しだぜ?」
「……ええっと……」
「行く、行かない、2つに1つっ!!大丈夫、師匠も、俺もついて行く!!」
「俺はともかく、お前がいると不安だがな」
「師匠ひどっ!?」

とはいえ、やや強引な誘い方に、スティルツキンはやっぱり『ただの馬鹿』と評価を下げることにした。
旅慣れている自分はともかく、道どころか人生にすら迷いだらけのこいつは不安の種でしかない。

「……行きます!!」

今度の沈黙は、短かった。
スティルツキンは、ほうと唸った。
ジョゼットと言うこの少女、存外思い切りが良い。
思い切りが良い奴は、男だろうが女だろうが、スティルツキンは好きだった。

「よおっしっ!!」
「――ま、アテの無い旅よりゃ目的でもあった方がマシかもな」

そう言って、ふんとスティルツキンは鼻を鳴らした。
冒険の荷物がまた増えてしまったが……
『旅は道連れ世は情け』なんて言葉もある。
こんな旅もたまには悪く無い。
スティルツキンは珍しく寛大な気持ちで、この異世界での冒険への一歩を踏み出すこととした。

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